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口にマウスピースをはめている

インビザライン治療で変化を感じるのは何枚目?スムーズに治療をすすめるためのポイントとは

2023年3月25日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインをはじめとした矯正治療は、個人差はありますが一般的に2~3年ほど治療期間がかかります。はやく理想的な歯並びに近づきたい方にとっては、いつ頃から歯並びに変化を感じるのかは気になるポイントでしょう。

今回は、インビザライン治療で変化を感じるのはいつ頃なのか、スムーズに治療を進めるポイントなどを解説します。

インビザライン治療で歯が動く仕組み

入れ歯にマウスピースをはめている

インビザラインは、透明の薄いマウスピースを装着して、歯を理想的な位置に動かす矯正治療法です。以下のような仕組みで歯を動かしています。

・歯根膜(しこんまく)の性質を利用している

・歯とマウスピースのズレによって矯正力をかける

・アタッチメントや顎間(がっかん)ゴムで細かい動きを調整する

以下、それぞれ解説します。

歯根膜の性質を利用している

インビザラインなどのマウスピース矯正とワイヤー矯正は、歯根膜の伸縮する性質を利用して歯を動かしています。歯槽骨(しそうこつ)と歯根の間には、歯にかかる衝撃をやわらげる役割を持つ、歯根膜(しこんまく)と呼ばれる薄い膜があります。

矯正するために歯に力をかけると、押した側の歯根膜は伸び、反対側の歯根膜は押し付けられて縮みます。歯根膜には一定の厚みを維持する性質があり、歯根膜が伸びた側は骨を作って厚みを戻し、押し付けられた側は骨を溶かしてスペースを作ります。

この動きを繰り返すのが、矯正治療で歯を動かす主な仕組みです。

歯とマウスピースのズレによって矯正力をかける

インビザラインのマウスピースは、現在の歯並びよりも少しだけ理想の歯並びに近く作られており、装着するとズレを感じます。このズレを感じる方向に力がかかることを利用して歯を移動させるのが、インビザラインの仕組みです。

アタッチメントや顎間ゴムで細かい動きを調整する

治療をより効果的に進めるために、アタッチメントや顎間ゴムを補助的に使用します。

アタッチメントとは、歯と同じ色で作られたレジン製の突起物で、歯面に付着させます。アタッチメントがあることで歯とマウスピースがしっかりとフィットし、歯を動かす力が伝わりやすくなるのです。

さらには、マウスピースだけでは難しい、細かい角度や方向を調整することが可能です。顎間ゴムは、上下の歯につけたフックにゴムを掛け、弾力を利用して歯を上下や前後に動かします。顎間ゴムの使用で、より複雑な症例にも対応できるでしょう。

インビザライン治療で使用するマウスピースの枚数と交換頻度

マウスピースをもって笑顔の女性

使用するマウスピースの枚数や交換頻度は、歯並びや歯科医師の判断などによって多少異なります。

使用するマウスピースは40~50枚ほど

インビザラインで一般的な全体矯正を行うと、治療完了までに平均で40〜50枚程度のマウスピースを使用するといわれています。

ただし、部分矯正や歯が動きやすい若い年齢であれば、使用する枚数は減少する傾向です。

反対に、平均枚数では理想的な歯並びにはならず、マウスピースを追加する場合も多くあります。選択するコースによって追加料金が異なるため、あらかじめ歯科医院に確認しましょう。

交換頻度は1~2週間

インビザラインは1日20~22時間以上装着し、1~2週間ほどで新しいものに交換するのが一般的です。

ただし、年齢が若く歯が動くのがはやい場合や歯を動かす量が少ない場合は、交換日数が短くなり、それに伴い、交換頻度もふえることがあります。交換する頻度・日数は、歯並びや治療の進み具合などから歯科医師が判断します。

インビザライン治療で変化を感じるのは何枚目から?

不思議そうにしている女性

インビザライン治療で変化を感じるのは、4枚目のマウスピースを使用しているころです。マウスピース1枚あたり0.25㎜程度歯が移動するといわれており、4枚使用したころには、1㎜ほど歯並びに変化があらわれます。1㎜の変化があれば、見た目が整ったと感じる方がいてもおかしくはありません。

より大きな変化があらわれてくるのは、マウスピースを20枚ほど使用したあたりです。治療開始から半年ほど経過し、矯正効果を実感しやすくなります。

インビザライン治療で変化を感じられない原因とは?

不思議そうにしている男性

インビザラインは、マウスピースを使用するため目立ちにくく、食事や歯磨きのときに取り外せるのが魅力です。

しかし、正しい使い方をしないと十分な効果が得られず、変化を感じられません。インビザライン治療で変化を感じられない原因は以下の3つです。

・装着時間が十分ではない

・交換時期が正しくない

・治療計画が適切ではない

それぞれ解説します。

装着時間が十分ではない

マウスピースの装着時間が不足していると、十分な矯正効果が得られず、歯並びにも変化があらわれにくいです。

インビザラインでは、マウスピースを1日20~22時間以上装着するよう推奨しています。装着時間が短く、1日に何度も外していると、変化を感じられないだけではなく、歯並びが元に戻ろうとする「後戻り」が起きる恐れがあります。

交換時期が正しくない

マウスピースの交換時期が正しくないと十分な変化があらわれません。およそ1~2週間でマウスピースを新しいものへ交換しなければ、治療が計画通りに進まないので注意しましょう。

治療計画が適切ではない

インビザラインでは、歯がどのように動いて理想的な歯並びになるのか可視化できるソフトを使ってシミュレーションを行います。事前に治療過程を確認でき、安心して治療を進められるのが魅力です。

ただし、治療の過程で「計画通りに歯が動いていない」など想定外のことがあった場合は、歯科医師の判断で治療計画を変更しなければなりません。治療計画に無理があったなどの理由で、歯並びに変化が起こらないことも考えられます。

インビザライン治療をスムーズにすすめるポイント

患者が医師と相談している

以下のことを意識して、治療をスムーズに進めましょう。十分な治療効果が得られれば、治療期間を短縮することも可能です。

・歯科医師の指示に従って正しく装着する

・アタッチメントや顎間ゴムを使用する

・チューイーを使用する

・虫歯や歯周病を予防する

以下、それぞれ解説します。

歯科医師の指示に従って正しく装着する

インビザラインでは、マウスピースを1日20~22時間以上装着し、1~2週間ほどで新しいものに交換することが推奨されています。これに加えて、歯科医師がそれぞれの歯並びなどを考慮して、装着時間や交換時期を指示します。

治療を計画通り進めるため、歯科医師の指示に従って正しく装着しましょう。

アタッチメントや顎間ゴムを使用する

難しい症例であっても、アタッチメントや顎間ゴムを補助的に使用することで治療がスムーズに進むことがあります。これらの使用に関しては、歯科医師が歯並びなどに合わせて選択します。

アタッチメントが破損したまま使い続けている場合や、顎間ゴムの掛け方を間違えている場合は、効果が不十分となるため注意してください。

チューイーを使用する

チューイーとは、弾力のあるシリコンでできたロール状のチューブです。チューイーを噛むことで歯との密着感が高まり、矯正する力が確実に伝わって治療がスムーズに進みます。

虫歯や歯周病を予防する

虫歯や歯周病を予防することは、治療がスムーズに進むことにもつながります。インビザラインは、食後や就寝前にマウスピースを外して歯を磨けることから、ワイヤー矯正と比較すると虫歯や歯周病を予防しやすいといわれています。

しかし、口腔内が不衛生なまま長時間マウスピースを装着していると、虫歯や歯周病のリスクは高まります。インビザラインの治療中に、虫歯や歯周病が原因で大きく歯を削り、詰め物や被せ物の治療をすることになると、マウスピースが合わなくなってしまいます。そうなると、マウスピースの作り直しが必要となり、治療期間が長引くことがあるでしょう。

まとめ

ポイントを笑顔で指さす女性

歯並びに変化があらわれたと感じる時期には個人差があります。理想の歯並びにはやく近づけるよう、歯科医師の指示に従い、正しくインビザラインを使用しましょう。

インビザライン治療についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

歯科医師から矯正の説明を聞く女性

歯の動きをシミュレーション!インビザラインのクリンチェックについて解説!

2023年3月18日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザライン矯正では、クリンチェックというシミュレーションソフトを使用します。クリンチェックを使えば、治療開始から終了後の歯並びが、どのように改善するか目で見て確認可能です。

今回は、インビザラインにおけるシミュレーションの重要性や、クリンチェックでシミュレーションできる内容を解説します。歯科医師と患者様が、シミュレーションで理想とする歯並びのイメージを共有できるので、安心して治療が始められるのはインビザラインの特徴です。シミュレーションに興味がある方やインビザラインを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

インビザラインにおけるシミュレーションとは?

歯科の診察室

インビザライン矯正では、治療開始前にクリンチェックというシミュレーションソフトを使用します。シミュレーションすることで、治療開始から終了まで歯並びがどのように改善していくか確認できます。

一般的なワイヤー矯正では、治療終了後の歯並びがどのように変化するのか、確認できません。

その点、インビザライン治療なら、どのように変化していくのかイメージがつかみやすいので、治療の流れに納得して始められるでしょう。さらに、目で見て確認できることで、患者様が細かな要望を伝えることも可能です。

クリンチェックは、歯科医師と患者様がシミュレーションで、理想とする歯並びのイメージを共有できるのが最大のメリットといえます。

インビザラインのクリンチェックでは何をシミュレーションできる?

歯科の診察室

クリンチェックの大きな役割は、治療計画を立てることです。

ここでは、クリンチェックでシミュレーションできる内容を6つ解説します。

歯並び

治療開始前にどのような歯並びになるのかシミュレーションできることが、クリンチェックの最大のメリットです。

抜歯して治療を受けた場合と抜歯せずに治療を受けた場合の比較もシミュレーションできます。どんなふうに歯並びがきれいになるのかシミュレーションできるので、安心して治療が受けられるでしょう。

また、患者様の理想とする歯並びを目で見て確認できることで、矯正治療に対するモチベーションアップにもつながります。

噛み合わせ

インビザラインのクリンチェックによって、治療後の噛み合わせがどのように変化するのか確認できます。シミュレーションにより、噛んだときにどこに当たっているか、当たっていないか表示できます。

矯正治療によって歯並びがいくらきれいになっても、うまく噛めないようでは治療成功とはいえません。噛み合わせが悪いと歯に負担がかかるだけでなく、顎関節や頭痛、肩こりなど体に影響がでる原因になります。

矯正治療において、歯並びだけでなく噛み合わせの改善はとても重要といえるでしょう。

治療期間

インビザラインのクリンチェックによって、必要なマウスピースの枚数が確認できます。マウスピースの枚数を確認できることで、治療期間がどれくらいかかるのかの目安もわかります。

また、何枚目のマウスピースでどの程度歯が動くかなど、治療の過程もシミュレーション可能です。

IPRの要否

IPRとは、歯を並べるスペースがない場合に、歯と歯の間を削る治療のことです。

インビザラインのクリンチェックによって、どの歯をどの程度削るのか、シミュレーションで確認できます。

アタッチメントをつける位置

アタッチメントとは、マウスピースを歯にしっかりと固定し、より強い力で動かしたいときに、歯の表面につける突起物です。

インビザラインのクリンチェックによって、どの歯にどれくらいの数をつけるのか、確認できます。

顎間ゴムをかける位置

顎間ゴムとは、歯の噛み合わせを整えるための上下のマウスピースにかける矯正用のゴムです。マウスピースに顎間ゴムがかけられない場合には、歯にボタンを直接つけ、そこにゴムをかけることもあります。

インビザラインのクリンチェックによって、顎間ゴムをかける位置やボタンの位置をシミュレーションできます。

治療中にも活用されるクリンチェック!

マウスピースを装着する女性

インビザラインのクリンチェックは、シミュレーションによる治療計画の立案だけでなく、治療計画の修正も可能です。

インビザライン矯正は、取り外しできるマウスピースを使用するので、治療の進み具合は患者様によって異なります。また、顎の骨の状態や歯を動かす量によっては、治療計画通りに進まないこともあります。

矯正治療中にクリンチェックでシミュレーションすることによって、計画通りに治療がうまく進んでいるか確認可能です。計画通りに進んでいないようであれば、その都度計画を修正しなければいけません。また、歯がどのように動いているのか途中経過も確認できます。

治療中にクリンチェックを使用することで、細かい患者様からの要望を取り入れられるのもメリットの一つです。

クリンチェックの流れ

歯のレントゲン写真

インビザライン矯正のクリンチェックの流れは、以下のとおりです。

カウンセリング

まず行うのが、患者様のカウンセリングです。
患者様の歯並びに関するお悩みを聞き、治療したい箇所を確認します。そのうえで、患者様にとっての最適な治療法を歯科医師と一緒に考えていきます。

検査

インビザラインの治療を始める前に、お口の中の状態を確認します。虫歯や歯周病などがあれば、インビザライン矯正を始める前に、処置しなければいけません。

そのあと、クリンチェックに必要なレントゲン撮影・口腔内写真の撮影・マウスピース用の型取りを行います。レントゲン撮影では、虫歯や歯周病になっていないか、親知らずが生えていないかなどを確認します。

口腔内写真は、噛み合わせた状態での正面と左右、お口を開けた状態での上顎の歯列、下顎の歯列の5枚法で撮影することが一般的です。口腔内写真は、治療開始前・治療中・治療終了後に撮影します。噛み合わせや歯並びの状態、歯茎の状態、歯の移動状態などが確認できる大事な検査です。

マウスピース用の型取りは、シリコン印象(シリコンを口の中に入れて型をとる従来の方法)もありますが、一般的には光学印象(口腔内カメラでスキャンして歯型をとる方法)で行います。

詰め物の作成時など、虫歯治療でよく行う従来の方法で型をとるのが苦手な方がいらっしゃるでしょう。光学印象は、従来の型取りよりも気持ち悪さを感じることが少ないので、患者様の負担が少ないのがメリットです。また、従来の型取りよりも誤差が少なく、精密に型取りできるといわれています。

クリンチェック

検査でそろえた情報をもとに、クリンチェックを使って治療計画を立案します。治療開始前に患者様とシミュレーションを確認し、理想の歯並び、噛み合わせ、治療期間など、治療計画に納得できればマウスピースの作成にとりかかります。

マウスピース完成

マウスピースができ上がるのは、発注してから3~4週間です。

矯正治療中は、食事中以外はできるだけマウスピースを装着しなければいけません。1週間~10日ごとにマウスピースを交換し、治療をすすめていきます。装着時間を守らなければ、治療計画どおりに歯並びが改善できません。インビザライン矯正は患者様の努力が不可欠といえるでしょう。

まとめ

歯並びのきれいな女性

インビザライン矯正は、クリンチェックを使用することで、治療開始から終了後の歯並びがどう改善するかシミュレーションできます。また、シミュレーションだけでなく、治療計画の修正ができるのもメリットです。

クリンチェックを使用することで、歯科医師と患者様とが理想とする歯並びのイメージを共有できるので、安心して治療が受けられます。クリンチェックによるシミュレーションが気になる方は、インビザライン矯正を検討してみてはいかがでしょうか。

インビザライン治療についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

ホワイトニング前とホワイトニング後の歯の色の比較

インビザライン治療中にホワイトニングはできる?注意点についても解説!

2023年3月4日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

「歯並びと一緒に歯の色も白くしたい」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。歯並びとホワイトニングの治療を同時に行えば、理想の口元により早く近付くことができるため、希望する方は少なくありません。

そこで今回は、インビザラインの治療中にホワイトニングは可能なのか、インビザラインの治療中にホワイトニングする際の注意点を解説します。

インビザラインとは?

青いゴム手袋を着用した手でマウスピースを持っている

インビザラインとは、数あるマウスピース矯正ブランドの一つです。アメリカのアライン・テクノロジー社が提供するマウスピース矯正で、世界100か国以上の国で提供されており、1,400万人以上の方が治療を受けています(2022年9月時点)。

日本でも多くの歯科医院が取り扱っているため「マウスピース矯正=インビザライン」とイメージされる方も多いのではないでしょうか。

インビザラインで使用するマウスピースは、一人ひとりの歯並びに合わせたオーダーメイド製です。初回の歯型採取で、治療完了までのマウスピースをすべて作成します。そのため、頻繁に歯型を採取することはありません。

1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換して歯を移動させますが、1枚あたりの移動量は0.25mmとわずかであるため、痛みが少なく、違和感なく治療できます。また、インビザラインのマウスピースは厚みが0.5㎜ほどです。薄いため目立ちにくく、発音に支障を及ぼす心配が少ないため、周囲に気付かれにくい点もメリットといえるでしょう。

ホワイト二ングとは?

歯科医院でホワイトニングのシェードガイドを口元に当てて色を確かめている女性

ホワイトニングは、生まれつきや加齢による歯の黄ばみ、喫煙・飲食物の影響による歯の着色を薬剤で白くする治療です。ホワイトニングの薬剤が歯の黄ばみやくすみを分解して、本来の歯の色味から白くしていきます。

ただし、ホワイトニングの薬剤は濃度が高いため、歯科医院でしか取り扱いしていません。

ホワイトニングの種類には、大きくわけて以下の3つですす。

・オフィスホワイトニング

・ホームホワイトニング

・デュアルホワイトニング

以下に詳しく解説していきます。

オフィスホワイトニング

オフィスホワイトニングは、歯科医院で行うホワイトニング方法です。来院から2時間前後で白い歯が手に入ります。

高濃度のホワイトニング薬剤を使用するため、すべての工程を歯科医師・歯科衛生士が行います。そのため、自身で薬剤を取り扱う必要がなく、安心して施術を受けることができるでしょう。漂白効果が高いため、1回の施術で白さを実感できますが、納得いく白さまで到達していない場合は、施術を複数回行う必要があります。

オフィスホワイトニングは短時間で歯を白くできるため、大切な予定まで時間がなく、早く歯を白くしたい方におすすめの方法です。

ただし、ホワイトニングの持続期間は3〜6か月と短いため、デメリットといえるでしょう。白さを持続させたい場合は、定期的に歯科医院で「再ホワイトニング」が必要です。

ホームホワイトニング

ホームホワイトニングは、マウスピースを使用して、歯科医師・歯科衛生士の指示のもと自宅で行うホワイトニング方法です。ホワイトニング薬剤をマウスピースに塗布して、指定された時間に装着することで歯を白くしていきます。自宅で行うため自由度は高いですが、自己管理が必要です。

オフィスホワイトニングと比較して薬剤の濃度が低く、2〜3週間ほどかけて緩やかに変化するという特徴があります。

ホワイトニングの持続期間は、オフィスホワイトニングと比較すると長く、半年〜1年です。また、再ホワイトニングの際にマウスピースが合っていれば、薬剤の購入費用だけでホワイトニングできます。

デュアルホワイトニング

デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを並行して行うホワイトニング方法です。オフィスホワイトニングの即効性と、ホームホワイトニングの持続性を得ることができるメリットがあります。

費用は高額ですが、安定して白い歯を保ちたい方におすすめのホワイトニング方法です。歯科医院によっては、セット割引を行なっている場合もあります。

インビザライン治療中にホワイトニングはできる?

水色の背景の前で顎元に手を当てて考え事をしている女性

結論から述べると、インビザラインの治療中にホワイトニングはできます。インビザラインは、マウスピース矯正であるため取り外すことができます。取り外すことで、オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングのどちらのホワイトニングも行うことが可能です。

一方、ワイヤー矯正は固定式であるため、ホームホワイトニングは適応外です。オフィスホワイトニングは可能ですが、装置が付いているため色むらが起こるリスクがあります。ホームホワイトニングを選択した場合、インビザラインのマウスピースを使用してホワイトニングすることも可能です。

インビザライン治療中にホワイトニングも行いたい場合は、歯科医師に相談してみましょう。

インビザライン治療中にホワイトニングができる時期

水色の背景の前に歯の治療器具やマウスウォッシュ、歯ブラシ、歯磨き粉などが置かれている

インビザライン治療中にホワイトニングをすることは可能ですが、インビザラインとホワイトニングの並行治療は推奨しない歯科医院が多いでしょう。多くの場合、歯並びが整ったインビザライン治療後のホワイトニングを推奨しています。

インビザラインは痛みなどの刺激が少なく、トラブルが起きにくい治療法です。

しかし、インビザラインとホワイトニングの並行治療中に痛みなどのトラブルが起きると、原因の特定が難しくなるケースがあります。リスク回避のためにも、ホワイトニングはインビザライン治療前・治療後の施術がおすすめです。

インビザライン治療中にホワイトニングを希望する場合は、歯の移動がある程度済んだ状態でホワイトニングを行うといいでしょう。

インビザライン治療中にホワイトニングをする際の注意点

薄オレンジの背景の前に木製のびっくりマークが置かれている

インビザライン治療中にどうしてもホワイトニングをしたい場合、どのような注意点があるのでしょうか。

インビザライン治療中にホワイトニングをする際の注意点は、以下の5つです。

・知覚過敏の症状が現れやすい

・インビザライン完了時に色むらが出やすい

・痛みなどのトラブルが起きやすい

・ホワイトニングの薬剤が均等に行き渡りにくい

・アタッチメント部分が邪魔になる

以下に解説していきます。

知覚過敏の症状が現れやすい

インビザラインの治療中は、歯を移動させているため歯と歯茎との間にすき間があきます。もともとは歯茎に覆われている部分のため、刺激に対して敏感です。ホワイトニングを同時に行った際に、薬剤が歯と歯茎との隙間に入り込んでしまうと知覚過敏を起こす原因になります。

ふだんから知覚過敏の症状がある方はリスクが高いため、注意する必要があるでしょう。

インビザライン完了時に色むらが出やすい

インビザラインをはじめ、矯正治療は歯を動かして歯並び・噛み合わせを整えます。

歯と歯が重なり合う歯並びの方は、ホワイトニングの薬剤を均一に塗布することが難しいです。そのため、インビザライン治療中にホワイトニングを行うと、治療後に重なり合ってホワイトニングできなかった部分が色むらとして現れます。

痛みなどのトラブルが起きやすい

インビザラインは、ワイヤー矯正と比較して矯正力が強くないため、刺激が少なく痛みが出にくい矯正法です。

しかし、何もしていない状態と比較すると、歯に力が加わっているため、刺激に対して敏感な状態になります。インビザラインの矯正力とホワイトニング薬剤の刺激が同時に加わることで、痛みなどのトラブルが起きるリスクは高くなるでしょう。

万が一、痛みが出た場合は、ホワイトニング薬剤の使用を中断して様子をみます。

ホワイトニングの薬剤が均等に行き渡りにくい

インビザラインとホームホワイトニングを並行治療する場合では、インビザラインのマウスピースを利用してホワイトニングすることが多いです。

しかし、インビザラインのマウスピースは歯を移動させるために作られているので、部位によって歯への密着度が異なります。均一に薬剤を塗布したつもりでも、マウスピースの密着度の違いから部位によって薬剤がしっかりと歯に塗布できないリスクがあります。また、マウスピースの辺縁からホワイトニング薬剤が漏れて歯茎に付着すると、痛みなど炎症の原因にもなるでしょう。

アタッチメント部分が邪魔になる

インビザライン矯正では、歯を部分的に大きく動かしたい場合「アタッチメント」と呼ばれるボタンのような装置を歯の表面に接着します。

アタッチメントを接着した状態でホワイトニングすると、アタッチメント部分は薬剤が浸透しません。アタッチメント部分だけホワイトニングされていない状態であるため、除去した際に色むらが起こるリスクが高いです。色むらが目立つ場合、再ホワイトニングを行なって修正する必要があります。

まとめ

ピンクの背景の前で両手を頬に当てている女性

インビザライン治療中にホワイトニングをすることは可能です。

しかし、多くの歯科医院では、インビザライン治療後の保定期間に入ってからのホワイトニングを推奨しています。インビザラインの治療中は、歯が刺激に対して敏感な状態です。ホワイトニングを行うと、知覚過敏や痛みなどのトラブルが起こりやすくなります。また、アタッチメントや歯が重なっている部分はホワイトニング薬剤を塗布できないため「色むら」として現れるリスクが高いです。インビザラインとホワイトニングを同時に希望する場合は、歯科医師に相談して意見を聞くことをおすすめします。

インビザラインやホワイトニングについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。