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インビザラインが割れた!紛失した!よくあるトラブルと対処法

2023年4月26日
マウスピースを口に装着する女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインが割れたり紛失したりするトラブルが発生した場合は、すぐに歯科医院へ連絡しましょう。治療を中断している期間が長くなると、治療期間が延びるだけでなく、納得のいく結果を得られない場合があります。

今回は、インビザライン治療中によくあるトラブルと対処法について解説します。

インビザライン治療中によくあるトラブル

顎に指先を当てて悩む女性

インビザラインは、従来の矯正治療に比べて快適であるとされています。

しかし、ほかの矯正方法と同様、治療中にトラブルが発生することもあります。よくあるトラブルは、以下のとおりです。

・インビザラインが割れる

・アタッチメントが取れる

・インビザラインが合わない

・インビザラインを紛失した

インビザラインの治療開始前に行うシミュレーションはあくまでも予測なので、歯が思いどおりに動かないことがあります。不測の事態による場合もありますが、使用方法の誤りによって起きるトラブルも多くあります。

インビザラインの作り直しには時間や費用がかかるため、トラブルはなるべく避けたいものです。インビザラインによるトラブルを減らすには、装着時間を守るなど、適切に管理することが重要です。

トラブル①インビザラインが割れる

緑の背景に歯ブラシとマウスピースと歯磨き粉

インビザラインは、厚さ約0.5mmと非常に薄いプラスチック製のマウスピースです。使用方法の誤りや事故によって、インビザラインが割れることがあります。

インビザラインが割れる原因

インビザラインは、非常に薄い素材で作られているマウスピースのため、強い衝撃が加わると割れる場合があります。

歯ぎしりや食いしばり

歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、インビザラインが割れるリスクが高いです。

歯ぎしりや食いしばりは主に睡眠中に行われ、歯にかかる圧力は250~300㎏ほどといわれています。マウスピースに強い力が加わると、インビザラインが割れてしまう可能性があります。

インビザラインを装着したままの食事

インビザラインを外さずに食事をすると、噛んだ衝撃でインビザラインが割れることがあります。特に、固い食べ物には注意が必要です。

しかし、インビザラインを外さずに食事をすることは基本的にNGなので、割れる原因としては低いといえるでしょう。

誤った保管方法

インビザラインは、取り外したあとに専用の保管ケースに入れることが推奨されています。

しかし、手間がかかることから、ケースに入れずにそのまま机などに置いてしまうこともあるでしょう。インビザラインを置いていることを忘れて、上から物を置いたり落としてしまったりすると、インビザラインが割れることがあります。

また、外出時はケースではなくティッシュやタオルに包む方もいますが、その状態で服のポケットやバッグに入れてしまうと、インビザラインが割れるリスクが高くなります。

インビザラインを無理に外す

インビザラインの取り外しには、適切な方法があります。外すときに無理な方向に引っ張ってしまうと、インビザラインが割れる場合があります。

インビザラインは、奥歯の内側に指を引っかけて浮かせてから、前歯に向かって外しましょう。

インビザラインが割れた際の対処法

インビザラインが割れたら、まずは歯科医院に連絡しましょう。まだ装着できるからといってインビザラインを割れた状態でつけていると、計画どおりに歯が動かず、治療の精度が落ちてしまいます。

ただし、診察時に医師が問題ないと判断すれば、使用を継続する場合もあります。また、医師の指示により、ひとつ前のマウスピースや次のマウスピースを装着する場合もあるでしょう。装着可能な状態かどうかは自己判断せず、医師の指示に従ってください。

インビザラインが割れた際の注意点

インビザラインが割れたからといって、自分で修理してはいけません。インビザラインは非常に繊細に作られています。自分で修理しても治療に支障をきたすだけなので、自己判断はやめましょう。

また、次回の通院時までに何も装着せずに過ごすのもよくありません。インビザラインで動かした歯が戻ってしまう可能性があるからです。

インビザラインが割れた場合は長時間放置せず、すぐに医師に相談しましょう。

トラブル②アタッチメントが取れる

マウスピースを手に持った女性

矯正力を高めるために、歯にアタッチメントを装着する場合があります。アタッチメントは、インビザラインと違って自分で取り外すことができないので、食事や歯磨きのときも装着したまま過ごします。

アタッチメントが取れる原因

強い衝撃が加わったり、接着力が弱くなったりすると、アタッチメントが取れることがあります。以下、アタッチメントが取れる原因について解説します。

インビザライン着脱時の衝撃

アタッチメントは、自分で取り外すことはできません。インビザラインをつけたり外したりするときに、引っかかって取れてしまう場合があります。

アタッチメント周囲の汚れ

アタッチメント周囲は段差が生まれるため、磨きづらく汚れが溜まりやすいです。汚れが蓄積されると、接着部分が劣化し、アタッチメントが取れることがあります。

固い食べ物を噛んだときの負荷

アタッチメントは自分で取り外しができないので、食事のときもつけたままです。固い食べ物を噛んだ衝撃でアタッチメントが取れることがあります。

不適切な装着

アタッチメントの装着が不十分であった場合にも、取れてしまう場合があります。

アタッチメントが取れた際の対処法

アタッチメントが取れたら、すぐに歯科医院に連絡しましょう。取れた状態が長く続くと、治療計画の乱れにつながります。

また、アタッチメントは非常に小さく、歯と似た色をしているので、取れても気づかない場合があります。インビザラインの取り外しは鏡で確認しながら行うようにすると、対応の遅れを防止できるでしょう。

アタッチメントが取れた際の注意点

アタッチメントは自分で取り外しができないので、食事や歯磨きによる影響を受けやすいです。

アタッチメントの装着中は、インビザラインの取り外しは特に丁寧に行い、アタッチメント周囲は入念に磨くようにしましょう。また、固い食べ物を食べる場合は、アタッチメントを装着している部分を避けて噛むと、取れるリスクを軽減できます。

トラブル③インビザラインが合わない

右頬に手を当てて痛がる女性

インビザラインが浮いてしまって歯の形に合わない場合があります。インビザラインが合わない場合、装着方法の見直しや作り直しが必要になることがあります。

インビザラインが合わない原因

基本的に、歯が予定どおりに動かなかった場合に起こることが多いトラブルです。以下、インビザラインが合わない原因について詳しく解説します。

計画どおりに歯が動かなかった

計画どおりに歯が動かなかった場合、新しいマウスピースを装着したときに合わないことがあります。考えられる原因は、主に装着時間が短いことです。

推奨されているインビザラインの装着時間は、1日20〜22時間以上です。装着時間が守られていないと、歯が動くスピードが遅れ、骨のサイクルとずれてしまうため、歯が計画どおりに動きません。インビザラインは事前にシミュレーションを行って治療計画を立てますが、稀に使用方法を守っているにもかかわらず、複雑な歯並びなど症例によってはシミュレーションどおりに歯が動かないことがあります。

チューイーを使用していない

インビザラインを装着するときは、チューイーの使用が推奨されています。手指だけでも装着できますが、チューイーを使用すると、さらにマウスピースを歯に密着させることができます。

特に、マウスピースを交換してから数日間は、並びがマウスピースに沿わず、浮きやすい傾向があります。チューイーを使用しないと、インビザラインが合わなくなったと感じることがあるでしょう。

インビザラインが不良品だった

インビザラインは、シミュレーションを反映して一括でマウスピースを作成します。マウスピースが不良品だった場合、インビザラインが歯に沿わなくなります。

インビザラインが合わないときの対処法

まずは、インビザラインの装着時間を守りましょう。食事と歯磨きのとき以外は装着して、できるだけ外している時間を短くすることが大切です。

また、チューイーも積極的に使用しましょう。特に、新しいマウスピースに交換してから数日間は、チューイーを使用することで治療を計画どおりに進めることができます。

装着時間を守り、チューイーを使用しているにもかかわらず、インビザラインが合わない場合は医師に相談しましょう。治療計画の見直しや、インビザラインの再作成が必要になることがあります。

インビザラインが合わないときの注意点

歯を計画どおりに動かすためには、1日20~22時間以上の装着を徹底し、装着時にはチューイーを使用しましょう。それでも合わないと感じる場合は、はやめに担当の歯科医師に相談しましょう。

トラブル④インビザラインを紛失した

マウスピースケースの前でマウスピースを持っている

管理場所を決めていないと、インビザラインを紛失することもあるでしょう。紛失した場合は、インビザラインの作り直しが必要になることがあります。

紛失する原因

インビザラインを紛失する原因は「保管場所を決めていない」ことによるものがほとんどです。

インビザラインに限らず、保管場所を決めていない物はなくしやすいはずです。インビザラインは透明で小さいため、紛失した場合、見つけることが難しいでしょう。また、外出時は、ティッシュに包んだり袋に入れたりしたことで、誤って捨ててしまう可能性があります。ポケットやバッグの中に入れて、ほかの物を取り出すときに落としてしまうこともあるでしょう。

紛失した際の対処法

インビザラインを紛失したら、すぐに歯科医院に連絡しましょう。インビザラインの再作成には約1か月かかるため、すぐに治療再開とはいきません。なるべく治療期間を短くし、治療の精度を上げるためには、はやめに報告することが重要です。

場合によっては、再作成せずに次のマウスピースを装着することもあります。マウスピースを交換してすぐに紛失した場合は、ひとつ前のインビザラインを装着する指示が出る場合もあります。自分で装着するマウスピースを判断することは、さらに治療計画を乱すことにつながりかねないので、医師の指示に従いましょう。

紛失した際の注意点

インビザラインの紛失を防ぐには、専用のケースに入れて、保管場所を決めておきましょう。

インビザラインの修理・作り直しにかかる費用

歯のレントゲン写真が写ったパソコンの前に歯の模型

インビザラインが割れた場合は、修理や作り直しが必要になる場合があります。それぞれの費用の相場についてご紹介します。

修理にかかる費用

割れたインビザラインの修理費用は、10,000円以下の場合が多いです。契約内容によっては保証があり、修理費用が無料になる場合もあります。

作り直しにかかる費用

新しくインビザラインを作り直す場合は、10,000円以上かかることがあります。インビザラインにはいくつか種類があるため、費用が大きく変わる場合もあります。修理と同様に、契約内容によっては作り直しも費用がかからないことがあるので、確認してみてください。

まとめ

マウスピースを手に持って微笑む女性

インビザラインによるトラブルが発生した場合は、すぐに歯科医院に連絡しましょう。治療を中断している期間が長くなると、治療計画が大幅に乱れ、満足のいく治療結果が得られない場合があります。インビザラインによるトラブルを最小限に抑えるには、注意点をしっかりと理解し、適切に使用することです。

しかし、指示を守っていてもインビザラインが割れたり、アタッチメントが取れたりすることはあります。その際は焦らず歯科医院に連絡し、医師の指示に従いましょう。

インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインの交換日数はどれくらい?交換後に起こりえるトラブルと対処法も解説!

2023年2月8日
青い服を着た髪の長い女性が顔を覆っている

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインの交換日数は1〜2週間が一般的ですが、歯の状態や装着方法によって交換日数が変動することがあります。交換日数を延ばさないためには、指示通りにマウスピースを装着することが大切です。

この記事では、インビザラインの治療中に起こりうるトラブルや治療を計画通りにすすめるためのポイントについて解説します。

インビザライン治療の流れ

歯科医の治療器具

インビザライン治療を行う場合、開発元であるアメリカの会社を通してシミュレーション動画やマウスピースを作成する必要があり、すぐに治療を開始することはできません。

まず、インビザライン治療の流れについてご紹介します。

カウンセリング・問診

簡単に歯並びの状態を確認して、虫歯や歯周病などがないかチェックします。

虫歯や歯周病がある場合は、インビザラインを始める前に完治させなければなりません。インビザライン治療にあたって、抜歯や歯を削る必要があるかも確認します。治療中の痛みや治療費など不安や疑問がある場合はここで解決しておきましょう。おおよその治療方法や治療期間が決まります。

精密検査、シミュレーション

治療計画をたてるために、レントゲン撮影や口腔内の写真撮影などの精密検査をおこないます。スティック型のカメラで口腔内をスキャンするため、歯を型取る必要はありません。

撮影データは、アメリカにあるアライン・テクノロジー社に送られます。クリンチェックと呼ばれる3Dソフトを使用して、インビザラインのシミュレーション動画が作成されます。シミュレーション動画は治療結果も予測してくれるため、矯正後のイメージを確認することが可能です。治療に必要なマウスピースの枚数を割り出し、治療計画が決められます。

アライナー作成

シミュレーション動画では歯根部分の動きが再現されないため、矯正歯科の医師が治療計画を微調整して、アライン・テクノロジー社に提出します。

修正されたシミュレーション動画を参考に、アライナー(マウスピース)が作成されます。治療に必要なすべてのアライナーがアメリカから矯正歯科に一括で送られます。届くまでの期間は1か月〜1か月半ほどです。

治療開始

アライナーが届いたら、インビザライン開始です。

開始時にアライナーをまとめて渡すところもあれば、交換形式で渡すところもあり、矯正歯科によって対応は異なります。アライナーの装着方法を確認し、マウスピースの取り扱いや治療中の注意点などの説明を受けます。

インビザラインの交換日数

歯の模型の中に人間の模型がある

インビザライン治療の際、1つのアライナーで0.25㎜ほど歯を動かすことができます。1〜2週間で交換すると、歯の移動量は1か月1mm程度になるでしょう。

交換日数は、歯並びや年齢によって変わりますが、だいたい2週間で交換することが多いです。シミュレーション動画を参考にして治療をすすめていきますが、最終判断は担当医師が行います。「インビザラインの治療開始時は2週間くらいでアライナーを交換していたけれど、矯正の終盤ごろには動かす距離が短くなるため、交換日数が5日になった」というケースもあります。インビザラインの交換日数は歯列の状態に影響されるため、交換日数が長くなったり短くなったりと不規則になることもあるでしょう。

交換日数を決める3つの要素

レントゲン写真を見てテーブル越しに話す人

インビザラインの交換日数は、歯の動かし方や組織の代謝が影響します。交換日数を決める要素は、3つあります。ここでは、交換日数を決める要素とそれぞれの日数が長くなる場合と短くなる場合について、詳しく解説します。

歯並び

インビザラインの交換日数は、歯をどのように動かし、どの程度を動かすかで決まります。

歯科矯正は「傾斜移動」と「歯体移動」の2つの動きがあります。傾斜移動とは、出っ歯など斜めになっている歯をまっすぐにする動作です。歯根を移動させる必要がないため、交換日数は短くなる傾向があります。歯体移動とは、歯根を動かし歯を平行に移動させる方法です。歯がガタガタしている叢生(そうせい)・すきっ歯などは、歯を平行に動かす必要があるため、交換日数は長くなります。

マウスピース矯正は平行移動が苦手なため、ほかの矯正方法に比べて治療期間が長くなるでしょう。抜歯が必要であったり、歯の動かす距離が長かったりすると、インビザラインの交換日数は長くなる傾向にあります。

年齢

歯科矯正は、歯槽骨の吸収と再生のサイクル(リモデリング)に合わせて歯を動かします。代謝のスピードに合わせずに無理に力を加えると歯根や骨にダメージを与える場合があるので、歯は慎重に動かさなければなりません。

年齢を重ねると歯茎や骨の代謝が悪くなるため、歯を動かすのに時間がかかり、インビザラインの交換日数が長くなる場合が多いでしょう。新陳代謝がいい場合は歯槽骨のリモデリングも早く、インビザラインの交換日数が短くなる傾向があります。

アライナーの装着時間

アライナーの装着時間は、1日20〜22時間以上です。

しかし、指定された装着時間を満たしていない場合、交換日数が延びることがあります。アライナーの装着は、長ければ長いほど歯を動かす量が増えるため、交換日数は短くなります。交換日数を短くしたいのであれば、できる限りアライナーを長く装着しましょう。旅行などのイベントで装着時間が短くなる場合は、交換日数を一時的に長くすることをおすすめします。

治療開始から1か月程度は交換日数を長くして様子をみる場合があります。一日の平均装着時間を記録し、可能であれば交換日数を短くしていくという方法です。通院の際に装着状況を聞かれるため、正直に報告するようにしましょう。

インビザラインの交換後のトラブルと対処法

青い背景の前でインビザラインと矯正器具をはめた歯の模型を持っている

インビザラインを交換したあとに、マウスピースが合わなかったり痛みが生じたりなどのトラブルが起きる場合があります。トラブルの対処法も合わせてご紹介します。

マウスピースが入らない

マウスピースが入らない場合は、シミュレーションどおりに歯が動かなかったことが考えられます。

アライナーは、治療前のシミュレーション動画によって一括で作成されますが、計画通りに歯が動かなかったことにより、予定していたマウスピースが入らなくなることがあります。マウスピースが入らなくなった場合は再評価を行い(リファインメント)、アライナーを追加作成します。作成に1か月以上かかるため、治療期間が延びることは避けられません。

ほかに考えられる原因としては、マウスピースが不良品という場合です。不安を感じたら、すぐに医師に伝えましょう。

マウスピースが浮く

マウスピースが大きく浮く場合は、治療が順調にすすんでいない可能性が考えられます。

アライナーは、歯を動かす分のスペースはありますが、基本的に歯に密着している状態です。前歯はわずかに浮くことがあるので「奥歯が浮いていないか」が重要です。マウスピースが浮く場合は計画通りに歯が動いていない可能性があるため、直ちに医師に報告しましょう。

口の粘膜が痛い

マウスピースの端が鋭くなっていると、歯茎などの粘膜に触れることで痛みを感じることがあります。

矯正歯科にマウスピースを持参すれば滑らかになるよう調整してくれるので、痛みを感じるときは我慢せず医師に相談してください。ハサミややすりなどを使用してご自身で削ろうとすると、マウスピースが破損する危険性があるので絶対にやめましょう。

歯が痛い

インビザラインは圧力をかけて歯を動かすため、新しいマウスピースに交換した際に歯に痛みが生じることがあります。

歯の痛みは通常3日ほどで落ち着きます。痛みが強い場合や長引く場合は、マウスピースが合っていないなどの問題があるため、医師に報告しましょう。

インビザライン治療を計画通りにすすめるためのポイント

インビザライン治療を計画的にすすめるためには「指示を守ること」が重要です。指示が守れない場合は、治療が長引くだけでなく、インビザラインを中断しなければいけない場合もあります。

装着時間を守る

アライナーの装着時間は1日20〜22時間以上です。食事と歯磨き以外は、必ず装着しましょう。

装着時間が短いと治療が計画通りにすすまなくなり、後戻りするリスクもあります。後戻りした場合、インビザラインを作り直さなければいけない可能性もあり、治療期間が延びてしまいます。装着時間は長い分には問題ありませんが、短くならないように注意しましょう。

破損や紛失に注意する

マウスピースを破損・紛失してしまった場合は、作り直す必要があります。手元に届くまで1つ前のアライナーを使用しますが、この期間に後戻りする可能性もあり、治療が計画通りにすすみません。

外出中はティッシュなどに包んでしまうと誤って捨ててしまったり、そのままポケットやバッグなどに入れることで変形したりする恐れがあります。マウスピースは保管ケースに入れて、置き場所を決めておきましょう。

自己判断でマウスピースを交換しない

歯を早く移動させたいからといって、自己判断で交換日数を早めたり、数回分飛ばして装着したりするのは絶対にやめましょう。歯根や顎の骨に過度な負荷がかかり、損傷する恐れがあります。また、歯茎に負担がかかり、歯茎が下がってしまう可能性もあります。歯の周辺組織に問題が起きた場合、治療計画が大幅に乱れることになるでしょう。

また、インビザラインでは歯を移動させるスペースを作るために、やすりで歯と歯の間を少し削る「IPR(ストリッピング)」を行うことがあります。交換日数をご自身で調整すると、適切な時期にIPRができなくなり、治療精度が落ちてしまいます。新しいマウスピースを装着したときに痛みがなく「交換日数を早められるのでは」と疑問に思った場合は、自己判断せずに必ず医師に相談しましょう。

食事と歯磨きのときはマウスピースを外す

アライナーを装着した状態で硬い物を食べると、破損の危険性があります。また、歯垢が歯とマウスピースの間に溜まると、虫歯や歯周病のリスクが上がります。食事のときはマウスピースを外し、歯磨きをしてから装着しましょう。このときに、インビザラインも流水で洗い流すと衛生的です。汚れが気になるときは歯ブラシでやさしく磨きましょう。

ただし、マウスピースを傷つける原因になるので歯磨き粉の使用は厳禁です。

また、インビザラインの治療中は、水以外の飲み物は摂取しないよう注意しましょう。ジュースやコーヒーなどはマウスピースに着色してしまうので、インビザラインが目立ってしまいます。

管理を怠り、インビザライン中に虫歯などになった場合は、矯正を中断しなければなりません。虫歯治療により詰め物や被せ物を装着してしまったら、マウスピースが合わなくなる可能性があります。治療を計画通りにすすめるためには、マウスピースの管理を徹底しましょう。

チューイーを使用する

チューイーとは、マウスピースを歯にしっかりと密着させるために使用する器具です。素材はシリコンでできており、形はロール状になっています。

マウスピースは歯にフィットするようにできていますが、歯を移動させるためにわずかな隙間が作られています。特に、交換してすぐのときは、手指だけでは装着が難しい場合もあるでしょう。装着時にチューイーを使用することで、マウスピースが浮くことなく、密着させることができます。

装着がゆるいと治療が計画通りにすすまない可能性があるため、装着時にはチューイーを使用しましょう。方法は前歯から奥歯にかけて全体の歯で噛んでいきます。ガムを噛むように噛んでも構いません。

使用しなくなったマウスピースはどうする?

ピンクの服を着た女性がペンを持ち悩んでいる

以前に使用していたマウスピースを捨ててしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

インビザラインの治療中にトラブルが発生したときに、以前に使用していたマウスピースを使うことがあります。マウスピースが入らないなどの問題が起きた場合は、来院まで1つ前のマウスピースを装着して過ごすことも多いです。万が一、マウスピースの作り直しが必要になったときも、一つ前のマウスピースを装着して期間をつなぎます。このように、使用しなくなったマウスピースを使う機会がまったくないとは言い切れません。捨てずに保管しておくことをおすすめします。

前のマウスピースを誤って使用しないように、使用中のマウスピースとケースを分けたり保管場所を変えたりするといいでしょう。

まとめ

資料を見ている3人の男女の歯科医師

インビザラインの交換日数は1〜2週間です。

ただし、歯の状態や装着方法によって交換日数が変動することがあります。インビザラインの交換日数を早めて矯正期間を短くしたい場合は、インビザラインの装着時間や管理方法を守り、チューイーを使用することが重要です。

インビザラインのトラブルでお困りの方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。