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マウスピースを入れようとしている女性

インビザラインのアタッチメントはいつまで付ける?タイミングと装着期間を解説

2023年4月5日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

歯列矯正において、近年ではマウスピースを用いた方法が主流となりつつありますが、マウスピース矯正にはさまざまなブランドがあり、その中でもインビザラインは多くの臨床実績をもちます。

今回は、インビザライン矯正におけるアタッチメント装着の役割や装着期間について詳しく解説します。

インビザラインのアタッチメントとは

マウスピースを手に持っている

インビザラインは、自身の口内データに基づいて透明のマウスピースが製作され、ほぼ一日中装着することで歯並びを改善できます。ワイヤー矯正との違いは、マウスピースが透明なので装着していても目立ちにくい、場面に応じて外すこともできる、通院回数が少なくて済むなどのメリットがあります。

インビザラインは、大きく分けて以下の3つの種類があります。

・さまざまな歯並びに対応する「インビザライン」

・前歯のみ矯正可能な「インビザラインGo」

・6歳から始められるこども用矯正「インビザラインファースト」

矯正治療の期間中に、アタッチメントとよばれるプラスチック器具を歯に装着することがあります。アタッチメントの装着は、主に矯正治療を早く終わらせるために行われます。

そもそもマウスピース矯正では、全体の歯にある程度均等に力が加わるため、大きく動かしたい歯へ重点的に力をかけることが難しいとされているのです。そのため、矯正治療の期間は長くなりがちですが、特に力をかけたい歯にアタッチメントを装着すれば、マウスピースとの密着性が高まり、その歯を大きく移動させることができます。

なお、アタッチメントは、歯に近い色味で小さく、目立ちにくい設計がされています。アタッチメントにおいても、マウスピース矯正のメリットをなくさない仕様といえるでしょう。

インビザラインのアタッチメントの種類

マウスピースを手に持っている

インビザラインのアタッチメントには、どのような種類があるのでしょうか。

インビザラインのアタッチメントには、大きく分けて通常アタッチメントと最適アタッチメントの2種類があります。

通常アタッチメントは、医師が必要性に応じて、位置、数、形を決めて装着するものです。

最適アタッチメントは、専用のソフトウェアを用いた治療シミュレーションによって計画され、ご自身に適したアタッチメントを装着します。最適アタッチメントには複数の種類があります。以下にまとめてみました。

<最適アタッチメントの種類>

オープンバイト用最適アタッチメント 上の前歯4本に適用されるアタッチメントです。オープンバイト=開口であり、奥歯を噛み合わせた際に前歯が閉じずに、すき間ができる状態を改善する効果があります。
ディープバイト用最適アタッチメント 下の前歯4本に適用されるアタッチメントです。ディープバイト=過蓋咬合(かがいこうごう)といい、噛み合わせが深い不正咬合状態を改善する効果があります。
ルートコントロール用最適アタッチメント 歯のすき間があるところなどに適用されるアタッチメントです。ルート=根であり、歯根を動かすために設置されます。
回転用最適アタッチメント ねじれている犬歯や小臼歯などに適用されるアタッチメントです。歯を回転させて、正しい向きに揃えます。
アンカレッジ用最適アタッチメント 第一小臼歯(犬歯の隣の奥歯)に適用されるアタッチメントです。顎が小さく歯を動かすスペースがない場合、抜歯してスペースを作ります。できたスペースへ歯を動かす際に効果があります。

上記のように、最適アタッチメントは5種類あります。ソフトウェアによるシミュレーション後、医師の確認が済めば、アタッチメントが製作されて装着されます。

インビザラインのアタッチメントを付けるタイミング

時計を持ちポイントを指さしている男性

矯正治療前の歯並びによって、使われるアタッチメントも異なることがお分かりいただけたかと思います。では、インビザラインのアタッチメントはどのタイミングで装着されるのでしょうか。

具体的なタイミングは歯科医院によって異なりますが、だいたいマウスピース矯正開始1か月後から装着することが多いでしょう。矯正開始から期間があく理由は、マウスピースの装着感に慣れてもらうためです。

アタッチメントの装着を開始したら、歯の動きに合わせて通院時に脱着が繰り返されます。

インビザラインのアタッチメントはいつまで付けるのか

WHEN(いつ)をあらわす看板

矯正治療開始1か月後あたりからアタッチメントが装着されることが多いといわれていますが、外れるタイミングはいつなのでしょうか。

インビザラインのアタッチメントは、治療の進み具合によって装着する場所や数は変わりますが、基本的に矯正治療が完了するまで装着されます。ご自身で外すことはできないため、治療中は歯に装着されている状態です。

インビザラインはアタッチメントなしでは治療できない?

不思議そうに首をかしげる女性

インビザラインによるマウスピース矯正において、アタッチメント装着なしでの治療は不可能ではありません。

多くのケースでアタッチメントを装着している理由は、歯の移動をコントロールして、治療期間を短縮させるためにあります。

アタッチメントを装着しない場合、歯が期待どおりの動きをしない可能性が増えますが、どうしてもアタッチメントの装着を望まないのであれば、治療前に医師に相談して、治療計画に反映してもらいましょう。

アタッチメントに関するよくある質問

FAQのイメージ図

インビザラインによる矯正治療におけるアタッチメント装着について説明しました。

ここからは、アタッチメントに関するよくある質問を、4つご紹介します。

アタッチメントが外れてしまったら

アタッチメントが外れてしまった場合は、通っている歯科医院へ相談して、再装着してもらいましょう。アタッチメントが外れてもすぐに支障が出るわけではありませんが、時間が経ってしまうと歯が動きにくい期間も延びることになります。早めに歯科医院に相談しましょう。

アタッチメントは痛いのか

アタッチメント装着は、歯とマウスピースの密着度があがり、歯に大きな力がかかるため、痛みが増える方が多いようです。日が経つにつれて痛みに慣れますが、装着後数日は痛みが強く出ることもあるため、我慢できない場合は痛み止めを処方してもらいましょう。

アタッチメントは目立つのか

アタッチメントは、歯に近い色味のため目立ちにくいとされます。

ただし、コーヒーなどの飲料物により着色してしまうことがあるため、着色しやすい食べ物、飲み物や生活習慣について事前に把握しておきましょう。

アタッチメント装着時にホワイトニングは可能か

アタッチメント装着時にホワイトニング治療を行うことは可能です。

ただし、装着部のみ色ムラができてしまう可能性があるため、矯正治療の前後でホワイトニングすることをおすすめします。

まとめ

ポイントを指さしている女性

この記事では、インビザラインアタッチメントの概要、種類、脱着期間、よくある質問などについて説明しました。インビザラインアタッチメントには5種類あり、それぞれ特徴が異なるため、事前にご自身がつけるアタッチメントについて把握しておくことが大切です。

インビザラインのアタッチメントについてご相談がある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

口にマウスピースをはめている

インビザライン治療で変化を感じるのは何枚目?スムーズに治療をすすめるためのポイントとは

2023年3月25日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインをはじめとした矯正治療は、個人差はありますが一般的に2~3年ほど治療期間がかかります。はやく理想的な歯並びに近づきたい方にとっては、いつ頃から歯並びに変化を感じるのかは気になるポイントでしょう。

今回は、インビザライン治療で変化を感じるのはいつ頃なのか、スムーズに治療を進めるポイントなどを解説します。

インビザライン治療で歯が動く仕組み

入れ歯にマウスピースをはめている

インビザラインは、透明の薄いマウスピースを装着して、歯を理想的な位置に動かす矯正治療法です。以下のような仕組みで歯を動かしています。

・歯根膜(しこんまく)の性質を利用している

・歯とマウスピースのズレによって矯正力をかける

・アタッチメントや顎間(がっかん)ゴムで細かい動きを調整する

以下、それぞれ解説します。

歯根膜の性質を利用している

インビザラインなどのマウスピース矯正とワイヤー矯正は、歯根膜の伸縮する性質を利用して歯を動かしています。歯槽骨(しそうこつ)と歯根の間には、歯にかかる衝撃をやわらげる役割を持つ、歯根膜(しこんまく)と呼ばれる薄い膜があります。

矯正するために歯に力をかけると、押した側の歯根膜は伸び、反対側の歯根膜は押し付けられて縮みます。歯根膜には一定の厚みを維持する性質があり、歯根膜が伸びた側は骨を作って厚みを戻し、押し付けられた側は骨を溶かしてスペースを作ります。

この動きを繰り返すのが、矯正治療で歯を動かす主な仕組みです。

歯とマウスピースのズレによって矯正力をかける

インビザラインのマウスピースは、現在の歯並びよりも少しだけ理想の歯並びに近く作られており、装着するとズレを感じます。このズレを感じる方向に力がかかることを利用して歯を移動させるのが、インビザラインの仕組みです。

アタッチメントや顎間ゴムで細かい動きを調整する

治療をより効果的に進めるために、アタッチメントや顎間ゴムを補助的に使用します。

アタッチメントとは、歯と同じ色で作られたレジン製の突起物で、歯面に付着させます。アタッチメントがあることで歯とマウスピースがしっかりとフィットし、歯を動かす力が伝わりやすくなるのです。

さらには、マウスピースだけでは難しい、細かい角度や方向を調整することが可能です。顎間ゴムは、上下の歯につけたフックにゴムを掛け、弾力を利用して歯を上下や前後に動かします。顎間ゴムの使用で、より複雑な症例にも対応できるでしょう。

インビザライン治療で使用するマウスピースの枚数と交換頻度

マウスピースをもって笑顔の女性

使用するマウスピースの枚数や交換頻度は、歯並びや歯科医師の判断などによって多少異なります。

使用するマウスピースは40~50枚ほど

インビザラインで一般的な全体矯正を行うと、治療完了までに平均で40〜50枚程度のマウスピースを使用するといわれています。

ただし、部分矯正や歯が動きやすい若い年齢であれば、使用する枚数は減少する傾向です。

反対に、平均枚数では理想的な歯並びにはならず、マウスピースを追加する場合も多くあります。選択するコースによって追加料金が異なるため、あらかじめ歯科医院に確認しましょう。

交換頻度は1~2週間

インビザラインは1日20~22時間以上装着し、1~2週間ほどで新しいものに交換するのが一般的です。

ただし、年齢が若く歯が動くのがはやい場合や歯を動かす量が少ない場合は、交換日数が短くなり、それに伴い、交換頻度もふえることがあります。交換する頻度・日数は、歯並びや治療の進み具合などから歯科医師が判断します。

インビザライン治療で変化を感じるのは何枚目から?

不思議そうにしている女性

インビザライン治療で変化を感じるのは、4枚目のマウスピースを使用しているころです。マウスピース1枚あたり0.25㎜程度歯が移動するといわれており、4枚使用したころには、1㎜ほど歯並びに変化があらわれます。1㎜の変化があれば、見た目が整ったと感じる方がいてもおかしくはありません。

より大きな変化があらわれてくるのは、マウスピースを20枚ほど使用したあたりです。治療開始から半年ほど経過し、矯正効果を実感しやすくなります。

インビザライン治療で変化を感じられない原因とは?

不思議そうにしている男性

インビザラインは、マウスピースを使用するため目立ちにくく、食事や歯磨きのときに取り外せるのが魅力です。

しかし、正しい使い方をしないと十分な効果が得られず、変化を感じられません。インビザライン治療で変化を感じられない原因は以下の3つです。

・装着時間が十分ではない

・交換時期が正しくない

・治療計画が適切ではない

それぞれ解説します。

装着時間が十分ではない

マウスピースの装着時間が不足していると、十分な矯正効果が得られず、歯並びにも変化があらわれにくいです。

インビザラインでは、マウスピースを1日20~22時間以上装着するよう推奨しています。装着時間が短く、1日に何度も外していると、変化を感じられないだけではなく、歯並びが元に戻ろうとする「後戻り」が起きる恐れがあります。

交換時期が正しくない

マウスピースの交換時期が正しくないと十分な変化があらわれません。およそ1~2週間でマウスピースを新しいものへ交換しなければ、治療が計画通りに進まないので注意しましょう。

治療計画が適切ではない

インビザラインでは、歯がどのように動いて理想的な歯並びになるのか可視化できるソフトを使ってシミュレーションを行います。事前に治療過程を確認でき、安心して治療を進められるのが魅力です。

ただし、治療の過程で「計画通りに歯が動いていない」など想定外のことがあった場合は、歯科医師の判断で治療計画を変更しなければなりません。治療計画に無理があったなどの理由で、歯並びに変化が起こらないことも考えられます。

インビザライン治療をスムーズにすすめるポイント

患者が医師と相談している

以下のことを意識して、治療をスムーズに進めましょう。十分な治療効果が得られれば、治療期間を短縮することも可能です。

・歯科医師の指示に従って正しく装着する

・アタッチメントや顎間ゴムを使用する

・チューイーを使用する

・虫歯や歯周病を予防する

以下、それぞれ解説します。

歯科医師の指示に従って正しく装着する

インビザラインでは、マウスピースを1日20~22時間以上装着し、1~2週間ほどで新しいものに交換することが推奨されています。これに加えて、歯科医師がそれぞれの歯並びなどを考慮して、装着時間や交換時期を指示します。

治療を計画通り進めるため、歯科医師の指示に従って正しく装着しましょう。

アタッチメントや顎間ゴムを使用する

難しい症例であっても、アタッチメントや顎間ゴムを補助的に使用することで治療がスムーズに進むことがあります。これらの使用に関しては、歯科医師が歯並びなどに合わせて選択します。

アタッチメントが破損したまま使い続けている場合や、顎間ゴムの掛け方を間違えている場合は、効果が不十分となるため注意してください。

チューイーを使用する

チューイーとは、弾力のあるシリコンでできたロール状のチューブです。チューイーを噛むことで歯との密着感が高まり、矯正する力が確実に伝わって治療がスムーズに進みます。

虫歯や歯周病を予防する

虫歯や歯周病を予防することは、治療がスムーズに進むことにもつながります。インビザラインは、食後や就寝前にマウスピースを外して歯を磨けることから、ワイヤー矯正と比較すると虫歯や歯周病を予防しやすいといわれています。

しかし、口腔内が不衛生なまま長時間マウスピースを装着していると、虫歯や歯周病のリスクは高まります。インビザラインの治療中に、虫歯や歯周病が原因で大きく歯を削り、詰め物や被せ物の治療をすることになると、マウスピースが合わなくなってしまいます。そうなると、マウスピースの作り直しが必要となり、治療期間が長引くことがあるでしょう。

まとめ

ポイントを笑顔で指さす女性

歯並びに変化があらわれたと感じる時期には個人差があります。理想の歯並びにはやく近づけるよう、歯科医師の指示に従い、正しくインビザラインを使用しましょう。

インビザライン治療についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

白いシャツを着た女性がどちらがいいか悩んでいる

インビザラインとワイヤー矯正どちらがいいの?それぞれの違いについて詳しく解説!

2022年12月7日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

現在、歯列矯正で多く行われている方法はインビザラインとワイヤー矯正ですが、どちらの治療方法が良いか悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、それぞれの治療方法の違いやメリットとデメリットなどについて解説していきます。

インビザラインとは?

口元にマウスピースを近づけている女性

特徴

インビザラインは、アメリカで25年前に開発され、2022年6月時点で1300万人を超える治療実績があります。

アライナーというマウスピースを利用して歯を移動させる矯正治療で、マウスピースを10日〜2週間毎に交換して歯を移動させていきます。

メリット

インビザラインには、以下の3つのメリットがあります。

取り外しが可能である

インビザラインはマウスピースを使用します。

ワイヤー矯正の装置は固定式のため取り外しができませんが、インビザラインでは食事や歯磨きのときなどにマウスピースを取り外すことが可能です。歯のケアがしやすいことで、矯正治療中の虫歯や歯周病の心配も少なくなります。

目立ちにくい

インビザラインで使用するマウスピースは透明なので、周囲の方に矯正をしているということが気づかれにくく、目立ちやすいワイヤー矯正に抵抗がある方には適した治療方法です。

痛みや違和感が少ない

1枚のマウスピースでの歯の移動量は、わずか0.25mmです。そのため、矯正治療に伴う痛みは少なく、マウスピース装着中の違和感もほとんどありません。

デメリット

インビザラインには、以下の3つのデメリットがあります。

症例に制限がある

インビザラインは大きく歯を動かすことは得意ではないため、対応できる症例が限られてしまいます。

比較的軽度な歯列不正の治療には向いていますが、顎に大きなズレのある方や抜歯が必要な場合はインビザラインのみの使用では治療が難しいこともあります。

装着時間を守る必要がある

インビザラインは、1日20〜22時間以上使用することで効果を発揮します。

基本的には食事と歯磨き以外の時間は装着する必要があるので、日常生活の中で使用時間を守れない場合は治療計画通りに歯が移動せず、思うような結果が得られません。

マウスピースの自己管理が必須である

インビザラインのマウスピースは、使用していると歯と同じように汚れが付着します。

歯にぴったりと密着する装置のため、きちんとお手入れをしないで使用すると虫歯や歯周病の原因になってしまいます。毎日歯ブラシでマウスピースの内面を磨いたり、必要に応じて洗浄剤などを使用する必要があります。

ワイヤー矯正とは?

ワイヤー矯正の模型に治療器具を当てている

特徴

ワイヤー矯正は歴史が長く、最も一般的な歯列矯正の方法です。

歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を付けて、そこにワイヤーを通して力をかけることで徐々に歯を移動させていきます。

メリット

ワイヤー矯正には、以下の3つのメリットがあります。

多くの症例に対応できる

ワイヤー矯正では、基本的にすべての歯列不正の治療が可能です。インビザラインでは治療が難しいような症例も対応でき、出っ歯や受け口などがある場合も治療後は口元の印象を変えることが可能です。

細かい調整が可能である

インビザラインはあらかじめ作成されたマウスピースの歯並びに合わせて歯を移動させていきます。

一方、ワイヤー矯正では、ある程度歯並びが改善されたあとに一部だけもう少し動かすなどの細かい調整が可能です。

目立ちにくい装置も選択できる

ワイヤー矯正は、基本的には歯の表側に付ける装置のため目立つ印象がありますが、装置の種類は金属のみならず、セラミックのブラケットや白いワイヤーが選択できたり、歯の裏側に装置を付ける舌側矯正という方法もあります。

デメリット

ワイヤー矯正には、以下の3つのデメリットがあります。

装置が目立ちやすい

メリットでお伝えしたように、ワイヤー矯正は目立ちにくい装置を選択できますが、インビザラインに比べるとどうしても目立ちやすいです。

食事や歯磨きがしにくい

ワイヤー矯正の装置は固定式のため、食べ物が詰まりやすく歯磨きもしにくいため、汚れが溜まったままにしていると虫歯や歯周病の原因になります。歯磨きは時間をかけて行うことが大切です。

痛みが出やすい

インビザラインに比べて、ワイヤー矯正は歯の移動量が大きいため、痛みが出やすいです。痛みがずっと続くわけではありませんが、ワイヤーを交換したり、調整した日から2〜3日は痛みが出やすいといわれています。

また、歯が移動することでワイヤーが奥に伸びて粘膜に刺さってしまうこともあります。

インビザラインとワイヤー矯正の違い

歯科医がレントゲンと歯の模型を使って説明している

インビザラインとワイヤー矯正の違いを分かりやすく一覧でご紹介します。

<インビザラインとワイヤー矯正の比較>

インビザライン ワイヤー矯正
費用 約800,000〜1,000,000円 約700,000〜1,300,000円
治療期間 約2年〜2年半 約2年半〜4年
見た目 目立ちにくい 目立ちやすい
痛み 出にくい 出やすい
歯磨き しやすい しにくい
適応 比較的軽度な歯列不正 すべての歯列不正

表に示した費用や期間はあくまでも全顎治療を行なった際の平均のため、個々のお口の状態や医院によっても違いはあります。

インビザラインとワイヤー矯正のどちらでも部分矯正で治療できる場合もあり、その場合はもう少し治療期間が短くなり、費用も安くなります。ワイヤー矯正の場合は、金属ではなく歯の色に近いセラミックのブラケットを選択したり、舌側矯正の場合は費用が高くなる傾向があります。

インビザラインとワイヤー矯正どちらがいいの?

ピンクのニットを着た女性がマウスピースとワイヤー矯正が付いた歯の模型を持っている

インビザラインに向いている方

インビザラインは、軽度の歯列不正など適している症例は限られてしまいますが、目立ちにくい装置で且つ歯のケアもしやすい方法で矯正を行いたいという方に向いています。インビザラインで治療の大きなメリットは、装置が目立ちにくく取り外しができることでしょう。

また、インビザラインはワイヤー矯正に比べて、比較的短い期間で治療が終了することが多いです。簡単な矯正方法ではありますが、マウスピースを1日20〜22時間以上使用しなければ、きちんとした治療結果は得られません。日常生活の中できちんと装着時間を守ってマウスピースを使用できるかは、インビザライン治療をするうえで重要なポイントです。

ワイヤー矯正に向いている方

ワイヤー矯正は、治療中の見た目は気にならず、時間がかかっても細かい部分も含めてきちんと歯並びを治したいという方に向いています。単に見た目を治すだけでなく、上下の歯を全体的に噛ませることもできるので、食事がしやすくなるなど機能的なメリットも大きいです。

しかし、インビザラインに比べると、調整を行ったあとは痛みが出やすく、固定式の装置に食べ物が詰まりやすいため歯磨きにも時間を要します。治療を始めてから後悔しないように、ワイヤー矯正のデメリットも理解し、納得したうえで治療を開始しましょう。

まとめ

白いシャツを着た人の前に歯の模型がある

今回はインビザラインとワイヤー矯正の治療方法の違いと、それぞれの治療はどのような方に向いているのかを解説しました。

歯列矯正を行ううえで何を重要視するかは人それぞれです。どちらもそれぞれにメリットとデメリット、適した症例があります。どちらの治療が適しているかわからない場合は、両方の治療方法を取り扱っている歯科医院でカウンセリングを受け、歯科医師からアドバイスを受けることをおすすめします。

この記事でインビザラインとワイヤー矯正の違いを理解していただき、治療につながるイメージをもっていただけたら幸いです。インビザラインを検討している方や疑問がある方は、島根県の歯医者「かずあきデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。ご自身に合った方法で矯正治療をスタートしましょう。

アイボリーの背景の前で微笑んでいる長髪の女性

インビザラインとキレイラインどちらがいいの?特徴と違いを解説!

2022年11月23日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

透明のマウスピースを装着することで歯を動かすマウスピース矯正は、目立ちにくく簡単に取り外せることなどから人気になっています。マウスピース矯正は、装着しているマウスピースを取り替えながら理想的な歯並びに近づけていく治療方法です。

さまざまなマウスピース矯正を提供しているブランドがありますが、今回はインビザラインとキレイラインをさまざまな特徴ごとに比較します。

インビザラインとは?

マウスピース

インビザラインとは、アメリカのアライン・テクノロジー社によって開発されたマウスピース矯正ブランドです。2022年6月時点で世界100か国以上の国々で、1300万人を超える人々がインビザラインによる治療を受けています。

確かな技術と実績により日本でもよく知られるマウスピース矯正で、多くの歯科医院が提供しています。独自の3D画像化技術と多数の治療実績を基に治療計画を立案し、治療開始から完了までの歯並びをシミュレーションすることが可能です。

キレイラインとは?

歯科医

キレイラインとは、2016年に設立された日本のマウスピース矯正ブランドです。2022年11月時点で提携クリニックは全国に85院、症例数11万人以上と発展途上にあります。

低価格で気軽に矯正治療を始められることをコンセプトにしています。国家資格を保有している歯科技工士が日本国内で製造しているマウスピースを提供しているのが特徴のひとつです。

インビザラインとキレイラインの違い

白い風船と赤い風船

高品質のマウスピース矯正を提供しているインビザラインとキレイラインですが、費用や治療適応範囲など、さまざまな違いがあります。

インビザラインとキレイラインを比較した表は、以下のとおりです。

<インビザラインとキレイラインの比較表>

インビザライン キレイライン
治療適応範囲 上下の歯16~28本 上下の前歯12本
費用の目安(税込) 21~38万円 20~100万円
治療期間 3か月~3年 5か月~1年3か月
通院頻度 2~3か月に1回 1か月半もしくは3か月に2回
歯型を採取する回数 治療開始前に1回 歯並びの変化に合わせて歯型を採取する
治療開始可能な年齢 6~7歳 男性:16歳・女性:14歳

治療適応範囲

インビザラインの治療適応範囲は、4種類ある治療コースによって異なります。

<インビザラインの治療適応範囲>

治療コースの種類 歯並びの状態
インビザライン エクスプレス 上下16本(歯並びの悪さが軽度)
インビザライン GO 上下20本(歯並びの悪さが比較的軽度)
インビザライン ライト 上下28本(歯並びの悪さが比較的軽度)
インビザライン コンプリヘンシブ 上下28本(歯並びの悪さが重度)

インビザラインは、前歯などの部分的な矯正から奥歯を含む全体的な矯正まで幅広く対応しています。治療適応範囲が異なる4種類の治療コースが用意されているのが特徴のひとつです。抜歯を伴う治療も行なっているため、大きく歯を動かす必要がある難しい症例にも対応可能です。

キレイラインは、八重歯・出っ歯・受け口など、さまざまな歯並びに対応しています。治療適応範囲は上下の前歯12本で、奥歯の噛み合わせの治療が必要な症例は適応外です。抜歯も基本的には行なわない方針であるため、軽度の歯並びを治すのに適しています。

費用の目安

インビザラインの費用は、治療コースの種類によって異なります。

<インビザラインの費用の目安・使用するマウスピースの枚数>

治療コースの種類 費用の目安 使用するマウスピースの枚数
インビザライン エクスプレス 20~40万円 最大7枚
インビザライン GO 35~50万円 最大20枚
インビザライン ライト 45~70万円 最大14枚
インビザライン コンプリヘンシブ 70~100万円 無制限

インビザラインの費用は、治療範囲が広い場合や重度の歯並びに対応するほど高額になります。歯並びが複雑になるほど使用するマウスピースは多くなり、治療期間が長くなるためです。インビザラインの費用は、基本的にはマウスピース発注前に支払わなければなりません。

キレイラインは、支払い方法によって2種類の治療コースがあり費用が異なります。

<キレイラインの費用の目安>

都度払い(税込) ・初回:2.2万円

・2回目以降:5.5万円

コース払い(税込) ・4回コース:17.6万円

・7回コース:31.9万円

・10回コース:46.2万円

キレイラインは、治療ごとに支払いをする「都度払い」とまとめて支払う「コース払い」が選べます。都度払いであれば、初回料金の2.2万円でマウスピース矯正を試してみて、その後に治療を続けるか決めるのも可能です。コース払いは都度払いよりもお得になるため、費用を安く抑えられます。

治療期間

治療期間は元の歯並びの状態によって大きく異なります。矯正する範囲が広かったり歯を大きく動かす必要がある症例では、治療期間が長くなることが多いです。

<インビザラインの治療期間の目安>

治療コースの種類 治療期間の目安
インビザライン エクスプレス 3~4か月
インビザライン GO 7か月程
インビザライン ライト 5か月程
インビザライン コンプリヘンシブ 1年半~3年

インビザラインの治療期間が比較的長いのは、複雑な歯並びにも対応しているためです。キレイラインは比較的程度の歯並びを対象としているため、治療の期間は短い傾向にあります。

通院頻度・歯型を採取する回数

インビザラインは、治療開始前に1回だけ歯型を採取します。採取した歯型を3D画像化しシミュレーションを行ない、治療開始から完了までのマウスピースを一度に製作する仕組みです。

ただし、矯正途中にむし歯になり被せ物をするなどの治療を行なうと、歯の形態が大きく変わります。マウスピースが合わなくなり再製作が必要になるため注意が必要です。

キレイラインは、動いた歯に合わせてマウスピースを製作するため、歯型を採取する回数は多くなります。都度払いであれば1か月半に1回、コース払いであれば3か月に2回行われます。数か月ごとに型取りをするため、むし歯ができても対応が可能です。

治療開始可能な年齢

インビザラインには、成長過程にある子供を対象とした「インビザライン ファースト」があります。乳歯と永久歯が混在する時期である小学校低学年から治療を開始することが可能です。

キレイラインは、男性では16歳以上、女性では14歳以上を対象年齢としています。

ただし、前歯の歯根が完成する時期を治療開始の目安にしているため、歯根が未完成であれば経過観察になる場合があります。

インビザラインとキレイラインどちらがいいの?

悩んでいる3人の男性

インビザラインとキレイラインの大きな違いは、治療適応範囲が異なることです。

キレイラインは前歯の12本を治療適応範囲としているため、奥歯の歯並びを治したい場合は適応外になります。また、基本的には抜歯はしない方針であるため、抜歯をしてスペースを確保して歯を大きく動かす症例には不向きです。奥歯も含めた治療や抜歯をして歯を動かすスペースを確保しなければならない症例にはインビザラインを選択するのが良いでしょう。軽度の歯並びの悪さを治すには、キレイラインがおすすめです。奥歯の噛み合わせに問題がなく、「前歯の歯並びを治したい」「以前矯正をしていたが再び歯並びが乱れてきた」といった症状に適しています。

キレイラインは都度払いが選択できるため、一度に支払う金額を抑えることが可能です。インビザラインにも軽度の歯並びの悪さに対応した治療コースがありますが、費用は治療開始前にすべて支払わなければなりません。

支払い方法は、どちらも現金・クレジットカード・デンタルローンに対応しています。取り扱いは歯科医院によって異なるため、あらかじめ確認しましょう。

インビザラインとキレイラインで治療をするときの注意点

ビックリマーク

インビザラインとキレイラインは、どちらも優れたマウスピース矯正ブランドです。

ただし、どちらを選択したとしても治療を行なううえで注意しなければならないことがあります。インビザラインとキレイラインで治療をするときの注意点は、以下のとおりです。

・症例によっては治療を行なえない場合がある

・装着時間や交換時期を守らなければならない

・飲食をするときはマウスピースを外す必要がある

・矯正治療終了後は一定期間リテーナーを装着する

それぞれ解説していきます。

症例によっては治療を行なえない場合がある

骨格に問題がある症例は、インビザラインやキレイラインに限らず、マウスピース矯正の適応外になることが多いです。上下の顎骨の大きさや位置に不調和があり、出っ歯や受け口になることがあります。マウスピース矯正では改善が難しいと判断された場合は、ワイヤー矯正や外科的手術を視野に入れて対応します。

重度の歯周病である場合も、マウスピース矯正だけではなく矯正治療全般を行なえないことがあります。歯周病の症状が進行すると、歯を支えている骨が吸収し溶けだします。そのような状態で矯正治療によって歯を動かすために力を加えると、歯が抜ける恐れがあるため治療を行なえない場合があります。

装着時間や交換時期を守らなければならない

マウスピースの装着時間や交換時期を守らないと、治療が計画通りに進みません。

インビザラインとキレイラインでは、以下の装着時間・交換時期が推奨されています。

<マウスピースの装着時間・交換時期>

インビザライン キレイライン
1日の装着時間 20~22時間以上 20時間以上
交換時期 1~2週間ごと 2~3週間ごと

装着時間や交換時期は歯並びなどによって異なることがあります。歯科医師に確認し、指示に従いましょう。

飲食をするときはマウスピースを外す必要がある

飲食するときは必ずマウスピースを外しましょう。

マウスピースを装着したまま飲食をすると、破損したり変形したりする恐れがあります。また、食べ残しや糖分がマウスピースと歯の隙間に残り、むし歯や歯周病のリスクも高まります。マウスピースが破損・変形すると、再製作する必要があるため、注意が必要です。

矯正治療終了後はリテーナーを装着する必要がある

矯正治療が終了した後は、一定期間リテーナーを装着する必要があります。

矯正治療が終了したばかりの骨や周辺組織は固まっておらず、歯は元の歯並びに戻ろうとする後戻りを起こしやすい状態です。リテーナーを装着することで、歯並びが崩れるのを防ぎます。

まとめ

歯科医

インビザラインとキレイラインは、同じマウスピース矯正でありながら、さまざまな特徴の違いがあります。矯正治療は高額であるため、費用面での比較はもちろん大切です。そのうえで、なりたい歯並びに適している治療法を選択しましょう。

まずは歯科医院に相談し、歯並びの状態を確認してもらうことが大切です。インビザラインを検討している方や疑問がある方は、島根県の歯医者「かずあきデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

 

インビザラインとは?メリットや向いている人、注意点についても解説!

2022年11月16日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

歯列矯正に興味はあるけれど、ワイヤーの装置を付けることに抵抗があるという方は多いのではないでしょうか。インビザラインは透明のマウスピースを使用して歯を移動させるので、見た目を気にすることなく矯正治療を行うことができます。

今回は、インビザラインの治療概要、メリットや向いている人についても解説していきます。

インビザラインとは?

歯の模型と矯正器具を持った女性

インビザラインは、1997年にアメリカで開発された透明のマウスピースの装置を使用した歯列矯正法です。

型取りを行い、専用のマウスピースが出来上がってきます。どのくらいの枚数のマウスピースを使用するかはプランや歯並びによっても異なりますが、難しい症例のほうがマウスピースの枚数は多くなり、治療期間も長くなります。1日20〜22時間以上の使用を推奨されていて、基本的に食費と歯磨きの時間以外は装着することになります。1枚のマウスピースを約10日〜2週間使用して、その後新しいマウスピースに交換していきます。

インビザライン治療のメリット

メリット

インビザラインで矯正治療を行うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。それぞれ解説していきます。

目立ちにくい

インビザラインは、従来のワイヤーを使用した矯正装置に比べると、透明のマウスピース型なので矯正していることが気付かれにくいです。見た目の点で歯列矯正をするかどうか悩まれている方も抵抗なく始めることができます。

取り外しができる

ワイヤーを利用した矯正装置は固定式のため、治療が終わるまでは外すことができません。そのため、食べ物が装置の間に詰まりやすかったり、歯磨きもとても時間がかかります。インビザラインのようなマウスピース型の矯正装置は取り外しが可能なため、歯磨きもしやすく虫歯や歯周病になるリスクも低くなります。

痛みや違和感が少ない

従来の矯正装置は違和感を感じやすく、粘膜に当たることで唇や頬の粘膜を傷つけてしまうことが多いのですが、インビザラインはわずか0.5mmの厚みしかありません。また、1枚のマウスピースで歯を移動させる量は最大で0.25mmのため、装着している間の痛みも少なくなるようになっています。

信頼性の高い装置である

インビザラインは比較的新しい治療法ではありますが、世界中で1300万人以上の治療実績があります。その数はマウスピース矯正の中でもトップであり、信頼性の高い治療と言えるでしょう。

インビザライン治療のデメリット

デメリット

インビザラインでの治療は、メリットのみならず、デメリットもあります。詳しく解説していきます。

難しい症例には対応できない

ワイヤーを使用した矯正に比べると、インビザラインは矯正にかかる力が弱くなります。そのため、歯並びのガタガタが強い場合や重度の出っ歯や受け口、骨格的な顎のズレが大きい場合は、インビザラインでの治療の対象外になるか治療の期間が長くかかってしまう可能性があります。

マウスピースの管理が必要

インビザラインのマウスピースは使用していくと汚れも付きやすく、毎日のお手入れが必須といえます。また、透明の装置は紛失しやすく、もし紛失してしまった場合は新しく作成するための費用が発生してしまうこともあります。治療期間が伸びてしまう原因にもなりますので、自己管理の徹底が重要です。

食事や歯磨き時には外す必要がある

インビザラインは取り外し可能な装置で、お食事や歯磨きの際は外さなければいけません。糖分を含む飲み物は虫歯の原因になるので避ける必要があります。また、熱い飲み物は変形の原因になります。よく間食をする方や職業柄よく味見などをする飲食関連のお仕事をされている方などは向いていない治療法です。

治療できる歯科医院が限られている

歯科医師がインビザラインの治療を行うには条件があり、どの歯科医院もインビザラインを取り扱っているわけではありません。現在ご自身が通っている医院で取り扱っていない場合は、別の医院にも通院する必要があります。

インビザライン治療にかかる期間

歯の模型

インビザラインの治療にかかる期間は症例によっても異なりますが、短い方でも1年半で、一般的には2年から3年かかるとされています。

治療の流れは、まずインビザラインを取り扱っている歯科医院でのカウンセリングを受けます。カウンセリングでは、インビザラインのメリットやデメリット、治療内容や費用などが確認できます。その後、治療を開始する場合は、レントゲンや型取りを行う精密検査を行います。精密検査で問題がなければ専用の口腔内スキャナーでの撮影かインビザライン用の型取りを行い、約2週間前後でマウスピースが届いて治療を開始できます。

治療が開始すると、1〜2か月ごとに通院が必要となり、その都度新しいマウスピースがきちんと使用できているかの確認と、新しいマウスピースの受け取りが必要です。治療が終了したあとは、後戻り防止のためのリテーナーの装置を約1〜2年使用します。

インビザライン治療にかかる費用

電卓とボールペン

インビザラインの費用は、治療期間と同様に症例ごとに異なりますが、平均的な相場はおよそ800,000〜1,200,000円です。治療期間が長くなるほど使用するマウスピースの枚数が多くなるため、費用が高くなる傾向があります。

歯列矯正は基本的に保険が効かないため自費診療となり、多くの医院が治療前に行う検査やマウスピースを作成するための矯正料金と、通院時に毎回発生する処置料を設定しています。また、治療が終わった後は後戻り防止のための保定装置を作成するための料金も発生します。

<インビザラインにかかる費用の一例>

 

カウンセリング 0円〜5,000円
 精密検査・診断料 20,000円〜50,000円
矯正料金 650,000円〜1000,000円
処置量 5,000円〜10,000円
保定装置 10,000円〜30,000円

上記以外にも、もし途中でマウスピースを紛失してしまった場合は別途料金が発生することもあります。医院ごとに料金も変わりますので、詳しい料金体系に関してはカウンセリング時にしっかり確認をしておきましょう。

インビザライン治療が向いている人・向いていない人

歯と時計

インビザライン治療に向いている人と向いていない人の特徴をそれぞれ解説していきます。

インビザライン治療が向いている人

抜歯が必要ない症例

インビザラインは1枚のマウスピースで歯を動かす移動量が少ないため、歯並びのガタガタが多い場合や極端に出っ歯や受け口のような抜歯を必要とする症例よりも、比較的軽度な歯並びの治療を得意としています。

使用時間を1日20〜22時間以上確保できる

インビザラインは1日20〜22時間の使用を推奨しています。日常生活で使用時間を確保できる方はきちんと治療の効果を発揮することができます。

インビザライン治療が向いていない人

抜歯が必要な症例

抜歯が必要な症例の場合は歯の移動量が多く必要なため、インビザラインよりもワイヤーを使用した矯正のほうが適しています。

骨格に問題がある

顎の骨格に大きなズレがあったり変形があるような場合、インビザラインでは対応できません。

使用時間を1日20〜22時間以上確保できない

お仕事などでマウスピースを頻繁に外さなければいけない場合や装着し忘れることが多い可能性がある方は、思うような治療結果が得られない可能性があります。

インビザライン治療をするときの注意点

チェックリスト

インビザライン治療において気をつけておきたい注意点があります。詳しく解説していきましょう。

装着時間を守る

インビザラインの治療効果を発揮するためには、1日20〜22時間以上のマウスピースの装着が必要です。

もし装着時間が足りないと、予定通りに歯が移動せずに想定している治療期間に終了しなかったり、追加のマウスピースを作成する必要が出てきてしまうことがあります。その場合は、追加の料金が発生する可能性もありますので、確実に治療の効果を得たい場合は装着時間を守りましょう。

飲食時の取り外し

食事をする際は必ずマウスピースを外しましょう。

マウスピースを装着したまま食事をすると、歯と歯肉とマウスピースの間に食べ物が詰まり、虫歯や歯周病の原因になります。飲み物は装着したまま飲むこともできますが、糖分の含まれているものや熱いものは避けましょう。また、マウスピースは透明のため、着脱しない状態で冷たいコーヒーやお茶を頻繁に飲んでしまうと、着色が付いて黄ばんだ状態になりやすいです。

交換や通院のタイミングを守る

マウスピースは、通常10日〜2週間のタイミングで交換します。

交換のタイミングが早すぎたり遅すぎたりしてしまうと、予定通りに治療が進まなくなってしまいます。特に交換が早すぎる場合は、歯や歯肉などの組織に余計な力がかかってしまいトラブルに繋がることもあり危険です。交換の時期は確実に守りましょう。

通院はおよそ1〜2か月ごとで、その際は歯科医師にマウスピースの状態やきちんと装着されているかの確認を行います。通院間隔が長引いてしまうと、もし治療の経過でトラブルが起きてしまっていても把握することが難しくなりますので、決められた時期に通院するよう徹底しましょう。

まとめ

歯を指している女性

今回は、インビザラインのメリットや治療に向いている方などについて解説しました。

料金形態などは医院ごとに異りますので、カウンセリング時に疑問点がないように確認しましょう。インビザラインは、目立ちにくく取り外しができるという点では非常に優れた治療法ではありますが、デメリットや治療に向かない方もいますので、自分は治療に適しているのかどうかを今回の記事の内容を参考に検討してみてください。

インビザラインを検討している方や疑問がある方は、島根県の歯医者「かずあきデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。