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インビザラインですきっ歯を矯正!費用も解説!

2023年9月25日
インビザラインを専用のケースに収納する

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

歯と歯の間にすき間があるすきっ歯は、機能的にも審美的にもさまざまな問題があります。すきっ歯に悩む方のなかには、インビザラインで矯正したいと考える方も多いでしょう。

今回は、すきっ歯の概要や、インビザラインでのすきっ歯の矯正治療について解説します。すきっ歯でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

すきっ歯とは?

顎に手を当てて考える女性

すきっ歯は、歯と歯の間にすき間がある歯並びのことです。本来、歯は隣の歯と接触しており、すき間はフロスを通そうとしたときに少し抵抗がある程度しかありません。

すきっ歯では歯と歯の間が広く空いています。食べ物が詰まりやすい、噛み合わせが悪くなるなどの悪影響があるでしょう。

すきっ歯は正式には空隙歯列(くうげきしれつ)といい、なかでも上の前歯にすき間がある場合、正中離開(せいちゅうりかい)とよばれます。

こどものすきっ歯を心配する保護者の方は多いでしょう。5歳未満のお子さまで、乳歯が並んでいるときのすきっ歯は正常な歯並びであるため、心配しなくても問題ありません。

乳歯は永久歯に比べて小さく、本数が少ないです。そのため、乳歯列における歯と歯の間にあるすき間は、あとから生える永久歯がきれいに並ぶために必要なスペースといえます。

すきっ歯になる原因

CAUSEと書かれた木のブロック

すきっ歯になる原因は、以下のとおりです。

歯のサイズが小さい

生まれつき歯のサイズが小さい場合や、歯に対して顎のサイズが大きい場合、すきっ歯になりやすいです。特に、歯の形態異常の一つである矮小歯は、歯の頭部分(歯茎から見える部分)が通常よりも非常に小さいため、すきっ歯の原因になります。

歯の本数が少ない、または多い

本来生えてくるはずの歯の本数と、実際に生えた本数が異なる場合、すきっ歯になることがあります。

本来、永久歯は上下合わせて28本です。先天的に永久歯が欠損している場合や、過剰に生える場合があります。

歯が生まれつき足りない場合や歯茎の中に埋まっている場合は、本来歯があるべきところにすき間が生まれ、すきっ歯になるでしょう。本来歯が生えてこない場所に生えてくる過剰歯は、上の前歯の真ん中あたりに存在するケースが多いです。前歯が過剰歯に押されて本来の位置に生えることができず、前歯の間が空いて正中離開の原因になります。

過剰歯は歯茎の中に埋まったままのこともあるため、レントゲン写真で確認する必要があるでしょう。

上唇小帯の位置が低い

上唇小帯が前歯の近くまで下がっている場合、正中離開の原因になります。上唇小帯は上唇の裏側と歯茎をつなぐ筋で、上唇を引っ張ったときに裏側に見えるヒダのようなものです。

通常、上唇小帯は歯茎の上のほうにあるため、歯並びに影響しません。

しかし、上唇小帯が過剰に発達して上の前歯の近くまで伸びている場合があります。前歯が上唇小帯を避けるように生え、すき間が生じるのです。

歯並びに影響を与える癖がある

日常的に歯並びに影響を与える癖を行うと、すきっ歯につながります。特に、舌を前歯に押し付ける、歯のすき間に舌を入れるなどの癖は、歯と歯の間にすき間を作るでしょう。

下唇を噛む、指しゃぶりをする、頬杖をつく、咀嚼時に前歯に舌を押し付ける、爪を噛むなどの癖も、歯並びに悪影響を与えます。早期に改善するのが望ましいでしょう。

歯ぎしりの癖がある

就寝時に歯ぎしりをする癖があると、歯に大きな負担がかかって歯が移動しやすくなります。無意識に行われる歯ぎしりは、食事のときの何倍もの負荷をかけるとされており、自分の体重以上の力が歯や顎にかかります。歯が削れる、歯が移動するなど、すき間が生じることがあるでしょう。

就寝中の歯ぎしりは、自覚がない方も多いです。起きたときに顎や歯が重く感じる方は、歯ぎしりをしているかもしれません。歯科医院で口内を確認してもらいましょう。

歯を失ったまま放置した

歯周病や虫歯などによって歯を失ったあと、そのまま放置するとすきっ歯になる可能性があります。歯を失って生まれたすき間に、周囲の歯が移動することがあるからです。

歯を失ったまま放置すると、噛み合わせにも不具合が出るリスクがあります。歯を失った場合はブリッジや入れ歯などで歯を補いましょう。

加齢で歯茎が下がった

加齢に伴って歯茎が下がることで、歯のすき間が目立つようになるケースがあります。歯が動いたわけではありませんが、歯茎が痩せて歯の露出部分が増加することによって、歯の根元のすき間が目立つようになります。

年齢とともにすきっ歯が目立つようになった方は、歯茎の状態を確認してもらうとよいでしょう。

すきっ歯をそのままにするリスク

riskと書かれた木のブロックが積まれている

すきっ歯をそのままにするリスクは、以下のとおりです。

胃腸に負担がかかる

噛み合わせが悪いと、食べ物を小さく咀嚼できません。適切なサイズにならないまま飲み込むので、胃腸への負担が大きくなります。

特に正中離開がある場合、前歯で噛み切るのが難しくなるでしょう。食べにくいと感じることから、食事を楽しめなくなる可能性があります。

歯周病や虫歯になりやすい

すきっ歯の状態では、歯と歯の間のすき間が大きく食べ物が詰まりやすいです。歯周病や虫歯のリスクが高まるでしょう。

発音に影響が出る

歯と歯の間のすき間から空気が漏れ出ることで、明瞭な発音がしにくい場合があります。特にサ行とタ行に影響が出る方が多いです。

コンプレックスの原因になる

すきっ歯は、笑ったときや口を開けたときに目立つため、コンプレックスの原因になることがあります。見た目への自信を失い、人とコミュニケーションを取ることを避けるようになる方もいるでしょう。

インビザラインですきっ歯は治せる?

マウスピースを装着しようとする女性

すきっ歯は、インビザラインで治せます。インビザラインは、柔らかい透明なマウスピースを1日20〜22時間装着し、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換することで理想の歯並びを目指す治療です。矯正治療中であることが目立ちにくく、患者様自身で取り外しが可能なことから人気があります。

ただし、重度のすきっ歯はインビザラインで治せないケースもあります。インビザラインで治せない場合は、ワイヤー矯正との併用やワイヤー矯正単体で治療を行うでしょう。

インビザラインですきっ歯を治すための期間

机に置かれたカレンダーと白い時計

インビザラインですきっ歯を治すための期間は、1~3年ほどです。

部分矯正で治せる場合は数か月~1年半程度の短い期間で治療できるでしょう。全体的な歯並びや噛み合わせの調整が必要な場合は、3年程度必要になります。

また、インビザラインは装着時間が短いと効果を十分に発揮できません。歯科医師の指示どおりにマウスピースを装着しないと、治療期間が延びることがあるため注意しましょう。

インビザラインですきっ歯を治すための費用

机に置かれた茶色い手帳と白い電卓

インビザラインですきっ歯を治すための費用は、300,000〜1,000,000円が相場です。

症状が軽度な場合は使用するマウスピースの枚数が少ないので、費用も抑えられるでしょう。全体的な歯並びから改善しなければならない場合、費用が高くなります。

実際にかかる費用は、患者様の歯並びや噛み合わせの状態で大きく変動します。歯科医院を受診して相談するとよいでしょう。

また、矯正治療は保険が適用されない自由診療のため、歯科医院によっても費用が異なります。同じインビザラインでも治療にかかる費用が異なるため、あらかじめ詳しく料金体系を確認しましょう。

まとめ

マウスピースを手に持って笑う女性

インビザラインですきっ歯の治療は可能です。

しかし、重度の症例ではインビザラインだけでの治療が難しく、ワイヤー矯正の併用などが必要になる場合もあるでしょう。ワイヤー矯正単体で治療したほうがよい場合もあります。

すきっ歯をそのままにすると見た目だけではなく、胃腸に負担がかかる、歯周病や虫歯になりやすくなる、発音に影響が出るなど、さまざまな問題が生じるかもしれません。すきっ歯であることをコンプレックスに感じ、コミュニケーションに支障が出る方もいます。

すきっ歯でお悩みの方は、歯科医院で相談するとよいでしょう。ご自身に合った治療を選択肢、歯並びを整えてください。

インビザラインでのすきっ歯の治療を検討している方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザライン治療の通院頻度はどれくらい?通院時に行うことも解説

2023年9月18日
インビザラインをはめようとしている女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

歯列矯正を始めると「どのぐらいのペースで通院が必要なのだろうか」「毎回歯科クリニックではどのようなことを行うのだろうか」と、疑問に思う方も多いでしょう。通院の頻度によっては、なかなか矯正治療に挑戦しにくいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、歯列矯正の種類の中でも、比較的通院頻度が高くないとされている治療方法のひとつである「インビザライン」についてご紹介します。インビザライン矯正の通院の頻度や通院が難しいときの対応方法などについて解説します。

インビザラインとは

マウスピースを手に持っている

まず、インビザラインの特徴や費用などを解説します。

インビザラインの特徴

インビザラインとは、マウスピース矯正のひとつです。マウスピース型の矯正装置はさまざまなメーカーから販売されており、アメリカのアライン・テクノロジー社によって発売されたものを「インビザライン」とよびます。

インビザラインは取り外し可能なマウスピースを使った矯正方法で、1日20~22時間以上の装着が求められ、2週間ごとに新しいマウスピースに交換しながら歯を動かしていきます。

一般的なマウスピース矯正との違い

インビザラインはほかのマウスピース矯正と異なり、デジタル技術を使用し、治療を進めます。デジタル技術を用いることで、一度型取りしたデータから、治療中に歯が動く様子や治療完了までの歯並びのイメージを見ることが可能です。また、最初に1回型取りするだけで、全てのマウスピースを作製できるため、何度も型取りする必要がありません。

デジタル技術を用いないほかのマウスピース矯正では、歯の将来的な動きや治療が完了したときの歯並びのイメージを予測することはできません。さらに、1つのマウスピースを使って歯を動かしたら、その度に次のマウスピースの型取りが必要です。

このように、インビザラインでは、型取りの負担を減らすことや歯列矯正によってどのように歯並びが変化するのかイメージできるといった嬉しいメリットが期待できるのです。

インビザラインの費用と治療期間について

インビザライン矯正にかかる費用は、部分矯正では30~40万円程度、全体矯正では70~100万円程度が一般的です。

治療期間については、もとの歯並びの状態などによって個人差がありますが、一般的に半年〜2年程度が多いといわれています。

インビザライン治療の通院頻度はどれくらい?

クエスチョンマーク

次に、インビザライン治療の通院頻度について、ほかの治療方法と通院頻度を比較しながら解説します。

インビザラインの一般的な通院頻度は2か月に一回程度

インビザライン矯正を始めてすぐの頃は、しっかりマウスピースが装着できているかなどをチェックするために、1か月に一回などの比較的短いスパンで来院する必要があります。

トラブルなどがなく、問題なく治療を進めていけそうであれば、その後は2〜3か月に1回程度の通院頻度となるでしょう。

また、保定期間中は、リテーナーとよばれる保定装置を使って過ごします。保定期間は、インビザライン矯正に関わらず、ワイヤー矯正やほかのマウスピース矯正にも存在します。インビザラインの場合、保定期間中の通院頻度は少し長めの3〜6か月に1回のペースが一般的です。

ほかの矯正方法との通院頻度比較

インビザラインは、ほかの矯正方法と比べると通院頻度はそこまで高くありません。矯正方法別の一般的な通院頻度は、以下のとおりです。

<矯正方法別 一般的な通院頻度について>

種類インビザライン矯正ワイヤー矯正マウスピース矯正
通院頻度2か月に一回1か月に一回2か月に一回

 

インビザラインを含むマウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べ通院頻度が高くないことがわかります。理由は、マウスピースを使った矯正方法はご自身でマウスピースを交換できることから、ワイヤー矯正のように歯科クリニックへ来院して矯正装置を調整する必要がないためです。

インビザラインのようなマウスピースを使った矯正方法は、歯科クリニックが遠方にあり1回の通院に負担がかかる方・仕事が忙しくて通院が難しく矯正治療に不安がある方に向いている矯正方法といえるでしょう。

インビザライン治療で通院時に行うこととは?

歯科医師が患者の歯を調べている

では一体、インビザライン治療の通院時はどのようなことを行うのでしょうか。具体的な内容を確認しておきましょう。

インビザライン治療の通院時に行うことは、以下のとおりです。

・進行度のチェック

・虫歯などのトラブルがないかのチェック

以下、それぞれ解説します。

治療の進行度のチェック

まず、治療の進行度を確認します。

ご自身で取り外し可能なマウスピースを使った矯正方法の場合、装着時間が短い場合や正しい付け方ができていない場合、シミュレーションどおりに歯が動かないことがあるのです。

誤った方法で矯正治療を続けても、治療期間が延びてしまうほか、理想の歯列にならないおそれもあります。患者さまが決められた装着時間をしっかり守り、正しい方法でマウスピースを装着できているかどうか、歯の状態をみて確認します。

虫歯などのトラブルがないかのチェック

インビザラインはマウスピースを取り外しできます。そのため、ワイヤー矯正のように、食べ物がワイヤーにはさまる・歯磨きがしにくいといったトラブルが発生することは少ないです。

しかし、マウスピースをつけていることでマウスピースが歯を覆ってしまい、ふだん細菌を洗い流す作用のある唾液に晒されにくくなるため、矯正を始めたことで虫歯になりやすくなる可能性があるのです。そのため、通院時には虫歯や歯周病のトラブルがないかどうかもチェックします。

虫歯や歯周病は放っておくとどんどん進行します。2か月に1回程度通院していれば、虫歯や歯周病などのトラブルの早期発見につなげることができるでしょう。

また、通院時には、マウスピースが必要以上に歯茎や舌に触れてしまい、口内炎や炎症などを起こしていないかなども確認します。

インビザライン治療で通院が難しいときはどうする?

歯科医師と患者が会話している

次は、インビザライン治療で通院が難しいときの対応方法について解説します。

インビザライン治療中に通院できなくなった場合に起こりうるトラブルは、以下のとおりです。

・虫歯などのトラブルに気づくのが遅くなる

・治療計画が崩れてしまうことがある

3か月以上通院できない状態が続くと虫歯や歯周病などの発見が遅れ、その間に症状が進行してしまう可能性があります。

矯正治療中に虫歯や歯周病などになると、その治療を優先するため一時的に矯正治療を中断するケースが多いです。結果的に、想定していたよりもインビザラインの治療期間が延びてしまうこともあるのです。

インビザライン治療で通院が難しいときに行うべきことは、以下のとおりです。

・歯科クリニックに相談する

・インビザライン治療を勝手にやめない

以下、それぞれ解説します。

歯科クリニックに相談する

通院が難しくなったときは、まず歯科クリニックへご相談ください。例えば、引越しなどで今まで通っていた歯科クリニックに通えなくなった場合などは、引越し先の地域で転院できる場合があります。

ただし、対応してもらえるかどうかは歯科クリニックによって異なります。

予約日になんらかの都合で通院できないケースなどもあるでしょう。そのときは、日時を変更して再度予約をとりましょう。何か月も通院しない状態を放置することはさけてください。

また、怪我や病気などで通えなくなった場合は治療を中断したほうがよいケースもあるため、歯科医師へご相談ください。

インビザライン治療を勝手にやめない

インビザラインで歯を動かしている最中に自己判断で矯正を中断するのは、口内や身体へのリスクが生じるおそれがあります。例えば、抜歯して大きく歯を動かす必要のあるケースで治療を勝手に中断してしまった場合、お口に大きなすき間がある状態で、咀嚼がうまくできない、発音しにくいなどの影響がでる可能性があるでしょう。

ほかにも、矯正治療では、歯を動かす段階で一時的に噛み合わせが悪くなる場合があります。噛み合わせが悪い状態で治療をやめることで口元が歪み、肩こりや頭痛を引き起こす可能性があるでしょう。

このように、自己判断で治療を途中でやめてしまうと、歯並びを綺麗にする目的で行っていたのにも関わらず、歯並びが乱れてしまったり口元に不具合が生じたりすることが考えられます。万が一、通院が難しく治療を中断したい場合は、必ず歯科医師へご相談ください。

治療期間を長引かせないためにできること

ドミノが倒れるのを手で防いでいる

インビザライン矯正を含む歯列矯正では、ご自身で歯が動くスピードを早めることはできませんが、治療を長引かせないためにできることはあります。治療を長引かせないためにできることは、以下のとおりです。

・装着時間を守る

・マウスピースの紛失・破損に気をつける

・歯磨きをおこたらない

インビザライン矯正は、マウスピースの取り外しがご自身でできる矯正方法です。そのため、決められた装着時間を守らなければ、しっかり歯が動かず治療期間が延びてしまいます。つけ忘れを防ぐために、食事と歯磨きが終わったらすぐにマウスピースを装着する習慣を身につけましょう。

治療期間が延びてしまう原因に、マウスピースの紛失・故障などがあげられます。マウスピースの紛失や故障は、マウスピースの作り直しが必要なケースがあります。

しかし、すぐに新しいマウスピースを手元に届けることはできず、数週間は必要です。その間に矯正治療がストップされると、その分治療期間が延びる可能性があるため、マウスピースは専用ケースに保管し、正しい方法で持ち歩くように工夫しましょう。

また、虫歯や歯周病になると、治療を優先させることがほとんどです。一旦、矯正治療を中断しなければいけないため、歯磨きなどのセルフケアを徹底し、口内を清潔に保ちましょう。

まとめ

笑顔でインビザラインをもっている女性

今回は、インビザライン矯正中に通院できなくなった場合の対処法なども解説しました。

インビザライン矯正の通院頻度は2か月に1回程度とされています。装置の調整が必要なワイヤー矯正に比べ、通院頻度は高くありません。インビザライン矯正は、クリニックが遠方にある方・仕事が忙しくて通院が不安という方でも挑戦しやすい矯正方法といえます。

しかし、自己判断で治療を中断すると、通院期間が延びるなどのトラブルが起きる可能性があります。通院が難しくなった場合、必ず歯科医師に相談しましょう。

インビザライン治療についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザライン治療中に滑舌が悪くなる原因と対処法を解説!

2023年8月28日
インビザラインを専用のケースに収納する

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインは、透明のマウスピースを装着して歯並びを整える矯正方法です。透明なので装置が目立たず、痛みを感じにくいことから人気が高まっています。

基本的にマウスピースをつけたまま過ごす治療なので「会話が問題なくできるのか」「滑舌が悪くなることはないのか」と不安を感じる人もいるでしょう。

今回は、インビザライン治療中に滑舌が悪くなる原因と、対処法を詳しく解説します。

インビザライン治療中は滑舌が悪くなる?

口を尖らせて考える女性

インビザラインは、違和感はあっても滑舌への影響は少ないといわれています。ワイヤー矯正ではブラケットやワイヤーを歯に固定するので、滑舌が悪くなったと感じる方が非常に多いです。

インビザラインで使用するマウスピースの厚さは0.5mm程度で、口内にフィットする設計になっているため、喋りにくいと感じることは少ないのです。

しかし、何もなかった口内にマウスピースが入るので、異物感・違和感から滑舌が悪くなったと感じることもあります。人前で話す機会が多い仕事をしている人などは、滑舌が悪くならないか気になるでしょう。

時間の経過とともに改善されるので、過度に心配する必要はありません。

インビザライン治療中に滑舌が悪くなる原因

机に置かれた?と虫眼鏡が書かれた木のブロック

滑舌が悪くなる原因として比較的多いのは、思い込みです。

マウスピースを装着したばかりのときや新しいマウスピースに交換したばかりのときは、特に違和感をおぼえやすいとされています。そのため、滑舌が悪くなったと感じることがありますが、実際にはそれほど変化していないことが多いです。

しかし、実際に滑舌が悪くなるケースもあります。具体的な原因は、以下のとおりです。

マウスピースに慣れていない

インビザラインで使用するマウスピースは0.5mm程度の厚みしかありませんが、上下の歯に装着すると1mm程度の厚みになります。

口内に髪の毛が入り込み、噛んで違和感をおぼえたことがある方もいるのではないでしょうか。非常に細い髪の毛を噛んだ違和感に気づけるほど、歯は敏感なのです。そのため、口内にマウスピースが入っている違和感に慣れるまでは、喋りにくい、滑舌が悪くなったと感じるでしょう。長くても1週間程度で慣れる方が多いです。

マウスピースと舌が接触する

滑舌が悪くなるのは、舌の動きが制限されたときです。インビザラインのマウスピースは0.5mm程度の厚みしかないので、舌の動きはそれほど制限されません。

しかし、口内の違和感に敏感な方もいるでしょう。マウスピースと舌が接触することが気になって、舌の動きを無意識に制限する場合があります。

口の中が乾燥している

特に、インビザラインを始めたばかりのときは、不慣れなためにマウスピースを装着すると口を少し開けることがあります。口が開いている時間が長いと、口の中が乾燥して舌の動きが悪くなり、滑舌が悪くなったと感じることにつながります。

マウスピースを適切に装着できていない

マウスピースをしっかりと装着できておらず、浮いたような状態になっていると、マウスピースに舌が触れて滑舌が悪くなることがあります。マウスピースが変形している場合も口内にフィットしないので、滑舌が悪くなるでしょう。

インビザライン治療中の滑舌が気になるときの対処法

体の横を指さして笑う女性

滑舌が気になるからと、マウスピースの装着時間を短くすることはやめましょう。計画どおりに矯正治療が進まなくなります。

滑舌が気になる場合の対処法は、以下のとおりです。

思い込みかどうか確認する

まずは、本当に滑舌が悪くなっているのか確かめましょう。

マウスピース装着中に、家族など身近な人に滑舌が悪くなっていないか尋ねてください。スマホで録音しながら文章を読み、録音した音声を聞くなどすると、滑舌が悪くなっているかどうか客観的に判断できます。

インビザラインに慣れる

インビザラインは違和感や痛みが少ない治療法とされていますが、まったく違和感がないわけではありません。インビザラインの装着時間を守り、時間の経過とともに慣れていきましょう。

異物感・違和感に慣れることで、滑舌も改善されることがあります。初めてインビザラインを装着したときや、新しいマウスピースに交換したときに出る違和感は、2〜3日で慣れることが多いです。長くても1週間で慣れるでしょう。

1週間以上経っても違和感がある場合は、マウスピースが変形している可能性や適切に装着できていない可能性があります。一度歯科医院を受診して、確認してもらってください。

会話のトレーニングをする

マウスピースを装着した状態で会話することに慣れましょう。

早く慣れたい場合は、マウスピースを装着したまま会話をする機会を増やしてください。

トレーニングの方法

意識して会話の機会を増やす以外にもトレーニング方法はあります。

一人のときでも、意識して文章を声に出して読むなどするとトレーニングになります。特に苦手な発音を、ゆっくりとはっきり声に出してみましょう。

影響を受けやすい発音は、サ行・タ行・ラ行・ナ行です。「さ・さ・さ」など苦手な発音を繰り返す、苦手な発音が入った単語を声に出すなどするとよいでしょう。例えば「魚」「ささみ」「ハサミ」「いぐさ」など、単語の前・真ん中・後ろに難しい発音が入っているものを、声に出して発音してください。

単語の発音に慣れたら、早口言葉にチャレンジしてもよいでしょう。早口言葉はマウスピースを装着していなくても難しいので、うまく言えなくても気にせずに、気軽にトレーニングしましょう。

<早口言葉の例>

・赤巻き紙、青巻き紙、黄巻き紙(あかまきがみ あおまきがみ きまきがみ)

・生麦生米生卵(なまむぎ なまごめ なまたまご)

・此の竹垣に竹立て掛けたのは、竹立て掛けたかったから、竹立て掛けた(このたけがきにたけたてかけたのは たけたてかけたかったから たけたてかけた)

口をしっかり閉じる

マウスピース装着時に口を開ける癖がついている場合は、意識して口をしっかり閉じましょう。

口が開いていると、お口の中が乾燥して滑舌が悪くなります。口を開ける癖は、歯並びにも悪影響を与えます。インビザライン治療が終わったあとも口を開ける癖が改善されなければ、再び歯並びが乱れるかもしれません。

マウスピースをしっかり装着する

マウスピースを指で圧接しただけでは、しっかりと装着できていない可能性があります。

インビザライン治療の際は、チューイーというマウスピースを装着するための補助用具を手渡されることが多いでしょう。特に、アタッチメントという突起を歯につける場合は、手だけでは装着しづらいです。必ずチューイーを使ってマウスピースを装着しましょう。

うまく装着できない場合は、受診してマウスピースの装着方法を再度教えてもらってください。

マウスピースの状態を確認してもらう

マウスピースが変形しているかの判断はご自身では難しいので、歯科医院で確認してもらう必要があります。

チューイーを使って適切に装着しても、違和感・異物感があり、滑舌が気になる場合は、マウスピースの状態を確認してもらいましょう。

まとめ

インビザラインを持って笑う女性

インビザラインは、ワイヤー矯正と比べて違和感が少なく、滑舌が悪くなることはほとんどありません。インビザラインは、話しにくさや滑舌が気になる方に適した矯正方法です。

インビザラインを使用して滑舌が悪くなったと感じるときは、思い込みや慣れていないことが原因の場合が多いです。なかなか慣れずに滑舌が気になり続ける場合は、歯科医院を受診して確認してもらいましょう。

インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインの治療は延長することがある?その原因とは?

2023年8月21日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインはマウスピースを使用するため、手軽に始められると人気の矯正治療です。

しかし、患者様自身でマウスピースを管理する必要があるため、治療のすすめ方次第では治療期間が当初の予定よりも延長してしまうことがあります。

治療期間が延長してしまうと、その分余計な費用がかかってしまうだけでなく、治療がうまくすすまない原因にもなってしまいます。そのため、インビザライン治療を成功させるためには、治療期間が延長する原因を理解しておくとよいでしょう。

今回は、インビザラインの治療期間が延長してしまう原因と対処法について解説しています。

インビザラインの治療は延長することがある?

期間が延びることに悩む女性

インビザラインは、治療前の精密検査にくわえ「クリンチェック」という独自のシステムを使用することによって、治療前にどのくらい治療期間がかかるのかシミュレーションで確認できます。

しかし、実際インビザライン矯正を始めてみると、当初予定していた治療期間よりも延長してしまうことがあります。原因は、顎の骨がしっかりしていて思ったよりも歯の動きが悪いことや、マウスピースの装着方法が間違っていることなど、さまざまです。

マウスピースの装着方法が間違っていることが原因である場合、予定していた方向とは違う方向に歯が動いてしまうかもしれません。この場合、マウスピースの作り直しや治療計画の変更が必要になり、治療期間が延長するだけでなく、その分費用がかかってしまうことにもつながります。

治療期間が延長するということは、当初予定していたスケジュールの変更が必要になり、余計な費用がかかることもあるため注意が必要です。

インビザラインの治療期間

時計とカレンダー

インビザラインの治療期間は、お口の状態によって異なりますが平均して2~3年です。

しかし、インビザラインは歯の乱れが軽度の場合に適した治療法といわれているため、症状によっては1年半程度で終わることもあるでしょう。

インビザラインの治療期間が2~3年と聞くと長いと思われるかもしれませんが、従来のワイヤー矯正も1~3年程度かかるといわれているため、インビザラインの治療期間が特別長いわけではありません。

矯正期間と保定期間

インビザラインを含めた矯正治療の期間とは、歯を動かす矯正期間と歯の後戻りを防ぐ保定期間の2つを足したものです。

歯を動かした矯正期間のあとの歯は不安定なため、何もしなければ治療前の位置に戻ろうとしてしまいます。そのため、保定期間を設け、リテーナーをつけて歯の後戻りを防がなければいけません。

保定期間の目安

保定期間の目安は、歯を動かすのにかかった期間と同じくらいの期間が必要といわれています。

歯を動かす矯正期間が大体1~1年半程度かかった場合、保定期間も1年半ほどは必要です。このことから、矯正期間1年半とすれば保定期間も1年半程度はかかるため、矯正治療全体として合計3年ほどかかるという計算になります。

ただし、インビザラインを含めた矯正治療にかかる期間については、もともとの歯並びやお口の状態によって異なります。実際にかかる治療期間については歯科医師の判断が必要なので、ここで紹介した治療期間についてはあくまでも目安程度に参考にしてください。

インビザラインの治療期間について詳しく知りたい場合は、お気軽に当院までご相談ください。

インビザラインの治療が延長してしまう原因

クエスチョンマークと女性

ここでは、インビザラインの治療が当初予定していた治療期間よりも延長してしまう原因を5つ解説します。

①マウスピースの装着時間が守れていないケース

インビザライン矯正は、定められたマウスピースの装着時間を守れていなければ、予定通りの位置に歯が動かず、治療期間が延長してしまいます。

インビザライン矯正は患者様の好きなタイミングでマウスピースを取り外せるのがメリットですが、装着時間が短くなるのがデメリットです。そのため、食事や歯磨き以外の時間はなるべくマウスピースをつけ、1日20〜22時間よりも短くならないようにしましょう。

②マウスピースの装着方法が間違っているケース

インビザライン治療は、歯とマウスピースが密着することで矯正力がかかり、歯が予定している位置に動きます。そのため、マウスピースがしっかり歯の形におさまっていないと、治療がうまくすすまず治療期間が延長してしまう原因になります。

マウスピースが浮いたりズレたりすることで、思った方向とは違う方向に歯が動く原因にもなるため注意が必要です。

③リファインメントが必要なケース

インビザライン矯正は、クリンチェックによって治療スケジュールを立てるものの、実際の歯の動き方には個人差があります。そのため、歯の動き方によっては、噛み合わせや歯並びをよりよくするためにマウスピースの追加が必要です。

このことを「リファインメント」といいますが、治療期間が延長してしまう原因といえます。

リファインメントの回数には個人差があり、予定通り治療がすすみリファインメントが必要ない場合もあれば、数回行う場合もあります。リファインメントが必要ということは治療期間が延長することではありますが、より美しい歯並び、よりよい噛み合わせになるためには必要な過程といえるでしょう。

④虫歯によって歯の形が変わったケース

インビザラインは患者様のタイミングで取り外しできるため、ワイヤー矯正に比べて虫歯のリスクは低いといわれています。

しかし、いくら虫歯になるリスクが低いとはいえ、毎日のケアが不十分なことや食後に歯磨きせずにマウスピースをつけてしまうことで虫歯になる可能性が高くなります。

小さな虫歯の場合、治療しても削って詰める程度の簡単な処置で済みますが、大きな虫歯の場合、被せ物をするなどで、治療当初と歯の形が変わってしまうかもしれません。マウスピースを作ったときと歯の形が大きく違うと、せっかく作ったマウスピースが入らなくなり、マウスピースの作り直しが必要になってしまいます。インビザライン治療は型取りをしてからマウスピースができ上がるまでに、1か月程度の時間を要します。

このように、インビザライン矯正中に虫歯治療によって歯の形が変わってしまうと、治療期間が延長してしまうだけでなく、その分マウスピースの作り直しの費用がかかってしまうため注意が必要です。

⑤マウスピースが変形・破損・紛失するケース

マウスピースが変形・破損・紛失してしまった場合、作り直しが必要です。

曲がってしまったマウスピースを無理やりはめようとしたり、破損したマウスピースをつけたりすることは、間違った方向に歯が動く原因です。マウスピースの変形や破損が見られた場合は使用せず、1つ前の古いマウスピースをつけることで対処し、なるべく早く歯科を受診しましょう。

また、外食などでマウスピースを外す際、ケースに入れていないと変形や破損だけでなく紛失しやすくなります。

マウスピースが変形・破損・紛失してしまい作り直しが必要になると、治療期間の延長に伴い、その分費用がかかってしまいます。そのため、マウスピースを外した際は、必ずケースに入れて保管することが大切です。

インビザラインの治療を計画通りに終わらせるためには

5つのポイントスター

上記で説明した通り、治療期間が延長してしまうと、その分余計な費用がかかってしまいます。

ここでは、インビザラインの治療を計画通りに終わらせるために、気をつけたい5つのポイントを紹介します。

①マウスピースを20~22時間以上つける

インビザラインの治療を延長させないためには、マウスピースの装着時間が20時間よりも短くならないようにすることが大切です。

極端にマウスピース装着時間が短い日が続くことや、マウスピースを1日つけ忘れてしまうことで、予定通りに歯が動かずリファインメントが必要になるかもしれません。また、装着時間が足りていないことで歯が後戻りしてしまい、マウスピースの作り直しが必要になることもあるのです。

インビザラインの治療を延長させないためには、まずはしっかりマウスピースの装着時間を守れているか見直してみましょう。

②マウスピースを正しくつける

インビザライン治療は、歯とマウスピースが密着していることで矯正力がかかり、予定している位置に歯が動きます。そのため、インビザライン矯正は装着時間を守ることとマウスピースを正しく装着していることが大切です。

マウスピースをしっかりはめようと噛みながらつけてしまうと、マウスピースの変形や破損の原因になります。そのため、マウスピースをつけるときは、マウスピースを手で押し込んだあと、チューイーと呼ばれるシリコン製の棒を使用して歯とマウスピースにすき間が空かないよう正しく装着しましょう。

③マウスピースの管理を徹底する

マウスピースの変形・破損・紛失は、マウスピースの作り直しが必要になることで治療期間が延長してしまうことにつながります。そのため、マウスピースを外すときは、必ずケースに入れて保管することを徹底しましょう。

④毎日丁寧に歯磨きする

インビザライン矯正中に虫歯や歯周病が見つかると、優先的に処置が必要になり、治療期間が延長してしまうことにつながります。そのため、毎日の歯磨きでできるだけ磨き残しをなくし、虫歯や歯周病にならないようにすることが大切です。

特に、虫歯の治療によって歯の形が大きく変わってしまうと、マウスピースが入らないことでマウスピースの作り直しが必要になり、その分、治療期間が延長してしまいます。

インビザライン矯正中は歯ブラシだけでなく、虫歯になりやすい歯と歯の間にはフロスや歯間ブラシ、歯の重なったところや細かい部分にはタフトブラシなどの補助用具を使用するのがおすすめです。

⑤定期的に歯科医師のチェックを受ける

インビザライン矯正は、患者様自身でマウスピースを管理してすすめる治療ではあるものの、1~2か月に1回程度は歯科医師による治療のすすみ具合のチェックを受ける必要があります。予定通りに歯が動いているか、マウスピースの装着方法に問題はないか、マウスピースの調整が必要かなどを確認します。

マウスピースの不具合や歯の動き具合にトラブルがあっても、通院していなければ気付かず、治療がうまくすすまない原因になるかもしれません。定期的に歯科医師に経過を診察してもらうことで、予定通りに治療がすすめられるのです。

仕事などでどうしても予約日に通院できないこともあるかもしれませんが、なるべく定期的に歯科医院を訪れるようにしましょう。

まとめ

笑顔の女性歯科医

インビザラインの治療期間の目安は、2~3年程度といわれています。

しかし、マウスピースの装着時間が20時間よりも短かいことや、マウスピースの装着方法が間違っていることが原因で、この期間よりも延長してしまうことがあるため注意が必要です。

インビザラインの治療が延長してしまうと、予定通りの位置に歯が動かず、リファインメントやマウスピースの作り直しが必要です。インビザライン矯正では新たにマウスピースを作成するのに、1か月程度はかかるため、その分期間も費用もかかってしまいます。

インビザラインの治療期間を延長させないためには、まずはマウスピースの装着時間が20〜22時間よりも短くなっていないか、正しく装着できているかなど、マウスピースの装着方法を見直してみましょう。

インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインで八重歯は治せる?治療法や注意点を詳しく解説!

2023年8月7日
口を開くと見える八重歯

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

「八重歯がコンプレックスだから矯正で治したい」「八重歯はインビザラインで治せる?」このように悩んでいる方もいるのではないでしょうか。多くの場合、八重歯はインビザラインで治療が可能です。

今回は、インビザラインで八重歯を治す具体的な治療法や注意点について解説します。八重歯を放置するリスクについても解説しているので、今回の記事を参考にインビザライン矯正を検討してください。

八重歯とは

レントゲン写真で説明する女医

八重歯とは、ガタガタした歯並びである叢生(そうせい)の一種です。犬歯(前歯から3番目の尖った歯)が正常の歯列に収まらず、前に出てしまうことや重なるように生えている状態です。

犬歯はほかの歯と比べて尖っていて長いため、八重歯は口を開けたときに目立ち、全体的にデコボコとした印象を与えてしまいます。

日本では「愛嬌がある」と好意的にとらえられる八重歯ですが、海外では「バンパイアティース」ともいわれ、あまりよい印象を与えません。八重歯は、歯の機能や衛生状態にも悪影響を与えるため、矯正治療を希望される方が増加しています。

八重歯になる原因

クエスチョンマークと男性

八重歯になる原因は、以下の2つです。

・あごが小さい

・乳歯が早く抜けた

一つずつ解説していきます。

あごが小さい

八重歯の原因の一として、あごが小さいことがあげられます。あごが小さいと、歯が並ぶスペースがなくなり、歯列から押し出される歯が生じます。さらに、犬歯はほかの永久歯に比べ、生えてくる時期が遅いため、歯列からはみ出しやすいのです。

また、食生活の変化により硬いものを食べる機会が減ったため、現代人のあごの発達が乏しくなっています。

しかし、歯自体の大きさは変わらないため、歯があごに並び切らず、デコボコとした歯並びになってしまうのです。

乳歯が早く抜けた

虫歯などにより乳歯が早く抜けると、八重歯の原因になる場合があります。

早期に乳歯が抜けてしまうと、歯と歯の間のスペースが生じる期間が長くなってしまいます。歯は、スペースがある方向に動く習性があるため、永久歯が生える頃にはスペースがなくなってしまい、収まりきらなかった犬歯が歯列から押し出され、八重歯となってしまうのです。

八重歯を放置するリスク

頭を抱える女性

八重歯を放置するリスクは、以下の4つです。

・虫歯や歯周病になりやすい

・噛み合わせが悪くなる

・口の中が傷つきやすい

・口臭の原因になる

一つずつ解説していきます。

虫歯や歯周病になりやすい

八重歯は、虫歯や歯周病のリスクを高めてしまいます。ほかの歯と重なって生えている場合は、食べ物が詰まりやすく、歯磨きが行き届かないためです。

また、八重歯が唇に引っかかると、口が閉じづらくなる場合があります。口の中が乾燥すると、唾液の自浄作用や殺菌作用が働かなくなるため、虫歯のリスクが高まってしまうのです。

噛み合わせが悪くなる

八重歯があると、噛み合わせが悪くなるリスクがあります。

物を噛んだときは、歯全体で噛む力を吸収し、分散しています。

しかし、八重歯があることで噛んだときのバランスが崩れるため、噛み合わせが悪くなってしまうのです。特に奥歯に大きな負担がかかるため、顎関節にも影響し「顎関節症」を発症する可能性もあります。

口の中が傷つきやすい

八重歯は、口の中の粘膜や唇を傷つける場合があります。八重歯に下唇が当たると、粘膜が刺激され、口内炎ができることがあります。

また、転倒時に八重歯が口の中に刺さり、口の中が切れるリスクもあるのです。

口臭の原因になる

八重歯が妨げとなり、口が閉じにくく感じる場合があります。

口呼吸になり、口の中が乾燥してしまうと、唾液が不足し乾燥してしまいます。唾液には自浄作用や殺菌作用があるため、乾燥した口の中は虫歯や歯周病のリスクが高まり、口臭の原因になるリスクがあるのです。

インビザラインで八重歯は治せる?

インビザラインを両手で持つ女性

八重歯は多くの場合、インビザラインでの治療が可能です。

しかし、出っ歯や受け口の症状が重く骨格に問題がある場合や、多くの抜歯が必要な重度の叢生(ガタガタ歯並び)では、インビザラインでの治療が難しくなります。また、歯周病の症状が進行している方や、インプラント治療をした方も、適応外となる場合があります。

適応外となった方は、ワイヤー矯正などのほかの矯正方法が採用されるため、矯正治療自体を諦める必要はありません。歯科医院のカウンセリングを受けるなどして、歯科医師に相談してください。

インビザラインでの八重歯の治療法

顎の模型と治療器具を持つ女医

インビザラインでの八重歯の治療法には、以下の4つがあります。

・抜歯をする

・歯列弓(歯列のアーチ)を広げる

・歯と歯の間を削る

・奥歯を後方に移動する

一つずつ解説していきます。

抜歯をする

八重歯を正常の歯列に戻すために、抜歯をしてスペースを確保する方法です。

八重歯が大きく歯列から外れていたり、重なりの度合いが強かったりする場合は、抜歯をして八重歯が移動するためのスペースを確保することが多いでしょう。

しかし、抜歯をすることで、歯列弓(歯並びのアーチ)が小さくなり、舌根が後ろに下がります。そのため、いびきをかきやすくなったり、睡眠時無呼吸症候群を発症しやすくなったりするリスクがあります。

歯列弓(歯列のアーチ)を広げる

歯列を全体的に外側(頬側)に広げて治療する方法もあります。

歯列弓の拡大により、押し出された八重歯を移動するスペースを確保します。成長期のこどもの場合は、歯列弓の拡大はさほど難しくありません。

しかし、大人の場合は拡大できる範囲に限りがあります。そのため、八重歯を移動するのに十分なスペースの確保ができない場合は適応外です。また、歯列弓の拡大により下の歯との噛み合わせが崩れてしまう場合も、インビザライン矯正の適応外となります。

歯と歯の間を削る

 歯の側面を削る「ディスキング」と呼ばれる治療法もあります。

ディスキングとは、歯の側面を最大0.25mmずつ削り、八重歯を移動するスペースを確保する方法です。すべての歯をディスキングすると、歯一本程度のスペースを確保できます。削るのは健康上の支障のない量ですが、処置中に知覚過敏のような症状が出る場合があります。

奥歯を後方に移動する

奥歯を後方に移動することを「遠心移動」といいます。

八重歯が移動するスペースを確保するために、奥歯を遠心移動して八重歯が移動するスペースを確保します。インビザラインは、ワイヤー矯正に比べ、遠心移動が得意といわれています。

ただし、親知らずが生えていると遠心移動ができないため、事前に抜歯する必要があるでしょう。

インビザラインで八重歯を治療するときの注意点

強く注意する眼鏡の女性

インビザラインで八重歯を治療するときには、以下の2つの注意点があります。

・適応できない症例がある

・自己管理が必要である

一つずつ解説していきます。

適応できない症例がある

インビザラインは、適応が難しい症例があります。歯並びに重度の問題がある場合、歯周病が進行している場合、インプラント治療をした場合は適応外となることがあります。

適応外の症例は、ワイヤー矯正での治療や、インビザラインとワイヤー矯正を併用した治療をします。

自己管理が必要である

インビザラインは、取り外し可能なマウスピースのため、こまめな自己管理が不可欠です。

インビザラインは、1日20〜22時間の装着を前提として治療計画がたてられています。そのため、装着時間を守らないと治療が遅れてしまうのです。また、1〜2週間ごとのマウスピースの交換も、忘れずに自分で行う必要があります。さらに、マウスピースは取り外しのたびに洗浄をする必要があり、こまめな自己管理が欠かせません。

自己管理を怠ると治療が進まないばかりでなく、虫歯や歯周病になるリスクも高まります。こまめな自己管理の必要性を理解し、自分のライフスタイルなどと照らしあわせ、自己管理が可能か検討してみましょう。

まとめ

親指を立てて笑顔の歯科医たち

今回は、八重歯のインビザライン治療について解説しました。

八重歯とは、叢生の一種で、犬歯が正常の歯列から押し出されてしまった状態です。八重歯の原因は、あごが小さく正常の歯列から押し出されることや、乳歯が早く抜けることです。

八重歯を放置すると、虫歯や歯周病のリスクが上がるなどのリスクがあります。

しかし、八重歯は多くの場合、インビザラインでの治療が可能です。八重歯のインビザライン治療では、八重歯が移動するスペースを確保し、歯並びを整えていきます。インビザラインでは、一部適応にならない症例があるため、注意しましょう。

インビザラインが適応外となった場合でも、ワイヤー矯正での治療が可能なため、矯正治療を諦める必要はありません。まずは、歯科医院のカウンセリングで相談してみましょう。

八重歯についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

妊婦さんでもインビザライン治療は受けられる?注意点も解説!

2023年7月20日
妊娠して膨らんだお腹を支える女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

妊婦さんでもインビザライン治療は受けられます。

ただし、妊娠中は虫歯や妊娠性歯肉炎などになりやすいため、口腔ケアやインビザラインのお手入れを丁寧に行う必要があるでしょう。

今回は、妊婦さんがインビザライン治療を受ける際の注意点などを解説します。

妊婦さんでもインビザライン治療は受けられる?

椅子に座ってお腹をさすりながら考え込む妊婦

インビザラインはマウスピース型の矯正装置で、装着や調整時に母体や胎児に大きな負担をかけるような処置はありません。そのため、妊婦さんでもインビザライン治療は受けられます。また、インビザライン矯正はワイヤー矯正に比べて痛みやストレスが少なく、必要なときには装置を簡単に取り外すことが可能です。

矯正治療中は経過観察のため、定期的に歯科医院に通院する必要があります。インビザラインはワイヤー矯正と比べて、通院頻度が少ないことが特徴です。

インビザラインは矯正治療の初期段階で、すべてのマウスピースを作成します。自宅で治療スケジュールに従ってマウスピースを交換するため、頻繁な通院が不要なのです。ワイヤー矯正の場合、通院の頻度は1か月に1回程度であるのに対し、インビザラインの通院は2か月に1回程度です。妊娠期間中の心身への負担が大幅に軽減されるでしょう。

インビザライン治療は、口腔内や装置のお手入れが簡単です。

妊娠中の女性は、つわりの影響やホルモンバランスの変化により、虫歯や歯周病のリスクが高まります。特に、つわりで歯磨きが難しくなる方や、水を飲むことすら難しくなる方も珍しくありません。口腔内が乾燥すると、口内が不衛生になりやすいです。

しかし、インビザラインのマウスピースは取り外しが可能で、ふだんどおりに歯磨きを行うことができます。マウスピースも洗浄可能なため、口内を清潔に保つことができるでしょう。妊娠性歯肉炎など、妊婦さん特有の疾患の予防にもつながります。

妊婦さんがインビザライン治療を受ける場合に注意すること

キラキラの背景で机の上に置かれrた!マーク

妊婦さんはホルモンバランスが乱れ、妊娠性歯肉炎になりやすいです。また、つわりなどの影響で、ふだんどおりに歯磨きができなくなることもあり、感染症にかかりやすいといえるでしょう。

妊婦さんがインビザライン治療を受ける場合に注意することをご説明します。

口腔ケアを念入りに行う

妊娠中にインビザライン治療を受ける場合、口腔ケアを念入りに行う必要があります。

「妊娠中に虫歯が増えた」という体験談を耳にすることは少なくありません。つわりがひどい場合や食べづわりで頻繁に間食をすることが原因で、歯磨きが十分に行えないことや、食べ物が長時間口内にとどまります。口の中が酸性の状態が続き、虫歯が進行するのです。

虫歯は、一度進行すると治療が難しく時間がかかるうえ、痛みが伴うことも多いです。妊娠中という特殊な期間であることを考慮すると、心身への負担が大きくなることでしょう。

虫歯の治療には麻酔を使用する場合もあり、麻酔が胎児に影響を及ぼす可能性もあります。さらに、母体が虫歯になると、出産後の赤ちゃんへ虫歯菌が移るリスクが高まるため注意が必要です。

妊娠中は、女性ホルモンのバランスの変化や歯磨きが難しいなどの理由から、歯茎が炎症を起こしやすいです。妊娠性歯肉炎のリスクも高まります。

妊娠性歯肉炎では、歯茎が赤く腫れる、出血するなどの症状があらわれます。初期段階であれば、丁寧なブラッシングによって改善可能ですが、放置すると歯周病に進行する可能性もあるため、早めに対応することが重要です。

妊婦さんは感染症になりやすいことを考慮すると、妊娠中のインビザライン治療では口腔ケアが非常に重要といえるでしょう。念入りな歯磨きやデンタルフロスの使用、正しいブラッシング方法の確認など、基本的な口腔ケアをしっかりと行うことが必要です。口内環境を良好に保つための飲食や、歯科医師の定期的なチェックも重要といえます。

健康な口内環境は自身の健康だけでなく、赤ちゃんの健康にも影響するため、しっかりとケアすることが大切です。

吐き気が強い場合はマウスピースの装着を中断する

妊娠中は、ホルモンバランスの変動によってつわりが発生する方が多いです。一部の女性においては非常に強い吐き気や嘔吐を伴うことがあり、日常生活を送ることさえ困難な状態になります。

つわりがひどい状態では、マウスピースを装着することが吐き気を誘発する可能性があるでしょう。吐き気が強いときにマウスピースを装着していると、嘔吐の際に歯やマウスピースにダメージを与えるおそれがあります。嘔吐物に含まれる胃酸が歯に触れることで、エナメル質が溶ける可能性があり、虫歯につながるかもしれません。マウスピースも胃酸の影響で変形する可能性があります。

つわりによる吐き気が強い場合は、無理せずマウスピースの装着を一時的に中断しましょう。マウスピースの装着を中断する際は、必ず担当の歯科医師に症状を伝え、適切なアドバイスを受けてください。

インビザライン治療は自己管理が大切ですが、妊娠中においては体調を優先しながら柔軟に対応することが重要です。

妊娠中のインビザライン治療に関する疑問

妊娠して膨らんだお腹に?が書かれたメモを貼る

妊娠中は、赤ちゃんへの影響も考慮しなければならないため、麻酔やレントゲン撮影を行ってもよいのか疑問に思う方も多いでしょう。妊娠中のインビザライン治療に関する疑問を解説します。

麻酔はできる?

妊娠中の麻酔は、時期によっては可能です。

妊娠中に麻酔を行う際は、妊娠5~8か月の間が最適とされています。妊娠初期では、胎児への影響を考慮し、行わないほうがよいでしょう。妊娠後期では、早産のリスクを避けるために麻酔は行わない場合が多いです。

インビザライン治療中に抜歯や虫歯治療が必要になった場合、処置を行うタイミングは慎重に考えなければなりません。妊娠中にインビザライン治療を行う際は、産婦人科医と歯科医の連携のもとで進めることが望ましいです。

レントゲンは撮っても大丈夫?

インビザライン治療を始める前の検査・診断では、歯や顎の骨の状態を調べるためにレントゲン撮影を行います。レントゲンの撮影は矯正治療全般に共通するプロセスであり、インビザライン治療に限ったことではありません。

妊娠中のレントゲン撮影は、基本的に問題ないとされています。歯科医院で行うレントゲン撮影による放射線被曝量は極めて少なく、赤ちゃんに影響を及ぼすことはまずありません。また、レントゲン撮影時には、防護エプロンを着用します。防護エプロンにはX線を遮断し、被曝から母体と胎児を守る機能があります。

全口腔のレントゲンを撮影するのは、治療開始時に2枚程度です。治療途中で、必要に応じて小さなレントゲンを数枚撮影することもありますが、これらも同様に赤ちゃんに影響を与えるものではありません。

しかし、妊婦さんは心身ともにデリケートな状態であり、理論的には安全だと理解していても不安を感じる方もいるでしょう。不安を感じる場合は、無理をせず産後にインビザライン治療を開始するとよいでしょう。

妊娠中に大切なのは、心身の負担を最小限に抑えることです。治療への意欲と安心感を保つためにも、自分自身の感情を尊重することが重要です。

服薬できる?

インビザライン治療では、服薬の必要は基本的にはありません。

しかし、抜歯や虫歯治療が必要になった場合は、薬を服用しなければいけないことがあります。また、稀に矯正治療に伴う痛みを和らげるために痛み止めが処方されることもあります。

薬を必要とする状況が生じた場合には、妊娠していることを必ず歯科医師に伝えてください。妊娠中でも安心して服用できる薬を選択してもらえます。

ただし、妊娠初期は胎児へ影響を及ぼす可能性があるため、薬の服用は避けたほうがよいとされています。

インビザライン治療がストレスに感じる場合は

インビザラインを持って掲げる女性の手

妊娠期間は、体調の変化が激しく、精神的にも不安定になる時期です。つわりや貧血などに悩まされることも多く、インビザライン矯正治療がストレスになることもあります。ストレスを感じる場合は、無理をせず治療を一時中断することも検討しましょう。

ただし、治療の中断は自己判断で行わないでください。必ず担当の歯科医師に相談しましょう。

歯科医師とのコミュニケーションを通じて、残っているマウスピースの管理方法や今後の治療の流れなど、適切な計画を立てることが重要です。インビザライン矯正は高額な費用がかかる治療なので、しっかりと中断する際の方針を決定しましょう。

まとめ

インビザラインを持って笑う女性

妊婦さんでもインビザライン治療は受けられますが、妊娠中は虫歯や妊娠性歯肉炎などの感染症にかかりやすいため、口腔ケアを入念に行う必要があります。また、インビザライン治療では事前にレントゲン撮影での検査が必要ですが、基本的に赤ちゃんへの影響はないとされています。麻酔や薬は、時期を考慮すれば使用可能です。

妊娠中は身体的にも精神的にも不安定になりやすい時期なので、可能であれば出産を終えてからインビザライン治療を始めるとよいでしょう。妊娠中は、ご自身の心身の健康を最優先することが最も大切です。

インビザライン治療を受けている妊婦さんで矯正によるストレスを感じている場合は、矯正を中断することを検討してもよいでしょう。インビザライン治療の継続が難しいと思った場合は、歯科医師に相談して今後の対応や治療方針を決めましょう。

妊娠中のインビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインでEラインを整えることはできる?抜歯の必要性も解説

2023年7月13日
美しい横顔の女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインでEラインを整えることは可能です。

ただし、インビザラインは歯の移動量が多い症例には適さないため、重度の受け口や出っ歯の場合、ワイヤー矯正との併用が必要になることがあります。

今回は、インビザラインでEラインを整えられる条件や抜歯の必要性について解説します。

Eラインとは?

スマートフォンに顎をのせて考える女性

Eラインは「エステティックライン」の略称で、1954年に歯科矯正医ロバート・リケッツにより提唱されました。横顔の美しさを判断する基準の一つで、鼻先と顎の先端を直線で結んだラインのことを指します。このライン上における上下の唇の位置により、顔の美しさが評価されます。

上唇はEラインよりも1〜2mmほど内側に、下唇はEライン上に位置している横顔が理想です。日本人は鼻が低い傾向があるため、上下の唇がともにEライン上にあることが理想とされています。

Eラインの唇の位置によって、横顔の印象が大きく変わるでしょう。

Eラインよりも唇が外側に飛び出していると横顔が猿に似ることから「モンキーフェイス」と表現されることがあります。SNS上では、口元が突出して見えることから「口ゴボ」ともよばれます。逆に、Eラインよりも唇が内側に大きく入っていると、しゃくれた印象を与えるでしょう。美しい横顔とされるEラインから大きく外れると、見た目が気になり矯正治療を検討する方も多いです。

Eラインは、横顔の美しさを評価する基準といえます。Eラインから大きく外れると、人の顔の印象は大きく左右されます。Eラインを理解し、唇が適切な位置にあるかをチェックすることが、横顔を美しくする一歩といえるでしょう。

E ラインに影響を与える歯並び

鏡を見て自分の歯並びを確認する女性

Eラインに影響を与える主な歯並びは、ライン上から上唇が突出する「出っ歯」や下唇が突出する「受け口」です。上下の唇が前方に出ている「上下顎突出(口ゴボ)」も、Eラインに影響を与える歯並びといえます。

歯並びが乱れる原因の大半は遺伝的要素ですが、舌を強く歯に押し付ける癖や指を噛む癖など、日常的な癖も影響を及ぼします。これらの癖を継続的に行うことで歯並びが乱れ、Eラインを大きく乱す可能性があるのです。

出っ歯

出っ歯は、上の歯が突き出している歯並びのことです。口元の形状や顔の全体的な印象に大きな影響を与え、特に横顔の美しさを評価するEラインに影響を与えます。

出っ歯の状態では、上の歯が飛び出しているために上唇も前方に突き出し、Eラインから外れる方が多いです。モンキーフェイスなどの印象を与え、一般的な美的観念から外れる可能性があります。

受け口

受け口(しゃくれ)とは、下の歯が上の歯よりも突き出ている歯並びです。顔の横顔のバランスや印象に大きな影響を与え、特にEラインに影響を与えます。

受け口の状態では、下の歯が突き出ているために下唇も前方に出ます。その結果、下唇が上唇よりも前に出てしまい、Eラインが理想的な直線形状を保てません。

上下顎前突

上下顎前突は、上下の歯がともに前方に突き出ている歯並びのことを指し、近年では口ゴボとも表現されます。上下顎前突の状態は、Eラインの基準を大きく乱します。

インビザラインでEラインを改善できる?

顎に手を当てて考える女性

インビザラインとは、透明なマウスピース型の矯正装置を用いた治療法です。歯並びが原因でEラインが乱れている場合は、インビザラインによる矯正でEラインを改善することができます。

ただし、インビザラインでEラインを改善できるのは、症状が軽度の場合に限ります。インビザラインは歯の移動量が多い症例には適していません。

重度の出っ歯や受け口は、インビザラインだけで改善することが難しい場合が多いです。インビザラインだけで改善できない場合は、ワイヤー矯正を併用します。初期段階をワイヤー矯正で治療し、ある程度歯並びが整ったらインビザラインに変更する方法です。

また、歯並びではなく骨格に問題がある場合、つまり顎の骨そのものが正常な位置からずれている場合は、インビザライン矯正のみでEラインを整えることは困難です。骨格に問題があるケースでは、骨切りなどの外科手術が必要になるでしょう。

Eラインの改善を目指す際は、まずは専門的な診断を受けましょう。ご自身のEラインの乱れが、歯並びによるものなのか骨格によるものなのかを明確にすることが重要です。適切な治療法を選択し、美しい横顔に改善しましょう。

インビザラインでEラインを整えるには抜歯は必要?

歯科医院で抜歯される女性

インビザラインでEラインを整える際、抜歯が必要になるケースと必要ないケースがあります。

出っ歯や受け口を改善するにあたって、歯をきれいに並べるスペースが不足している場合は抜歯が必要です。抜歯をするほどではなく、わずかにスペースが不足している場合には、IPR(ディスキング)が行われることがあります。

抜歯が必要なケース

インビザラインによる矯正治療のなかには、Eラインを整えるために抜歯が必要なケースがあります。例えば、顎が小さくて歯が並ぶスペースが不足している場合や歯が大きすぎて顎のアーチに収まらない場合が挙げられるでしょう。

歯をきれいに並べるために、まずは抜歯を行い、適切なスペースを確保してから歯を移動させることが必要です。

重度の出っ歯、受け口、八重歯や叢生などの歯のガタつき、顎に比べて歯が大きすぎる状態などは、抜歯を伴う治療が必要となる典型的なケースです。これらの症例では、抜歯を行わないときれいに歯を並べるスペースを確保できない可能性があります。

健康な歯を抜くことに抵抗がある方も多いですが、美しいEラインを実現するために抜歯が必要な場合もあるのです。抜歯が必要と判断された場合は、見た目だけでなく噛み合わせの問題も考慮して治療計画を立てる必要があります。

抜歯が必要な場合は1本だけ抜くことは少なく、左右対称的に小臼歯を抜くことが多いです。1本だけ抜くと噛み合わせのバランスが崩れ、正中が合わなくなるなどの問題が生じる可能性があるからです。

ただし、生まれつき歯の本数が少ない場合(欠損歯)は、左右のバランスを考慮しながら1本だけ抜歯することもあります。抜歯の判断は、上下左右の噛み合わせを改善するために行われ、治療計画のなかで歯科医師が慎重に判断します。

抜歯が不要なケース

インビザラインによる矯正治療でも、抜歯をせずにEラインを整えられるケースもあるでしょう。抜歯の有無は、それぞれの口腔内の状態によって歯科医師が判断します。

歯がきれいに並ぶスペースが不足しているケースでも、抜歯せずにEラインを整える方法として「IPR(ディスキング)」があります。歯と歯の間を削り、歯を並べるためのスペースを作り出す方法です。

しかし、IPRで作れるスペースには限界があるので注意しましょう。

歯は、エナメル質、象牙質、歯髄(神経)の3層から成ります。IPRではエナメル質を削りますが、過度に削ると象牙質が露出したりダメージを受けたりする可能性があります。象牙質が刺激を受けると、歯がしみる、痛みが生じるなど、知覚過敏の症状が出ることがあるのです。そのため、歯の健康を保てる範囲内でしかディスキングは行えません。

具体的には、一面0.1〜0.25mmほど削ります。両面削ることで、最大0.5mmのすき間を作ることが可能です。

まとめ

頬に手を当てて遠くを見る女性

インビザラインでEラインを整えることは可能です。

しかし、重度の出っ歯や受け口の場合はインビザラインだけで矯正することが難しく、ワイヤー矯正を併用することがあります。また、歯並びではなく骨格に問題がある場合は、インビザラインなどの矯正治療では改善できません。骨の形を変える必要があるため、外科手術が必要になるでしょう。

インビザラインでEラインを整える際に「顎が小さい」「歯が大きい」などの理由でスペースが不足している場合は、抜歯が必要になることもあります。健康な歯を抜くことに抵抗を感じる方も多いでしょう。

しかし、スペースが不足しているにもかかわらず無理に歯を並べようとすると、かえって歯並びや噛み合わせが悪くなることがあります。抜歯の有無は慎重に判断しなければなりません。

IPR(ディスキング)で対応できることもあります。IPRなら神経に影響のない範囲で歯を削るため、過度な心配は必要ないでしょう。

インビザラインは適応症例が限られています。Eラインの改善でインビザラインを検討している場合は、まずは歯科医師に相談しましょう。メリットやデメリットをしっかりと理解して治療法を検討することが大切です。

Eラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインで奥歯がパカパカ浮く原因と対処法を詳しく解説!

2023年5月14日
透明なマウスピースを歯にはめようとしている

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインは、従来のワイヤー矯正とは異なるマウスピース型の矯正装置です。透明で見た目に影響を与えにくいなどメリットが多いですが、装着すると奥歯がパカパカ浮いて違和感を覚えたという経験もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、インビザラインで奥歯がパカパカ浮く原因と放置するリスク、対処法について解説します。ぜひ参考にしてください。

そもそもインビザラインって何?

透明なマウスピースを手に持っている

はじめに、インビザラインについて解説します。

インビザラインとは

インビザラインとは、従来のワイヤー矯正と全く異なり、透明なマウスピースを使用した矯正治療です。透明なマウスピースを歯に装着することで、少しずつ歯を動かし、理想の歯並びに近づけます。

インビザラインのここがすごい!

従来の矯正治療では、銀色のワイヤーを歯に取りつけることで歯並びを整えていましたが、多くのデメリットがありました。

しかし、インビザラインは、ワイヤー矯正のデメリットを解消し、快適に使うことができます。ワイヤー矯正とインビザラインの違いは、以下のとおりです。

<ワイヤー矯正とインビザラインの違い>

ワイヤー矯正インビザライン
銀色のワイヤーのため人からの視線が気になる透明のマウスピースのため目立ちにくい
ワイヤーに食べ物がはさまる取り外し可能なので食べ物がはさまりにくい
ワイヤーが口内の粘膜を傷つけることがある柔らかいシリコン素材を使用しているため口の中を傷つけにくい
ブラッシングがしにくい凹凸が少ないためブラッシングしやすい
ワイヤーが外れる可能性がある複雑な装置ではないため応急処置が少なくてすむ
金属アレルギーがあると使えないシリコン素材なので金属アレルギーの方でも安心して使える

 

上記の特性があるため、インビザラインは口元を気にせず治療をしたい方、特に営業職や接客業など人前に出る機会の多い方に向いています。歯列矯正を始めたい方は、ぜひ一度お近くの歯科医院にご相談ください。

インビザラインで奥歯がパカパカ浮く原因とは

頬杖をついて考えこんでいる女性

メリットの多いインビザラインですが、奥歯がパカパカ浮いて不快感を覚えたという方もいるのではないでしょうか。奥歯がパカパカ浮く現象は、次の5つの原因によって引き起こされている可能性が高いです。

マウスピースの装着時間が短くなっている

1つ目の原因は、マウスピースの装着時間が短くなっていることです。

インビザラインで使用するマウスピースの装着時間は、1日20〜22時間以上です。つまり、食事や歯磨き以外は常に装着しなければいけません。装着時間が短いと計画どおりに歯が動かず、用意していたマウスピースと歯が合わなくなることがあります。

マウスピースと歯をしっかり合わせるためにも、装着時間の厳守は非常に大切です。

取り外しの回数が多すぎる

2つ目の原因は、マウスピースの取り外し回数が多すぎることです。

マウスピースは、多くの場合、弾力性のあるシリコン素材で作られています。そのため、食事や歯磨き以外で何度もマウスピースを外すと、柔らかいシリコン素材が変形し、歯と合わなくなります。

また、マウスピースの取り外し回数が多いと全体の装着時間が短くなることにもつながるため、よりマウスピースが歯から浮きやすくなるのです。

歯がマウスピースを保持しにくい形状をしている

3つ目の原因は、歯がマウスピースを保持しにくい形状をしていることです。

インビザラインのマウスピースは、歯を包み込むような形状です。そのため、​​歯の縦幅や横幅が不十分な場合や生えている歯の高さが足りないなど、歯がマウスピースを保持しにくい形状だと歯から浮いてパカパカしやすくなります。

また、奥歯は嚙み合わせの際に大きな負荷がかかる箇所です。そのため、歯を噛み締めたときに奥歯が沈み込み、マウスピースとの間にすき間が生じて奥歯部分が浮くことがあります。

歯の移動に伴ってずれる

4つ目の原因は、歯の移動に伴ってずれることです。

歯が当初の想定よりも多く動いた場合や動かなかった場合は、新しいマウスピースに交換した際に歯から浮くことがあります。

また、マウスピースに向いていない歯の動かし方があります。例えば、以下のケースです。

・歯のねじれを解消する

・歯の低さを解消する(歯に高さを出す)

上記はどんなにルールを遵守してマウスピースを使っても、想定と違った結果になることがよくあります。そのため、歯の動きにずれが生じる可能性が高くなるのです。

装着の際にアライナーチューイーを使っていない

5つ目の原因は、装着の際にアライナーチューイーを使っていないことです。

アライナーチューイーとは、マウスピースを正しい位置にはめ込むための補助アイテムです。アライナーチューイーは、シリコン製で弾力がある3cmほどの円柱で、噛み締めることで歯とマウスピースを密着させることができます。

マウスピース自体は指を使ってはめることができますが、それだけだとアタッチメントとマウスピースの間に目に見えないずれが生じます。その結果、マウスピースがしっかりと歯にはまらず、パカパカ浮く原因となるのです。

インビザラインで奥歯がパカパカ浮いた状態のままだと

両手で頭を抱えている男性

インビザラインで奥歯がパカパカ浮く現象を放置するリスクは、以下のとおりです。

歯並びの悪化

放置するリスクとしてまずあげられるのが、歯並びの悪化です。

前述したように、マウスピースと歯のすき間は、歯が治療計画よりも大きく異なった動きによって生じている可能性があります。この状態でマウスピースを使い続けると、歯の動きに乱れが生じ、かえって歯並びを悪化させるリスクがあります。

インビザラインでマウスピースが浮いてしまう場合は、すみやかに担当の歯科医師に相談し、治療計画の再検討やマウスピースの作り直しをしてもらいましょう。

口腔粘膜の損傷

歯並びの悪化に加えて、マウスピースが浮くと口腔粘膜の損傷を引き起こします。特に、浮きが大きい場合はマウスピースの縁が口内の粘膜を傷つけ、潰瘍やびらんを引き起こすリスクがあります。

万が一、矯正治療よりも粘膜損傷の治療を優先しなければならなくなると、治療計画に大幅な遅れをもたらし、治療が思うように進まなくなる場合もあるでしょう。

マウスピースが浮いている場合は、早めに歯科医師に相談することが重要です。

インビザラインで奥歯がパカパカ浮くときの対処法

歯科医師と相談している患者

最後に、インビザラインで奥歯がパカパカ浮くときにご自身でもできる対処法をご紹介します。

装着時間の見直し

まずは、マウスピースの装着時間の見直しが必要です。

装着時間の不足は、マウスピースと歯の間にすき間を生じさせ、奥歯がパカパカ浮く原因となります。規定されている、1日20〜22時間以上の装着時間を厳守しましょう。

また、不必要にマウスピースをつけることや外すこともよくありません。マウスピースは、原則として食事や歯磨き以外では外さず、常に装着する必要があります。

アライナーチューイーの適切な利用

次に、アライナーチューイーの適切な利用を行いましょう。

アライナーチューイーを正しく使うことで、マウスピースと歯がしっかり密着し、治療効果を十分に発揮することができます。

アライナーチューイーを使用する際は、マウスピース装着後、全体の歯でアライナーチューイーを噛み、その後マウスピースが浮いている部分を重点的に噛んでしっかりと歯に密着させます。特に、マウスピースを交換した直後の2~3日は浮きやすいため、15分以上は噛みましょう。

治療計画の立て直し

上記の対処を行っているにもかかわらず、奥歯がパカパカ浮く場合は、治療計画の立て直しが必要です。

インビザラインでは、マウスピースを装着して歯を少しずつ動かしますが、実際に歯がどのような動き方をするのかは完璧に予想できません。想定以上の動きをして(もしくは動きをしないで)マウスピースと歯が合わなくなる場合もあります。

マウスピースの浮きがいつまでも解消されない場合は、歯科医院で相談しましょう。歯科医院で相談することで、計画の修正やマウスピースの再作製をすみやかに行うことが可能です。また、早急に対処することで、治療期間の延長や追加費用の発生を防ぐこともできます。

まとめ

ポイントを指さす女性

今回は、インビザラインで奥歯がパカパカ浮く原因と放置するリスク、その対処法について解説しました。

インビザラインは、定められた時間装着することで初めて治療効果が得られます。そのため、担当の歯科医師から指定された装着時間や決められたルールを必ず守り、正しく装着してください。

万が一、マウスピースが歯から浮くなどの不具合を感じた際は、迷わず歯科医院を受診し、マウスピースを調整してください。迅速に対処することは、計画変更の回避や追加費用をおさえることにつながります。インビザライン装着時に奥歯がパカパカ浮くことでお悩みの方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザライン治療を行うと痩せる?その理由とそのほかのメリット

2023年5月7日
絨毯の上にある2つのマウスピース

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザライン治療は、歯並びを矯正するための治療として知られていますが、インビザライン治療を行うと痩せるという話があるのはご存じでしょうか。

今回は、インビザライン治療を行うと痩せる理由や、インビザライン治療のメリットについて解説します。

インビザライン治療を行うと痩せる?

頭に?を浮かべて悩む女性

結論から述べると、インビザライン治療で痩せることはあります。

しかし、インビザライン治療は、あくまで歯並びを改善する治療であり、痩せるための治療ではないことを認識しましょう。

体重の増減は、日頃の摂取カロリーと消費カロリーの差によって決まります。後述しますが、インビザライン治療中は、間食などが減少し、摂取カロリーが少なくなるため痩せることが多いです。矯正治療中、摂取カロリーに変化がなければ、痩せることはありませんので注意しましょう。

インビザライン治療を行うと痩せる理由

鏡の前でお腹周りを気にする女性

インビザライン治療を行うと痩せるのは、なぜでしょうか。

以下、詳しくご説明します。

間食が減る

インビザライン治療では、取り外しのできる透明なマウスピースを使用します。マウスピースは、1日に20〜22時間以上装着しないといけません。

しかし、装着した状態で飲食をすると、マウスピースが割れることがあるので、食事の際は外す必要があります。飲食のたびにマウスピースの着脱をすることや、食後の歯磨きが手間に感じ、間食が減って痩せることがあるでしょう。

ジュースなどの飲み物を飲む機会が減る

インビザライン治療中に、オレンジジュースやコーラなどの色の付いた物を飲むと、マウスピースが着色することがあります。そのため、マウスピースを装着しているときは、水を飲むことが基本です。

このような理由から、糖分が入ったジュースなどを飲む機会が減り、痩せることがあるといえるでしょう。

矯正の痛みで食欲が減る

インビザライン治療では、歯を動かしたい方向に力をかけることで歯を動かします。個人差がありますが、歯に力を加える際に痛みを感じることがあります。

この痛みの影響で食欲が減り、痩せる方もいるでしょう。

満腹中枢が刺激される

脳には、満腹感を認識する満腹中枢が存在します。この満腹中枢が刺激されると、空腹感がなくなり食べ過ぎを防ぐことができるのです。

インビザライン治療により歯並びがきれいになると、噛み合わせが改善します。食事の際によく噛めるようになるため、満腹中枢が刺激され過食を防ぐことができるといえるでしょう。

食事の時間が長くなる

インビザライン治療では、歯の表面に「アタッチメント」とよばれる小さな突起を付けることがあります。

アタッチメントは、専用の接着剤を用いて接着しているため、強くものを噛むと取れてしまう場合があります。そのため、食事のときは、ゆっくりと時間をかけて噛まなければなりません。食事に時間をかけることで、満腹中枢が刺激され、食事の量が減ることがあるでしょう。

インビザライン治療には小顔効果も?

喉元を気にする女性

インビザライン治療は、あくまで歯並びを改善する治療のため、必ずしも小顔になるわけではありません。

しかし、噛み合わせを改善することで、お顔の筋肉への負担が軽減され、フェイスラインが改善されて顔のバランスが整うことがあります。

インビザライン治療で小顔効果が期待できるケース

基本的にインビザライン治療のみでは、小顔効果は期待できません。

しかし、もとの歯並びの状態によっては、矯正治療での小顔効果が望めます。

以下、インビザライン治療で小顔効果が期待できるケースについてまとめました。

Eラインが改善できる場合

Eラインとは、顔を横から見たときに鼻先から下顎の先を直線で結んだ線のことをいい、この線の内側に唇があると、横顔が美しく見えるといわれています。

インビザライン治療によりEラインが改善される場合は、顔の印象が変化し、小顔に見える場合があるでしょう。Eラインが改善される症例としては、上の前歯が前方に出ている出っ歯、下の前歯が前方に出ている受け口があげられます。

なお、骨格が原因で前歯が前方に出ている場合は、インビザライン治療で改善することはできません。

噛み合わせが原因でエラが張っている場合

エラが張る原因は、主に2つあります。ひとつは、骨格的にエラが張っている場合です。もうひとつは、咬筋(こうきん)とよばれる、噛むときに働く筋肉が発達することで、エラが張っているように見える場合です。後者の場合は、インビザライン治療により、小顔効果が期待できます。

噛み合わせの状態がよくないと咬筋に負荷がかかり、咬筋が発達します。インビザライン治療により、噛み合わせがよくなると、噛む際に咬筋に過度な負荷はかかりません。そのため、発達していた咬筋が本来あるべき状態に戻り、エラの張りが改善することがあります。

ほかの矯正治療とここが違う!インビザライン治療の特徴

マウスピースをはめる女性

インビザライン治療が口元やフェイスラインにどのような影響を与えるのかご説明しました。

では、インビザライン治療は、ワイヤー矯正などと比べてどのような特徴があるのでしょうか。以下、インビザライン治療の特徴についてまとめました。

矯正器具の取り外しができる

ワイヤー矯正では、歯の表面に小さい金属を取り付け、そこに矯正用のワイヤーを装着します。

一方、インビザライン治療では、マウスピースを装着することで矯正治療を行います。マウスピースは自由に取り外しができるので、食事や歯磨きは矯正治療を開始する前と同じように行えることが特徴です。

矯正の痛みが比較的少ない

矯正治療では、歯を動かすために力を加える必要があります。

インビザライン治療では、ワイヤー矯正に比べて弱い力で歯を動かすため、矯正の痛みが少ないことが特徴です。

矯正していることが目立たない

インビザライン治療では、透明なマウスピースを使用します。そのため、矯正器具が目立ちません。

また、自由に取り外しができるので、人前で話すときはマウスピースを外すことができます。

痩せるだけじゃない!インビザライン治療のメリット

歯を見せて笑う女性

インビザライン治療には、痩せる以外にもメリットがあります。

以下、インビザライン治療のメリットをまとめました。

虫歯や歯周病を予防できる

歯並びが悪いと、歯と歯のすき間や歯と歯肉の境目に歯ブラシをうまく当てることが難しいです。磨き残しが増え、虫歯や歯周病の原因になってしまいます。

インビザライン治療で歯並びを改善することで、細かいところまで歯ブラシを当てることができるようになります。結果的に、虫歯や歯周病を予防できるのことは、大きなメリットといえるでしょう。

コンプレックスを解消できる

歯並びがよくないと口元が気になり、人前で話をすることに抵抗を感じる方もいるでしょう。歯並びを改善することで、口元を気にせず話したり、口を大きくあけて笑うことができます。

滑舌を改善できる

歯と歯にすき間があると、サ行やタ行の滑舌が悪くなることがあります。

インビザライン治療により歯と歯の間のすき間を改善することで、滑舌を改善することができます。

よく噛めるようになる

奥歯の歯並びが悪いと、ものをうまく噛めません。奥歯の歯並びを改善することで、噛み合わせも改善され、よく噛めるようになるでしょう。また、噛み合わせが悪いと、顎の関節に負荷がかかり、顎関節症になる可能性があります。

噛み合わせを改善することで、顎関節への負担を軽減することができます。

まとめ

歯の模型を持って説明する女性医師

今回は、インビザライン治療を行うと痩せるのかという疑問について解説しました。

インビザライン治療自体には、ダイエット効果はありません。

しかし、マウスピースの装着に伴い、食事回数などが減ると痩せる場合があります。また、出っ歯や受け口、咬筋が発達している場合に限れば、小顔効果が期待できることがあります。インビザラインはメリットの多い矯正治療です。歯並びが気になる方は、検討するとよいでしょう。

インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインが着色する原因とは?飲食時の注意点も解説!

2023年4月12日
マウスピースを手に取り笑顔の男性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインが着色する原因は、マウスピースを装着した状態で飲食や喫煙することなどが考えられます。インビザラインが変色すると、矯正が目立ち、黄ばみで見た目が悪くなる場合があるでしょう。

今回は、インビザラインが着色する原因や飲食時の注意点について詳しく解説します。

インビザラインとは

ケースに入っているマウスピース

インビザラインとは、透明なマウスピースを使った歯列矯正のひとつです。マウスピースを歯に装着して歯列を徐々に移動させて矯正します。

歯科医師が専用のソフトウェアを使用して、患者さまの口の中を3Dスキャンし、そこから作製されたマウスピースを使用します。1〜2週間ごとに、新しいマウスピースへの交換が必要です。

インビザラインは、プラスチック素材で作られており、非常に透明度が高いため、目立ちにくい特徴があります。また、マウスピースは着脱可能であるため、食事や歯磨きの際に外すことができ、矯正によるストレスが軽減されます。

インビザラインの最大のメリットは、従来の矯正装置よりも見た目が自然であることです。また、ブラケットやワイヤーを使用しないため、痛みや不快感が少なくなります。マウスピースの透明度が高いため、人と会話する場面でも、自信をもって笑うことができるでしょう。マウスピースを外すことで、しっかり歯を磨くことができるため、虫歯のリスク低下にもつながります。

また、インビザラインは、コンピューターシミュレーションによって、事前に歯列矯正の結果を予測することができます。従来の矯正方法は、実際に歯を動かさないとわからないことが多くありましたが、インビザラインは事前に結果予測ができるため、治療のモチベーションアップにつながるでしょう。

一方、インビザラインのデメリットは、治療期間が長くなることです。顎の骨の「吸収と再生」のサイクルにあわせて歯を動かすため、短期間に強い力をかけることができません。ゆっくり歯を動かす矯正方法なので、ワイヤー矯正よりも治療期間が長くなることがあります。

また、マウスピースを適切に装着しなければ治療効果が低下することや、治療費用が高額であることもデメリットでしょう。インビザラインの装着時間は1日20〜22時間以上です。ワイヤー矯正に比べて取り外しが可能なので、ご自身で管理することが重要です。

インビザラインが着色する原因

タバコを折っている

 

インビザラインが着色する主な原因は、着色成分が強い飲食物の摂取や喫煙、インビザラインの清掃が不十分であることが考えられます。それぞれ、詳しく解説していきます。

着色成分のある飲食物を摂取している

色の濃い飲み物や食べ物は、ポリフェノールやタンニンなどの着色成分が含まれていることがほとんどです。着色成分は、通常であれば摂取後の歯磨きや唾液の自浄作用で、歯に定着する前に洗い流されます。

しかし、インビザラインの装着中に色の濃いものを摂取すると、マウスピースをすぐに洗わない限り、マウスピースや歯に着色成分が定着する可能性があるのです。着色成分の強い飲食物は、次の項目でご紹介します。

インビザラインの清掃が不十分である

インビザラインの清掃が不十分な場合でも着色することがあります。

治療開始当初は、歯科矯正に慣れていないこともあり、マウスピースを装着していることを忘れて、そのまま飲み物や食べ物を口にすることもあるでしょう。万が一、インビザラインをつけたまま飲食してしまった場合は、早めにマウスピースを洗浄しましょう。放置する時間が長くなるほど、着色するリスクが高くなります。

インビザラインを流水で洗い流し、歯磨きすることが大切です。インビザラインを洗浄しても、歯に着色成分が残っていると、装着した際にマウスピースに付着する可能性があるからです。

タバコを吸う

タバコに含まれるタールは、着色成分のひとつです。喫煙本数が多いと、インビザラインを毎回外すことが面倒になり、装着したままタバコを吸うこともあるでしょう。

しかし、インビザラインを装着した状態でタバコを吸うと、ヤニがマウスピースに付着しやすくなり、変色する可能性があります。さらに、タールはマウスピースだけでなく、歯や歯茎も変色させます。タバコによる着色汚れは、飲み物や食べ物に比べてなかなか落ちません。タールは粘り気があるため、定着すると、通常の歯磨きでは落としにくくなるのです。

また、歯科矯正中の喫煙は、治療に悪影響をおよぼす可能性もあるため注意が必要です。タバコは血流を低下させるため、歯や周辺組織の代謝を悪くします。歯がスムーズに動かなくなり、治療が計画どおりに進まない場合や、満足のいく治療結果とならない場合があります。

インビザラインを装着したまま飲食してはいけないもの

手でバツマークを表現している

インビザライン装着中は、基本的に水以外の摂取は避けましょう。特にインビザラインの着色や虫歯に影響しやすい飲食物は、以下のとおりです。

着色成分が含まれているもの

前の項目で説明したように、色の濃い飲み物や食べ物はマウスピースを着色させる原因です。色の濃い食べ物は、着色成分が含まれていることが多くあります。

着色しやすい飲食物の例は、以下のとおりです。

・コーヒー

・紅茶

・緑茶

・赤ワイン

・チョコレート

・カレー

・キムチ

・ケチャップ

・ソース

糖分が入っているもの

インビザライン装着中の飲食は、着色の原因だけでなく、虫歯のリスクにもつながります。特に、糖分が含まれているものは注意が必要です。糖分は、細菌を増殖させる原因物質であり、歯や周辺組織に付着すると虫歯や歯周病の発症リスクを高めます。

糖分を含む飲食物の例は、以下のとおりです。

・ジュース

・スポーツドリンク

・甘さのある炭酸飲料

・デザートなどのお菓子

ジュースはもちろん、スポーツドリンクも糖分が多く含まれています。デザートなどの甘いお菓子も、インビザライン装着中は摂取しないようにしましょう。

また、インビザライン装着中は唾液の作用に影響があります。唾液には以下の作用があります。

・口の中の汚れを落とす

・細菌の繁殖をおさえる

・歯を再石灰化する など

インビザライン装着中は歯がマウスピースで覆われており、唾液に触れにくいため、唾液の作用を十分に受けられません。通常、糖分が含まれたものを摂取しても、唾液によりある程度は洗い流されます。

しかし、インビザライン装着中は、自浄作用が低下し、マウスピースと歯の間に糖分が停滞しやすくなります。その結果、細菌が繫殖しやすくなり、虫歯や歯周病の発症につながるのです。

熱いもの

マウスピースは、熱に弱い素材で作られています。インビザラインの装着中に熱い飲み物や食べ物を摂取すると、マウスピースが変形する可能性があります。

インビザラインの装着中、水を飲んでも構いませんが、白湯は避けましょう。インビザラインを洗浄する際、お湯ではなく水の使用が推奨されている理由は、マウスピースが変形するリスクがあるからです。

インビザラインが着色してしまったら

首をかしげて悩んでいる女性

インビザラインが変色したら、水だけで落とすのは難しいでしょう。

効果的な方法は、マウスピース専用の洗浄剤にインビザラインを浸すことです。マウスピース専用の洗浄剤は、水だけでは落ちにくい汚れも落としてくれます。洗浄剤につけ置きすることで、着色したインビザラインを元の透明な状態に戻せる可能性があります。

洗浄剤は、水に溶かして使用するタブレットタイプと、泡がでてくるスプレータイプがあります。泡タイプの洗浄剤はムラができやすいので、使用する場合はタブレットタイプがよいでしょう。

「お湯のほうが汚れを落とせるのではないか」と思う方も多いと思いますが、マウスピースにお湯は厳禁です。マウスピースに使用されている素材は高温に弱く、お湯をかけることで変形する可能性があります。40度以上のお湯を使用することは避けましょう。

まとめ

ポイントを指さす女性

「インビザラインを外すのが面倒だから」と、マウスピースを装着したまま飲食したり喫煙してたりしてしまうことは、リスクの高い行為です。マウスピースの着色や虫歯を避けるため、水以外の飲食時はマウスピースを外しましょう。また、治療を順調に進めるため、できる限り、治療中は喫煙本数を減らすことが大切です。万が一喫煙してしまった場合は、早めにインビザラインを洗って歯磨きしましょう。

インビザラインの着色についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインのアタッチメントはいつまで付ける?タイミングと装着期間を解説

2023年4月5日
マウスピースを入れようとしている女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

歯列矯正において、近年ではマウスピースを用いた方法が主流となりつつありますが、マウスピース矯正にはさまざまなブランドがあり、その中でもインビザラインは多くの臨床実績をもちます。

今回は、インビザライン矯正におけるアタッチメント装着の役割や装着期間について詳しく解説します。

インビザラインのアタッチメントとは

マウスピースを手に持っている

インビザラインは、自身の口内データに基づいて透明のマウスピースが製作され、ほぼ一日中装着することで歯並びを改善できます。ワイヤー矯正との違いは、マウスピースが透明なので装着していても目立ちにくい、場面に応じて外すこともできる、通院回数が少なくて済むなどのメリットがあります。

インビザラインは、大きく分けて以下の3つの種類があります。

・さまざまな歯並びに対応する「インビザライン」

・前歯のみ矯正可能な「インビザラインGo」

・6歳から始められるこども用矯正「インビザラインファースト」

矯正治療の期間中に、アタッチメントとよばれるプラスチック器具を歯に装着することがあります。アタッチメントの装着は、主に矯正治療を早く終わらせるために行われます。

そもそもマウスピース矯正では、全体の歯にある程度均等に力が加わるため、大きく動かしたい歯へ重点的に力をかけることが難しいとされているのです。そのため、矯正治療の期間は長くなりがちですが、特に力をかけたい歯にアタッチメントを装着すれば、マウスピースとの密着性が高まり、その歯を大きく移動させることができます。

なお、アタッチメントは、歯に近い色味で小さく、目立ちにくい設計がされています。アタッチメントにおいても、マウスピース矯正のメリットをなくさない仕様といえるでしょう。

インビザラインのアタッチメントの種類

マウスピースを手に持っている

インビザラインのアタッチメントには、どのような種類があるのでしょうか。

インビザラインのアタッチメントには、大きく分けて通常アタッチメントと最適アタッチメントの2種類があります。

通常アタッチメントは、医師が必要性に応じて、位置、数、形を決めて装着するものです。

最適アタッチメントは、専用のソフトウェアを用いた治療シミュレーションによって計画され、ご自身に適したアタッチメントを装着します。最適アタッチメントには複数の種類があります。以下にまとめてみました。

<最適アタッチメントの種類>

オープンバイト用最適アタッチメント上の前歯4本に適用されるアタッチメントです。オープンバイト=開口であり、奥歯を噛み合わせた際に前歯が閉じずに、すき間ができる状態を改善する効果があります。
ディープバイト用最適アタッチメント下の前歯4本に適用されるアタッチメントです。ディープバイト=過蓋咬合(かがいこうごう)といい、噛み合わせが深い不正咬合状態を改善する効果があります。
ルートコントロール用最適アタッチメント歯のすき間があるところなどに適用されるアタッチメントです。ルート=根であり、歯根を動かすために設置されます。
回転用最適アタッチメントねじれている犬歯や小臼歯などに適用されるアタッチメントです。歯を回転させて、正しい向きに揃えます。
アンカレッジ用最適アタッチメント第一小臼歯(犬歯の隣の奥歯)に適用されるアタッチメントです。顎が小さく歯を動かすスペースがない場合、抜歯してスペースを作ります。できたスペースへ歯を動かす際に効果があります。

上記のように、最適アタッチメントは5種類あります。ソフトウェアによるシミュレーション後、医師の確認が済めば、アタッチメントが製作されて装着されます。

インビザラインのアタッチメントを付けるタイミング

時計を持ちポイントを指さしている男性

矯正治療前の歯並びによって、使われるアタッチメントも異なることがお分かりいただけたかと思います。では、インビザラインのアタッチメントはどのタイミングで装着されるのでしょうか。

具体的なタイミングは歯科医院によって異なりますが、だいたいマウスピース矯正開始1か月後から装着することが多いでしょう。矯正開始から期間があく理由は、マウスピースの装着感に慣れてもらうためです。

アタッチメントの装着を開始したら、歯の動きに合わせて通院時に脱着が繰り返されます。

インビザラインのアタッチメントはいつまで付けるのか

WHEN(いつ)をあらわす看板

矯正治療開始1か月後あたりからアタッチメントが装着されることが多いといわれていますが、外れるタイミングはいつなのでしょうか。

インビザラインのアタッチメントは、治療の進み具合によって装着する場所や数は変わりますが、基本的に矯正治療が完了するまで装着されます。ご自身で外すことはできないため、治療中は歯に装着されている状態です。

インビザラインはアタッチメントなしでは治療できない?

不思議そうに首をかしげる女性

インビザラインによるマウスピース矯正において、アタッチメント装着なしでの治療は不可能ではありません。

多くのケースでアタッチメントを装着している理由は、歯の移動をコントロールして、治療期間を短縮させるためにあります。

アタッチメントを装着しない場合、歯が期待どおりの動きをしない可能性が増えますが、どうしてもアタッチメントの装着を望まないのであれば、治療前に医師に相談して、治療計画に反映してもらいましょう。

アタッチメントに関するよくある質問

FAQのイメージ図

インビザラインによる矯正治療におけるアタッチメント装着について説明しました。

ここからは、アタッチメントに関するよくある質問を、4つご紹介します。

アタッチメントが外れてしまったら

アタッチメントが外れてしまった場合は、通っている歯科医院へ相談して、再装着してもらいましょう。アタッチメントが外れてもすぐに支障が出るわけではありませんが、時間が経ってしまうと歯が動きにくい期間も延びることになります。早めに歯科医院に相談しましょう。

アタッチメントは痛いのか

アタッチメント装着は、歯とマウスピースの密着度があがり、歯に大きな力がかかるため、痛みが増える方が多いようです。日が経つにつれて痛みに慣れますが、装着後数日は痛みが強く出ることもあるため、我慢できない場合は痛み止めを処方してもらいましょう。

アタッチメントは目立つのか

アタッチメントは、歯に近い色味のため目立ちにくいとされます。

ただし、コーヒーなどの飲料物により着色してしまうことがあるため、着色しやすい食べ物、飲み物や生活習慣について事前に把握しておきましょう。

アタッチメント装着時にホワイトニングは可能か

アタッチメント装着時にホワイトニング治療を行うことは可能です。

ただし、装着部のみ色ムラができてしまう可能性があるため、矯正治療の前後でホワイトニングすることをおすすめします。

まとめ

ポイントを指さしている女性

この記事では、インビザラインアタッチメントの概要、種類、脱着期間、よくある質問などについて説明しました。インビザラインアタッチメントには5種類あり、それぞれ特徴が異なるため、事前にご自身がつけるアタッチメントについて把握しておくことが大切です。

インビザラインのアタッチメントについてご相談がある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザライン治療で変化を感じるのは何枚目?スムーズに治療をすすめるためのポイントとは

2023年3月25日
口にマウスピースをはめている

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインをはじめとした矯正治療は、個人差はありますが一般的に2~3年ほど治療期間がかかります。はやく理想的な歯並びに近づきたい方にとっては、いつ頃から歯並びに変化を感じるのかは気になるポイントでしょう。

今回は、インビザライン治療で変化を感じるのはいつ頃なのか、スムーズに治療を進めるポイントなどを解説します。

インビザライン治療で歯が動く仕組み

入れ歯にマウスピースをはめている

インビザラインは、透明の薄いマウスピースを装着して、歯を理想的な位置に動かす矯正治療法です。以下のような仕組みで歯を動かしています。

・歯根膜(しこんまく)の性質を利用している

・歯とマウスピースのズレによって矯正力をかける

・アタッチメントや顎間(がっかん)ゴムで細かい動きを調整する

以下、それぞれ解説します。

歯根膜の性質を利用している

インビザラインなどのマウスピース矯正とワイヤー矯正は、歯根膜の伸縮する性質を利用して歯を動かしています。歯槽骨(しそうこつ)と歯根の間には、歯にかかる衝撃をやわらげる役割を持つ、歯根膜(しこんまく)と呼ばれる薄い膜があります。

矯正するために歯に力をかけると、押した側の歯根膜は伸び、反対側の歯根膜は押し付けられて縮みます。歯根膜には一定の厚みを維持する性質があり、歯根膜が伸びた側は骨を作って厚みを戻し、押し付けられた側は骨を溶かしてスペースを作ります。

この動きを繰り返すのが、矯正治療で歯を動かす主な仕組みです。

歯とマウスピースのズレによって矯正力をかける

インビザラインのマウスピースは、現在の歯並びよりも少しだけ理想の歯並びに近く作られており、装着するとズレを感じます。このズレを感じる方向に力がかかることを利用して歯を移動させるのが、インビザラインの仕組みです。

アタッチメントや顎間ゴムで細かい動きを調整する

治療をより効果的に進めるために、アタッチメントや顎間ゴムを補助的に使用します。

アタッチメントとは、歯と同じ色で作られたレジン製の突起物で、歯面に付着させます。アタッチメントがあることで歯とマウスピースがしっかりとフィットし、歯を動かす力が伝わりやすくなるのです。

さらには、マウスピースだけでは難しい、細かい角度や方向を調整することが可能です。顎間ゴムは、上下の歯につけたフックにゴムを掛け、弾力を利用して歯を上下や前後に動かします。顎間ゴムの使用で、より複雑な症例にも対応できるでしょう。

インビザライン治療で使用するマウスピースの枚数と交換頻度

マウスピースをもって笑顔の女性

使用するマウスピースの枚数や交換頻度は、歯並びや歯科医師の判断などによって多少異なります。

使用するマウスピースは40~50枚ほど

インビザラインで一般的な全体矯正を行うと、治療完了までに平均で40〜50枚程度のマウスピースを使用するといわれています。

ただし、部分矯正や歯が動きやすい若い年齢であれば、使用する枚数は減少する傾向です。

反対に、平均枚数では理想的な歯並びにはならず、マウスピースを追加する場合も多くあります。選択するコースによって追加料金が異なるため、あらかじめ歯科医院に確認しましょう。

交換頻度は1~2週間

インビザラインは1日20~22時間以上装着し、1~2週間ほどで新しいものに交換するのが一般的です。

ただし、年齢が若く歯が動くのがはやい場合や歯を動かす量が少ない場合は、交換日数が短くなり、それに伴い、交換頻度もふえることがあります。交換する頻度・日数は、歯並びや治療の進み具合などから歯科医師が判断します。

インビザライン治療で変化を感じるのは何枚目から?

不思議そうにしている女性

インビザライン治療で変化を感じるのは、4枚目のマウスピースを使用しているころです。マウスピース1枚あたり0.25㎜程度歯が移動するといわれており、4枚使用したころには、1㎜ほど歯並びに変化があらわれます。1㎜の変化があれば、見た目が整ったと感じる方がいてもおかしくはありません。

より大きな変化があらわれてくるのは、マウスピースを20枚ほど使用したあたりです。治療開始から半年ほど経過し、矯正効果を実感しやすくなります。

インビザライン治療で変化を感じられない原因とは?

不思議そうにしている男性

インビザラインは、マウスピースを使用するため目立ちにくく、食事や歯磨きのときに取り外せるのが魅力です。

しかし、正しい使い方をしないと十分な効果が得られず、変化を感じられません。インビザライン治療で変化を感じられない原因は以下の3つです。

・装着時間が十分ではない

・交換時期が正しくない

・治療計画が適切ではない

それぞれ解説します。

装着時間が十分ではない

マウスピースの装着時間が不足していると、十分な矯正効果が得られず、歯並びにも変化があらわれにくいです。

インビザラインでは、マウスピースを1日20~22時間以上装着するよう推奨しています。装着時間が短く、1日に何度も外していると、変化を感じられないだけではなく、歯並びが元に戻ろうとする「後戻り」が起きる恐れがあります。

交換時期が正しくない

マウスピースの交換時期が正しくないと十分な変化があらわれません。およそ1~2週間でマウスピースを新しいものへ交換しなければ、治療が計画通りに進まないので注意しましょう。

治療計画が適切ではない

インビザラインでは、歯がどのように動いて理想的な歯並びになるのか可視化できるソフトを使ってシミュレーションを行います。事前に治療過程を確認でき、安心して治療を進められるのが魅力です。

ただし、治療の過程で「計画通りに歯が動いていない」など想定外のことがあった場合は、歯科医師の判断で治療計画を変更しなければなりません。治療計画に無理があったなどの理由で、歯並びに変化が起こらないことも考えられます。

インビザライン治療をスムーズにすすめるポイント

患者が医師と相談している

以下のことを意識して、治療をスムーズに進めましょう。十分な治療効果が得られれば、治療期間を短縮することも可能です。

・歯科医師の指示に従って正しく装着する

・アタッチメントや顎間ゴムを使用する

・チューイーを使用する

・虫歯や歯周病を予防する

以下、それぞれ解説します。

歯科医師の指示に従って正しく装着する

インビザラインでは、マウスピースを1日20~22時間以上装着し、1~2週間ほどで新しいものに交換することが推奨されています。これに加えて、歯科医師がそれぞれの歯並びなどを考慮して、装着時間や交換時期を指示します。

治療を計画通り進めるため、歯科医師の指示に従って正しく装着しましょう。

アタッチメントや顎間ゴムを使用する

難しい症例であっても、アタッチメントや顎間ゴムを補助的に使用することで治療がスムーズに進むことがあります。これらの使用に関しては、歯科医師が歯並びなどに合わせて選択します。

アタッチメントが破損したまま使い続けている場合や、顎間ゴムの掛け方を間違えている場合は、効果が不十分となるため注意してください。

チューイーを使用する

チューイーとは、弾力のあるシリコンでできたロール状のチューブです。チューイーを噛むことで歯との密着感が高まり、矯正する力が確実に伝わって治療がスムーズに進みます。

虫歯や歯周病を予防する

虫歯や歯周病を予防することは、治療がスムーズに進むことにもつながります。インビザラインは、食後や就寝前にマウスピースを外して歯を磨けることから、ワイヤー矯正と比較すると虫歯や歯周病を予防しやすいといわれています。

しかし、口腔内が不衛生なまま長時間マウスピースを装着していると、虫歯や歯周病のリスクは高まります。インビザラインの治療中に、虫歯や歯周病が原因で大きく歯を削り、詰め物や被せ物の治療をすることになると、マウスピースが合わなくなってしまいます。そうなると、マウスピースの作り直しが必要となり、治療期間が長引くことがあるでしょう。

まとめ

ポイントを笑顔で指さす女性

歯並びに変化があらわれたと感じる時期には個人差があります。理想の歯並びにはやく近づけるよう、歯科医師の指示に従い、正しくインビザラインを使用しましょう。

インビザライン治療についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインで正中のずれは治せる?正中がずれる原因や治療期間、費用も詳しく解説!

2023年2月1日
綺麗な歯並びの女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインで正中のずれは治せます。

ただし、症例によってはワイヤー矯正や手術との併用が必要になる場合もあります。正中のずれは審美性に大きく影響するため、可能な限り真ん中に合わせたいと思う方も多いでしょう。

今回は、正中がずれる原因とインビザライン治療における治療期間と費用について解説します。

正中とは?

歯の模型を使って説明をする歯科医師

歯科でいう正中とは、歯を噛み合わせたときの上下の前歯の真ん中を指します。正面から見たときに、鼻筋と上下の前歯の真ん中が一直線につながっている状態が美しいとされています。

特に、上顎の正中が鼻筋とずれていると顔が歪んだ印象に見えます。人間の顔や体は左右対称と思われがちですが、完全に左右対称の方はほとんどいません。生まれつきの特性だけでなく、歩き方の癖や姿勢によって体のバランスは悪くなります。歯も同様で、噛み方の癖などがある場合は、左右の歯や顎のバランスが崩れやすくなります。

正中がずれる原因

顎の骨のレントゲン写真

正中がずれる原因は、先天的と後天的に分けられます。また、歯の生え方によるものと、顎の骨が非対称な場合の2パターンあります。正中がずれる原因は、以下の6つです。

歯の数が少ない

通常、永久歯は28本で、親知らずを含めると32本あります。先天性欠如歯といわれる、生まれつき歯の本数が1〜2本少ない方がいます。歯の本数が少ない場合、左右の生え方のバランスが崩れ、正中がずれやすくなります。また、歯の本数が少ないと歯茎にスペースが余ってしまうため、全体的に歯並びが悪くなる傾向があります。

歯の大きさが左右で異なる

左右の歯を比べて大きさが非対称の場合、均等に生えそろうことが難しいため、正中がずれる原因になります。左右の目の大きさが若干違うように、歯の大きさにも差が出ることがあります。例えば、片側だけに八重歯が生えている場合は左右でバランスが崩れるため、正中にずれが生じやすくなるのです。

噛み合わせが悪い

奥歯の噛み合わせが悪い場合も、正中がずれる原因の一つです。重度の出っ歯や受け口、歯の生える方向がバラバラな場合も、正中がずれやすくなります。

顎の骨のバランスが悪い

顎の骨は歯を支える土台となるため、顎の骨のバランスが悪いと歯並びにも影響します。上下の顎の骨が歪んでいると、歯の正中も中心からずれてしまいます。また、歯に対して顎のサイズが極端に大きかったり小さかったりすると、正中のずれが起きやすいです。

顎の骨は遺伝によるものが多いですが、次の項目で説明する日頃の癖でも顎の形が変形することがあります。顎が大きく歪んでいる場合、無理に正中を合わせてしまうと、かえって顔のバランスが崩れ、噛み合わせが悪くなるリスクがあります。顎の骨に問題がある場合は、歯科矯正だけでなく、骨格を調整する手術も必要になります。

日頃の癖によるもの

日頃の癖によって顎の骨がずれやすくなることがあります。以下の癖があてはまる方は注意が必要です。

・片側ばかりで噛む

・頬杖をつく

・いつも同じ側を下にして寝る

食事の際に左右どちらかに集中して噛んでいると、片側のみに負担がかかり顎のバランスが崩れやすくなります。頬杖をついたり、就寝時に同じ側ばかりを下にして寝ていたりすると、片側の顎に負担がかかり正中がずれる原因になります。

歯科矯正の影響

生まれつき歯が少ない方や抜歯した方などは、歯科矯正を受けても基本的に正中は合いません。歯科矯正は噛み合わせを重視することが多いので、奥歯に合わせることにより正中がずれる可能性があります。

正中のずれを放置することによるリスク

青い背景にRISKという文字の中に赤いハシゴがかけられている

正中のずれは見た目に影響するだけでなく、さまざまなリスクがあります。以下に、正中のずれを放置することによるリスクについて説明します。

顔の歪みにつながる

正中のずれが2mm以上ある場合、顔の歪みが目立ちます。もともと顔が完全に左右非対称のかたは極めて少ないとお伝えしましたが、正中がずれていると、顔が左右非対称であることにくわえて歪みにつながることがあるのです。上下の前歯だけでなく鼻筋からも正中が大きくずれている場合は、顔の歪みが目立ち、見た目にも大きく影響します。

噛み合わせに問題が生じる

正中がずれていると、上下の歯が正常に噛み合っていないことが考えられます。噛み合わせが悪いと、食べ物をすりつぶすことが難しくなり、胃腸への負担が大きくなります。食べ物を十分に噛み砕かずに大きいまま飲み込むと、消化不良を起こすこともあるでしょう。

さらに、正中がずれていると前歯で噛む力が弱くなることがあります。奥歯ばかりを使うと負担が大きくなるため、歯の消耗が激しくなる可能性が考えられます。同じ歯を酷使していると、将来的に歯が欠けたり割れたりすることがあるので、咀嚼する際は全体の歯を均等に使うようにしましょう。

顎関節症の発症リスクが高くなる

顎が原因で正中がずれている場合は、顎に負担がかかりやすい状態のため、顎関節症を発症するリスクが高くなります。顎関節症を発症すると「口を大きく開けられない」「口を開けると痛い、音が鳴る」などの症状が現れます。また、重度の顎関節症になると手術が必要になる場合もあります。

インビザラインで正中のずれは治せる?

水色の台の上に2つのマウスピースが置かれている

インビザラインで正中のずれは治せますが、歯の生え方が原因の場合に限ります。正中のずれが数mm以内なら許容範囲内とされています。顎の骨に問題がある場合は、インビザラインだけでの改善は難しいため、矯正にくわえて骨格改善の手術が必要です。また、正中のずれが重度で抜歯が必要になる場合は、インビザラインの適用は難しいでしょう。

正中のずれが軽度の場合はインビザラインで治療できますが、上記のようにすべての症例に対応しているわけではないので確認が必要です。歯そのものが曲がっていたり、正中だけでなく全体の歯並びが極端に悪かったりする場合は、ワイヤー矯正との併用が必要になる可能性があります。

インビザラインは、治療前にシミュレーション動画を作成して治療結果を予測します。ワイヤー矯正の場合は、実際に歯を動かしてみないと、どこまで正中を合わせることができるかが不明というデメリットがあります。一方、インビザラインであれば、シミュレーション動画によって、事前に正中のずれを治せるかどうかを知ることができます。また、一度のインビザライン治療で正中のずれを治せなかった場合でも、マウスピースを作り直して治療を継続することができます。

しかし、インビザラインで治療をしても正中がずれたままになる場合があるということに注意が必要です。正中が鼻筋から前歯の上下まで垂直になっている場合は審美性が高いですが、必ずしも「正中が真ん中であることが、噛み合わせがよいことである」とは限りません。噛み合わせを正しい位置に合わせたら、正中がまっすぐにそろわない場合もあります。インビザライン治療において、正中のずれがある場合はできる限り合わせるように治療を進めますが、真ん中でそろうようにすることで噛み合わせが悪化する場合は、噛み合わせのよさを優先することがほとんどです。

正中を合わせるためにインビザライン治療を受けたにもかかわらず、正中がずれたまま治療が終わってしまっては本末転倒です。このような事態を避けるには、治療前に歯科医師とのすり合わせが重要といえます。

インビザラインで正中のずれを治すためにかかる期間・費用

水色の台の上に木の時計と黄色いペン、黒いカレンダーが置かれている

症例の度合いによって治療期間は異なりますが、約1〜2年でしょう。また、費用は自費診療のため歯科医院によって異なり、約800,000〜900,000円が相場です。

インビザライン治療の流れ

階段の絵を指で登っている

インビザライン治療は、以下の流れで行います。

  1. カウンセリング
  2. 検査
  3. 治療計画の作成
  4. 治療開始

カウンセリングは、治療内容の説明を受け、インビザラインで症状が改善されるかなど、治療に対する不安や疑問を解消するために行います。この時点で、歯科医師としっかり情報共有をしておかないと、希望していた治療効果が得られないなどのトラブルにつながります。

検査では、診断と治療計画を立てるために、レントゲンや顔写真の撮影や歯型の採取を行います。集めたデータをもとに治療計画を立てますが、インビザラインでは「クリンチェック」とよばれるソフトを使用し、シミュレーション動画を作成します。シミュレーションで予測された治療結果に納得がいけば治療を開始します。

インビザラインのマウスピースはアメリカで製作されるため、届くまでに約1か月かかります。インビザラインは、治療段階によってマウスピースを使い分け、1〜2週間で新しいマウスピースに交換する必要があるので、定期的な通院が必要です。

まとめ

黄緑の背景の前に歯鏡と歯の模型が置かれている

症例によってはインビザラインで正中のずれを治せますが、歯科矯正は、審美性だけでなく噛み合わせも考慮しなければいけないため、正中がずれたままになることもあります。インビザライン治療は治療期間が長く費用も高額になるため、納得した治療ができるよう事前に歯科医師としっかりコミュニケーションを図ることが大切です。

インビザラインを検討している方や疑問がある方は、島根県の歯医者「かずあきデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

 

 

インビザラインと裏側矯正どちらがいいの?それぞれの違いを詳しく解説!

2023年1月18日
インビザラインとワイヤー矯正が装着された歯の模型を持っている女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

「装置が目立たない矯正をしたい」という方は、インビザラインか裏側矯正のどちらかで悩まれる方が多いです。どちらも矯正していることが気付かれにくいので、見た目を気にされる方にとっては嬉しい治療法です。

この記事では、インビザラインと裏側矯正の特徴をそれぞれ説明しています。治療法の選択で悩まれている方はぜひ参考にしてください。

インビザラインとは?

インビザラインを持っている

インビザラインとは、取り外しが可能なマウスピースを1日20〜22時間以上装着することで歯並びを整える、マウスピース矯正の中でも代表的な治療法です。使用するマウスピースは、最初にまとめて製作され、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換していきます。当初は、インビザラインで治療可能な症例は限られていましたが、ここ数年で幅広い症例にも対応できるようになりました。

インビザラインのメリットは?

インビザラインのメリットは、以下の3つです。

・装置が目立ちにくく、矯正していることが気付かれにくい

・装置を取り外せるため、お口のケアをしやすい

・違和感や痛みが少ない

それぞれを詳しく解説します。

装置が目立ちにくく、矯正していることが気付かれにくい

インビザラインの装置は透明なマウスピースなので、装着していても気付かれにくいでしょう。接客業などで見た目を気にされる方や、結婚式を控えているけどすぐに治療を始めたい方などにおすすめです。

装置を取り外せるため、お口のケアをしやすい

インビザラインは装置を取り外せるため、歯磨きなどのお口のケアをしやすいです。ワイヤー矯正は歯の表面に装置を接着しているのでブラッシングが難しく、虫歯や歯周病になりやすくなってしまいます。その点、マウスピースはブラッシング時に装置を取り外せるため、しっかりお口のケアができます。

違和感や痛みが少ない

ワイヤー矯正はワイヤーで固定するため、調整後はしばらく締め付けられるような痛みが出ます。インビザラインは取り外しが可能なマウスピースを装着するため、締め付けられるような痛みは少ないでしょう。

しかし、まったく痛みが出ないわけではありません。歯を動かすので多少の痛みは伴います。また、ワイヤー矯正は歯の表面にたくさんの装置を接着するため、慣れるまではお口の粘膜が傷つきやすく、口内炎になってしまうこともあります。その点、マウスピースは薄いため、それほど違和感がありません。

インビザラインのデメリットは?

インビザラインにはデメリットもあります。インビザラインのデメリットは、以下の4つです。

・きちんとマウスピースを装着していないと治療が進まない

・飲食のたびにマウスピースを取り外してブラッシングをする必要がある

・紛失しやすい

・インビザラインでは治療できない症例もある

それぞれを詳しく解説します。

きちんとマウスピースを装着していないと治療が進まない

取り外しが可能な装置のため、お口のケアをしやすいメリットがありますが、きちんと装着しなければ治療が進まないというデメリットもあります。ワイヤー矯正は固定されているので、着実に歯を動かすことが可能です。インビザラインは指示された装着時間を守らずにさぼってしまうと治療が進まず、治療期間も延びてしまいます。

飲食のたびにマウスピースを取り外してブラッシングをする必要がある

インビザラインでは、マウスピースを装着したまま飲食ができません。マウスピースを装着したまま飲食をすると、破損や虫歯、歯周病の原因になります。水を飲む程度なら装着したままでも問題ありませんが、基本的には飲食をするたびにマウスピースを取り外す必要があります。再度マウスピースを装着するときも、きちんと歯磨きをしてからでないと、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

紛失しやすい

飲食のたびにマウスピースを取り外さないといけないため、外食などに出かけるとマウスピースを紛失してしまうことが非常に多いです。マウスピースを取り外したときにティッシュに包んでしまうと、ほかの人が気付かずに捨ててしまうことがあります。マウスピースを取り外したときは必ず専用の容器に入れて保管するようにしましょう。

インビザラインでは治療できない症例もある

インビザラインは、ここ数年で幅広い症例に対応できるようになりましたが、それでもインビザラインでは治療が難しいケースがあります。歯の移動量が多い場合や捻れている歯を動かす場合などは、ワイヤー矯正のほうが適しています。

裏側矯正とは?

歯の模型の歯の裏を歯鏡で確認している

裏側矯正とは、歯の裏側にブラケットと呼ばれる装置を接着するワイヤー矯正のことです。通常のワイヤー矯正よりも治療の難易度が高く、治療期間も長くなりやすいですが、装置が目立ちにくいので見た目を気にされる方におすすめです。

裏側矯正のメリットは?

裏側矯正のメリットは、装置が目立たないという点です。歯の裏側に装置を接着しているので、外出先で食べ物が装置に挟まったとしても目立たないでしょう。

裏側矯正のデメリットは?

裏側矯正のデメリットは、以下の5つです。

・違和感をおぼえやすく、舌が傷つきやすい

・治療期間が長くなりやすい

・慣れるまで話しにくい

・ブラッシングが難しい

・費用が高額

それぞれを詳しく解説します。

違和感をおぼえやすく、舌が傷つきやすい

歯の裏側に装置を接着するので、舌に装置が当たりやすくなります。慣れるまでは違和感をおぼえやすく、舌のあちこちが傷ついてしまうこともあります。特に上下とも裏側矯正を選択した場合、最初は粘膜のトラブルに悩むでしょう。装置が目立ちやすい上の歯は裏側矯正にして、装置が目立ちにくい下の歯は通常のワイヤー矯正にすると、違和感を減らせ、費用も抑えられます。

治療期間が長くなりやすい

裏側矯正は、治療の難易度が高く、通常のワイヤー矯正よりも治療期間が長くなことが多いです。すべての症例で治療期間が長くなるわけではないですが、治療前にどれくらいの治療期間がかかるか歯科医師に確認しておきましょう。

慣れるまで話しにくい

歯の裏側に装置を接着することによって舌の邪魔になり、話しにくさを感じる方も多いです。慣れれば気にならなくなりますが、最初は発音にも問題が出やすいでしょう。

ブラッシングが難しい

通常のワイヤー矯正でもブラッシングが難しいですが、裏側矯正はさらにブラッシングの難易度が上がります。適切なブラッシングができていなければ、虫歯や歯周病などのトラブルになりやすいため、歯科衛生士にブラッシング指導を受けるようにしましょう。

費用が高額

裏側矯正は、通常のワイヤー矯正よりも難易度が高い治療のため、費用も高額です。自由診療なので歯科医院によって費用は異なりますが、1,000,000〜1,500,000円ほどかかるでしょう。

インビザラインと裏側矯正の違い

インビザラインとワイヤー矯正の装置が付いた模型を持っている

インビザラインと裏側矯正の共通点は、矯正していることが周囲に気付かれにくい点です。

しかし、治療法はまったく異なります。それぞれの違いを表にまとめてみました。

〈インビザラインと裏側矯正の違い〉

インビザライン裏側矯正
見た目目立ちにくい目立ちにくい
費用相場では700,000〜1,000,000円程度相場では1,000,000〜1,500,000円程度
治療期間ワイヤー矯正とそれほど変わらず、治療に消極的だと治療期間が長くなることもある通常のワイヤー矯正よりも治療期間が長くなることがある
違和感少ない強い
トラブル装置を紛失しやすい装置により舌が傷つきやすい
お口のケア通常通りにブラッシングが行える装置が裏側に付いているため、ブラッシングがより難しくなる

インビザラインと裏側矯正どちらがおすすめ?

4つの豆電球が並んでおり1つだけ電気が付いている

インビザラインと裏側矯正で迷われている方は「目立ちにくい矯正」を希望されている方が多いのではないでしょうか。

2つの治療法の大きな違いは、取り外しが可能か、固定式かという点です。しっかりマウスピースの装着時間を守って治療に取り組めるのであれば、費用を抑えられて痛みも少ないインビザラインを選択したほうがいいでしょう。

しかし「マウスピースを装着するのを忘れてしまいそう」という方は、治療が進まず失敗する恐れもあるため、裏側矯正を選択したほうがいいかもしれません。インビザラインは幅広い症例に対応できるようになりましたが、それでもインビザラインでは治すのが難しい症例もあります。その場合はワイヤー矯正で治療することになりますが、装置が目立つことに抵抗があるのであれば裏側矯正をおすすめします。

まとめ

治療椅子に座りインビザラインを装着しようとしている女性

インビザラインも裏側矯正も、矯正していることが気付かれにくい治療法です。インビザラインは違和感や痛みも少なく、費用を抑えられるメリットがありますが、自分で装置の管理を行い、指示されたとおりに装置を装着しなければ治療が失敗する可能性もあります。

一方で、裏側矯正は、インビザラインでは治療が難しい難症例にも対応できますが、治療の難易度が高く、費用が高額です。また、舌が傷つきやすいなどのトラブルも起こりやすいでしょう。自分自身がどれだけ治療に積極的に取り組めるのか、違和感や粘膜のトラブルに耐えられるのかを検討されたうえで治療法を選ぶことをおすすめします。

インビザラインを検討している方や疑問がある方は、島根県の歯医者「かずあきデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

インビザラインとワイヤー矯正どちらがいいの?それぞれの違いについて詳しく解説!

2022年12月7日
白いシャツを着た女性がどちらがいいか悩んでいる

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

現在、歯列矯正で多く行われている方法はインビザラインとワイヤー矯正ですが、どちらの治療方法が良いか悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、それぞれの治療方法の違いやメリットとデメリットなどについて解説していきます。

インビザラインとは?

口元にマウスピースを近づけている女性

特徴

インビザラインは、アメリカで25年前に開発され、2022年6月時点で1300万人を超える治療実績があります。

アライナーというマウスピースを利用して歯を移動させる矯正治療で、マウスピースを10日〜2週間毎に交換して歯を移動させていきます。

メリット

インビザラインには、以下の3つのメリットがあります。

取り外しが可能である

インビザラインはマウスピースを使用します。

ワイヤー矯正の装置は固定式のため取り外しができませんが、インビザラインでは食事や歯磨きのときなどにマウスピースを取り外すことが可能です。歯のケアがしやすいことで、矯正治療中の虫歯や歯周病の心配も少なくなります。

目立ちにくい

インビザラインで使用するマウスピースは透明なので、周囲の方に矯正をしているということが気づかれにくく、目立ちやすいワイヤー矯正に抵抗がある方には適した治療方法です。

痛みや違和感が少ない

1枚のマウスピースでの歯の移動量は、わずか0.25mmです。そのため、矯正治療に伴う痛みは少なく、マウスピース装着中の違和感もほとんどありません。

デメリット

インビザラインには、以下の3つのデメリットがあります。

症例に制限がある

インビザラインは大きく歯を動かすことは得意ではないため、対応できる症例が限られてしまいます。

比較的軽度な歯列不正の治療には向いていますが、顎に大きなズレのある方や抜歯が必要な場合はインビザラインのみの使用では治療が難しいこともあります。

装着時間を守る必要がある

インビザラインは、1日20〜22時間以上使用することで効果を発揮します。

基本的には食事と歯磨き以外の時間は装着する必要があるので、日常生活の中で使用時間を守れない場合は治療計画通りに歯が移動せず、思うような結果が得られません。

マウスピースの自己管理が必須である

インビザラインのマウスピースは、使用していると歯と同じように汚れが付着します。

歯にぴったりと密着する装置のため、きちんとお手入れをしないで使用すると虫歯や歯周病の原因になってしまいます。毎日歯ブラシでマウスピースの内面を磨いたり、必要に応じて洗浄剤などを使用する必要があります。

ワイヤー矯正とは?

ワイヤー矯正の模型に治療器具を当てている

特徴

ワイヤー矯正は歴史が長く、最も一般的な歯列矯正の方法です。

歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を付けて、そこにワイヤーを通して力をかけることで徐々に歯を移動させていきます。

メリット

ワイヤー矯正には、以下の3つのメリットがあります。

多くの症例に対応できる

ワイヤー矯正では、基本的にすべての歯列不正の治療が可能です。インビザラインでは治療が難しいような症例も対応でき、出っ歯や受け口などがある場合も治療後は口元の印象を変えることが可能です。

細かい調整が可能である

インビザラインはあらかじめ作成されたマウスピースの歯並びに合わせて歯を移動させていきます。

一方、ワイヤー矯正では、ある程度歯並びが改善されたあとに一部だけもう少し動かすなどの細かい調整が可能です。

目立ちにくい装置も選択できる

ワイヤー矯正は、基本的には歯の表側に付ける装置のため目立つ印象がありますが、装置の種類は金属のみならず、セラミックのブラケットや白いワイヤーが選択できたり、歯の裏側に装置を付ける舌側矯正という方法もあります。

デメリット

ワイヤー矯正には、以下の3つのデメリットがあります。

装置が目立ちやすい

メリットでお伝えしたように、ワイヤー矯正は目立ちにくい装置を選択できますが、インビザラインに比べるとどうしても目立ちやすいです。

食事や歯磨きがしにくい

ワイヤー矯正の装置は固定式のため、食べ物が詰まりやすく歯磨きもしにくいため、汚れが溜まったままにしていると虫歯や歯周病の原因になります。歯磨きは時間をかけて行うことが大切です。

痛みが出やすい

インビザラインに比べて、ワイヤー矯正は歯の移動量が大きいため、痛みが出やすいです。痛みがずっと続くわけではありませんが、ワイヤーを交換したり、調整した日から2〜3日は痛みが出やすいといわれています。

また、歯が移動することでワイヤーが奥に伸びて粘膜に刺さってしまうこともあります。

インビザラインとワイヤー矯正の違い

歯科医がレントゲンと歯の模型を使って説明している

インビザラインとワイヤー矯正の違いを分かりやすく一覧でご紹介します。

<インビザラインとワイヤー矯正の比較>

インビザラインワイヤー矯正
費用約800,000〜1,000,000円約700,000〜1,300,000円
治療期間約2年〜2年半約2年半〜4年
見た目目立ちにくい目立ちやすい
痛み出にくい出やすい
歯磨きしやすいしにくい
適応比較的軽度な歯列不正すべての歯列不正

表に示した費用や期間はあくまでも全顎治療を行なった際の平均のため、個々のお口の状態や医院によっても違いはあります。

インビザラインとワイヤー矯正のどちらでも部分矯正で治療できる場合もあり、その場合はもう少し治療期間が短くなり、費用も安くなります。ワイヤー矯正の場合は、金属ではなく歯の色に近いセラミックのブラケットを選択したり、舌側矯正の場合は費用が高くなる傾向があります。

インビザラインとワイヤー矯正どちらがいいの?

ピンクのニットを着た女性がマウスピースとワイヤー矯正が付いた歯の模型を持っている

インビザラインに向いている方

インビザラインは、軽度の歯列不正など適している症例は限られてしまいますが、目立ちにくい装置で且つ歯のケアもしやすい方法で矯正を行いたいという方に向いています。インビザラインで治療の大きなメリットは、装置が目立ちにくく取り外しができることでしょう。

また、インビザラインはワイヤー矯正に比べて、比較的短い期間で治療が終了することが多いです。簡単な矯正方法ではありますが、マウスピースを1日20〜22時間以上使用しなければ、きちんとした治療結果は得られません。日常生活の中できちんと装着時間を守ってマウスピースを使用できるかは、インビザライン治療をするうえで重要なポイントです。

ワイヤー矯正に向いている方

ワイヤー矯正は、治療中の見た目は気にならず、時間がかかっても細かい部分も含めてきちんと歯並びを治したいという方に向いています。単に見た目を治すだけでなく、上下の歯を全体的に噛ませることもできるので、食事がしやすくなるなど機能的なメリットも大きいです。

しかし、インビザラインに比べると、調整を行ったあとは痛みが出やすく、固定式の装置に食べ物が詰まりやすいため歯磨きにも時間を要します。治療を始めてから後悔しないように、ワイヤー矯正のデメリットも理解し、納得したうえで治療を開始しましょう。

まとめ

白いシャツを着た人の前に歯の模型がある

今回はインビザラインとワイヤー矯正の治療方法の違いと、それぞれの治療はどのような方に向いているのかを解説しました。

歯列矯正を行ううえで何を重要視するかは人それぞれです。どちらもそれぞれにメリットとデメリット、適した症例があります。どちらの治療が適しているかわからない場合は、両方の治療方法を取り扱っている歯科医院でカウンセリングを受け、歯科医師からアドバイスを受けることをおすすめします。

この記事でインビザラインとワイヤー矯正の違いを理解していただき、治療につながるイメージをもっていただけたら幸いです。インビザラインを検討している方や疑問がある方は、島根県の歯医者「かずあきデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。ご自身に合った方法で矯正治療をスタートしましょう。