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インビザラインの交換日数はどれくらい?交換後に起こりえるトラブルと対処法も解説!

2023年2月8日
青い服を着た髪の長い女性が顔を覆っている

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインの交換日数は1〜2週間が一般的ですが、歯の状態や装着方法によって交換日数が変動することがあります。交換日数を延ばさないためには、指示通りにマウスピースを装着することが大切です。

この記事では、インビザラインの治療中に起こりうるトラブルや治療を計画通りにすすめるためのポイントについて解説します。

インビザライン治療の流れ

歯科医の治療器具

インビザライン治療を行う場合、開発元であるアメリカの会社を通してシミュレーション動画やマウスピースを作成する必要があり、すぐに治療を開始することはできません。

まず、インビザライン治療の流れについてご紹介します。

カウンセリング・問診

簡単に歯並びの状態を確認して、虫歯や歯周病などがないかチェックします。

虫歯や歯周病がある場合は、インビザラインを始める前に完治させなければなりません。インビザライン治療にあたって、抜歯や歯を削る必要があるかも確認します。治療中の痛みや治療費など不安や疑問がある場合はここで解決しておきましょう。おおよその治療方法や治療期間が決まります。

精密検査、シミュレーション

治療計画をたてるために、レントゲン撮影や口腔内の写真撮影などの精密検査をおこないます。スティック型のカメラで口腔内をスキャンするため、歯を型取る必要はありません。

撮影データは、アメリカにあるアライン・テクノロジー社に送られます。クリンチェックと呼ばれる3Dソフトを使用して、インビザラインのシミュレーション動画が作成されます。シミュレーション動画は治療結果も予測してくれるため、矯正後のイメージを確認することが可能です。治療に必要なマウスピースの枚数を割り出し、治療計画が決められます。

アライナー作成

シミュレーション動画では歯根部分の動きが再現されないため、矯正歯科の医師が治療計画を微調整して、アライン・テクノロジー社に提出します。

修正されたシミュレーション動画を参考に、アライナー(マウスピース)が作成されます。治療に必要なすべてのアライナーがアメリカから矯正歯科に一括で送られます。届くまでの期間は1か月〜1か月半ほどです。

治療開始

アライナーが届いたら、インビザライン開始です。

開始時にアライナーをまとめて渡すところもあれば、交換形式で渡すところもあり、矯正歯科によって対応は異なります。アライナーの装着方法を確認し、マウスピースの取り扱いや治療中の注意点などの説明を受けます。

インビザラインの交換日数

歯の模型の中に人間の模型がある

インビザライン治療の際、1つのアライナーで0.25㎜ほど歯を動かすことができます。1〜2週間で交換すると、歯の移動量は1か月1mm程度になるでしょう。

交換日数は、歯並びや年齢によって変わりますが、だいたい2週間で交換することが多いです。シミュレーション動画を参考にして治療をすすめていきますが、最終判断は担当医師が行います。「インビザラインの治療開始時は2週間くらいでアライナーを交換していたけれど、矯正の終盤ごろには動かす距離が短くなるため、交換日数が5日になった」というケースもあります。インビザラインの交換日数は歯列の状態に影響されるため、交換日数が長くなったり短くなったりと不規則になることもあるでしょう。

交換日数を決める3つの要素

レントゲン写真を見てテーブル越しに話す人

インビザラインの交換日数は、歯の動かし方や組織の代謝が影響します。交換日数を決める要素は、3つあります。ここでは、交換日数を決める要素とそれぞれの日数が長くなる場合と短くなる場合について、詳しく解説します。

歯並び

インビザラインの交換日数は、歯をどのように動かし、どの程度を動かすかで決まります。

歯科矯正は「傾斜移動」と「歯体移動」の2つの動きがあります。傾斜移動とは、出っ歯など斜めになっている歯をまっすぐにする動作です。歯根を移動させる必要がないため、交換日数は短くなる傾向があります。歯体移動とは、歯根を動かし歯を平行に移動させる方法です。歯がガタガタしている叢生(そうせい)・すきっ歯などは、歯を平行に動かす必要があるため、交換日数は長くなります。

マウスピース矯正は平行移動が苦手なため、ほかの矯正方法に比べて治療期間が長くなるでしょう。抜歯が必要であったり、歯の動かす距離が長かったりすると、インビザラインの交換日数は長くなる傾向にあります。

年齢

歯科矯正は、歯槽骨の吸収と再生のサイクル(リモデリング)に合わせて歯を動かします。代謝のスピードに合わせずに無理に力を加えると歯根や骨にダメージを与える場合があるので、歯は慎重に動かさなければなりません。

年齢を重ねると歯茎や骨の代謝が悪くなるため、歯を動かすのに時間がかかり、インビザラインの交換日数が長くなる場合が多いでしょう。新陳代謝がいい場合は歯槽骨のリモデリングも早く、インビザラインの交換日数が短くなる傾向があります。

アライナーの装着時間

アライナーの装着時間は、1日20〜22時間以上です。

しかし、指定された装着時間を満たしていない場合、交換日数が延びることがあります。アライナーの装着は、長ければ長いほど歯を動かす量が増えるため、交換日数は短くなります。交換日数を短くしたいのであれば、できる限りアライナーを長く装着しましょう。旅行などのイベントで装着時間が短くなる場合は、交換日数を一時的に長くすることをおすすめします。

治療開始から1か月程度は交換日数を長くして様子をみる場合があります。一日の平均装着時間を記録し、可能であれば交換日数を短くしていくという方法です。通院の際に装着状況を聞かれるため、正直に報告するようにしましょう。

インビザラインの交換後のトラブルと対処法

青い背景の前でインビザラインと矯正器具をはめた歯の模型を持っている

インビザラインを交換したあとに、マウスピースが合わなかったり痛みが生じたりなどのトラブルが起きる場合があります。トラブルの対処法も合わせてご紹介します。

マウスピースが入らない

マウスピースが入らない場合は、シミュレーションどおりに歯が動かなかったことが考えられます。

アライナーは、治療前のシミュレーション動画によって一括で作成されますが、計画通りに歯が動かなかったことにより、予定していたマウスピースが入らなくなることがあります。マウスピースが入らなくなった場合は再評価を行い(リファインメント)、アライナーを追加作成します。作成に1か月以上かかるため、治療期間が延びることは避けられません。

ほかに考えられる原因としては、マウスピースが不良品という場合です。不安を感じたら、すぐに医師に伝えましょう。

マウスピースが浮く

マウスピースが大きく浮く場合は、治療が順調にすすんでいない可能性が考えられます。

アライナーは、歯を動かす分のスペースはありますが、基本的に歯に密着している状態です。前歯はわずかに浮くことがあるので「奥歯が浮いていないか」が重要です。マウスピースが浮く場合は計画通りに歯が動いていない可能性があるため、直ちに医師に報告しましょう。

口の粘膜が痛い

マウスピースの端が鋭くなっていると、歯茎などの粘膜に触れることで痛みを感じることがあります。

矯正歯科にマウスピースを持参すれば滑らかになるよう調整してくれるので、痛みを感じるときは我慢せず医師に相談してください。ハサミややすりなどを使用してご自身で削ろうとすると、マウスピースが破損する危険性があるので絶対にやめましょう。

歯が痛い

インビザラインは圧力をかけて歯を動かすため、新しいマウスピースに交換した際に歯に痛みが生じることがあります。

歯の痛みは通常3日ほどで落ち着きます。痛みが強い場合や長引く場合は、マウスピースが合っていないなどの問題があるため、医師に報告しましょう。

インビザライン治療を計画通りにすすめるためのポイント

インビザライン治療を計画的にすすめるためには「指示を守ること」が重要です。指示が守れない場合は、治療が長引くだけでなく、インビザラインを中断しなければいけない場合もあります。

装着時間を守る

アライナーの装着時間は1日20〜22時間以上です。食事と歯磨き以外は、必ず装着しましょう。

装着時間が短いと治療が計画通りにすすまなくなり、後戻りするリスクもあります。後戻りした場合、インビザラインを作り直さなければいけない可能性もあり、治療期間が延びてしまいます。装着時間は長い分には問題ありませんが、短くならないように注意しましょう。

破損や紛失に注意する

マウスピースを破損・紛失してしまった場合は、作り直す必要があります。手元に届くまで1つ前のアライナーを使用しますが、この期間に後戻りする可能性もあり、治療が計画通りにすすみません。

外出中はティッシュなどに包んでしまうと誤って捨ててしまったり、そのままポケットやバッグなどに入れることで変形したりする恐れがあります。マウスピースは保管ケースに入れて、置き場所を決めておきましょう。

自己判断でマウスピースを交換しない

歯を早く移動させたいからといって、自己判断で交換日数を早めたり、数回分飛ばして装着したりするのは絶対にやめましょう。歯根や顎の骨に過度な負荷がかかり、損傷する恐れがあります。また、歯茎に負担がかかり、歯茎が下がってしまう可能性もあります。歯の周辺組織に問題が起きた場合、治療計画が大幅に乱れることになるでしょう。

また、インビザラインでは歯を移動させるスペースを作るために、やすりで歯と歯の間を少し削る「IPR(ストリッピング)」を行うことがあります。交換日数をご自身で調整すると、適切な時期にIPRができなくなり、治療精度が落ちてしまいます。新しいマウスピースを装着したときに痛みがなく「交換日数を早められるのでは」と疑問に思った場合は、自己判断せずに必ず医師に相談しましょう。

食事と歯磨きのときはマウスピースを外す

アライナーを装着した状態で硬い物を食べると、破損の危険性があります。また、歯垢が歯とマウスピースの間に溜まると、虫歯や歯周病のリスクが上がります。食事のときはマウスピースを外し、歯磨きをしてから装着しましょう。このときに、インビザラインも流水で洗い流すと衛生的です。汚れが気になるときは歯ブラシでやさしく磨きましょう。

ただし、マウスピースを傷つける原因になるので歯磨き粉の使用は厳禁です。

また、インビザラインの治療中は、水以外の飲み物は摂取しないよう注意しましょう。ジュースやコーヒーなどはマウスピースに着色してしまうので、インビザラインが目立ってしまいます。

管理を怠り、インビザライン中に虫歯などになった場合は、矯正を中断しなければなりません。虫歯治療により詰め物や被せ物を装着してしまったら、マウスピースが合わなくなる可能性があります。治療を計画通りにすすめるためには、マウスピースの管理を徹底しましょう。

チューイーを使用する

チューイーとは、マウスピースを歯にしっかりと密着させるために使用する器具です。素材はシリコンでできており、形はロール状になっています。

マウスピースは歯にフィットするようにできていますが、歯を移動させるためにわずかな隙間が作られています。特に、交換してすぐのときは、手指だけでは装着が難しい場合もあるでしょう。装着時にチューイーを使用することで、マウスピースが浮くことなく、密着させることができます。

装着がゆるいと治療が計画通りにすすまない可能性があるため、装着時にはチューイーを使用しましょう。方法は前歯から奥歯にかけて全体の歯で噛んでいきます。ガムを噛むように噛んでも構いません。

使用しなくなったマウスピースはどうする?

ピンクの服を着た女性がペンを持ち悩んでいる

以前に使用していたマウスピースを捨ててしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

インビザラインの治療中にトラブルが発生したときに、以前に使用していたマウスピースを使うことがあります。マウスピースが入らないなどの問題が起きた場合は、来院まで1つ前のマウスピースを装着して過ごすことも多いです。万が一、マウスピースの作り直しが必要になったときも、一つ前のマウスピースを装着して期間をつなぎます。このように、使用しなくなったマウスピースを使う機会がまったくないとは言い切れません。捨てずに保管しておくことをおすすめします。

前のマウスピースを誤って使用しないように、使用中のマウスピースとケースを分けたり保管場所を変えたりするといいでしょう。

まとめ

資料を見ている3人の男女の歯科医師

インビザラインの交換日数は1〜2週間です。

ただし、歯の状態や装着方法によって交換日数が変動することがあります。インビザラインの交換日数を早めて矯正期間を短くしたい場合は、インビザラインの装着時間や管理方法を守り、チューイーを使用することが重要です。

インビザラインのトラブルでお困りの方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

 

 

インビザラインとキレイラインどちらがいいの?特徴と違いを解説!

2022年11月23日
アイボリーの背景の前で微笑んでいる長髪の女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

透明のマウスピースを装着することで歯を動かすマウスピース矯正は、目立ちにくく簡単に取り外せることなどから人気になっています。マウスピース矯正は、装着しているマウスピースを取り替えながら理想的な歯並びに近づけていく治療方法です。

さまざまなマウスピース矯正を提供しているブランドがありますが、今回はインビザラインとキレイラインをさまざまな特徴ごとに比較します。

インビザラインとは?

マウスピース

インビザラインとは、アメリカのアライン・テクノロジー社によって開発されたマウスピース矯正ブランドです。2022年6月時点で世界100か国以上の国々で、1300万人を超える人々がインビザラインによる治療を受けています。

確かな技術と実績により日本でもよく知られるマウスピース矯正で、多くの歯科医院が提供しています。独自の3D画像化技術と多数の治療実績を基に治療計画を立案し、治療開始から完了までの歯並びをシミュレーションすることが可能です。

キレイラインとは?

歯科医

キレイラインとは、2016年に設立された日本のマウスピース矯正ブランドです。2022年11月時点で提携クリニックは全国に85院、症例数11万人以上と発展途上にあります。

低価格で気軽に矯正治療を始められることをコンセプトにしています。国家資格を保有している歯科技工士が日本国内で製造しているマウスピースを提供しているのが特徴のひとつです。

インビザラインとキレイラインの違い

白い風船と赤い風船

高品質のマウスピース矯正を提供しているインビザラインとキレイラインですが、費用や治療適応範囲など、さまざまな違いがあります。

インビザラインとキレイラインを比較した表は、以下のとおりです。

<インビザラインとキレイラインの比較表>

インビザラインキレイライン
治療適応範囲上下の歯16~28本上下の前歯12本
費用の目安(税込)21~38万円20~100万円
治療期間3か月~3年5か月~1年3か月
通院頻度2~3か月に1回1か月半もしくは3か月に2回
歯型を採取する回数治療開始前に1回歯並びの変化に合わせて歯型を採取する
治療開始可能な年齢6~7歳男性:16歳・女性:14歳

治療適応範囲

インビザラインの治療適応範囲は、4種類ある治療コースによって異なります。

<インビザラインの治療適応範囲>

治療コースの種類歯並びの状態
インビザライン エクスプレス上下16本(歯並びの悪さが軽度)
インビザライン GO上下20本(歯並びの悪さが比較的軽度)
インビザライン ライト上下28本(歯並びの悪さが比較的軽度)
インビザライン コンプリヘンシブ上下28本(歯並びの悪さが重度)

インビザラインは、前歯などの部分的な矯正から奥歯を含む全体的な矯正まで幅広く対応しています。治療適応範囲が異なる4種類の治療コースが用意されているのが特徴のひとつです。抜歯を伴う治療も行なっているため、大きく歯を動かす必要がある難しい症例にも対応可能です。

キレイラインは、八重歯・出っ歯・受け口など、さまざまな歯並びに対応しています。治療適応範囲は上下の前歯12本で、奥歯の噛み合わせの治療が必要な症例は適応外です。抜歯も基本的には行なわない方針であるため、軽度の歯並びを治すのに適しています。

費用の目安

インビザラインの費用は、治療コースの種類によって異なります。

<インビザラインの費用の目安・使用するマウスピースの枚数>

治療コースの種類費用の目安使用するマウスピースの枚数
インビザライン エクスプレス20~40万円最大7枚
インビザライン GO35~50万円最大20枚
インビザライン ライト45~70万円最大14枚
インビザライン コンプリヘンシブ70~100万円無制限

インビザラインの費用は、治療範囲が広い場合や重度の歯並びに対応するほど高額になります。歯並びが複雑になるほど使用するマウスピースは多くなり、治療期間が長くなるためです。インビザラインの費用は、基本的にはマウスピース発注前に支払わなければなりません。

キレイラインは、支払い方法によって2種類の治療コースがあり費用が異なります。

<キレイラインの費用の目安>

都度払い(税込)・初回:2.2万円

・2回目以降:5.5万円

コース払い(税込)・4回コース:17.6万円

・7回コース:31.9万円

・10回コース:46.2万円

キレイラインは、治療ごとに支払いをする「都度払い」とまとめて支払う「コース払い」が選べます。都度払いであれば、初回料金の2.2万円でマウスピース矯正を試してみて、その後に治療を続けるか決めるのも可能です。コース払いは都度払いよりもお得になるため、費用を安く抑えられます。

治療期間

治療期間は元の歯並びの状態によって大きく異なります。矯正する範囲が広かったり歯を大きく動かす必要がある症例では、治療期間が長くなることが多いです。

<インビザラインの治療期間の目安>

治療コースの種類治療期間の目安
インビザライン エクスプレス3~4か月
インビザライン GO7か月程
インビザライン ライト5か月程
インビザライン コンプリヘンシブ1年半~3年

インビザラインの治療期間が比較的長いのは、複雑な歯並びにも対応しているためです。キレイラインは比較的程度の歯並びを対象としているため、治療の期間は短い傾向にあります。

通院頻度・歯型を採取する回数

インビザラインは、治療開始前に1回だけ歯型を採取します。採取した歯型を3D画像化しシミュレーションを行ない、治療開始から完了までのマウスピースを一度に製作する仕組みです。

ただし、矯正途中にむし歯になり被せ物をするなどの治療を行なうと、歯の形態が大きく変わります。マウスピースが合わなくなり再製作が必要になるため注意が必要です。

キレイラインは、動いた歯に合わせてマウスピースを製作するため、歯型を採取する回数は多くなります。都度払いであれば1か月半に1回、コース払いであれば3か月に2回行われます。数か月ごとに型取りをするため、むし歯ができても対応が可能です。

治療開始可能な年齢

インビザラインには、成長過程にある子供を対象とした「インビザライン ファースト」があります。乳歯と永久歯が混在する時期である小学校低学年から治療を開始することが可能です。

キレイラインは、男性では16歳以上、女性では14歳以上を対象年齢としています。

ただし、前歯の歯根が完成する時期を治療開始の目安にしているため、歯根が未完成であれば経過観察になる場合があります。

インビザラインとキレイラインどちらがいいの?

悩んでいる3人の男性

インビザラインとキレイラインの大きな違いは、治療適応範囲が異なることです。

キレイラインは前歯の12本を治療適応範囲としているため、奥歯の歯並びを治したい場合は適応外になります。また、基本的には抜歯はしない方針であるため、抜歯をしてスペースを確保して歯を大きく動かす症例には不向きです。奥歯も含めた治療や抜歯をして歯を動かすスペースを確保しなければならない症例にはインビザラインを選択するのが良いでしょう。軽度の歯並びの悪さを治すには、キレイラインがおすすめです。奥歯の噛み合わせに問題がなく、「前歯の歯並びを治したい」「以前矯正をしていたが再び歯並びが乱れてきた」といった症状に適しています。

キレイラインは都度払いが選択できるため、一度に支払う金額を抑えることが可能です。インビザラインにも軽度の歯並びの悪さに対応した治療コースがありますが、費用は治療開始前にすべて支払わなければなりません。

支払い方法は、どちらも現金・クレジットカード・デンタルローンに対応しています。取り扱いは歯科医院によって異なるため、あらかじめ確認しましょう。

インビザラインとキレイラインで治療をするときの注意点

ビックリマーク

インビザラインとキレイラインは、どちらも優れたマウスピース矯正ブランドです。

ただし、どちらを選択したとしても治療を行なううえで注意しなければならないことがあります。インビザラインとキレイラインで治療をするときの注意点は、以下のとおりです。

・症例によっては治療を行なえない場合がある

・装着時間や交換時期を守らなければならない

・飲食をするときはマウスピースを外す必要がある

・矯正治療終了後は一定期間リテーナーを装着する

それぞれ解説していきます。

症例によっては治療を行なえない場合がある

骨格に問題がある症例は、インビザラインやキレイラインに限らず、マウスピース矯正の適応外になることが多いです。上下の顎骨の大きさや位置に不調和があり、出っ歯や受け口になることがあります。マウスピース矯正では改善が難しいと判断された場合は、ワイヤー矯正や外科的手術を視野に入れて対応します。

重度の歯周病である場合も、マウスピース矯正だけではなく矯正治療全般を行なえないことがあります。歯周病の症状が進行すると、歯を支えている骨が吸収し溶けだします。そのような状態で矯正治療によって歯を動かすために力を加えると、歯が抜ける恐れがあるため治療を行なえない場合があります。

装着時間や交換時期を守らなければならない

マウスピースの装着時間や交換時期を守らないと、治療が計画通りに進みません。

インビザラインとキレイラインでは、以下の装着時間・交換時期が推奨されています。

<マウスピースの装着時間・交換時期>

インビザラインキレイライン
1日の装着時間20~22時間以上20時間以上
交換時期1~2週間ごと2~3週間ごと

装着時間や交換時期は歯並びなどによって異なることがあります。歯科医師に確認し、指示に従いましょう。

飲食をするときはマウスピースを外す必要がある

飲食するときは必ずマウスピースを外しましょう。

マウスピースを装着したまま飲食をすると、破損したり変形したりする恐れがあります。また、食べ残しや糖分がマウスピースと歯の隙間に残り、むし歯や歯周病のリスクも高まります。マウスピースが破損・変形すると、再製作する必要があるため、注意が必要です。

矯正治療終了後はリテーナーを装着する必要がある

矯正治療が終了した後は、一定期間リテーナーを装着する必要があります。

矯正治療が終了したばかりの骨や周辺組織は固まっておらず、歯は元の歯並びに戻ろうとする後戻りを起こしやすい状態です。リテーナーを装着することで、歯並びが崩れるのを防ぎます。

まとめ

歯科医

インビザラインとキレイラインは、同じマウスピース矯正でありながら、さまざまな特徴の違いがあります。矯正治療は高額であるため、費用面での比較はもちろん大切です。そのうえで、なりたい歯並びに適している治療法を選択しましょう。

まずは歯科医院に相談し、歯並びの状態を確認してもらうことが大切です。インビザラインを検討している方や疑問がある方は、島根県の歯医者「かずあきデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。