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インビザライン治療の通院頻度はどれくらい?通院時に行うことも解説

2023年9月18日
インビザラインをはめようとしている女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

歯列矯正を始めると「どのぐらいのペースで通院が必要なのだろうか」「毎回歯科クリニックではどのようなことを行うのだろうか」と、疑問に思う方も多いでしょう。通院の頻度によっては、なかなか矯正治療に挑戦しにくいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、歯列矯正の種類の中でも、比較的通院頻度が高くないとされている治療方法のひとつである「インビザライン」についてご紹介します。インビザライン矯正の通院の頻度や通院が難しいときの対応方法などについて解説します。

インビザラインとは

マウスピースを手に持っている

まず、インビザラインの特徴や費用などを解説します。

インビザラインの特徴

インビザラインとは、マウスピース矯正のひとつです。マウスピース型の矯正装置はさまざまなメーカーから販売されており、アメリカのアライン・テクノロジー社によって発売されたものを「インビザライン」とよびます。

インビザラインは取り外し可能なマウスピースを使った矯正方法で、1日20~22時間以上の装着が求められ、2週間ごとに新しいマウスピースに交換しながら歯を動かしていきます。

一般的なマウスピース矯正との違い

インビザラインはほかのマウスピース矯正と異なり、デジタル技術を使用し、治療を進めます。デジタル技術を用いることで、一度型取りしたデータから、治療中に歯が動く様子や治療完了までの歯並びのイメージを見ることが可能です。また、最初に1回型取りするだけで、全てのマウスピースを作製できるため、何度も型取りする必要がありません。

デジタル技術を用いないほかのマウスピース矯正では、歯の将来的な動きや治療が完了したときの歯並びのイメージを予測することはできません。さらに、1つのマウスピースを使って歯を動かしたら、その度に次のマウスピースの型取りが必要です。

このように、インビザラインでは、型取りの負担を減らすことや歯列矯正によってどのように歯並びが変化するのかイメージできるといった嬉しいメリットが期待できるのです。

インビザラインの費用と治療期間について

インビザライン矯正にかかる費用は、部分矯正では30~40万円程度、全体矯正では70~100万円程度が一般的です。

治療期間については、もとの歯並びの状態などによって個人差がありますが、一般的に半年〜2年程度が多いといわれています。

インビザライン治療の通院頻度はどれくらい?

クエスチョンマーク

次に、インビザライン治療の通院頻度について、ほかの治療方法と通院頻度を比較しながら解説します。

インビザラインの一般的な通院頻度は2か月に一回程度

インビザライン矯正を始めてすぐの頃は、しっかりマウスピースが装着できているかなどをチェックするために、1か月に一回などの比較的短いスパンで来院する必要があります。

トラブルなどがなく、問題なく治療を進めていけそうであれば、その後は2〜3か月に1回程度の通院頻度となるでしょう。

また、保定期間中は、リテーナーとよばれる保定装置を使って過ごします。保定期間は、インビザライン矯正に関わらず、ワイヤー矯正やほかのマウスピース矯正にも存在します。インビザラインの場合、保定期間中の通院頻度は少し長めの3〜6か月に1回のペースが一般的です。

ほかの矯正方法との通院頻度比較

インビザラインは、ほかの矯正方法と比べると通院頻度はそこまで高くありません。矯正方法別の一般的な通院頻度は、以下のとおりです。

<矯正方法別 一般的な通院頻度について>

種類インビザライン矯正ワイヤー矯正マウスピース矯正
通院頻度2か月に一回1か月に一回2か月に一回

 

インビザラインを含むマウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べ通院頻度が高くないことがわかります。理由は、マウスピースを使った矯正方法はご自身でマウスピースを交換できることから、ワイヤー矯正のように歯科クリニックへ来院して矯正装置を調整する必要がないためです。

インビザラインのようなマウスピースを使った矯正方法は、歯科クリニックが遠方にあり1回の通院に負担がかかる方・仕事が忙しくて通院が難しく矯正治療に不安がある方に向いている矯正方法といえるでしょう。

インビザライン治療で通院時に行うこととは?

歯科医師が患者の歯を調べている

では一体、インビザライン治療の通院時はどのようなことを行うのでしょうか。具体的な内容を確認しておきましょう。

インビザライン治療の通院時に行うことは、以下のとおりです。

・進行度のチェック

・虫歯などのトラブルがないかのチェック

以下、それぞれ解説します。

治療の進行度のチェック

まず、治療の進行度を確認します。

ご自身で取り外し可能なマウスピースを使った矯正方法の場合、装着時間が短い場合や正しい付け方ができていない場合、シミュレーションどおりに歯が動かないことがあるのです。

誤った方法で矯正治療を続けても、治療期間が延びてしまうほか、理想の歯列にならないおそれもあります。患者さまが決められた装着時間をしっかり守り、正しい方法でマウスピースを装着できているかどうか、歯の状態をみて確認します。

虫歯などのトラブルがないかのチェック

インビザラインはマウスピースを取り外しできます。そのため、ワイヤー矯正のように、食べ物がワイヤーにはさまる・歯磨きがしにくいといったトラブルが発生することは少ないです。

しかし、マウスピースをつけていることでマウスピースが歯を覆ってしまい、ふだん細菌を洗い流す作用のある唾液に晒されにくくなるため、矯正を始めたことで虫歯になりやすくなる可能性があるのです。そのため、通院時には虫歯や歯周病のトラブルがないかどうかもチェックします。

虫歯や歯周病は放っておくとどんどん進行します。2か月に1回程度通院していれば、虫歯や歯周病などのトラブルの早期発見につなげることができるでしょう。

また、通院時には、マウスピースが必要以上に歯茎や舌に触れてしまい、口内炎や炎症などを起こしていないかなども確認します。

インビザライン治療で通院が難しいときはどうする?

歯科医師と患者が会話している

次は、インビザライン治療で通院が難しいときの対応方法について解説します。

インビザライン治療中に通院できなくなった場合に起こりうるトラブルは、以下のとおりです。

・虫歯などのトラブルに気づくのが遅くなる

・治療計画が崩れてしまうことがある

3か月以上通院できない状態が続くと虫歯や歯周病などの発見が遅れ、その間に症状が進行してしまう可能性があります。

矯正治療中に虫歯や歯周病などになると、その治療を優先するため一時的に矯正治療を中断するケースが多いです。結果的に、想定していたよりもインビザラインの治療期間が延びてしまうこともあるのです。

インビザライン治療で通院が難しいときに行うべきことは、以下のとおりです。

・歯科クリニックに相談する

・インビザライン治療を勝手にやめない

以下、それぞれ解説します。

歯科クリニックに相談する

通院が難しくなったときは、まず歯科クリニックへご相談ください。例えば、引越しなどで今まで通っていた歯科クリニックに通えなくなった場合などは、引越し先の地域で転院できる場合があります。

ただし、対応してもらえるかどうかは歯科クリニックによって異なります。

予約日になんらかの都合で通院できないケースなどもあるでしょう。そのときは、日時を変更して再度予約をとりましょう。何か月も通院しない状態を放置することはさけてください。

また、怪我や病気などで通えなくなった場合は治療を中断したほうがよいケースもあるため、歯科医師へご相談ください。

インビザライン治療を勝手にやめない

インビザラインで歯を動かしている最中に自己判断で矯正を中断するのは、口内や身体へのリスクが生じるおそれがあります。例えば、抜歯して大きく歯を動かす必要のあるケースで治療を勝手に中断してしまった場合、お口に大きなすき間がある状態で、咀嚼がうまくできない、発音しにくいなどの影響がでる可能性があるでしょう。

ほかにも、矯正治療では、歯を動かす段階で一時的に噛み合わせが悪くなる場合があります。噛み合わせが悪い状態で治療をやめることで口元が歪み、肩こりや頭痛を引き起こす可能性があるでしょう。

このように、自己判断で治療を途中でやめてしまうと、歯並びを綺麗にする目的で行っていたのにも関わらず、歯並びが乱れてしまったり口元に不具合が生じたりすることが考えられます。万が一、通院が難しく治療を中断したい場合は、必ず歯科医師へご相談ください。

治療期間を長引かせないためにできること

ドミノが倒れるのを手で防いでいる

インビザライン矯正を含む歯列矯正では、ご自身で歯が動くスピードを早めることはできませんが、治療を長引かせないためにできることはあります。治療を長引かせないためにできることは、以下のとおりです。

・装着時間を守る

・マウスピースの紛失・破損に気をつける

・歯磨きをおこたらない

インビザライン矯正は、マウスピースの取り外しがご自身でできる矯正方法です。そのため、決められた装着時間を守らなければ、しっかり歯が動かず治療期間が延びてしまいます。つけ忘れを防ぐために、食事と歯磨きが終わったらすぐにマウスピースを装着する習慣を身につけましょう。

治療期間が延びてしまう原因に、マウスピースの紛失・故障などがあげられます。マウスピースの紛失や故障は、マウスピースの作り直しが必要なケースがあります。

しかし、すぐに新しいマウスピースを手元に届けることはできず、数週間は必要です。その間に矯正治療がストップされると、その分治療期間が延びる可能性があるため、マウスピースは専用ケースに保管し、正しい方法で持ち歩くように工夫しましょう。

また、虫歯や歯周病になると、治療を優先させることがほとんどです。一旦、矯正治療を中断しなければいけないため、歯磨きなどのセルフケアを徹底し、口内を清潔に保ちましょう。

まとめ

笑顔でインビザラインをもっている女性

今回は、インビザライン矯正中に通院できなくなった場合の対処法なども解説しました。

インビザライン矯正の通院頻度は2か月に1回程度とされています。装置の調整が必要なワイヤー矯正に比べ、通院頻度は高くありません。インビザライン矯正は、クリニックが遠方にある方・仕事が忙しくて通院が不安という方でも挑戦しやすい矯正方法といえます。

しかし、自己判断で治療を中断すると、通院期間が延びるなどのトラブルが起きる可能性があります。通院が難しくなった場合、必ず歯科医師に相談しましょう。

インビザライン治療についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインで八重歯は治せる?治療法や注意点を詳しく解説!

2023年8月7日
口を開くと見える八重歯

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

「八重歯がコンプレックスだから矯正で治したい」「八重歯はインビザラインで治せる?」このように悩んでいる方もいるのではないでしょうか。多くの場合、八重歯はインビザラインで治療が可能です。

今回は、インビザラインで八重歯を治す具体的な治療法や注意点について解説します。八重歯を放置するリスクについても解説しているので、今回の記事を参考にインビザライン矯正を検討してください。

八重歯とは

レントゲン写真で説明する女医

八重歯とは、ガタガタした歯並びである叢生(そうせい)の一種です。犬歯(前歯から3番目の尖った歯)が正常の歯列に収まらず、前に出てしまうことや重なるように生えている状態です。

犬歯はほかの歯と比べて尖っていて長いため、八重歯は口を開けたときに目立ち、全体的にデコボコとした印象を与えてしまいます。

日本では「愛嬌がある」と好意的にとらえられる八重歯ですが、海外では「バンパイアティース」ともいわれ、あまりよい印象を与えません。八重歯は、歯の機能や衛生状態にも悪影響を与えるため、矯正治療を希望される方が増加しています。

八重歯になる原因

クエスチョンマークと男性

八重歯になる原因は、以下の2つです。

・あごが小さい

・乳歯が早く抜けた

一つずつ解説していきます。

あごが小さい

八重歯の原因の一として、あごが小さいことがあげられます。あごが小さいと、歯が並ぶスペースがなくなり、歯列から押し出される歯が生じます。さらに、犬歯はほかの永久歯に比べ、生えてくる時期が遅いため、歯列からはみ出しやすいのです。

また、食生活の変化により硬いものを食べる機会が減ったため、現代人のあごの発達が乏しくなっています。

しかし、歯自体の大きさは変わらないため、歯があごに並び切らず、デコボコとした歯並びになってしまうのです。

乳歯が早く抜けた

虫歯などにより乳歯が早く抜けると、八重歯の原因になる場合があります。

早期に乳歯が抜けてしまうと、歯と歯の間のスペースが生じる期間が長くなってしまいます。歯は、スペースがある方向に動く習性があるため、永久歯が生える頃にはスペースがなくなってしまい、収まりきらなかった犬歯が歯列から押し出され、八重歯となってしまうのです。

八重歯を放置するリスク

頭を抱える女性

八重歯を放置するリスクは、以下の4つです。

・虫歯や歯周病になりやすい

・噛み合わせが悪くなる

・口の中が傷つきやすい

・口臭の原因になる

一つずつ解説していきます。

虫歯や歯周病になりやすい

八重歯は、虫歯や歯周病のリスクを高めてしまいます。ほかの歯と重なって生えている場合は、食べ物が詰まりやすく、歯磨きが行き届かないためです。

また、八重歯が唇に引っかかると、口が閉じづらくなる場合があります。口の中が乾燥すると、唾液の自浄作用や殺菌作用が働かなくなるため、虫歯のリスクが高まってしまうのです。

噛み合わせが悪くなる

八重歯があると、噛み合わせが悪くなるリスクがあります。

物を噛んだときは、歯全体で噛む力を吸収し、分散しています。

しかし、八重歯があることで噛んだときのバランスが崩れるため、噛み合わせが悪くなってしまうのです。特に奥歯に大きな負担がかかるため、顎関節にも影響し「顎関節症」を発症する可能性もあります。

口の中が傷つきやすい

八重歯は、口の中の粘膜や唇を傷つける場合があります。八重歯に下唇が当たると、粘膜が刺激され、口内炎ができることがあります。

また、転倒時に八重歯が口の中に刺さり、口の中が切れるリスクもあるのです。

口臭の原因になる

八重歯が妨げとなり、口が閉じにくく感じる場合があります。

口呼吸になり、口の中が乾燥してしまうと、唾液が不足し乾燥してしまいます。唾液には自浄作用や殺菌作用があるため、乾燥した口の中は虫歯や歯周病のリスクが高まり、口臭の原因になるリスクがあるのです。

インビザラインで八重歯は治せる?

インビザラインを両手で持つ女性

八重歯は多くの場合、インビザラインでの治療が可能です。

しかし、出っ歯や受け口の症状が重く骨格に問題がある場合や、多くの抜歯が必要な重度の叢生(ガタガタ歯並び)では、インビザラインでの治療が難しくなります。また、歯周病の症状が進行している方や、インプラント治療をした方も、適応外となる場合があります。

適応外となった方は、ワイヤー矯正などのほかの矯正方法が採用されるため、矯正治療自体を諦める必要はありません。歯科医院のカウンセリングを受けるなどして、歯科医師に相談してください。

インビザラインでの八重歯の治療法

顎の模型と治療器具を持つ女医

インビザラインでの八重歯の治療法には、以下の4つがあります。

・抜歯をする

・歯列弓(歯列のアーチ)を広げる

・歯と歯の間を削る

・奥歯を後方に移動する

一つずつ解説していきます。

抜歯をする

八重歯を正常の歯列に戻すために、抜歯をしてスペースを確保する方法です。

八重歯が大きく歯列から外れていたり、重なりの度合いが強かったりする場合は、抜歯をして八重歯が移動するためのスペースを確保することが多いでしょう。

しかし、抜歯をすることで、歯列弓(歯並びのアーチ)が小さくなり、舌根が後ろに下がります。そのため、いびきをかきやすくなったり、睡眠時無呼吸症候群を発症しやすくなったりするリスクがあります。

歯列弓(歯列のアーチ)を広げる

歯列を全体的に外側(頬側)に広げて治療する方法もあります。

歯列弓の拡大により、押し出された八重歯を移動するスペースを確保します。成長期のこどもの場合は、歯列弓の拡大はさほど難しくありません。

しかし、大人の場合は拡大できる範囲に限りがあります。そのため、八重歯を移動するのに十分なスペースの確保ができない場合は適応外です。また、歯列弓の拡大により下の歯との噛み合わせが崩れてしまう場合も、インビザライン矯正の適応外となります。

歯と歯の間を削る

 歯の側面を削る「ディスキング」と呼ばれる治療法もあります。

ディスキングとは、歯の側面を最大0.25mmずつ削り、八重歯を移動するスペースを確保する方法です。すべての歯をディスキングすると、歯一本程度のスペースを確保できます。削るのは健康上の支障のない量ですが、処置中に知覚過敏のような症状が出る場合があります。

奥歯を後方に移動する

奥歯を後方に移動することを「遠心移動」といいます。

八重歯が移動するスペースを確保するために、奥歯を遠心移動して八重歯が移動するスペースを確保します。インビザラインは、ワイヤー矯正に比べ、遠心移動が得意といわれています。

ただし、親知らずが生えていると遠心移動ができないため、事前に抜歯する必要があるでしょう。

インビザラインで八重歯を治療するときの注意点

強く注意する眼鏡の女性

インビザラインで八重歯を治療するときには、以下の2つの注意点があります。

・適応できない症例がある

・自己管理が必要である

一つずつ解説していきます。

適応できない症例がある

インビザラインは、適応が難しい症例があります。歯並びに重度の問題がある場合、歯周病が進行している場合、インプラント治療をした場合は適応外となることがあります。

適応外の症例は、ワイヤー矯正での治療や、インビザラインとワイヤー矯正を併用した治療をします。

自己管理が必要である

インビザラインは、取り外し可能なマウスピースのため、こまめな自己管理が不可欠です。

インビザラインは、1日20〜22時間の装着を前提として治療計画がたてられています。そのため、装着時間を守らないと治療が遅れてしまうのです。また、1〜2週間ごとのマウスピースの交換も、忘れずに自分で行う必要があります。さらに、マウスピースは取り外しのたびに洗浄をする必要があり、こまめな自己管理が欠かせません。

自己管理を怠ると治療が進まないばかりでなく、虫歯や歯周病になるリスクも高まります。こまめな自己管理の必要性を理解し、自分のライフスタイルなどと照らしあわせ、自己管理が可能か検討してみましょう。

まとめ

親指を立てて笑顔の歯科医たち

今回は、八重歯のインビザライン治療について解説しました。

八重歯とは、叢生の一種で、犬歯が正常の歯列から押し出されてしまった状態です。八重歯の原因は、あごが小さく正常の歯列から押し出されることや、乳歯が早く抜けることです。

八重歯を放置すると、虫歯や歯周病のリスクが上がるなどのリスクがあります。

しかし、八重歯は多くの場合、インビザラインでの治療が可能です。八重歯のインビザライン治療では、八重歯が移動するスペースを確保し、歯並びを整えていきます。インビザラインでは、一部適応にならない症例があるため、注意しましょう。

インビザラインが適応外となった場合でも、ワイヤー矯正での治療が可能なため、矯正治療を諦める必要はありません。まずは、歯科医院のカウンセリングで相談してみましょう。

八重歯についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

歯ぎしり・食いしばり癖によるインビザラインへの影響と対策!

2023年7月27日
インビザラインを装着する女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

歯ぎしり・食いしばりは、上下の歯を強く押し当てるものであり、人によっては歯の表面が削れることもある行為です。インビザラインは薄いプラスチックでできており、強い衝撃が苦手なため、インビザラインが割れてしまうおそれがあります。そのため、歯ぎしりや食いしばり癖のある方は気を付けなければなりません。

今回は、歯ぎしり・食いしばり癖のある人がインビザラインを行う場合、具体的にどのような影響があるかを解説します。

歯ぎしり・食いしばりとは?

歯を強く噛みしめる女性

歯ぎしりとは、睡眠中や日常生活の最中に無意識に歯を強くこすりあわせる行為のことを指します。ストレスや睡眠障害などが原因で引き起こされ、長期的に続くと歯がすり減ることや歯周病が悪化することなどにつながるでしょう。

一方、食いしばりとは、精神的な緊張やストレスを和らげるため、または困難な状況に直面したときに感情を抑制するために、意識的または無意識的に歯を噛みしめる行為を指します。こちらも長期的に続くと、顎関節症や頭痛などを引き起こす可能性があります。

どちらもストレスや過度な緊張が原因となることが多いため、リラクゼーションやストレスの管理が有効な対策です。また、異常な歯ぎしり・食いしばりが続く場合は、歯科医師に相談することをおすすめします。

歯ぎしり・食いしばり癖の原因

歯の模型を手に持つ男性医師

歯ぎしり・食いしばり癖の原因には、何があるのでしょうか。よく見られるケースについて、それぞれ解説します。

ストレス

歯ぎしり・食いしばり癖の主な原因の1つは、ストレスです。

常に高いストレスレベルにさらされていると、無意識のうちに歯を強く食いしばる人や歯ぎしりをする人がいます。これは、ストレスが神経系に影響を与えることから、体がストレスの影響による緊張を緩和しようとするためです。

集中している状態

歯ぎしり・食いしばりの癖は、しばしばストレスや集中している状態に起因します。

精神的なプレッシャーは、無意識のうちに顎の筋肉を緊張させ、歯を強く噛みしめる行為などにつながる可能性があるでしょう。また、特定の作業や問題に集中して取り組むときや、スポーツなどの高度な運動タスクを実行するときも同様です。顎を閉じることが精神的な集中とリンクしているため、歯が強く圧迫されるのです。

歯並びや噛み合わせの悪さ

正常な噛み合わせは、上下の歯が適切に接触することで組織を保護し、食物を効率よく咀嚼します。

しかし、歯並びや噛み合わせが悪いと噛む力が均等に分散せず、一部の歯に過剰な負荷がかかることがあります。特に、噛み合わせの悪い状態を改善しないと、歯ぎしり・食いしばりの癖につながることがあるでしょう。

眠りが浅い

歯ぎしり・食いしばりの癖は、睡眠障害が原因の一つとされています。睡眠の質が悪く、睡眠中に歯ぎしりをするケースがあるでしょう。

通常、深い眠りに入ると筋肉はリラックスしますが、眠りが浅い場合や睡眠障害がある人は筋肉が十分にリラックスせず、歯ぎしりを起こすことが多いのです。

歯ぎしり・食いしばり癖があってもインビザライン治療は受けられる?

インビザラインを手に持ち考え込む男性

歯ぎしり・食いしばりの癖がある患者さまでも、インビザラインの治療を受けることは可能です。

ただし、症状が強い場合は、インビザラインのアライナー(装置)にダメージを与える可能性がありますので、必ず歯科医に相談し、詳細な診断を受けましょう。

また、歯ぎしり・食いしばりの癖がある方がインビザラインを使用する場合、通常以上にアライナーの交換頻度が高まる可能性があります。治療期間や費用が変動する可能性もあるため、具体的な治療計画は歯科医と十分に話し合うことが大切です。

歯ぎしり・食いしばり癖によるインビザラインへの影響

指をかんで不安そうな女性

歯ぎしり・食いしばりの癖があると、インビザラインにどのような影響が出るのでしょうか。治療前に知っておくことで、円滑に治療を進めることにつなげましょう。

インビザラインの変形や割れるリスク

歯ぎしり・食いしばりが強いと、インビザラインはその圧力により変形や破損のリスクが高まります。インビザラインは、患者さまそれぞれの歯の形状に合わせて作られるため、その形状を保つことが重要です。

しかし、強い力がかかると、予定されていた形状を保てず効果が落ちる可能性があるでしょう。また、歯ぎしり・食いしばりによる力が強すぎる場合、インビザライン自体が割れることもあります。

これらの問題を避けるため、治療開始前に歯ぎしり・食いしばり癖があることを歯科医に確実に伝えましょう。

矯正治療の遅れ

歯ぎしりや食いしばりの習慣は、インビザラインに悪影響を与える可能性があります。これらの癖は、矯正治療を遅らせる原因となることもあるでしょう。

歯ぎしりによる圧力は、矯正治療の進行を妨げ、アライナーの適合性を損なう可能性があります。さらに、食いしばりにより、アライナーが破損するおそれれもあるでしょう。

これらの問題を避けるためには、睡眠中の歯ぎしりを防ぐマウスガードを使用することや、ストレス管理の手法を導入することが推奨されます。

顎関節への負荷

インビザラインはクリアなアライナーで歯列を整える治療法であり、歯ぎしり・食いしばり癖があると影響を受ける可能性があります。

通常、これらの癖は、無意識のうちに強い力で歯を食いしばることで、アライナーに過度なストレスを加えることとなるでしょう。その結果、アライナーに亀裂や破損の可能性があります。また、強い力が顎関節に加わると、インビザライン治療の進行が遅れることや、顎関節症の原因となる可能性も出てくるでしょう。

これらの癖がある場合、治療自体に取り組む前に、まずこれらの癖を改善する治療が必要です。歯ぎしり・食いしばり癖の改善後であれば、インビザラインによる治療を安全に、そして確実に進めることができます。

矯正治療の定期的な経過観察が必要

歯ぎしり・食いしばり癖は、インビザラインで利用する歯科装置に悪影響を及ぼす可能性があります。

適切な位置に調整された歯の移動、インビザライン自体の傷みや破壊のおそれがあるでしょう。そのため、矯正治療を受けている間は、定期的に歯科医師の監督のもとで治療の経過を観察し、必要に応じて治療計画を見直すことが重要です。

矯正治療は長期にわたるものですので、生活習慣の見直しも含めて適切なケアが不可欠といえます。

歯ぎしり・食いしばり癖の対策

インビザラインを持って笑顔の女医

歯ぎしり・食いしばり癖の対策として、日常で取り組める方法がいくつかあります。意識して行うことで、改善につなげることができるでしょう。

あおむけで寝る

歯ぎしり、食いしばり癖を改善するためには、あおむけで寝ることをおすすめします。あおむけで寝ることで顎の力が自然と解放され、歯ぎしりや食いしばりを抑制することが可能です。

また、ストレス管理も重要といえるでしょう。十分な睡眠を取る、適度な運動をする、リラックスできる時間を作るなどの方法を取り入れてみてください。

頬杖をやめる

頬杖という行為は、ふだん意識せずに行っていることが多いでしょう。

まずは頬杖をつく癖に気づくことが大切です。頬杖をつくと、無意識に顔の筋肉に力が加わり、食いしばりにつながることがあります。頬杖の癖に気づいたら、無理にやめるのではなく、まずは頬杖を減らすことを目指しましょう。

噛み合わせを確認する

歯ぎしり・食いしばり癖の対策を行う際には、噛み合わせを確認しましょう。

正しい位置で噛み合わせができているか、無理な力を入れていないかなど、日常生活の中で自己チェックすることが大切です。問題があると気づいた場合には、歯科医へ相談しましょう。

飲酒量を控える

歯ぎしり・食いしばり癖の対策には、飲酒量を控えることも大切です。

アルコールには、気分のリラックスを促す機能があります。

しかし、過剰な摂取は睡眠の質を落とし、歯ぎしりや食いしばりを引き起こす可能性があるのです。飲酒を控え、規則正しい生活習慣を送り、睡眠環境を整えることで、癖の改善につなげましょう。

まとめ

歯科医院で笑顔の患者と医師

インビザラインは、薄いプラスチックを使用した器具です。強い衝撃を与えると破損してしまうので、極力強い力は避けなくてはいけません。そのため、インビザラインを利用した治療を受ける際には、歯ぎしり・食いしばり癖がないかどうかの確認が大切です。

歯ぎしり・食いしばりの原因は、ストレスや噛み合わせなど、さまざまです。インビザラインで矯正することにより噛み合わせは改善されますが「矯正中にいかに歯ぎしり・食いしばりをせず、インビザラインを傷めずに矯正を続けられるか」が大切です。

歯ぎしり・食いしばり癖によるインビザラインへの影響についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインでEラインを整えることはできる?抜歯の必要性も解説

2023年7月13日
美しい横顔の女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインでEラインを整えることは可能です。

ただし、インビザラインは歯の移動量が多い症例には適さないため、重度の受け口や出っ歯の場合、ワイヤー矯正との併用が必要になることがあります。

今回は、インビザラインでEラインを整えられる条件や抜歯の必要性について解説します。

Eラインとは?

スマートフォンに顎をのせて考える女性

Eラインは「エステティックライン」の略称で、1954年に歯科矯正医ロバート・リケッツにより提唱されました。横顔の美しさを判断する基準の一つで、鼻先と顎の先端を直線で結んだラインのことを指します。このライン上における上下の唇の位置により、顔の美しさが評価されます。

上唇はEラインよりも1〜2mmほど内側に、下唇はEライン上に位置している横顔が理想です。日本人は鼻が低い傾向があるため、上下の唇がともにEライン上にあることが理想とされています。

Eラインの唇の位置によって、横顔の印象が大きく変わるでしょう。

Eラインよりも唇が外側に飛び出していると横顔が猿に似ることから「モンキーフェイス」と表現されることがあります。SNS上では、口元が突出して見えることから「口ゴボ」ともよばれます。逆に、Eラインよりも唇が内側に大きく入っていると、しゃくれた印象を与えるでしょう。美しい横顔とされるEラインから大きく外れると、見た目が気になり矯正治療を検討する方も多いです。

Eラインは、横顔の美しさを評価する基準といえます。Eラインから大きく外れると、人の顔の印象は大きく左右されます。Eラインを理解し、唇が適切な位置にあるかをチェックすることが、横顔を美しくする一歩といえるでしょう。

E ラインに影響を与える歯並び

鏡を見て自分の歯並びを確認する女性

Eラインに影響を与える主な歯並びは、ライン上から上唇が突出する「出っ歯」や下唇が突出する「受け口」です。上下の唇が前方に出ている「上下顎突出(口ゴボ)」も、Eラインに影響を与える歯並びといえます。

歯並びが乱れる原因の大半は遺伝的要素ですが、舌を強く歯に押し付ける癖や指を噛む癖など、日常的な癖も影響を及ぼします。これらの癖を継続的に行うことで歯並びが乱れ、Eラインを大きく乱す可能性があるのです。

出っ歯

出っ歯は、上の歯が突き出している歯並びのことです。口元の形状や顔の全体的な印象に大きな影響を与え、特に横顔の美しさを評価するEラインに影響を与えます。

出っ歯の状態では、上の歯が飛び出しているために上唇も前方に突き出し、Eラインから外れる方が多いです。モンキーフェイスなどの印象を与え、一般的な美的観念から外れる可能性があります。

受け口

受け口(しゃくれ)とは、下の歯が上の歯よりも突き出ている歯並びです。顔の横顔のバランスや印象に大きな影響を与え、特にEラインに影響を与えます。

受け口の状態では、下の歯が突き出ているために下唇も前方に出ます。その結果、下唇が上唇よりも前に出てしまい、Eラインが理想的な直線形状を保てません。

上下顎前突

上下顎前突は、上下の歯がともに前方に突き出ている歯並びのことを指し、近年では口ゴボとも表現されます。上下顎前突の状態は、Eラインの基準を大きく乱します。

インビザラインでEラインを改善できる?

顎に手を当てて考える女性

インビザラインとは、透明なマウスピース型の矯正装置を用いた治療法です。歯並びが原因でEラインが乱れている場合は、インビザラインによる矯正でEラインを改善することができます。

ただし、インビザラインでEラインを改善できるのは、症状が軽度の場合に限ります。インビザラインは歯の移動量が多い症例には適していません。

重度の出っ歯や受け口は、インビザラインだけで改善することが難しい場合が多いです。インビザラインだけで改善できない場合は、ワイヤー矯正を併用します。初期段階をワイヤー矯正で治療し、ある程度歯並びが整ったらインビザラインに変更する方法です。

また、歯並びではなく骨格に問題がある場合、つまり顎の骨そのものが正常な位置からずれている場合は、インビザライン矯正のみでEラインを整えることは困難です。骨格に問題があるケースでは、骨切りなどの外科手術が必要になるでしょう。

Eラインの改善を目指す際は、まずは専門的な診断を受けましょう。ご自身のEラインの乱れが、歯並びによるものなのか骨格によるものなのかを明確にすることが重要です。適切な治療法を選択し、美しい横顔に改善しましょう。

インビザラインでEラインを整えるには抜歯は必要?

歯科医院で抜歯される女性

インビザラインでEラインを整える際、抜歯が必要になるケースと必要ないケースがあります。

出っ歯や受け口を改善するにあたって、歯をきれいに並べるスペースが不足している場合は抜歯が必要です。抜歯をするほどではなく、わずかにスペースが不足している場合には、IPR(ディスキング)が行われることがあります。

抜歯が必要なケース

インビザラインによる矯正治療のなかには、Eラインを整えるために抜歯が必要なケースがあります。例えば、顎が小さくて歯が並ぶスペースが不足している場合や歯が大きすぎて顎のアーチに収まらない場合が挙げられるでしょう。

歯をきれいに並べるために、まずは抜歯を行い、適切なスペースを確保してから歯を移動させることが必要です。

重度の出っ歯、受け口、八重歯や叢生などの歯のガタつき、顎に比べて歯が大きすぎる状態などは、抜歯を伴う治療が必要となる典型的なケースです。これらの症例では、抜歯を行わないときれいに歯を並べるスペースを確保できない可能性があります。

健康な歯を抜くことに抵抗がある方も多いですが、美しいEラインを実現するために抜歯が必要な場合もあるのです。抜歯が必要と判断された場合は、見た目だけでなく噛み合わせの問題も考慮して治療計画を立てる必要があります。

抜歯が必要な場合は1本だけ抜くことは少なく、左右対称的に小臼歯を抜くことが多いです。1本だけ抜くと噛み合わせのバランスが崩れ、正中が合わなくなるなどの問題が生じる可能性があるからです。

ただし、生まれつき歯の本数が少ない場合(欠損歯)は、左右のバランスを考慮しながら1本だけ抜歯することもあります。抜歯の判断は、上下左右の噛み合わせを改善するために行われ、治療計画のなかで歯科医師が慎重に判断します。

抜歯が不要なケース

インビザラインによる矯正治療でも、抜歯をせずにEラインを整えられるケースもあるでしょう。抜歯の有無は、それぞれの口腔内の状態によって歯科医師が判断します。

歯がきれいに並ぶスペースが不足しているケースでも、抜歯せずにEラインを整える方法として「IPR(ディスキング)」があります。歯と歯の間を削り、歯を並べるためのスペースを作り出す方法です。

しかし、IPRで作れるスペースには限界があるので注意しましょう。

歯は、エナメル質、象牙質、歯髄(神経)の3層から成ります。IPRではエナメル質を削りますが、過度に削ると象牙質が露出したりダメージを受けたりする可能性があります。象牙質が刺激を受けると、歯がしみる、痛みが生じるなど、知覚過敏の症状が出ることがあるのです。そのため、歯の健康を保てる範囲内でしかディスキングは行えません。

具体的には、一面0.1〜0.25mmほど削ります。両面削ることで、最大0.5mmのすき間を作ることが可能です。

まとめ

頬に手を当てて遠くを見る女性

インビザラインでEラインを整えることは可能です。

しかし、重度の出っ歯や受け口の場合はインビザラインだけで矯正することが難しく、ワイヤー矯正を併用することがあります。また、歯並びではなく骨格に問題がある場合は、インビザラインなどの矯正治療では改善できません。骨の形を変える必要があるため、外科手術が必要になるでしょう。

インビザラインでEラインを整える際に「顎が小さい」「歯が大きい」などの理由でスペースが不足している場合は、抜歯が必要になることもあります。健康な歯を抜くことに抵抗を感じる方も多いでしょう。

しかし、スペースが不足しているにもかかわらず無理に歯を並べようとすると、かえって歯並びや噛み合わせが悪くなることがあります。抜歯の有無は慎重に判断しなければなりません。

IPR(ディスキング)で対応できることもあります。IPRなら神経に影響のない範囲で歯を削るため、過度な心配は必要ないでしょう。

インビザラインは適応症例が限られています。Eラインの改善でインビザラインを検討している場合は、まずは歯科医師に相談しましょう。メリットやデメリットをしっかりと理解して治療法を検討することが大切です。

Eラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインの装着時間が20時間以下だとどうなる?

2023年6月4日
インビザラインを装着する女性の口元

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインは、マウスピースを1日20~22時間以上装着することを前提に治療計画を立てています。そのため、マウスピースの装着時間が20時間以下の場合、うまく治療が進まず、理想の歯並びにならないかもしれません。

今回は、インビザラインの装着時間が20時間以下の場合に起こる悪影響について解説します。インビザラインの装着時間を守る方法もあわせてご紹介しますので、インビザライン治療中の方やインビザライン治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

インビザラインとは

インビザラインを手に持って空に掲げる

インビザラインとは、透明のマウスピースを装着することで歯並びを整える治療法です。

ワイヤー矯正は、歯に装着したブラケットにワイヤーを通して力を加えることで歯を動かす治療法ですが、インビザラインは薄くて透明なマウスピースを何枚も交換して徐々に歯を動かします。そのため、違和感や痛みが少なく、矯正治療中でも目立つことはありません。自分の好きなタイミングで取り外せるので、治療中でも食事や歯磨きがふだんどおり行えることもメリットです。

適切な装着時間

マウスピースを手に持ってもう一つのマウスピースをはめる女性

インビザラインは、マウスピースを1日20~22時間以上装着し、1~2週間ごとに患者様自身でマウスピースを交換して治療を進める矯正治療です。そのため、食事や歯磨きが終わったら、すぐにマウスピースを装着しなければいけません。

しかし、外食などで装着時間が20時間以下になることもあるでしょう。ふだん装着時間を守っているなら、たまに装着時間が短い日があっても問題ない場合が多いです。マウスピースの装着時間が20時間以下の日が続いたり、1日マウスピースを装着し忘れたりすると、治療が計画どおりに進められなくなるかもしれません。

インビザライン治療を計画どおりに進めるには、マウスピースの装着時間を守り、適切なタイミングでマウスピースを交換することが重要です。

装着時間が20時間以下の場合に起こる悪影響

モヤモヤを浮かべて悩む女性

マウスピースの装着時間が20時間以下の日が続くことで起こる悪影響は、以下の4つです。

治療期間が延びる

インビザラインは、マウスピースを1日20~22時間以上装着することを前提に、治療計画を立てています。装着時間が短い日が続くと、計画どおりに歯が動かず、治療期間が長引く可能性があります。

治療がうまく進まないことで「お金をかけたのに思っていた歯並びにならなかった」など、インビザライン治療を受けたことを後悔するかもしれません。

インビザラインは、患者様ご自身で進めていく矯正治療なので、患者様の努力が必要不可欠です。理想の歯並びを手にいれるために、マウスピースの装着時間を守りましょう。

噛み合わせが悪くなる

マウスピースの装着時間が短いことで、うまく歯が動かず、噛み合わせが悪くなることがあります。インビザライン治療で一時的に噛み合わせが悪くなっても、マウスピースの装着時間を守り、適切な時期に交換をしていれば噛み合わせもよくなるはずです。

インビザライン治療中は、マウスピースの装着時間が20時間以下にならないように注意しましょう。

歯が後戻りする

後戻りとは、インビザライン治療によって動いた歯が、もとの位置に戻ってしまうことです。マウスピースの装着時間が短いほど、歯が後戻りしやすくなります。

マウスピースをつけ忘れた日がある場合や、極端にマウスピースの装着時間が短い場合は、治療前の歯並びに戻ることもあるため注意が必要です。

歯根が露出する

マウスピースの装着時間が短いにも関わらず、交換時期だからといって新しいマウスピースを装着すると、強い力がかかりすぎて歯茎が下がることがあります。

インビザラインは、もとの歯並びから少しずらしてマウスピースを作成し、ずれによって歯に圧力をかけることで歯を動かします。圧力によって歯の周りの歯根膜が引っ張られ、歯の周りの骨が溶け始めるのです。徐々に骨が溶けてできたすき間に歯が移動することで歯並びを整えるのがインビザライン矯正です。

マウスピースの装着時間を守らず、歯があまり動いていない状態で次のマウスピースを装着すると、歯にかかる圧力が強すぎることで、歯が痛くなったり歯の根っこが露出したりするなどのトラブルが起きる可能性があります。

装着時間を守るための方法

123と書かれた積み木を並べる

インビザラインのマウスピースを1日20~22時間以上装着しなければいけないとわかっていても、難しい場合もあるでしょう。

マウスピースの装着時間を守る方法を3つご紹介します。

食事の時間を決める

インビザラインは、食事や歯磨き以外のほとんどの時間、マウスピースを装着していなければいけません。毎日決まった時間に食事と歯磨きを行い、すぐにマウスピースをつけると装着忘れを防ぐことができるでしょう。

また、仕事や学校など家を出るまでに時間の余裕がないと、マウスピースをつけ忘れて出かけてしまうかもしれません。ふだんから早寝早起きをするなど、規則正しい生活を心がけることで、マウスピースの装着忘れを防止できるだけでなく、健康的な生活が送れるでしょう。

リマインダー機能を活用する

リマインダーとは、予定の時間を知らせる、スケジュールを管理するなどができる機能です。例えば、食事の際などにマウスピースを外したときは、リマインダーを設定しておくことでマウスピースの装着忘れを防げるでしょう。

インビザラインの装着時間を管理したり、交換時期を知らせてくれたりする便利なアプリもあります。マウスピースの装着を忘れることが多い方やマウスピースの装着時間が20時間以下になることが多い方は、リマインダー機能やアプリを活用しましょう。

1つ前のマウスピースを保管しておく

マウスピースを外出先で失くす、破損するなどのトラブルは珍しいことではありません。マウスピースが破損・紛失した場合、作り直しに時間がかかって治療が長引くだけでなく、追加の費用がかかる場合もあります。

外出する際は、1つ前に使っていたマウスピースを携帯するとよいでしょう。万が一マウスピースを失くした場合でも、1つ前のマウスピースを装着することで、歯が後戻りするのを防げます。

また、マウスピースを外したあとにティッシュなどで包むと、破損や紛失の原因になります。マウスピースを外したときは、マウスピースケースにいれて保管しましょう。

まとめ

マウスピースを両手で持つ長髪の女性

インビザラインは、透明なマウスピースを使用するため、目立つことなく矯正治療を行えます。また、自分の好きなタイミングで取り外しができることも大きなメリットです。

しかし、マウスピースの装着時間が短いと、計画どおりに治療が進まず、理想の歯並びにならない、歯が後戻りするなどのトラブルが起きるかもしれません。

マウスピースの装着時間は、1日20~22時間以上が推奨されています。装着時間を守るには、決まった時間に食事をし、食後はすぐに歯を磨いてマウスピースを装着するように注意しましょう。スマートフォンのリマインダー機能や便利なアプリを活用するのもよいでしょう。インビザラインは、患者様ご自身で進めていく矯正治療なので、患者様の努力が必要不可欠といえます。

理想の歯並びを手にいれるために、できるかぎりマウスピースの装着時間が20時間以下にならないように努めましょう。

インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインのアタッチメントはいつまで付ける?タイミングと装着期間を解説

2023年4月5日
マウスピースを入れようとしている女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

歯列矯正において、近年ではマウスピースを用いた方法が主流となりつつありますが、マウスピース矯正にはさまざまなブランドがあり、その中でもインビザラインは多くの臨床実績をもちます。

今回は、インビザライン矯正におけるアタッチメント装着の役割や装着期間について詳しく解説します。

インビザラインのアタッチメントとは

マウスピースを手に持っている

インビザラインは、自身の口内データに基づいて透明のマウスピースが製作され、ほぼ一日中装着することで歯並びを改善できます。ワイヤー矯正との違いは、マウスピースが透明なので装着していても目立ちにくい、場面に応じて外すこともできる、通院回数が少なくて済むなどのメリットがあります。

インビザラインは、大きく分けて以下の3つの種類があります。

・さまざまな歯並びに対応する「インビザライン」

・前歯のみ矯正可能な「インビザラインGo」

・6歳から始められるこども用矯正「インビザラインファースト」

矯正治療の期間中に、アタッチメントとよばれるプラスチック器具を歯に装着することがあります。アタッチメントの装着は、主に矯正治療を早く終わらせるために行われます。

そもそもマウスピース矯正では、全体の歯にある程度均等に力が加わるため、大きく動かしたい歯へ重点的に力をかけることが難しいとされているのです。そのため、矯正治療の期間は長くなりがちですが、特に力をかけたい歯にアタッチメントを装着すれば、マウスピースとの密着性が高まり、その歯を大きく移動させることができます。

なお、アタッチメントは、歯に近い色味で小さく、目立ちにくい設計がされています。アタッチメントにおいても、マウスピース矯正のメリットをなくさない仕様といえるでしょう。

インビザラインのアタッチメントの種類

マウスピースを手に持っている

インビザラインのアタッチメントには、どのような種類があるのでしょうか。

インビザラインのアタッチメントには、大きく分けて通常アタッチメントと最適アタッチメントの2種類があります。

通常アタッチメントは、医師が必要性に応じて、位置、数、形を決めて装着するものです。

最適アタッチメントは、専用のソフトウェアを用いた治療シミュレーションによって計画され、ご自身に適したアタッチメントを装着します。最適アタッチメントには複数の種類があります。以下にまとめてみました。

<最適アタッチメントの種類>

オープンバイト用最適アタッチメント上の前歯4本に適用されるアタッチメントです。オープンバイト=開口であり、奥歯を噛み合わせた際に前歯が閉じずに、すき間ができる状態を改善する効果があります。
ディープバイト用最適アタッチメント下の前歯4本に適用されるアタッチメントです。ディープバイト=過蓋咬合(かがいこうごう)といい、噛み合わせが深い不正咬合状態を改善する効果があります。
ルートコントロール用最適アタッチメント歯のすき間があるところなどに適用されるアタッチメントです。ルート=根であり、歯根を動かすために設置されます。
回転用最適アタッチメントねじれている犬歯や小臼歯などに適用されるアタッチメントです。歯を回転させて、正しい向きに揃えます。
アンカレッジ用最適アタッチメント第一小臼歯(犬歯の隣の奥歯)に適用されるアタッチメントです。顎が小さく歯を動かすスペースがない場合、抜歯してスペースを作ります。できたスペースへ歯を動かす際に効果があります。

上記のように、最適アタッチメントは5種類あります。ソフトウェアによるシミュレーション後、医師の確認が済めば、アタッチメントが製作されて装着されます。

インビザラインのアタッチメントを付けるタイミング

時計を持ちポイントを指さしている男性

矯正治療前の歯並びによって、使われるアタッチメントも異なることがお分かりいただけたかと思います。では、インビザラインのアタッチメントはどのタイミングで装着されるのでしょうか。

具体的なタイミングは歯科医院によって異なりますが、だいたいマウスピース矯正開始1か月後から装着することが多いでしょう。矯正開始から期間があく理由は、マウスピースの装着感に慣れてもらうためです。

アタッチメントの装着を開始したら、歯の動きに合わせて通院時に脱着が繰り返されます。

インビザラインのアタッチメントはいつまで付けるのか

WHEN(いつ)をあらわす看板

矯正治療開始1か月後あたりからアタッチメントが装着されることが多いといわれていますが、外れるタイミングはいつなのでしょうか。

インビザラインのアタッチメントは、治療の進み具合によって装着する場所や数は変わりますが、基本的に矯正治療が完了するまで装着されます。ご自身で外すことはできないため、治療中は歯に装着されている状態です。

インビザラインはアタッチメントなしでは治療できない?

不思議そうに首をかしげる女性

インビザラインによるマウスピース矯正において、アタッチメント装着なしでの治療は不可能ではありません。

多くのケースでアタッチメントを装着している理由は、歯の移動をコントロールして、治療期間を短縮させるためにあります。

アタッチメントを装着しない場合、歯が期待どおりの動きをしない可能性が増えますが、どうしてもアタッチメントの装着を望まないのであれば、治療前に医師に相談して、治療計画に反映してもらいましょう。

アタッチメントに関するよくある質問

FAQのイメージ図

インビザラインによる矯正治療におけるアタッチメント装着について説明しました。

ここからは、アタッチメントに関するよくある質問を、4つご紹介します。

アタッチメントが外れてしまったら

アタッチメントが外れてしまった場合は、通っている歯科医院へ相談して、再装着してもらいましょう。アタッチメントが外れてもすぐに支障が出るわけではありませんが、時間が経ってしまうと歯が動きにくい期間も延びることになります。早めに歯科医院に相談しましょう。

アタッチメントは痛いのか

アタッチメント装着は、歯とマウスピースの密着度があがり、歯に大きな力がかかるため、痛みが増える方が多いようです。日が経つにつれて痛みに慣れますが、装着後数日は痛みが強く出ることもあるため、我慢できない場合は痛み止めを処方してもらいましょう。

アタッチメントは目立つのか

アタッチメントは、歯に近い色味のため目立ちにくいとされます。

ただし、コーヒーなどの飲料物により着色してしまうことがあるため、着色しやすい食べ物、飲み物や生活習慣について事前に把握しておきましょう。

アタッチメント装着時にホワイトニングは可能か

アタッチメント装着時にホワイトニング治療を行うことは可能です。

ただし、装着部のみ色ムラができてしまう可能性があるため、矯正治療の前後でホワイトニングすることをおすすめします。

まとめ

ポイントを指さしている女性

この記事では、インビザラインアタッチメントの概要、種類、脱着期間、よくある質問などについて説明しました。インビザラインアタッチメントには5種類あり、それぞれ特徴が異なるため、事前にご自身がつけるアタッチメントについて把握しておくことが大切です。

インビザラインのアタッチメントについてご相談がある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

金属アレルギーがある方にはインビザラインがおすすめ!その理由を詳しく解説!

2022年12月28日
女性がマウスピースを持っている

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

これまで、金属アレルギーが原因で矯正治療を諦めていた方もいらっしゃるでしょう。金属アレルギーで悩んでいる方でも問題なく歯並びをきれいにする方法があります。

今回は、インビザライン矯正なら金属アレルギーを発症せずに治療が可能か、その理由とお口の金属アレルギー症状を解説しています。

金属アレルギーがある方にはインビザラインがおすすめ!

5つの木でできた星が並んでいる

「きれいな歯並びになりたいけど、金属アレルギーが心配だから矯正治療ができない」という声は、これまで少なくありませんでした。

しかし、最近は金属を使用せずに矯正治療が可能です。インビザラインなどのマウスピース矯正なら、金属を使用せずプラスチックでできた装置を使用するため、金属アレルギーの心配がいりません。

金属をお口に入れて起こるアレルギー症状とは?

白い服を着た女性が腕を掻いている

金属アレルギーとは、金属自体がアレルギーを引き起こすわけではありません。唾液などにより金属から溶け出たイオンが体の中に入ることでアレルギーを引き起こします。

「金属アレルギーになるのが怖い。だから矯正はできない」という方もいますが、矯正治療の際に「ブラケット」と呼ばれる歯の表面に接着する金属の装置だけが原因ではないのです。銀歯や銀のつめ物、部分入れ歯の金具なども金属アレルギーを引き起こすきっかけになることがあります。

また、金属アレルギーはお口の中に金属を入れ、すぐ反応が出るわけではありません。重度の金属アレルギーの方は比較的早くに症状が出てきますが、たいていの方はお口の中に金属を入れてしばらく経ってから発症します。例えば「銀歯を入れても何ともなかったのに、数年後にアレルギー症状が出てきてしまった…」ということも珍しくありません。口の中に入れた金属が原因の場合も、口の中以外に症状が出てくることもあります。「アレルギー症状が出ていて全然原因を解明できず困っていたけど、実は銀歯が原因だった」ということもありえます。

では、お口の中に金属を入れてどのような症状が出てくるのでしょうか?お口の中の金属アレルギーで、よくある症状をご紹介します。

①口内炎

お口の中で金属アレルギーが発症し、口内炎の症状が出るケースは多いです。一度口内炎になると、治るまでに時間を要するケースも少なくありません。口内炎のほかに、口の中の粘膜がただれたり、ヒリヒリとした痛みが出ることもあります。

通常の口内炎ではなく、口角や舌に炎症を起こすこともあります。舌の味覚受容体が影響を受けると味覚異常の症状が出る可能性もあるのです。

②湿疹

花粉症などのアレルギーをすでに発症している方は、金属アレルギーになりやすい傾向にあります。お口以外の皮膚に湿疹が出ることもあるのです。ほかのアレルギーがある場合は、手や足など身体の皮膚に湿疹が出てもお口の中の金属が原因とわかりづらいかもしれません。

しかし、湿疹を改善するには原因を取り除かなければいけません。なかなか原因が見つからず苦痛に感じる方もいると思うので「もしかしたらお口の中の金属が原因かもしれない」ということを理解しておきましょう。

③頭痛などの体調不良

お口の中の金属が原因でも、症状がお口の中だけに出るとは限りません。稀に頭痛やめまいなどの体調不良の症状が出ることもあります。このような場合は、原因がお口の中の金属アレルギーと発覚しにくいでしょう。

現在、金属アレルギーの症状がない方でも、突然発症してしまうこともあります。お口の金属アレルギーは、装飾品などの金属アレルギーに比べて発症率が低いですが、お口の中に金属があれば誰でも金属アレルギーになる可能性はあるのです。

金属アレルギーを引き起こさないようにするためにはどうすればいい?

金属アレルギーは金属をお口の中に入れてすぐ症状が出るわけではないので、症状が出た時に原因を追求しずらく、治療が困難になるケースもあります。そのためにも、金属アレルギーを引き起こさないようにすることが大切です。まずは、お口の中を清潔に保つことが予防の1つといえますが、何よりも「金属アレルギーの原因を作らない」ことが大きな予防になるといえるしょう。

お口の中の金属アレルギーを予防するためには、矯正治療だけでなく、虫歯治療のつめ物やかぶせ物、入れ歯なども金属を使用しないようにすることです。銀歯でなくても、プラスチックやセラミックなどの素材を選択することもできます。また、昨今では、高額な治療費をかけなくても保険診療で奥歯のつめ物・かぶせ物を白い素材にできるようになりました。保険診療で白い素材を選択するには、十分な噛み合わせが確保できているかなどの条件がありますので、担当歯科医師に相談しましょう。

できるだけ金属を使用しないよう配慮しながら治療してくれる歯科医院も増えています。お口の中に金属を使用しないことが金属アレルギーの最大の予防です。

インビザラインの装置に金属は使われていないの?

銀の丸い塊が置いてある

インビザラインの装置自体に金属は使用されていません。インビザラインは、プラスチックでできたマウスピースを装着する治療のため、金属アレルギーを発症する心配がいらないのです。

しかし、必ずしも金属を使用しないわけではありません。インビザライン治療では、効率よく歯を動かすために追加の装置を使用することがあります。歯の表面に「ボタン」という装置を接着し、そこにゴムを引っ掛けて歯を動かします。このボタンに金属製のものがあるので、金属アレルギーを心配するのであれば、素材をプラスチックのものにしてもらうなど注意が必要です。

そのほかにも、矯正用のインプラントである「アンカースクリュー」を使用して治療することもあります。アンカースクリューは、歯茎に小さなネジを埋めることにより、難しい方向へ歯を移動できたり、歯を動かす量が多い場合にも適応できたりします。アンカースクリューは、アレルギー反応が出にくい素材でできていますが、それでも金属アレルギーの可能性がゼロではありません。

インビザライン治療を始める前に歯科医師に金属アレルギーについて相談しておきましょう。

インビザライン治療後の保定装置に金属は使われている?

リテーナーと治療器具、歯ブラシが置かれている

インビザラインだけに問わず、矯正治療後に「保定装置」を装着する必要があります。保定装置は、きれいにした歯並びを維持するための装置で、保定装置をしなければ歯は元の歯並びに戻ろうとしてしまうのです。

保定装置を大きく分けると、以下の3つの種類があります。

・金具のついた取り外しが可能なプレートタイプの装置

・マウスピースの装置

・ワイヤーを歯の裏側に接着する方法

上記の3つの中で金属を使用しないのは、マウスピースの装置のみです。保定装置は一般的に数年間使用しますので、心配な方は「金属を使用しないマウスピース」を選択したほうがいいでしょう。金属アレルギーが心配なので金属を使用したくないことをきちんと歯科医師に相談し、保定装置の種類を選ぶことをおすすめします。

まとめ

水色の白衣をきた歯科衛生士が治療器後を持っている

これまで金属アレルギーがある方は、歯並びを綺麗にしたくても金属アレルギーが心配で諦めてしまうケースが多くありましたが、インビザライン矯正なら金属を使用せずに矯正治療が可能です。追加装置や保定装置でも金属を使用したくないのであれば、必ず担当歯科医師に事前に相談しましょう。

また、金属アレルギーの症状が現在はなくても、数年後に金属アレルギーを発症してしまうことがあります。金属アレルギーが心配な方は、長期的にお口の中に装置を入れる矯正治療において、できる限り金属を使用しないほうがいいかもしれません。金属アレルギーの症状はお口の中だけに出るとは限らないので、何らかの症状でお悩みの方はお口の中に金属を使用しているか確認してみましょう。虫歯治療も矯正治療も、ご自身が安心できる方法で治療を行うことをおすすめします。

インビザラインを検討している方や疑問がある方は、島根県の歯医者「かずあきデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。