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インビザラインの正しい取り外し方と装着方法を詳しく解説!

2023年9月4日
インビザラインを手にもっている女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインの正しい取り外し方と装着方法についてお悩みの方はいらっしゃいませんか。

今回は「インビザラインの正しい取り外し方と装着方法」について解説します。インビザラインの正しい取り外し方と装着方法を把握しておくと、インビザラインに関わるトラブルを予防することにつながるでしょう。

ほかにも「インビザラインを間違えた方法で取り外すリスク」や「インビザラインのお手入れ方法」についても解説します。インビザラインの正しい取り外し方と装着方法についてぜひ理解を深めてください。

インビザラインを間違えた方法で取り外してしまうと

リスクという文字をあらわす木のブロック

インビザライン(マウスピース)を間違えた方法で取り外すことで起きる3つのリスクは、以下のとおりです。

・マウスピースが変形するリスク

・マウスピースが破損するリスク

・アタッチメントが取れるリスク

以下、それぞれのリスクについて解説します。

マウスピースが変形するリスク

インビザラインを正しい方法で取り外さないと、マウスピースが変形してしまうリスクがあります。

マウスピースが変形すると、うまく装着することができず、歯が治療計画どおりに動かずに治療期間がのびてしまいます。また、意図しない方向に力がかかってしまい、歯茎に痛みを感じたり歯並びが悪くなったりしてしまうこともあるため注意が必要です。

マウスピースを装着して少しでも違和感があれば、すぐに歯科医院に相談するのがよいでしょう。

マウスピースが破損するリスク

インビザラインを間違った方法で取り外してしまうと、ヒビや割れなどの破損のリスクが高くなります。

マウスピースが破損してしまうと、作り直しが必要となり、治療が中断してしまう可能性があります。また、マウスピースを装着していない期間があると、歯が後戻りしてしまい、インビザライン治療を最初からやり直すケースもあるのです。

破損状態によっては、修理で対応ができる可能性もあるため、破損したマウスピースは捨てずにもっておきましょう。

アタッチメントが取れるリスク

インビザラインを間違えた方法で取り外してしまうと、歯の表面についているアタッチメントが取れてしまう可能性があります。

アタッチメントは、歯に対して強制力を加えることができるため、アタッチメントが取れてしまうと、治療計画どおりに歯を動かすことができなくなります。その場合、治療期間がのびてしまうのはもちろんですが、歯並びのトラブルの原因となってしまうため、すぐに歯科医院で診てもらいましょう。

インビザラインの正しい取り外し方

インビザラインを手にもっている笑顔の男性

インビザライン(マウスピース)の正しい取り外し方について把握しておくと、治療中のトラブルを予防することにもつながります。

インビザラインの正しい取り外し方は、以下の3つです。

・上顎のインビザラインの取り外し方

・下顎のインビザラインの取り外し方

・アタッチメントの取り外し方

以下、それぞれの取り外し方を解説します。

上顎のインビザラインの取り外し方

上顎のインビザラインの取り外し方は、左右どちらかの奥歯の内側に人差し指を入れて、爪でマウスピースを下に向かって引っ掻くように取り外します。反対側も同じ手順で取り外すことが可能です。両側の奥歯が外れたら、前歯部分を人差し指と親指で挟んで、下に向かって引っ張るように外します。

マウスピースを外す際は、奥の内側から順に外すことが重要で、インビザラインをはじめてしばらくの間は、鏡を見ながら着脱の練習をするのがよいでしょう。

下顎のインビザラインの取り外し方

下顎のインビザラインの取り外し方は、上顎のインビザライン同様に、左右どちらかの奥歯の内側に人差し指を入れて、爪でマウスピースを上に押し上げるようにして取り外します。反対側も同じ手順で取り外すことが可能です。両側の奥歯が外れたら、前歯部分を人差し指と親指で挟んで、上に向かって引っ張るようにして外します。

前歯部分を外す際は、歯に負担がかからないようにゆっくり外すようにしましょう。

アタッチメントの取り外し方

アタッチメントがついている場合も、奥歯の内側から前歯部分にかけて外していきます。

奥歯の外側から取り外そうとしてしまうと、アタッチメントに大きな負荷がかかってしまい、アタッチメントが外れてしまう原因となってしまうため注意が必要です。アタッチメントが引っかかって外れにくい場合は、マウスピースを広げるようにするとスムーズに取り外せるでしょう。

インビザラインを取り外したらお手入れする

インビザラインがおいてある

インビザライン(マウスピース)を使用すると、通常よりも虫歯や歯周病になってしまうリスクが高くなるため、常に清潔に保つために取り外しの際はお手入れが必要です。

具体的なインビザラインのお手入れ方法は、以下のとおりです。

・水洗いする

・洗浄剤を使用する

・中性洗剤を使用する

以下、それぞれ解説します。

水洗いする

インビザラインのお手入れ方法として、水洗いする方法があります。

冷水をあてながらマウスピースを指でこすって洗い流していきます。マウスピースの汚れが気になる場合は、なるべく毛先が柔らかい歯ブラシを使って磨いてください。

お湯を使うと、マウスピースの変形や破損の原因となってしまうため注意が必要です。また、水洗い後にマウスピースを濡れたままにしてしまうと雑菌が繁殖してしまうため、しっかり水分を拭き取りましょう。

洗浄剤を使用する

インビザライン専用の洗浄剤を使用することで、汚れはもちろん、目に見えない雑菌を除去することにつながります。

洗浄剤の種類は、泡で洗浄する「泡タイプ」、水と錠剤を一緒に入れる「つけおきタイプ」の2種類があります。つけおきタイプは、長時間つけおきしてしまうとマウスピースが劣化してしまうリスクがあるため、あらかじめ注意が必要です。

中性洗剤を使用する

中性洗剤でもインビザラインのお手入れは可能です。

中性洗剤を水で薄めて、毛先が柔らかい歯ブラシで優しく磨きましょう。そのあとによくすすぐことで、マウスピースに付着している汚れや雑菌を取り除くことが可能です。ご自宅にある食器用洗剤などは中性洗剤のため、お手軽にお手入れすることができるでしょう。

インビザラインの正しい装着方法

インビザラインをはめようとしている女性

インビザラインを装着する際は、両手でマウスピースを持って、奥歯からゆっくり上に圧力を加えながら着用します。その際、頬粘膜を巻き込みやすく粘膜を傷つけてしまう可能性があるため、あらかじめ注意が必要です。

次に、シリコン製のロールチューブの「チューイー」を噛み、マウスピースと歯と間のすき間をなくしていきます。

新しいマウスピースを装着する際は、最初は違和感がありますが、マウスピースの装着に慣れると違和感や圧迫感は少なくなっていくでしょう。また、新しいマウスピースを装着する際は、マウスピースが浮きやすくなってしまうため注意が必要です。

まとめ

ポイントをまとめる女性

今回は、インビザラインの正しい取り外し方と装着方法、インビザラインを間違えた方法で取り外してしまうリスクやインビザラインのお手入れ方法についてご紹介しました。

インビザラインを間違えた方法で取り外してしまうと、マウスピースが変形する、マウスピースが破損する、アタッチメントが取れてしまうなどのリスクがあります。

インビザラインの正しい取り外し方について把握しておくと、治療中のトラブルを予防することにつながります。今回の解説を参考に、インビザラインの正しい取り外し方と装着方法について理解を深めてください。

インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインの治療は延長することがある?その原因とは?

2023年8月21日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインはマウスピースを使用するため、手軽に始められると人気の矯正治療です。

しかし、患者様自身でマウスピースを管理する必要があるため、治療のすすめ方次第では治療期間が当初の予定よりも延長してしまうことがあります。

治療期間が延長してしまうと、その分余計な費用がかかってしまうだけでなく、治療がうまくすすまない原因にもなってしまいます。そのため、インビザライン治療を成功させるためには、治療期間が延長する原因を理解しておくとよいでしょう。

今回は、インビザラインの治療期間が延長してしまう原因と対処法について解説しています。

インビザラインの治療は延長することがある?

期間が延びることに悩む女性

インビザラインは、治療前の精密検査にくわえ「クリンチェック」という独自のシステムを使用することによって、治療前にどのくらい治療期間がかかるのかシミュレーションで確認できます。

しかし、実際インビザライン矯正を始めてみると、当初予定していた治療期間よりも延長してしまうことがあります。原因は、顎の骨がしっかりしていて思ったよりも歯の動きが悪いことや、マウスピースの装着方法が間違っていることなど、さまざまです。

マウスピースの装着方法が間違っていることが原因である場合、予定していた方向とは違う方向に歯が動いてしまうかもしれません。この場合、マウスピースの作り直しや治療計画の変更が必要になり、治療期間が延長するだけでなく、その分費用がかかってしまうことにもつながります。

治療期間が延長するということは、当初予定していたスケジュールの変更が必要になり、余計な費用がかかることもあるため注意が必要です。

インビザラインの治療期間

時計とカレンダー

インビザラインの治療期間は、お口の状態によって異なりますが平均して2~3年です。

しかし、インビザラインは歯の乱れが軽度の場合に適した治療法といわれているため、症状によっては1年半程度で終わることもあるでしょう。

インビザラインの治療期間が2~3年と聞くと長いと思われるかもしれませんが、従来のワイヤー矯正も1~3年程度かかるといわれているため、インビザラインの治療期間が特別長いわけではありません。

矯正期間と保定期間

インビザラインを含めた矯正治療の期間とは、歯を動かす矯正期間と歯の後戻りを防ぐ保定期間の2つを足したものです。

歯を動かした矯正期間のあとの歯は不安定なため、何もしなければ治療前の位置に戻ろうとしてしまいます。そのため、保定期間を設け、リテーナーをつけて歯の後戻りを防がなければいけません。

保定期間の目安

保定期間の目安は、歯を動かすのにかかった期間と同じくらいの期間が必要といわれています。

歯を動かす矯正期間が大体1~1年半程度かかった場合、保定期間も1年半ほどは必要です。このことから、矯正期間1年半とすれば保定期間も1年半程度はかかるため、矯正治療全体として合計3年ほどかかるという計算になります。

ただし、インビザラインを含めた矯正治療にかかる期間については、もともとの歯並びやお口の状態によって異なります。実際にかかる治療期間については歯科医師の判断が必要なので、ここで紹介した治療期間についてはあくまでも目安程度に参考にしてください。

インビザラインの治療期間について詳しく知りたい場合は、お気軽に当院までご相談ください。

インビザラインの治療が延長してしまう原因

クエスチョンマークと女性

ここでは、インビザラインの治療が当初予定していた治療期間よりも延長してしまう原因を5つ解説します。

①マウスピースの装着時間が守れていないケース

インビザライン矯正は、定められたマウスピースの装着時間を守れていなければ、予定通りの位置に歯が動かず、治療期間が延長してしまいます。

インビザライン矯正は患者様の好きなタイミングでマウスピースを取り外せるのがメリットですが、装着時間が短くなるのがデメリットです。そのため、食事や歯磨き以外の時間はなるべくマウスピースをつけ、1日20〜22時間よりも短くならないようにしましょう。

②マウスピースの装着方法が間違っているケース

インビザライン治療は、歯とマウスピースが密着することで矯正力がかかり、歯が予定している位置に動きます。そのため、マウスピースがしっかり歯の形におさまっていないと、治療がうまくすすまず治療期間が延長してしまう原因になります。

マウスピースが浮いたりズレたりすることで、思った方向とは違う方向に歯が動く原因にもなるため注意が必要です。

③リファインメントが必要なケース

インビザライン矯正は、クリンチェックによって治療スケジュールを立てるものの、実際の歯の動き方には個人差があります。そのため、歯の動き方によっては、噛み合わせや歯並びをよりよくするためにマウスピースの追加が必要です。

このことを「リファインメント」といいますが、治療期間が延長してしまう原因といえます。

リファインメントの回数には個人差があり、予定通り治療がすすみリファインメントが必要ない場合もあれば、数回行う場合もあります。リファインメントが必要ということは治療期間が延長することではありますが、より美しい歯並び、よりよい噛み合わせになるためには必要な過程といえるでしょう。

④虫歯によって歯の形が変わったケース

インビザラインは患者様のタイミングで取り外しできるため、ワイヤー矯正に比べて虫歯のリスクは低いといわれています。

しかし、いくら虫歯になるリスクが低いとはいえ、毎日のケアが不十分なことや食後に歯磨きせずにマウスピースをつけてしまうことで虫歯になる可能性が高くなります。

小さな虫歯の場合、治療しても削って詰める程度の簡単な処置で済みますが、大きな虫歯の場合、被せ物をするなどで、治療当初と歯の形が変わってしまうかもしれません。マウスピースを作ったときと歯の形が大きく違うと、せっかく作ったマウスピースが入らなくなり、マウスピースの作り直しが必要になってしまいます。インビザライン治療は型取りをしてからマウスピースができ上がるまでに、1か月程度の時間を要します。

このように、インビザライン矯正中に虫歯治療によって歯の形が変わってしまうと、治療期間が延長してしまうだけでなく、その分マウスピースの作り直しの費用がかかってしまうため注意が必要です。

⑤マウスピースが変形・破損・紛失するケース

マウスピースが変形・破損・紛失してしまった場合、作り直しが必要です。

曲がってしまったマウスピースを無理やりはめようとしたり、破損したマウスピースをつけたりすることは、間違った方向に歯が動く原因です。マウスピースの変形や破損が見られた場合は使用せず、1つ前の古いマウスピースをつけることで対処し、なるべく早く歯科を受診しましょう。

また、外食などでマウスピースを外す際、ケースに入れていないと変形や破損だけでなく紛失しやすくなります。

マウスピースが変形・破損・紛失してしまい作り直しが必要になると、治療期間の延長に伴い、その分費用がかかってしまいます。そのため、マウスピースを外した際は、必ずケースに入れて保管することが大切です。

インビザラインの治療を計画通りに終わらせるためには

5つのポイントスター

上記で説明した通り、治療期間が延長してしまうと、その分余計な費用がかかってしまいます。

ここでは、インビザラインの治療を計画通りに終わらせるために、気をつけたい5つのポイントを紹介します。

①マウスピースを20~22時間以上つける

インビザラインの治療を延長させないためには、マウスピースの装着時間が20時間よりも短くならないようにすることが大切です。

極端にマウスピース装着時間が短い日が続くことや、マウスピースを1日つけ忘れてしまうことで、予定通りに歯が動かずリファインメントが必要になるかもしれません。また、装着時間が足りていないことで歯が後戻りしてしまい、マウスピースの作り直しが必要になることもあるのです。

インビザラインの治療を延長させないためには、まずはしっかりマウスピースの装着時間を守れているか見直してみましょう。

②マウスピースを正しくつける

インビザライン治療は、歯とマウスピースが密着していることで矯正力がかかり、予定している位置に歯が動きます。そのため、インビザライン矯正は装着時間を守ることとマウスピースを正しく装着していることが大切です。

マウスピースをしっかりはめようと噛みながらつけてしまうと、マウスピースの変形や破損の原因になります。そのため、マウスピースをつけるときは、マウスピースを手で押し込んだあと、チューイーと呼ばれるシリコン製の棒を使用して歯とマウスピースにすき間が空かないよう正しく装着しましょう。

③マウスピースの管理を徹底する

マウスピースの変形・破損・紛失は、マウスピースの作り直しが必要になることで治療期間が延長してしまうことにつながります。そのため、マウスピースを外すときは、必ずケースに入れて保管することを徹底しましょう。

④毎日丁寧に歯磨きする

インビザライン矯正中に虫歯や歯周病が見つかると、優先的に処置が必要になり、治療期間が延長してしまうことにつながります。そのため、毎日の歯磨きでできるだけ磨き残しをなくし、虫歯や歯周病にならないようにすることが大切です。

特に、虫歯の治療によって歯の形が大きく変わってしまうと、マウスピースが入らないことでマウスピースの作り直しが必要になり、その分、治療期間が延長してしまいます。

インビザライン矯正中は歯ブラシだけでなく、虫歯になりやすい歯と歯の間にはフロスや歯間ブラシ、歯の重なったところや細かい部分にはタフトブラシなどの補助用具を使用するのがおすすめです。

⑤定期的に歯科医師のチェックを受ける

インビザライン矯正は、患者様自身でマウスピースを管理してすすめる治療ではあるものの、1~2か月に1回程度は歯科医師による治療のすすみ具合のチェックを受ける必要があります。予定通りに歯が動いているか、マウスピースの装着方法に問題はないか、マウスピースの調整が必要かなどを確認します。

マウスピースの不具合や歯の動き具合にトラブルがあっても、通院していなければ気付かず、治療がうまくすすまない原因になるかもしれません。定期的に歯科医師に経過を診察してもらうことで、予定通りに治療がすすめられるのです。

仕事などでどうしても予約日に通院できないこともあるかもしれませんが、なるべく定期的に歯科医院を訪れるようにしましょう。

まとめ

笑顔の女性歯科医

インビザラインの治療期間の目安は、2~3年程度といわれています。

しかし、マウスピースの装着時間が20時間よりも短かいことや、マウスピースの装着方法が間違っていることが原因で、この期間よりも延長してしまうことがあるため注意が必要です。

インビザラインの治療が延長してしまうと、予定通りの位置に歯が動かず、リファインメントやマウスピースの作り直しが必要です。インビザライン矯正では新たにマウスピースを作成するのに、1か月程度はかかるため、その分期間も費用もかかってしまいます。

インビザラインの治療期間を延長させないためには、まずはマウスピースの装着時間が20〜22時間よりも短くなっていないか、正しく装着できているかなど、マウスピースの装着方法を見直してみましょう。

インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

歯ぎしり・食いしばり癖によるインビザラインへの影響と対策!

2023年7月27日
インビザラインを装着する女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

歯ぎしり・食いしばりは、上下の歯を強く押し当てるものであり、人によっては歯の表面が削れることもある行為です。インビザラインは薄いプラスチックでできており、強い衝撃が苦手なため、インビザラインが割れてしまうおそれがあります。そのため、歯ぎしりや食いしばり癖のある方は気を付けなければなりません。

今回は、歯ぎしり・食いしばり癖のある人がインビザラインを行う場合、具体的にどのような影響があるかを解説します。

歯ぎしり・食いしばりとは?

歯を強く噛みしめる女性

歯ぎしりとは、睡眠中や日常生活の最中に無意識に歯を強くこすりあわせる行為のことを指します。ストレスや睡眠障害などが原因で引き起こされ、長期的に続くと歯がすり減ることや歯周病が悪化することなどにつながるでしょう。

一方、食いしばりとは、精神的な緊張やストレスを和らげるため、または困難な状況に直面したときに感情を抑制するために、意識的または無意識的に歯を噛みしめる行為を指します。こちらも長期的に続くと、顎関節症や頭痛などを引き起こす可能性があります。

どちらもストレスや過度な緊張が原因となることが多いため、リラクゼーションやストレスの管理が有効な対策です。また、異常な歯ぎしり・食いしばりが続く場合は、歯科医師に相談することをおすすめします。

歯ぎしり・食いしばり癖の原因

歯の模型を手に持つ男性医師

歯ぎしり・食いしばり癖の原因には、何があるのでしょうか。よく見られるケースについて、それぞれ解説します。

ストレス

歯ぎしり・食いしばり癖の主な原因の1つは、ストレスです。

常に高いストレスレベルにさらされていると、無意識のうちに歯を強く食いしばる人や歯ぎしりをする人がいます。これは、ストレスが神経系に影響を与えることから、体がストレスの影響による緊張を緩和しようとするためです。

集中している状態

歯ぎしり・食いしばりの癖は、しばしばストレスや集中している状態に起因します。

精神的なプレッシャーは、無意識のうちに顎の筋肉を緊張させ、歯を強く噛みしめる行為などにつながる可能性があるでしょう。また、特定の作業や問題に集中して取り組むときや、スポーツなどの高度な運動タスクを実行するときも同様です。顎を閉じることが精神的な集中とリンクしているため、歯が強く圧迫されるのです。

歯並びや噛み合わせの悪さ

正常な噛み合わせは、上下の歯が適切に接触することで組織を保護し、食物を効率よく咀嚼します。

しかし、歯並びや噛み合わせが悪いと噛む力が均等に分散せず、一部の歯に過剰な負荷がかかることがあります。特に、噛み合わせの悪い状態を改善しないと、歯ぎしり・食いしばりの癖につながることがあるでしょう。

眠りが浅い

歯ぎしり・食いしばりの癖は、睡眠障害が原因の一つとされています。睡眠の質が悪く、睡眠中に歯ぎしりをするケースがあるでしょう。

通常、深い眠りに入ると筋肉はリラックスしますが、眠りが浅い場合や睡眠障害がある人は筋肉が十分にリラックスせず、歯ぎしりを起こすことが多いのです。

歯ぎしり・食いしばり癖があってもインビザライン治療は受けられる?

インビザラインを手に持ち考え込む男性

歯ぎしり・食いしばりの癖がある患者さまでも、インビザラインの治療を受けることは可能です。

ただし、症状が強い場合は、インビザラインのアライナー(装置)にダメージを与える可能性がありますので、必ず歯科医に相談し、詳細な診断を受けましょう。

また、歯ぎしり・食いしばりの癖がある方がインビザラインを使用する場合、通常以上にアライナーの交換頻度が高まる可能性があります。治療期間や費用が変動する可能性もあるため、具体的な治療計画は歯科医と十分に話し合うことが大切です。

歯ぎしり・食いしばり癖によるインビザラインへの影響

指をかんで不安そうな女性

歯ぎしり・食いしばりの癖があると、インビザラインにどのような影響が出るのでしょうか。治療前に知っておくことで、円滑に治療を進めることにつなげましょう。

インビザラインの変形や割れるリスク

歯ぎしり・食いしばりが強いと、インビザラインはその圧力により変形や破損のリスクが高まります。インビザラインは、患者さまそれぞれの歯の形状に合わせて作られるため、その形状を保つことが重要です。

しかし、強い力がかかると、予定されていた形状を保てず効果が落ちる可能性があるでしょう。また、歯ぎしり・食いしばりによる力が強すぎる場合、インビザライン自体が割れることもあります。

これらの問題を避けるため、治療開始前に歯ぎしり・食いしばり癖があることを歯科医に確実に伝えましょう。

矯正治療の遅れ

歯ぎしりや食いしばりの習慣は、インビザラインに悪影響を与える可能性があります。これらの癖は、矯正治療を遅らせる原因となることもあるでしょう。

歯ぎしりによる圧力は、矯正治療の進行を妨げ、アライナーの適合性を損なう可能性があります。さらに、食いしばりにより、アライナーが破損するおそれれもあるでしょう。

これらの問題を避けるためには、睡眠中の歯ぎしりを防ぐマウスガードを使用することや、ストレス管理の手法を導入することが推奨されます。

顎関節への負荷

インビザラインはクリアなアライナーで歯列を整える治療法であり、歯ぎしり・食いしばり癖があると影響を受ける可能性があります。

通常、これらの癖は、無意識のうちに強い力で歯を食いしばることで、アライナーに過度なストレスを加えることとなるでしょう。その結果、アライナーに亀裂や破損の可能性があります。また、強い力が顎関節に加わると、インビザライン治療の進行が遅れることや、顎関節症の原因となる可能性も出てくるでしょう。

これらの癖がある場合、治療自体に取り組む前に、まずこれらの癖を改善する治療が必要です。歯ぎしり・食いしばり癖の改善後であれば、インビザラインによる治療を安全に、そして確実に進めることができます。

矯正治療の定期的な経過観察が必要

歯ぎしり・食いしばり癖は、インビザラインで利用する歯科装置に悪影響を及ぼす可能性があります。

適切な位置に調整された歯の移動、インビザライン自体の傷みや破壊のおそれがあるでしょう。そのため、矯正治療を受けている間は、定期的に歯科医師の監督のもとで治療の経過を観察し、必要に応じて治療計画を見直すことが重要です。

矯正治療は長期にわたるものですので、生活習慣の見直しも含めて適切なケアが不可欠といえます。

歯ぎしり・食いしばり癖の対策

インビザラインを持って笑顔の女医

歯ぎしり・食いしばり癖の対策として、日常で取り組める方法がいくつかあります。意識して行うことで、改善につなげることができるでしょう。

あおむけで寝る

歯ぎしり、食いしばり癖を改善するためには、あおむけで寝ることをおすすめします。あおむけで寝ることで顎の力が自然と解放され、歯ぎしりや食いしばりを抑制することが可能です。

また、ストレス管理も重要といえるでしょう。十分な睡眠を取る、適度な運動をする、リラックスできる時間を作るなどの方法を取り入れてみてください。

頬杖をやめる

頬杖という行為は、ふだん意識せずに行っていることが多いでしょう。

まずは頬杖をつく癖に気づくことが大切です。頬杖をつくと、無意識に顔の筋肉に力が加わり、食いしばりにつながることがあります。頬杖の癖に気づいたら、無理にやめるのではなく、まずは頬杖を減らすことを目指しましょう。

噛み合わせを確認する

歯ぎしり・食いしばり癖の対策を行う際には、噛み合わせを確認しましょう。

正しい位置で噛み合わせができているか、無理な力を入れていないかなど、日常生活の中で自己チェックすることが大切です。問題があると気づいた場合には、歯科医へ相談しましょう。

飲酒量を控える

歯ぎしり・食いしばり癖の対策には、飲酒量を控えることも大切です。

アルコールには、気分のリラックスを促す機能があります。

しかし、過剰な摂取は睡眠の質を落とし、歯ぎしりや食いしばりを引き起こす可能性があるのです。飲酒を控え、規則正しい生活習慣を送り、睡眠環境を整えることで、癖の改善につなげましょう。

まとめ

歯科医院で笑顔の患者と医師

インビザラインは、薄いプラスチックを使用した器具です。強い衝撃を与えると破損してしまうので、極力強い力は避けなくてはいけません。そのため、インビザラインを利用した治療を受ける際には、歯ぎしり・食いしばり癖がないかどうかの確認が大切です。

歯ぎしり・食いしばりの原因は、ストレスや噛み合わせなど、さまざまです。インビザラインで矯正することにより噛み合わせは改善されますが「矯正中にいかに歯ぎしり・食いしばりをせず、インビザラインを傷めずに矯正を続けられるか」が大切です。

歯ぎしり・食いしばり癖によるインビザラインへの影響についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインを装着したまま食事しても大丈夫?飲食時の注意点!

2023年6月18日
机の上に置かれたマウスピースと白いケース

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

「インビザライン治療中の食事はマウスピースを外したほうがいい?」「お菓子やジュースはつけたままでも大丈夫?」などの疑問をもったことがある方はいませんか。

インビザライン矯正中に飲食をしたい場合は、必ずマウスピースを外しましょう。水を飲むとき以外は外さなければいけません。

今回は、インビザライン治療中の飲食の注意点を解説します。注意点を守らず飲食をすると、マウスピースの破損などが起きて治療が停滞し、余計な時間と費用がかかる可能性があります。正しい知識を身につけ、スムーズに治療を進めましょう。

インビザラインを装着したまま食事しても大丈夫?

顎に手を当てて悩むインド人女性

マウスピースを外して食事をしなければいけない理由は、以下のとおりです。

・虫歯のリスクが高まる

・マウスピースが着色する可能性がある

・マウスピースが破損する可能性がある

ひとつずつ解説します。

虫歯のリスクが高まる

インビザライン治療中にマウスピースをつけたまま食事をすると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。歯とマウスピースの間に食べかすが入り、細菌が繁殖して虫歯や歯周病の原因を作るからです。

また、マウスピースを装着したまま飲食をすると、唾液が口の中に行きわたりません。唾液には口の中を殺菌する作用があるため、唾液が行きわたらないと口の中の雑菌の繁殖を防げず、不衛生な状態になります。

虫歯ができると、治療を優先するために矯正治療を一時中断する必要があり、当初の矯正計画より時間を要する場合もあります。計画どおりに矯正治療を進めるために、必ずマウスピースを外して食事をしましょう。

マウスピースが着色する可能性がある

マウスピースをつけたまま食事をすると、装置に食べ物の色素がつき黄ばみの原因となります。インビザライン矯正のマウスピースは透明な素材でできているため、着色すると目立つでしょう。特に、カレーやコーヒー、トマトソースなどは色素が濃く着色しやすいため注意が必要です。

また、マウスピースを装着したまま食事をして色素が付着した状態で過ごすと、マウスピースに残った色素によってアタッチメントや歯が着色する可能性があります。

目立たずに矯正できる審美性の高さからインビザライン矯正を選ぶ人も少なくありません。着色するとマウスピースを装着していることがわかりやすくなるため、マウスピースが着色しないように外して食事をしましょう。

マウスピースが破損する可能性がある

マウスピースを装着したまま食事をすると、変形やひび割れなどの原因となります。

インビザライン矯正のマウスピースは、ポリウレタンなどのプラスチックで作られており、厚さが0.5mm程度しかないため、食べ物を噛む強い力には耐えられません。マウスピースが破損すると矯正に必要な力が加えられず、効果が弱まります。マウスピースを作り直すための時間が必要になり、治療が予定どおりに進まなくなるでしょう。

インビザライン治療中の飲食で気を付けること

友達とランチを楽しむ女性

インビザライン治療中の飲食で気を付けるべきことは、以下の3つです。

・外したマウスピースは専用ケースで保管する

・食後は必ず歯磨きをする

・マウスピースは食後に必ず再装着する

ひとつずつ解説します。

専用ケースで保管する

飲食事に外したマウスピースは、必ず専用ケースで保管しましょう。

ティッシュや紙ナプキンなどに包んで保管すると、誤って捨てる場合や、強い力が加わって破損する場合があります。マウスピースを紛失した場合も作り直しが必要になり、余計な時間と費用がかかるため、外したらケースで保管することを習慣化しましょう。

食後は必ず歯磨きをする

食後にマウスピースを装着する際は、必ず歯磨きをしてください。

歯磨きをせずマウスピースを装着すると、歯とマウスピースの間に残った食べかすから雑菌が繁殖し、虫歯や歯周病の原因となります。また、カレーやコーヒーなどの色素の濃いものを飲食したあとは、歯に残った色素でマウスピースが着色する可能性があります。外出先などで歯磨きが難しい場合は、マウスウォッシュで口の中を清潔にしてから装着しましょう。

マウスピースは食後に必ず再装着する

食前に外したマウスピースは、食後に必ず再装着しましょう。

インビザライン矯正では、マウスピースを1日20〜22時間以上装着しなければいけません。装着時間が短いと矯正の効果が十分にあらわれず、治療計画に遅れが生じるでしょう。また、噛み合わせが悪くなる可能性や歯茎が露出する可能性もあります。家族に声をかけてもらう、リマインダーを活用するなど、マウスピースの装着忘れを予防しましょう。

インビザライン治療中に控えたほうがよい食べ物

びっくりマークが書かれた積み木を持つ手

インビザライン治療中に控えたほうがよい食べ物は、以下の2つです。

・硬い食べ物

・粘着性のある食べ物

ひとつずつ解説します。

硬い食べ物

インビザライン矯正中は、せんべいやフランスパンなどの硬い食べ物を避けましょう。

矯正治療では、顎の骨に埋まっている歯を動かすため、歯が不安定で敏感な状態になります。特に、マウスピースを交換して間もない時期は、痛みを感じやすいです。硬いものを食べるときは、小さく切るなど工夫しましょう。

粘着性のある食べ物

餅やキャラメル、ガムなどの粘着性のある食べ物も控えましょう。

マウスピースを外して食べるため問題ないと考える方も多いですが、粘着性のある食べ物は歯の表面に残りやすいです。ガムなどを食べたいときは、マウスピースを外してキシリトールガムを噛むとよいでしょう。

インビザライン治療中に控えたほうがよい飲み物

机の上に置かれた、温かい飲み物が入った2つのカップ

インビザライン治療中は、水や無糖の炭酸水であれば装置をつけたまま飲んでも問題ありません。控えたほうがよい飲み物もあるため注意しましょう。

控えたほうがよい飲み物は、以下の3つです。

・熱い飲み物

・色素が濃い飲み物

・甘い飲み物

ひとつずつ解説します。

熱い飲み物

インビザライン治療中は、マウスピースをつけたまま熱い飲み物を飲むのは控えましょう。高温によってマウスピースが変形する可能性があります。

マウスピースをつけたまま飲めるのは、冷たい水や常温の水だけです。熱いお茶や白湯を飲みたい場合は、マウスピースを外してから飲みましょう。

色素が濃い飲み物

コーヒーや紅茶、赤ワインなどの色素が濃い飲み物も、マウスピースを外してから飲んでください。マウスピースが着色する可能性があり、インビザラインのメリットである審美性が損なわれます。

色素が歯についたまま再装着すると、マウスピースに着色する可能性があるため、コーヒーなどを飲んだあとは必ず歯磨きをしてから再装着してください。

甘い飲み物

ジュースやスポーツドリンクなどの甘い飲み物は避けましょう。糖分が多量に含まれているため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

特に、インビザライン治療中は口の中の唾液の循環が悪くなり、殺菌作用が弱まるため、ふだんより虫歯になりやすい状態です。スポーツのときも水を飲むのが好ましいですが、運動量が多くやむを得ない場合は、主治医に相談してください。

まとめ

マウスピースを両手で持って笑う女性

今回は、インビザライン治療中の飲食時の注意点について解説しました。

インビザライン治療中は、必ずマウスピースを外して飲食を行い、破損や着色を防ぎましょう。マウスピースを外した際は、紛失や破損を防ぐために専用ケースで保管し、食後は歯磨きしてから再装着してください。

また、マウスピースが破損する可能性があるため、硬い食べ物や粘着性のある食べ物を避けましょう。熱い飲み物や甘い飲み物、色素の濃い飲み物も、マウスピースの破損や着色につながる可能性があります。

慣れるまでは食事のたびにマウスピースを着脱するのが手間に感じますが、習慣化すると意識せずに行えるようになります。正しい知識と習慣を身に着け、きれいな歯並びを目指しましょう。

インビザライン矯正についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインの装着時間が20時間以下だとどうなる?

2023年6月4日
インビザラインを装着する女性の口元

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインは、マウスピースを1日20~22時間以上装着することを前提に治療計画を立てています。そのため、マウスピースの装着時間が20時間以下の場合、うまく治療が進まず、理想の歯並びにならないかもしれません。

今回は、インビザラインの装着時間が20時間以下の場合に起こる悪影響について解説します。インビザラインの装着時間を守る方法もあわせてご紹介しますので、インビザライン治療中の方やインビザライン治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

インビザラインとは

インビザラインを手に持って空に掲げる

インビザラインとは、透明のマウスピースを装着することで歯並びを整える治療法です。

ワイヤー矯正は、歯に装着したブラケットにワイヤーを通して力を加えることで歯を動かす治療法ですが、インビザラインは薄くて透明なマウスピースを何枚も交換して徐々に歯を動かします。そのため、違和感や痛みが少なく、矯正治療中でも目立つことはありません。自分の好きなタイミングで取り外せるので、治療中でも食事や歯磨きがふだんどおり行えることもメリットです。

適切な装着時間

マウスピースを手に持ってもう一つのマウスピースをはめる女性

インビザラインは、マウスピースを1日20~22時間以上装着し、1~2週間ごとに患者様自身でマウスピースを交換して治療を進める矯正治療です。そのため、食事や歯磨きが終わったら、すぐにマウスピースを装着しなければいけません。

しかし、外食などで装着時間が20時間以下になることもあるでしょう。ふだん装着時間を守っているなら、たまに装着時間が短い日があっても問題ない場合が多いです。マウスピースの装着時間が20時間以下の日が続いたり、1日マウスピースを装着し忘れたりすると、治療が計画どおりに進められなくなるかもしれません。

インビザライン治療を計画どおりに進めるには、マウスピースの装着時間を守り、適切なタイミングでマウスピースを交換することが重要です。

装着時間が20時間以下の場合に起こる悪影響

モヤモヤを浮かべて悩む女性

マウスピースの装着時間が20時間以下の日が続くことで起こる悪影響は、以下の4つです。

治療期間が延びる

インビザラインは、マウスピースを1日20~22時間以上装着することを前提に、治療計画を立てています。装着時間が短い日が続くと、計画どおりに歯が動かず、治療期間が長引く可能性があります。

治療がうまく進まないことで「お金をかけたのに思っていた歯並びにならなかった」など、インビザライン治療を受けたことを後悔するかもしれません。

インビザラインは、患者様ご自身で進めていく矯正治療なので、患者様の努力が必要不可欠です。理想の歯並びを手にいれるために、マウスピースの装着時間を守りましょう。

噛み合わせが悪くなる

マウスピースの装着時間が短いことで、うまく歯が動かず、噛み合わせが悪くなることがあります。インビザライン治療で一時的に噛み合わせが悪くなっても、マウスピースの装着時間を守り、適切な時期に交換をしていれば噛み合わせもよくなるはずです。

インビザライン治療中は、マウスピースの装着時間が20時間以下にならないように注意しましょう。

歯が後戻りする

後戻りとは、インビザライン治療によって動いた歯が、もとの位置に戻ってしまうことです。マウスピースの装着時間が短いほど、歯が後戻りしやすくなります。

マウスピースをつけ忘れた日がある場合や、極端にマウスピースの装着時間が短い場合は、治療前の歯並びに戻ることもあるため注意が必要です。

歯根が露出する

マウスピースの装着時間が短いにも関わらず、交換時期だからといって新しいマウスピースを装着すると、強い力がかかりすぎて歯茎が下がることがあります。

インビザラインは、もとの歯並びから少しずらしてマウスピースを作成し、ずれによって歯に圧力をかけることで歯を動かします。圧力によって歯の周りの歯根膜が引っ張られ、歯の周りの骨が溶け始めるのです。徐々に骨が溶けてできたすき間に歯が移動することで歯並びを整えるのがインビザライン矯正です。

マウスピースの装着時間を守らず、歯があまり動いていない状態で次のマウスピースを装着すると、歯にかかる圧力が強すぎることで、歯が痛くなったり歯の根っこが露出したりするなどのトラブルが起きる可能性があります。

装着時間を守るための方法

123と書かれた積み木を並べる

インビザラインのマウスピースを1日20~22時間以上装着しなければいけないとわかっていても、難しい場合もあるでしょう。

マウスピースの装着時間を守る方法を3つご紹介します。

食事の時間を決める

インビザラインは、食事や歯磨き以外のほとんどの時間、マウスピースを装着していなければいけません。毎日決まった時間に食事と歯磨きを行い、すぐにマウスピースをつけると装着忘れを防ぐことができるでしょう。

また、仕事や学校など家を出るまでに時間の余裕がないと、マウスピースをつけ忘れて出かけてしまうかもしれません。ふだんから早寝早起きをするなど、規則正しい生活を心がけることで、マウスピースの装着忘れを防止できるだけでなく、健康的な生活が送れるでしょう。

リマインダー機能を活用する

リマインダーとは、予定の時間を知らせる、スケジュールを管理するなどができる機能です。例えば、食事の際などにマウスピースを外したときは、リマインダーを設定しておくことでマウスピースの装着忘れを防げるでしょう。

インビザラインの装着時間を管理したり、交換時期を知らせてくれたりする便利なアプリもあります。マウスピースの装着を忘れることが多い方やマウスピースの装着時間が20時間以下になることが多い方は、リマインダー機能やアプリを活用しましょう。

1つ前のマウスピースを保管しておく

マウスピースを外出先で失くす、破損するなどのトラブルは珍しいことではありません。マウスピースが破損・紛失した場合、作り直しに時間がかかって治療が長引くだけでなく、追加の費用がかかる場合もあります。

外出する際は、1つ前に使っていたマウスピースを携帯するとよいでしょう。万が一マウスピースを失くした場合でも、1つ前のマウスピースを装着することで、歯が後戻りするのを防げます。

また、マウスピースを外したあとにティッシュなどで包むと、破損や紛失の原因になります。マウスピースを外したときは、マウスピースケースにいれて保管しましょう。

まとめ

マウスピースを両手で持つ長髪の女性

インビザラインは、透明なマウスピースを使用するため、目立つことなく矯正治療を行えます。また、自分の好きなタイミングで取り外しができることも大きなメリットです。

しかし、マウスピースの装着時間が短いと、計画どおりに治療が進まず、理想の歯並びにならない、歯が後戻りするなどのトラブルが起きるかもしれません。

マウスピースの装着時間は、1日20~22時間以上が推奨されています。装着時間を守るには、決まった時間に食事をし、食後はすぐに歯を磨いてマウスピースを装着するように注意しましょう。スマートフォンのリマインダー機能や便利なアプリを活用するのもよいでしょう。インビザラインは、患者様ご自身で進めていく矯正治療なので、患者様の努力が必要不可欠といえます。

理想の歯並びを手にいれるために、できるかぎりマウスピースの装着時間が20時間以下にならないように努めましょう。

インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインで歯が動いている気がしない?原因と対処法を徹底解説

2023年5月28日
オレンジ色の背景にマウスピースを持つ手

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインは、マウスピースを装着することで徐々に歯を動かし、歯列を矯正する方法です。

しかし「インビザラインの効果を感じられない……」「効果を感じられないけどどうしたらいいかわからない」などのお悩みを持つ方がいます。

今回は、インビザラインの仕組みや、効果を感じられない場合の理由、対処法などを詳しく解説します。インビザラインの効果についてお悩みや疑問をおもちの方は、ぜひ参考にしてください。

インビザラインの仕組み

マウスピースをはめる女性

なぜマウスピースを装着するだけで歯並びが変わるのか疑問に思う方もいるでしょう。まずは、インビザラインの概要と仕組みについて解説します。

インビザラインとは

インビザラインでは、マウスピース型の矯正装置を装着することで歯列矯正を行います。審美性が優れていること、日常生活の制限が少ないことから近年注目されている歯科矯正のひとつです。

インビザラインの仕組み

インビザラインで歯列矯正ができる原理は、ワイヤー矯正と変わりません。歯を支えている歯槽骨や歯根膜に力を加えることで、歯と歯の間にスペースを作り出していきます。歯根膜がもつ、ある程度の厚みを保とうとする性質を利用して徐々に歯を理想の場所へ動かすのです。

インビザラインでは、iTeroとよばれる3Dスキャナーで口腔内を撮影し、歯並びや噛み合わせなどの情報を得ることができます。得た情報をもとに矯正後の歯並びをシミュレーションし、一人ひとりに合わせたマウスピースを作製することが可能です。

ワイヤー矯正では、U字に装着したワイヤーがもとに戻ろうとする力を利用して矯正を行います。そのため、歯の状態を定期的に確認しながらワイヤーの締め方を微調整する必要があるのです。

一方、インビザラインでは数十個のマウスピースを定期的に交換することで歯列矯正を行います。数十個のマウスピースは、もとの歯列に対して少しずらして作製されており、ずれによって一定の圧力がかかることで歯が動いていくのです。

マウスピースは約10日~2週間で次のものに交換します。1枚のマウスピースで動かせるのは約0.25mmで、少しずつ歯を動かしていくため痛みや不快感が少ないとされているのです。

効果が感じられない理由

顎に手を当てて悩む女性

インビザライン治療をしていても、効果が感じられないと不安に思う方がいます。効果が感じられない理由を解説します。

歯が少しずつ動くため効果を感じにくい

1枚のマウスピースでは約0.25mmしか歯が動きません。インビザラインでは少しずつ歯を動かすため、治療開始から半年ほどは効果を感じられない方が多いです。

しかし、マウスピースを交換するたびに歯列が整うことを実感できるでしょう。治療期間は約2〜3年といわれていますが、終わりが近づくと理想の歯並びに近づきます。

マウスピースの装着時間を守っていない

インビザラインでは、マウスピースは1日20〜22時間装着することが推奨されています。常に一定の圧力をかけることが重要なため、食事や歯磨きのとき以外は装着することが基本です。

マウスピースの装着時間を守れていないと、歯列矯正が予定どおりに進まず効果を感じにくくなります。

適切な時期にマウスピースを交換していない

マウスピースは約10日~2週間使用したあと、次のマウスピースに交換します。患者さまに合わせてスケジュールが立てられているため、スケジュールどおりに交換していくことが重要です。

交換時期が守られていないと、歯列矯正がスムーズに進まず効果を感じにくくなるでしょう。

マウスピースの装着方法が誤っている

装着方法が誤っており、マウスピースが歯にフィットしていないと、治療効果が出にくくなります。

指導されたとおりにマウスピースを装着することが大切です。

マウスピースが破損している

破損したマウスピースを装着すると、本来よりも密着性が低下し矯正力に影響を及ぼします。

密着しないと一定の圧力が歯にかからない、理想の力の向きと違う方向へ圧力がかかるなどの問題が起きるのです。そのため、マウスピースが破損した場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。

治療計画が適していない

インビザラインでは、クリンチェックとよばれるソフトを使用して治療計画を立てます。大まかな治療計画をコンピュータが作成し、作成された治療計画を歯科医師が確認して修正を行います。

修正が行われない場合や、歯科医師が行った修正が不適切な場合は、治療効果を感じにくいです。コンピュータを使用するためどの歯科医院でも同じ効果を得られると思う方もいるかもしれませんが、歯科医師の腕によって矯正の進み方や仕上がりに差が出るといえるでしょう。

虫歯や歯周病がある

矯正治療を始める前に、虫歯や歯周病は治療する必要があります。矯正治療の途中で虫歯や歯周病になった場合、虫歯の治療を優先することによって矯正治療が遅れる可能性があります。

治療が遅れると、効果を感じるまでに時間がかかるでしょう。

効果が感じられない場合の対処法と注意点

注意マークが書かれた黒板を掲げる女性

インビザラインの効果を感じにくいとされる原因を説明しました。次に、効果が感じられない場合の対処法と注意点を説明します。

しっかり調べて歯科医院を選択する

受診する歯科医院はしっかりと選びましょう。

先述したように、インビザラインでは、同じソフトを使用していても歯科医師の腕によって効果が左右されることがあります。受診前にホームページを確認する、電話で問い合わせをするなど、インビザラインを得意とする歯科医院を探すことが大切です。

マウスピースの装着時間と交換時期を守る

マウスピースの装着時間や交換時期を守らないと、治療計画から逸脱して効果を感じにくくなります。そのため、歯科医院で指示された内容をしっかりと守る必要があります。1日20〜22時間マウスピースを装着するよう徹底することや、マウスピースの交換時期を忘れないようカレンダーに記入するなど、工夫して矯正治療に取り組みましょう。

インビザラインではマウスピースの交換ごとに受診する必要はなく、来院回数が少ないため、自分でしっかりとマウスピースを管理することが重要です。

破損・紛失した際はすぐに連絡する

装着しているマウスピースを破損・紛失した場合は、早めに歯科医院へ連絡しましょう。

破損したマウスピースをそのまま装着すると、口腔内を傷つけることや、間違った方向へ圧力をかけることにつながるため避けましょう。早めに歯科医院に相談することで、治療の遅れを防ぐことができます。

口腔ケアを徹底する

矯正治療の途中で虫歯や歯周病になると、矯正を中断して治療を行うことになるでしょう。

治療によっては歯の形が変わってマウスピースが合わなくなり、治療を遅らせる原因となります。マウスピースを清潔に保てるよう飲食の際は外す、歯磨きの際に歯間ブラシやフロスを使用するなど、虫歯予防に努めることが大切です。

装着時にチューイーを使用する

マウスピースがしっかりとフィットしていないと、治療効果が発揮されません。

マウスピース装着時にチューイーとよばれる棒状の道具を使用することで、マウスピースの浮きを防ぐことができます。チューイーをガムのように10分程度正しく噛むだけで、マウスピースが歯にフィットします。

まとめ

マウスピースを両手で持って前に出す女性

今回は、インビザラインで効果が感じにくくなる原因や対処法について解説しました。

来院回数が少なく自己管理が重要な治療ですが、適切に治療を続けていくことで理想の歯並びを手に入れることができます。インビザラインでは治療後の歯並びも画像で確認することができるため、それをモチベーションに日々の治療に励みましょう。

この記事を参考に、インビザラインの仕組みを理解し、効果が実感できるまでに時間がかかることを知っておきましょう。

インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザラインの交換日数はどれくらい?交換後に起こりえるトラブルと対処法も解説!

2023年2月8日
青い服を着た髪の長い女性が顔を覆っている

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインの交換日数は1〜2週間が一般的ですが、歯の状態や装着方法によって交換日数が変動することがあります。交換日数を延ばさないためには、指示通りにマウスピースを装着することが大切です。

この記事では、インビザラインの治療中に起こりうるトラブルや治療を計画通りにすすめるためのポイントについて解説します。

インビザライン治療の流れ

歯科医の治療器具

インビザライン治療を行う場合、開発元であるアメリカの会社を通してシミュレーション動画やマウスピースを作成する必要があり、すぐに治療を開始することはできません。

まず、インビザライン治療の流れについてご紹介します。

カウンセリング・問診

簡単に歯並びの状態を確認して、虫歯や歯周病などがないかチェックします。

虫歯や歯周病がある場合は、インビザラインを始める前に完治させなければなりません。インビザライン治療にあたって、抜歯や歯を削る必要があるかも確認します。治療中の痛みや治療費など不安や疑問がある場合はここで解決しておきましょう。おおよその治療方法や治療期間が決まります。

精密検査、シミュレーション

治療計画をたてるために、レントゲン撮影や口腔内の写真撮影などの精密検査をおこないます。スティック型のカメラで口腔内をスキャンするため、歯を型取る必要はありません。

撮影データは、アメリカにあるアライン・テクノロジー社に送られます。クリンチェックと呼ばれる3Dソフトを使用して、インビザラインのシミュレーション動画が作成されます。シミュレーション動画は治療結果も予測してくれるため、矯正後のイメージを確認することが可能です。治療に必要なマウスピースの枚数を割り出し、治療計画が決められます。

アライナー作成

シミュレーション動画では歯根部分の動きが再現されないため、矯正歯科の医師が治療計画を微調整して、アライン・テクノロジー社に提出します。

修正されたシミュレーション動画を参考に、アライナー(マウスピース)が作成されます。治療に必要なすべてのアライナーがアメリカから矯正歯科に一括で送られます。届くまでの期間は1か月〜1か月半ほどです。

治療開始

アライナーが届いたら、インビザライン開始です。

開始時にアライナーをまとめて渡すところもあれば、交換形式で渡すところもあり、矯正歯科によって対応は異なります。アライナーの装着方法を確認し、マウスピースの取り扱いや治療中の注意点などの説明を受けます。

インビザラインの交換日数

歯の模型の中に人間の模型がある

インビザライン治療の際、1つのアライナーで0.25㎜ほど歯を動かすことができます。1〜2週間で交換すると、歯の移動量は1か月1mm程度になるでしょう。

交換日数は、歯並びや年齢によって変わりますが、だいたい2週間で交換することが多いです。シミュレーション動画を参考にして治療をすすめていきますが、最終判断は担当医師が行います。「インビザラインの治療開始時は2週間くらいでアライナーを交換していたけれど、矯正の終盤ごろには動かす距離が短くなるため、交換日数が5日になった」というケースもあります。インビザラインの交換日数は歯列の状態に影響されるため、交換日数が長くなったり短くなったりと不規則になることもあるでしょう。

交換日数を決める3つの要素

レントゲン写真を見てテーブル越しに話す人

インビザラインの交換日数は、歯の動かし方や組織の代謝が影響します。交換日数を決める要素は、3つあります。ここでは、交換日数を決める要素とそれぞれの日数が長くなる場合と短くなる場合について、詳しく解説します。

歯並び

インビザラインの交換日数は、歯をどのように動かし、どの程度を動かすかで決まります。

歯科矯正は「傾斜移動」と「歯体移動」の2つの動きがあります。傾斜移動とは、出っ歯など斜めになっている歯をまっすぐにする動作です。歯根を移動させる必要がないため、交換日数は短くなる傾向があります。歯体移動とは、歯根を動かし歯を平行に移動させる方法です。歯がガタガタしている叢生(そうせい)・すきっ歯などは、歯を平行に動かす必要があるため、交換日数は長くなります。

マウスピース矯正は平行移動が苦手なため、ほかの矯正方法に比べて治療期間が長くなるでしょう。抜歯が必要であったり、歯の動かす距離が長かったりすると、インビザラインの交換日数は長くなる傾向にあります。

年齢

歯科矯正は、歯槽骨の吸収と再生のサイクル(リモデリング)に合わせて歯を動かします。代謝のスピードに合わせずに無理に力を加えると歯根や骨にダメージを与える場合があるので、歯は慎重に動かさなければなりません。

年齢を重ねると歯茎や骨の代謝が悪くなるため、歯を動かすのに時間がかかり、インビザラインの交換日数が長くなる場合が多いでしょう。新陳代謝がいい場合は歯槽骨のリモデリングも早く、インビザラインの交換日数が短くなる傾向があります。

アライナーの装着時間

アライナーの装着時間は、1日20〜22時間以上です。

しかし、指定された装着時間を満たしていない場合、交換日数が延びることがあります。アライナーの装着は、長ければ長いほど歯を動かす量が増えるため、交換日数は短くなります。交換日数を短くしたいのであれば、できる限りアライナーを長く装着しましょう。旅行などのイベントで装着時間が短くなる場合は、交換日数を一時的に長くすることをおすすめします。

治療開始から1か月程度は交換日数を長くして様子をみる場合があります。一日の平均装着時間を記録し、可能であれば交換日数を短くしていくという方法です。通院の際に装着状況を聞かれるため、正直に報告するようにしましょう。

インビザラインの交換後のトラブルと対処法

青い背景の前でインビザラインと矯正器具をはめた歯の模型を持っている

インビザラインを交換したあとに、マウスピースが合わなかったり痛みが生じたりなどのトラブルが起きる場合があります。トラブルの対処法も合わせてご紹介します。

マウスピースが入らない

マウスピースが入らない場合は、シミュレーションどおりに歯が動かなかったことが考えられます。

アライナーは、治療前のシミュレーション動画によって一括で作成されますが、計画通りに歯が動かなかったことにより、予定していたマウスピースが入らなくなることがあります。マウスピースが入らなくなった場合は再評価を行い(リファインメント)、アライナーを追加作成します。作成に1か月以上かかるため、治療期間が延びることは避けられません。

ほかに考えられる原因としては、マウスピースが不良品という場合です。不安を感じたら、すぐに医師に伝えましょう。

マウスピースが浮く

マウスピースが大きく浮く場合は、治療が順調にすすんでいない可能性が考えられます。

アライナーは、歯を動かす分のスペースはありますが、基本的に歯に密着している状態です。前歯はわずかに浮くことがあるので「奥歯が浮いていないか」が重要です。マウスピースが浮く場合は計画通りに歯が動いていない可能性があるため、直ちに医師に報告しましょう。

口の粘膜が痛い

マウスピースの端が鋭くなっていると、歯茎などの粘膜に触れることで痛みを感じることがあります。

矯正歯科にマウスピースを持参すれば滑らかになるよう調整してくれるので、痛みを感じるときは我慢せず医師に相談してください。ハサミややすりなどを使用してご自身で削ろうとすると、マウスピースが破損する危険性があるので絶対にやめましょう。

歯が痛い

インビザラインは圧力をかけて歯を動かすため、新しいマウスピースに交換した際に歯に痛みが生じることがあります。

歯の痛みは通常3日ほどで落ち着きます。痛みが強い場合や長引く場合は、マウスピースが合っていないなどの問題があるため、医師に報告しましょう。

インビザライン治療を計画通りにすすめるためのポイント

インビザライン治療を計画的にすすめるためには「指示を守ること」が重要です。指示が守れない場合は、治療が長引くだけでなく、インビザラインを中断しなければいけない場合もあります。

装着時間を守る

アライナーの装着時間は1日20〜22時間以上です。食事と歯磨き以外は、必ず装着しましょう。

装着時間が短いと治療が計画通りにすすまなくなり、後戻りするリスクもあります。後戻りした場合、インビザラインを作り直さなければいけない可能性もあり、治療期間が延びてしまいます。装着時間は長い分には問題ありませんが、短くならないように注意しましょう。

破損や紛失に注意する

マウスピースを破損・紛失してしまった場合は、作り直す必要があります。手元に届くまで1つ前のアライナーを使用しますが、この期間に後戻りする可能性もあり、治療が計画通りにすすみません。

外出中はティッシュなどに包んでしまうと誤って捨ててしまったり、そのままポケットやバッグなどに入れることで変形したりする恐れがあります。マウスピースは保管ケースに入れて、置き場所を決めておきましょう。

自己判断でマウスピースを交換しない

歯を早く移動させたいからといって、自己判断で交換日数を早めたり、数回分飛ばして装着したりするのは絶対にやめましょう。歯根や顎の骨に過度な負荷がかかり、損傷する恐れがあります。また、歯茎に負担がかかり、歯茎が下がってしまう可能性もあります。歯の周辺組織に問題が起きた場合、治療計画が大幅に乱れることになるでしょう。

また、インビザラインでは歯を移動させるスペースを作るために、やすりで歯と歯の間を少し削る「IPR(ストリッピング)」を行うことがあります。交換日数をご自身で調整すると、適切な時期にIPRができなくなり、治療精度が落ちてしまいます。新しいマウスピースを装着したときに痛みがなく「交換日数を早められるのでは」と疑問に思った場合は、自己判断せずに必ず医師に相談しましょう。

食事と歯磨きのときはマウスピースを外す

アライナーを装着した状態で硬い物を食べると、破損の危険性があります。また、歯垢が歯とマウスピースの間に溜まると、虫歯や歯周病のリスクが上がります。食事のときはマウスピースを外し、歯磨きをしてから装着しましょう。このときに、インビザラインも流水で洗い流すと衛生的です。汚れが気になるときは歯ブラシでやさしく磨きましょう。

ただし、マウスピースを傷つける原因になるので歯磨き粉の使用は厳禁です。

また、インビザラインの治療中は、水以外の飲み物は摂取しないよう注意しましょう。ジュースやコーヒーなどはマウスピースに着色してしまうので、インビザラインが目立ってしまいます。

管理を怠り、インビザライン中に虫歯などになった場合は、矯正を中断しなければなりません。虫歯治療により詰め物や被せ物を装着してしまったら、マウスピースが合わなくなる可能性があります。治療を計画通りにすすめるためには、マウスピースの管理を徹底しましょう。

チューイーを使用する

チューイーとは、マウスピースを歯にしっかりと密着させるために使用する器具です。素材はシリコンでできており、形はロール状になっています。

マウスピースは歯にフィットするようにできていますが、歯を移動させるためにわずかな隙間が作られています。特に、交換してすぐのときは、手指だけでは装着が難しい場合もあるでしょう。装着時にチューイーを使用することで、マウスピースが浮くことなく、密着させることができます。

装着がゆるいと治療が計画通りにすすまない可能性があるため、装着時にはチューイーを使用しましょう。方法は前歯から奥歯にかけて全体の歯で噛んでいきます。ガムを噛むように噛んでも構いません。

使用しなくなったマウスピースはどうする?

ピンクの服を着た女性がペンを持ち悩んでいる

以前に使用していたマウスピースを捨ててしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

インビザラインの治療中にトラブルが発生したときに、以前に使用していたマウスピースを使うことがあります。マウスピースが入らないなどの問題が起きた場合は、来院まで1つ前のマウスピースを装着して過ごすことも多いです。万が一、マウスピースの作り直しが必要になったときも、一つ前のマウスピースを装着して期間をつなぎます。このように、使用しなくなったマウスピースを使う機会がまったくないとは言い切れません。捨てずに保管しておくことをおすすめします。

前のマウスピースを誤って使用しないように、使用中のマウスピースとケースを分けたり保管場所を変えたりするといいでしょう。

まとめ

資料を見ている3人の男女の歯科医師

インビザラインの交換日数は1〜2週間です。

ただし、歯の状態や装着方法によって交換日数が変動することがあります。インビザラインの交換日数を早めて矯正期間を短くしたい場合は、インビザラインの装着時間や管理方法を守り、チューイーを使用することが重要です。

インビザラインのトラブルでお困りの方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。