Tag Archives: 虫歯

オレンジ色の背景にマウスピースを持つ手

インビザラインで歯が動いている気がしない?原因と対処法を徹底解説

2023年5月28日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインは、マウスピースを装着することで徐々に歯を動かし、歯列を矯正する方法です。

しかし「インビザラインの効果を感じられない……」「効果を感じられないけどどうしたらいいかわからない」などのお悩みを持つ方がいます。

今回は、インビザラインの仕組みや、効果を感じられない場合の理由、対処法などを詳しく解説します。インビザラインの効果についてお悩みや疑問をおもちの方は、ぜひ参考にしてください。

インビザラインの仕組み

マウスピースをはめる女性

なぜマウスピースを装着するだけで歯並びが変わるのか疑問に思う方もいるでしょう。まずは、インビザラインの概要と仕組みについて解説します。

インビザラインとは

インビザラインでは、マウスピース型の矯正装置を装着することで歯列矯正を行います。審美性が優れていること、日常生活の制限が少ないことから近年注目されている歯科矯正のひとつです。

インビザラインの仕組み

インビザラインで歯列矯正ができる原理は、ワイヤー矯正と変わりません。歯を支えている歯槽骨や歯根膜に力を加えることで、歯と歯の間にスペースを作り出していきます。歯根膜がもつ、ある程度の厚みを保とうとする性質を利用して徐々に歯を理想の場所へ動かすのです。

インビザラインでは、iTeroとよばれる3Dスキャナーで口腔内を撮影し、歯並びや噛み合わせなどの情報を得ることができます。得た情報をもとに矯正後の歯並びをシミュレーションし、一人ひとりに合わせたマウスピースを作製することが可能です。

ワイヤー矯正では、U字に装着したワイヤーがもとに戻ろうとする力を利用して矯正を行います。そのため、歯の状態を定期的に確認しながらワイヤーの締め方を微調整する必要があるのです。

一方、インビザラインでは数十個のマウスピースを定期的に交換することで歯列矯正を行います。数十個のマウスピースは、もとの歯列に対して少しずらして作製されており、ずれによって一定の圧力がかかることで歯が動いていくのです。

マウスピースは約10日~2週間で次のものに交換します。1枚のマウスピースで動かせるのは約0.25mmで、少しずつ歯を動かしていくため痛みや不快感が少ないとされているのです。

効果が感じられない理由

顎に手を当てて悩む女性

インビザライン治療をしていても、効果が感じられないと不安に思う方がいます。効果が感じられない理由を解説します。

歯が少しずつ動くため効果を感じにくい

1枚のマウスピースでは約0.25mmしか歯が動きません。インビザラインでは少しずつ歯を動かすため、治療開始から半年ほどは効果を感じられない方が多いです。

しかし、マウスピースを交換するたびに歯列が整うことを実感できるでしょう。治療期間は約2〜3年といわれていますが、終わりが近づくと理想の歯並びに近づきます。

マウスピースの装着時間を守っていない

インビザラインでは、マウスピースは1日20〜22時間装着することが推奨されています。常に一定の圧力をかけることが重要なため、食事や歯磨きのとき以外は装着することが基本です。

マウスピースの装着時間を守れていないと、歯列矯正が予定どおりに進まず効果を感じにくくなります。

適切な時期にマウスピースを交換していない

マウスピースは約10日~2週間使用したあと、次のマウスピースに交換します。患者さまに合わせてスケジュールが立てられているため、スケジュールどおりに交換していくことが重要です。

交換時期が守られていないと、歯列矯正がスムーズに進まず効果を感じにくくなるでしょう。

マウスピースの装着方法が誤っている

装着方法が誤っており、マウスピースが歯にフィットしていないと、治療効果が出にくくなります。

指導されたとおりにマウスピースを装着することが大切です。

マウスピースが破損している

破損したマウスピースを装着すると、本来よりも密着性が低下し矯正力に影響を及ぼします。

密着しないと一定の圧力が歯にかからない、理想の力の向きと違う方向へ圧力がかかるなどの問題が起きるのです。そのため、マウスピースが破損した場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。

治療計画が適していない

インビザラインでは、クリンチェックとよばれるソフトを使用して治療計画を立てます。大まかな治療計画をコンピュータが作成し、作成された治療計画を歯科医師が確認して修正を行います。

修正が行われない場合や、歯科医師が行った修正が不適切な場合は、治療効果を感じにくいです。コンピュータを使用するためどの歯科医院でも同じ効果を得られると思う方もいるかもしれませんが、歯科医師の腕によって矯正の進み方や仕上がりに差が出るといえるでしょう。

虫歯や歯周病がある

矯正治療を始める前に、虫歯や歯周病は治療する必要があります。矯正治療の途中で虫歯や歯周病になった場合、虫歯の治療を優先することによって矯正治療が遅れる可能性があります。

治療が遅れると、効果を感じるまでに時間がかかるでしょう。

効果が感じられない場合の対処法と注意点

注意マークが書かれた黒板を掲げる女性

インビザラインの効果を感じにくいとされる原因を説明しました。次に、効果が感じられない場合の対処法と注意点を説明します。

しっかり調べて歯科医院を選択する

受診する歯科医院はしっかりと選びましょう。

先述したように、インビザラインでは、同じソフトを使用していても歯科医師の腕によって効果が左右されることがあります。受診前にホームページを確認する、電話で問い合わせをするなど、インビザラインを得意とする歯科医院を探すことが大切です。

マウスピースの装着時間と交換時期を守る

マウスピースの装着時間や交換時期を守らないと、治療計画から逸脱して効果を感じにくくなります。そのため、歯科医院で指示された内容をしっかりと守る必要があります。1日20〜22時間マウスピースを装着するよう徹底することや、マウスピースの交換時期を忘れないようカレンダーに記入するなど、工夫して矯正治療に取り組みましょう。

インビザラインではマウスピースの交換ごとに受診する必要はなく、来院回数が少ないため、自分でしっかりとマウスピースを管理することが重要です。

破損・紛失した際はすぐに連絡する

装着しているマウスピースを破損・紛失した場合は、早めに歯科医院へ連絡しましょう。

破損したマウスピースをそのまま装着すると、口腔内を傷つけることや、間違った方向へ圧力をかけることにつながるため避けましょう。早めに歯科医院に相談することで、治療の遅れを防ぐことができます。

口腔ケアを徹底する

矯正治療の途中で虫歯や歯周病になると、矯正を中断して治療を行うことになるでしょう。

治療によっては歯の形が変わってマウスピースが合わなくなり、治療を遅らせる原因となります。マウスピースを清潔に保てるよう飲食の際は外す、歯磨きの際に歯間ブラシやフロスを使用するなど、虫歯予防に努めることが大切です。

装着時にチューイーを使用する

マウスピースがしっかりとフィットしていないと、治療効果が発揮されません。

マウスピース装着時にチューイーとよばれる棒状の道具を使用することで、マウスピースの浮きを防ぐことができます。チューイーをガムのように10分程度正しく噛むだけで、マウスピースが歯にフィットします。

まとめ

マウスピースを両手で持って前に出す女性

今回は、インビザラインで効果が感じにくくなる原因や対処法について解説しました。

来院回数が少なく自己管理が重要な治療ですが、適切に治療を続けていくことで理想の歯並びを手に入れることができます。インビザラインでは治療後の歯並びも画像で確認することができるため、それをモチベーションに日々の治療に励みましょう。

この記事を参考に、インビザラインの仕組みを理解し、効果が実感できるまでに時間がかかることを知っておきましょう。

インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

絨毯の上にある2つのマウスピース

インビザライン治療を行うと痩せる?その理由とそのほかのメリット

2023年5月7日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザライン治療は、歯並びを矯正するための治療として知られていますが、インビザライン治療を行うと痩せるという話があるのはご存じでしょうか。

今回は、インビザライン治療を行うと痩せる理由や、インビザライン治療のメリットについて解説します。

インビザライン治療を行うと痩せる?

頭に?を浮かべて悩む女性

結論から述べると、インビザライン治療で痩せることはあります。

しかし、インビザライン治療は、あくまで歯並びを改善する治療であり、痩せるための治療ではないことを認識しましょう。

体重の増減は、日頃の摂取カロリーと消費カロリーの差によって決まります。後述しますが、インビザライン治療中は、間食などが減少し、摂取カロリーが少なくなるため痩せることが多いです。矯正治療中、摂取カロリーに変化がなければ、痩せることはありませんので注意しましょう。

インビザライン治療を行うと痩せる理由

鏡の前でお腹周りを気にする女性

インビザライン治療を行うと痩せるのは、なぜでしょうか。

以下、詳しくご説明します。

間食が減る

インビザライン治療では、取り外しのできる透明なマウスピースを使用します。マウスピースは、1日に20〜22時間以上装着しないといけません。

しかし、装着した状態で飲食をすると、マウスピースが割れることがあるので、食事の際は外す必要があります。飲食のたびにマウスピースの着脱をすることや、食後の歯磨きが手間に感じ、間食が減って痩せることがあるでしょう。

ジュースなどの飲み物を飲む機会が減る

インビザライン治療中に、オレンジジュースやコーラなどの色の付いた物を飲むと、マウスピースが着色することがあります。そのため、マウスピースを装着しているときは、水を飲むことが基本です。

このような理由から、糖分が入ったジュースなどを飲む機会が減り、痩せることがあるといえるでしょう。

矯正の痛みで食欲が減る

インビザライン治療では、歯を動かしたい方向に力をかけることで歯を動かします。個人差がありますが、歯に力を加える際に痛みを感じることがあります。

この痛みの影響で食欲が減り、痩せる方もいるでしょう。

満腹中枢が刺激される

脳には、満腹感を認識する満腹中枢が存在します。この満腹中枢が刺激されると、空腹感がなくなり食べ過ぎを防ぐことができるのです。

インビザライン治療により歯並びがきれいになると、噛み合わせが改善します。食事の際によく噛めるようになるため、満腹中枢が刺激され過食を防ぐことができるといえるでしょう。

食事の時間が長くなる

インビザライン治療では、歯の表面に「アタッチメント」とよばれる小さな突起を付けることがあります。

アタッチメントは、専用の接着剤を用いて接着しているため、強くものを噛むと取れてしまう場合があります。そのため、食事のときは、ゆっくりと時間をかけて噛まなければなりません。食事に時間をかけることで、満腹中枢が刺激され、食事の量が減ることがあるでしょう。

インビザライン治療には小顔効果も?

喉元を気にする女性

インビザライン治療は、あくまで歯並びを改善する治療のため、必ずしも小顔になるわけではありません。

しかし、噛み合わせを改善することで、お顔の筋肉への負担が軽減され、フェイスラインが改善されて顔のバランスが整うことがあります。

インビザライン治療で小顔効果が期待できるケース

基本的にインビザライン治療のみでは、小顔効果は期待できません。

しかし、もとの歯並びの状態によっては、矯正治療での小顔効果が望めます。

以下、インビザライン治療で小顔効果が期待できるケースについてまとめました。

Eラインが改善できる場合

Eラインとは、顔を横から見たときに鼻先から下顎の先を直線で結んだ線のことをいい、この線の内側に唇があると、横顔が美しく見えるといわれています。

インビザライン治療によりEラインが改善される場合は、顔の印象が変化し、小顔に見える場合があるでしょう。Eラインが改善される症例としては、上の前歯が前方に出ている出っ歯、下の前歯が前方に出ている受け口があげられます。

なお、骨格が原因で前歯が前方に出ている場合は、インビザライン治療で改善することはできません。

噛み合わせが原因でエラが張っている場合

エラが張る原因は、主に2つあります。ひとつは、骨格的にエラが張っている場合です。もうひとつは、咬筋(こうきん)とよばれる、噛むときに働く筋肉が発達することで、エラが張っているように見える場合です。後者の場合は、インビザライン治療により、小顔効果が期待できます。

噛み合わせの状態がよくないと咬筋に負荷がかかり、咬筋が発達します。インビザライン治療により、噛み合わせがよくなると、噛む際に咬筋に過度な負荷はかかりません。そのため、発達していた咬筋が本来あるべき状態に戻り、エラの張りが改善することがあります。

ほかの矯正治療とここが違う!インビザライン治療の特徴

マウスピースをはめる女性

インビザライン治療が口元やフェイスラインにどのような影響を与えるのかご説明しました。

では、インビザライン治療は、ワイヤー矯正などと比べてどのような特徴があるのでしょうか。以下、インビザライン治療の特徴についてまとめました。

矯正器具の取り外しができる

ワイヤー矯正では、歯の表面に小さい金属を取り付け、そこに矯正用のワイヤーを装着します。

一方、インビザライン治療では、マウスピースを装着することで矯正治療を行います。マウスピースは自由に取り外しができるので、食事や歯磨きは矯正治療を開始する前と同じように行えることが特徴です。

矯正の痛みが比較的少ない

矯正治療では、歯を動かすために力を加える必要があります。

インビザライン治療では、ワイヤー矯正に比べて弱い力で歯を動かすため、矯正の痛みが少ないことが特徴です。

矯正していることが目立たない

インビザライン治療では、透明なマウスピースを使用します。そのため、矯正器具が目立ちません。

また、自由に取り外しができるので、人前で話すときはマウスピースを外すことができます。

痩せるだけじゃない!インビザライン治療のメリット

歯を見せて笑う女性

インビザライン治療には、痩せる以外にもメリットがあります。

以下、インビザライン治療のメリットをまとめました。

虫歯や歯周病を予防できる

歯並びが悪いと、歯と歯のすき間や歯と歯肉の境目に歯ブラシをうまく当てることが難しいです。磨き残しが増え、虫歯や歯周病の原因になってしまいます。

インビザライン治療で歯並びを改善することで、細かいところまで歯ブラシを当てることができるようになります。結果的に、虫歯や歯周病を予防できるのことは、大きなメリットといえるでしょう。

コンプレックスを解消できる

歯並びがよくないと口元が気になり、人前で話をすることに抵抗を感じる方もいるでしょう。歯並びを改善することで、口元を気にせず話したり、口を大きくあけて笑うことができます。

滑舌を改善できる

歯と歯にすき間があると、サ行やタ行の滑舌が悪くなることがあります。

インビザライン治療により歯と歯の間のすき間を改善することで、滑舌を改善することができます。

よく噛めるようになる

奥歯の歯並びが悪いと、ものをうまく噛めません。奥歯の歯並びを改善することで、噛み合わせも改善され、よく噛めるようになるでしょう。また、噛み合わせが悪いと、顎の関節に負荷がかかり、顎関節症になる可能性があります。

噛み合わせを改善することで、顎関節への負担を軽減することができます。

まとめ

歯の模型を持って説明する女性医師

今回は、インビザライン治療を行うと痩せるのかという疑問について解説しました。

インビザライン治療自体には、ダイエット効果はありません。

しかし、マウスピースの装着に伴い、食事回数などが減ると痩せる場合があります。また、出っ歯や受け口、咬筋が発達している場合に限れば、小顔効果が期待できることがあります。インビザラインはメリットの多い矯正治療です。歯並びが気になる方は、検討するとよいでしょう。

インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

マウスピースを手に取り笑顔の男性

インビザラインが着色する原因とは?飲食時の注意点も解説!

2023年4月12日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインが着色する原因は、マウスピースを装着した状態で飲食や喫煙することなどが考えられます。インビザラインが変色すると、矯正が目立ち、黄ばみで見た目が悪くなる場合があるでしょう。

今回は、インビザラインが着色する原因や飲食時の注意点について詳しく解説します。

インビザラインとは

ケースに入っているマウスピース

インビザラインとは、透明なマウスピースを使った歯列矯正のひとつです。マウスピースを歯に装着して歯列を徐々に移動させて矯正します。

歯科医師が専用のソフトウェアを使用して、患者さまの口の中を3Dスキャンし、そこから作製されたマウスピースを使用します。1〜2週間ごとに、新しいマウスピースへの交換が必要です。

インビザラインは、プラスチック素材で作られており、非常に透明度が高いため、目立ちにくい特徴があります。また、マウスピースは着脱可能であるため、食事や歯磨きの際に外すことができ、矯正によるストレスが軽減されます。

インビザラインの最大のメリットは、従来の矯正装置よりも見た目が自然であることです。また、ブラケットやワイヤーを使用しないため、痛みや不快感が少なくなります。マウスピースの透明度が高いため、人と会話する場面でも、自信をもって笑うことができるでしょう。マウスピースを外すことで、しっかり歯を磨くことができるため、虫歯のリスク低下にもつながります。

また、インビザラインは、コンピューターシミュレーションによって、事前に歯列矯正の結果を予測することができます。従来の矯正方法は、実際に歯を動かさないとわからないことが多くありましたが、インビザラインは事前に結果予測ができるため、治療のモチベーションアップにつながるでしょう。

一方、インビザラインのデメリットは、治療期間が長くなることです。顎の骨の「吸収と再生」のサイクルにあわせて歯を動かすため、短期間に強い力をかけることができません。ゆっくり歯を動かす矯正方法なので、ワイヤー矯正よりも治療期間が長くなることがあります。

また、マウスピースを適切に装着しなければ治療効果が低下することや、治療費用が高額であることもデメリットでしょう。インビザラインの装着時間は1日20〜22時間以上です。ワイヤー矯正に比べて取り外しが可能なので、ご自身で管理することが重要です。

インビザラインが着色する原因

タバコを折っている

 

インビザラインが着色する主な原因は、着色成分が強い飲食物の摂取や喫煙、インビザラインの清掃が不十分であることが考えられます。それぞれ、詳しく解説していきます。

着色成分のある飲食物を摂取している

色の濃い飲み物や食べ物は、ポリフェノールやタンニンなどの着色成分が含まれていることがほとんどです。着色成分は、通常であれば摂取後の歯磨きや唾液の自浄作用で、歯に定着する前に洗い流されます。

しかし、インビザラインの装着中に色の濃いものを摂取すると、マウスピースをすぐに洗わない限り、マウスピースや歯に着色成分が定着する可能性があるのです。着色成分の強い飲食物は、次の項目でご紹介します。

インビザラインの清掃が不十分である

インビザラインの清掃が不十分な場合でも着色することがあります。

治療開始当初は、歯科矯正に慣れていないこともあり、マウスピースを装着していることを忘れて、そのまま飲み物や食べ物を口にすることもあるでしょう。万が一、インビザラインをつけたまま飲食してしまった場合は、早めにマウスピースを洗浄しましょう。放置する時間が長くなるほど、着色するリスクが高くなります。

インビザラインを流水で洗い流し、歯磨きすることが大切です。インビザラインを洗浄しても、歯に着色成分が残っていると、装着した際にマウスピースに付着する可能性があるからです。

タバコを吸う

タバコに含まれるタールは、着色成分のひとつです。喫煙本数が多いと、インビザラインを毎回外すことが面倒になり、装着したままタバコを吸うこともあるでしょう。

しかし、インビザラインを装着した状態でタバコを吸うと、ヤニがマウスピースに付着しやすくなり、変色する可能性があります。さらに、タールはマウスピースだけでなく、歯や歯茎も変色させます。タバコによる着色汚れは、飲み物や食べ物に比べてなかなか落ちません。タールは粘り気があるため、定着すると、通常の歯磨きでは落としにくくなるのです。

また、歯科矯正中の喫煙は、治療に悪影響をおよぼす可能性もあるため注意が必要です。タバコは血流を低下させるため、歯や周辺組織の代謝を悪くします。歯がスムーズに動かなくなり、治療が計画どおりに進まない場合や、満足のいく治療結果とならない場合があります。

インビザラインを装着したまま飲食してはいけないもの

手でバツマークを表現している

インビザライン装着中は、基本的に水以外の摂取は避けましょう。特にインビザラインの着色や虫歯に影響しやすい飲食物は、以下のとおりです。

着色成分が含まれているもの

前の項目で説明したように、色の濃い飲み物や食べ物はマウスピースを着色させる原因です。色の濃い食べ物は、着色成分が含まれていることが多くあります。

着色しやすい飲食物の例は、以下のとおりです。

・コーヒー

・紅茶

・緑茶

・赤ワイン

・チョコレート

・カレー

・キムチ

・ケチャップ

・ソース

糖分が入っているもの

インビザライン装着中の飲食は、着色の原因だけでなく、虫歯のリスクにもつながります。特に、糖分が含まれているものは注意が必要です。糖分は、細菌を増殖させる原因物質であり、歯や周辺組織に付着すると虫歯や歯周病の発症リスクを高めます。

糖分を含む飲食物の例は、以下のとおりです。

・ジュース

・スポーツドリンク

・甘さのある炭酸飲料

・デザートなどのお菓子

ジュースはもちろん、スポーツドリンクも糖分が多く含まれています。デザートなどの甘いお菓子も、インビザライン装着中は摂取しないようにしましょう。

また、インビザライン装着中は唾液の作用に影響があります。唾液には以下の作用があります。

・口の中の汚れを落とす

・細菌の繁殖をおさえる

・歯を再石灰化する など

インビザライン装着中は歯がマウスピースで覆われており、唾液に触れにくいため、唾液の作用を十分に受けられません。通常、糖分が含まれたものを摂取しても、唾液によりある程度は洗い流されます。

しかし、インビザライン装着中は、自浄作用が低下し、マウスピースと歯の間に糖分が停滞しやすくなります。その結果、細菌が繫殖しやすくなり、虫歯や歯周病の発症につながるのです。

熱いもの

マウスピースは、熱に弱い素材で作られています。インビザラインの装着中に熱い飲み物や食べ物を摂取すると、マウスピースが変形する可能性があります。

インビザラインの装着中、水を飲んでも構いませんが、白湯は避けましょう。インビザラインを洗浄する際、お湯ではなく水の使用が推奨されている理由は、マウスピースが変形するリスクがあるからです。

インビザラインが着色してしまったら

首をかしげて悩んでいる女性

インビザラインが変色したら、水だけで落とすのは難しいでしょう。

効果的な方法は、マウスピース専用の洗浄剤にインビザラインを浸すことです。マウスピース専用の洗浄剤は、水だけでは落ちにくい汚れも落としてくれます。洗浄剤につけ置きすることで、着色したインビザラインを元の透明な状態に戻せる可能性があります。

洗浄剤は、水に溶かして使用するタブレットタイプと、泡がでてくるスプレータイプがあります。泡タイプの洗浄剤はムラができやすいので、使用する場合はタブレットタイプがよいでしょう。

「お湯のほうが汚れを落とせるのではないか」と思う方も多いと思いますが、マウスピースにお湯は厳禁です。マウスピースに使用されている素材は高温に弱く、お湯をかけることで変形する可能性があります。40度以上のお湯を使用することは避けましょう。

まとめ

ポイントを指さす女性

「インビザラインを外すのが面倒だから」と、マウスピースを装着したまま飲食したり喫煙してたりしてしまうことは、リスクの高い行為です。マウスピースの着色や虫歯を避けるため、水以外の飲食時はマウスピースを外しましょう。また、治療を順調に進めるため、できる限り、治療中は喫煙本数を減らすことが大切です。万が一喫煙してしまった場合は、早めにインビザラインを洗って歯磨きしましょう。

インビザラインの着色についてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

片手にマウスピースを持った白衣を着た女性

【マウスピース矯正】インビザラインとアソアライナーの違いとは?

2023年1月25日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

矯正治療の中でもマウスピース矯正は装置が目立ちにくく、人気があります。「矯正をするならマウスピース矯正がいい」という方もいらっしゃるでしょう。マウスピース矯正といってもさまざまな種類があります。

今回はマウスピース矯正の中でも特に人気が高いインビザラインとアソアライナーの特徴についてご説明します。2つの治療法の違いをわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

インビザラインとは?

水色の台の上にマウスピースが置かれている

インビザラインは、アメリカのアライン・テクノロジー社が開発したマウスピース矯正です。世界中で採用されている治療法であり、マウスピース矯正の中でもっとも主流な治療法といえるでしょう。

インビザラインの治療法

インビザライン矯正は、マウスピースを1日20〜22時間以上装着し、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換して歯並びを整えていく治療法です。最初に印象採得した歯型をもとに、治療で使用するすべてのマウスピースを製作するため、型取りが一度で済みます。

インビザラインのメリット

インビザラインのメリットは、以下の3つです。

・型取りが一度で済む

・多くの症例に対応できる

・装置の違和感が少ない

型取りが一度で済む

インビザラインがほかのマウスピース矯正と大きく違う点は、型取りが一度で済むということです。最初の型取りの情報から治療計画を立てて、ゴールまでのマウスピースをまとめて製作します。

多くの症例に対応できる

インビザラインは多くの症例に対応できるようになり、矯正治療の中でも主流な治療法です。当初は対応できる症例が限られていましたが、現在では抜歯が必要な矯正治療にも対応できるようになりました。

しかし、実績がある歯科医院でないと難症例の対応は難しいため、歯科医院選びが重要です。

装置の違和感が少ない

インビザラインのマウスピースは歯茎は覆わず、歯だけを覆います。そのため、装置を使用しても違和感をおぼえる方は少ないです。マウスピース矯正は長時間装置を装着しなければいけない治療なので、装置の違和感が少ないのは大きなメリットといえるでしょう。

インビザラインのデメリット

インビザラインのデメリットは、歯の形状を変えられないため、虫歯に注意しなければならないことです。

インビザラインは最初の型取りで、すべての装置を製作します。そのため、途中で歯の形状が変わる虫歯治療などは行えません。歯の形状が変わらない虫歯治療であれば、矯正期間中にも行えますが、基本的にはインビザラインを行う前に虫歯治療を終わらせておく必要があります。万が一、歯の形状が変わる虫歯治療が必要になった場合、マウスピースを再度製作しなければいけません。そうなると、装置が完成するまでに時間がかかるので、治療期間も延びてしまいます。

アソアライナーとは?

歯の治療器具が水色のマスクの上に置かれている

アソアライナーもマウスピース矯正の一種です。インビザラインと同様に透明のマウスピースを使用し、歯並びを整えていきます。矯正治療後に後戻りしてしまった場合に、アソアライナーが使用されることもあります。

アソアライナーの治療法

アソアライナーは1日17時間以上装置を装着し、2週間ごとに装置を新しいものに交換して、歯並びを整えていく治療法です。アソアライナーのマウスピースは、その都度型取りを行い、製作します。

アソアライナーのメリット

アソアライナーのメリットは、以下の4つです。

・治療の正確性が高い

・矯正中の虫歯治療にも対応できる

・装置の仕上がりが早い

・比較的費用が安い

治療の正確性が高い

アソアライナーは、装置を製作するたびに型取りが必要ですが、そのときの歯並びに適したマウスピースを製作できるというメリットがあります。歯がどれくらい動いているのかを確認しながら治療を進められるため、治療の正確性が高いです。

インビザラインは、一度にすべてのマウスピースを製作するため、思わぬトラブルなどで歯の形状が変わってしまった場合、マウスピースが合わなくなってしまう可能性があります。アソアライナーは、その都度型取りをしてマウスピースを製作するため、歯の形状が変わってしまっても臨機応変に対応できます。

矯正中の虫歯治療にも対応できる

アソアライナーは、製作するたびに型取りを行うため、矯正中の虫歯治療にも対応できます。矯正期間中に虫歯治療が必要になり、歯の形状が変わってしまったとしても、治療後に再度型取りをして新しいマウスピースを製作することが可能です。

装置の仕上がりが早い

インビザラインのマウスピースはアメリカで製作されます。さらに、すべての装置をまとめて製作するため、仕上がりまで時間がかかってしまいます。その点、アソアライナーは日本国内で製作されるため、仕上がりスピードが早く、インビザラインよりも早く矯正治療をスタートできます。

比較的費用が安い

アソアライナーは、インビザラインに比べて比較的安価な傾向にあります。相場は200,000〜300,000円ほどです。

アソアライナーのデメリット

アソアライナーのデメリットは、以下の3つです。

・都度型取りが必要である

・適応症例の範囲が狭い

・違和感をおぼえやすい

都度型取りが必要である

アソアライナーは、装置を製作するために都度型取りをします。都度型取りをすることで、虫歯治療も臨機応変に対応できるメリットはありますが、型取りの多さに苦痛を感じてしまう方もいるでしょう。

適応症例の範囲が狭い

アソアライナーの適応症例は、インビザラインのように多くありません。前歯の歯並びを整えるなど、簡単な部分矯正にしか対応ができません。

違和感をおぼえやすい

インビザラインもアソアライナーも透明なマウスピースを使用するため、見た目の差はそれほどありません。

しかし、歯のみを覆うインビザラインのマウスピースに対して、アソアライナーのマウスピースは歯茎部分まで覆うため、形は大きめです。そのため、インビザラインと比較すると違和感をおぼえやすいでしょう。

インビザラインとアソアライナーを使用するうえでの注意点

キャミソールを着た女性が左手を頬に当て、右手の人差し指を立てている

インビザラインもアソアライナーも透明なマウスピースを使用した矯正治療なので、共通した注意点があります。インビザラインとアソアライナーを使用するうえでの注意点は、以下の3つです。

・装置の装着時間を守る

・装置を装着したまま飲食しない

・マウスピースの衛生管理が必要である

それぞれ詳しく解説します。

装置の装着時間を守る

インビザラインもアソアライナーも取り外しが可能なマウスピースを使用して治療を行います。決められた時間装着しなければ歯を動かすことができないため、治療が進まず、治療が失敗してしまうケースもあります。

取り外しが可能な装置を用いて矯正治療を行う場合、患者さん自身の意識が一番重要です。

装置を装着したまま飲食しない

装置を装着したまま飲食はできません。水程度なら飲むことは可能ですが、装置を装着したまま飲食をすると破損したり、不衛生な状態になってしまいます。

飲食をする際は必ず装置を外し、食後の歯磨きをしてから装着するようにしましょう。

マウスピースの衛生管理・保管が必要

歯磨きなどでマウスピースを取り外すたびに洗浄しましょう。しっかり洗浄できていないと、装置に菌が繁殖してしまうため、お口の中の環境も悪くなってしまいます。マウスピース専用の洗浄剤なども販売されていますので、装置を清潔に保つためにもぜひ活用してください。

衛生管理だけでなく、保管にも気を付けましょう。装置を外したときは、紛失防止のため、必ずマウスピースケースに保管することが大切です。

インビザラインとアソアライナーの違い

両手で比較するポーズをしている白いブラウスを着た女性

インビザラインとアソアライナーはどちらもマウスピース矯正であるため、共通点も多いですが、違う点もいくつかあります。インビザラインとアソアライナーの違いを表にまとめてみました。

〈インビザラインとアソアライナーの違い〉

インビザライン アソアライナー
装置の装着時間 1日20〜22時間以上 1日17時間以上
通院頻度 2〜3か月に1回 1か月に1回
費用 幅広い症例にも対応できるため、費用が高くなる
全顎矯正の場合、700,000〜1,000,000円ほどかかる
相場は200,000〜300,000円だが、部分的な矯正に限られるため、費用は比較的安価である
違和感 歯のみを覆うマウスピースのため、違和感は少ない 歯と歯茎を覆うマウスピースなので、インビザラインの装置と比較すると違和感をおぼえやすい
適応症例 幅広い症例に対応できる 前歯の歯並びを整えるなど、部分的な矯正に限られる
型取り 最初に一度だけ その都度型取りが必要

インビザラインとアソアライナーどちらがいいの?

木で作られたテコが置かれている

インビザラインとアソアライナーのどちらで治療するか悩まれる方が多いですが、選択できる治療法はご自身の歯並びの状態によって異なります。全顎矯正の場合は、アソアライナーで治療できないため、インビザラインで治療することになるでしょう。

どちらの治療法でも対応できる症例の場合は、型取りをその都度行うか、一度で済ませたいかを基準に考えてみてください。一度で済ませたほうが楽ではありますが、装置が完成すると歯の形状を変えることはできません。治療中に虫歯になってしまうと、インビザラインでは歯の形状を変えられないため、できる虫歯治療は限られてしまいます。型取りが苦手な方はインビザラインのほうがいいでしょう。

また、インビザラインとアソアライナーは装置の装着時間が異なります。アソアライナーはインビザラインに比べて装着時間が短いですが、基本的にはどちらの治療でも食事と歯磨きのとき以外は装置を装着したほうがいいです。そのため、装置の装着時間で治療法を選択する必要はありません。

まとめ

マウスピースケースと歯鏡、歯形に装着されたマウスピースが置かれている

インビザラインもアソアライナーもマウスピース矯正ですが、治療法が異なります。インビザラインのマウスピースはアメリカで製作されるため、治療をスタートするまでに2か月ほどかかります。それに対して、アソアライナーのマウスピースは日本国内で製作されるため、2週間程度で完成し、インビザラインよりも早く治療を始められます。

また、インビザラインとアソアライナーは治療できる症例も大きく異なります。インビザラインは幅広い症例に対応できるのに対して、アソアライナーで治療できる症例は限られています。それぞれの特徴をよく理解して、ご自身に合ったマウスピース矯正を選択してください。

インビザラインを検討している方や疑問がある方は、島根県の歯医者「かずあきデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。

インビザラインとワイヤー矯正が装着された歯の模型を持っている女性

インビザラインと裏側矯正どちらがいいの?それぞれの違いを詳しく解説!

2023年1月18日

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

「装置が目立たない矯正をしたい」という方は、インビザラインか裏側矯正のどちらかで悩まれる方が多いです。どちらも矯正していることが気付かれにくいので、見た目を気にされる方にとっては嬉しい治療法です。

この記事では、インビザラインと裏側矯正の特徴をそれぞれ説明しています。治療法の選択で悩まれている方はぜひ参考にしてください。

インビザラインとは?

インビザラインを持っている

インビザラインとは、取り外しが可能なマウスピースを1日20〜22時間以上装着することで歯並びを整える、マウスピース矯正の中でも代表的な治療法です。使用するマウスピースは、最初にまとめて製作され、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換していきます。当初は、インビザラインで治療可能な症例は限られていましたが、ここ数年で幅広い症例にも対応できるようになりました。

インビザラインのメリットは?

インビザラインのメリットは、以下の3つです。

・装置が目立ちにくく、矯正していることが気付かれにくい

・装置を取り外せるため、お口のケアをしやすい

・違和感や痛みが少ない

それぞれを詳しく解説します。

装置が目立ちにくく、矯正していることが気付かれにくい

インビザラインの装置は透明なマウスピースなので、装着していても気付かれにくいでしょう。接客業などで見た目を気にされる方や、結婚式を控えているけどすぐに治療を始めたい方などにおすすめです。

装置を取り外せるため、お口のケアをしやすい

インビザラインは装置を取り外せるため、歯磨きなどのお口のケアをしやすいです。ワイヤー矯正は歯の表面に装置を接着しているのでブラッシングが難しく、虫歯や歯周病になりやすくなってしまいます。その点、マウスピースはブラッシング時に装置を取り外せるため、しっかりお口のケアができます。

違和感や痛みが少ない

ワイヤー矯正はワイヤーで固定するため、調整後はしばらく締め付けられるような痛みが出ます。インビザラインは取り外しが可能なマウスピースを装着するため、締め付けられるような痛みは少ないでしょう。

しかし、まったく痛みが出ないわけではありません。歯を動かすので多少の痛みは伴います。また、ワイヤー矯正は歯の表面にたくさんの装置を接着するため、慣れるまではお口の粘膜が傷つきやすく、口内炎になってしまうこともあります。その点、マウスピースは薄いため、それほど違和感がありません。

インビザラインのデメリットは?

インビザラインにはデメリットもあります。インビザラインのデメリットは、以下の4つです。

・きちんとマウスピースを装着していないと治療が進まない

・飲食のたびにマウスピースを取り外してブラッシングをする必要がある

・紛失しやすい

・インビザラインでは治療できない症例もある

それぞれを詳しく解説します。

きちんとマウスピースを装着していないと治療が進まない

取り外しが可能な装置のため、お口のケアをしやすいメリットがありますが、きちんと装着しなければ治療が進まないというデメリットもあります。ワイヤー矯正は固定されているので、着実に歯を動かすことが可能です。インビザラインは指示された装着時間を守らずにさぼってしまうと治療が進まず、治療期間も延びてしまいます。

飲食のたびにマウスピースを取り外してブラッシングをする必要がある

インビザラインでは、マウスピースを装着したまま飲食ができません。マウスピースを装着したまま飲食をすると、破損や虫歯、歯周病の原因になります。水を飲む程度なら装着したままでも問題ありませんが、基本的には飲食をするたびにマウスピースを取り外す必要があります。再度マウスピースを装着するときも、きちんと歯磨きをしてからでないと、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

紛失しやすい

飲食のたびにマウスピースを取り外さないといけないため、外食などに出かけるとマウスピースを紛失してしまうことが非常に多いです。マウスピースを取り外したときにティッシュに包んでしまうと、ほかの人が気付かずに捨ててしまうことがあります。マウスピースを取り外したときは必ず専用の容器に入れて保管するようにしましょう。

インビザラインでは治療できない症例もある

インビザラインは、ここ数年で幅広い症例に対応できるようになりましたが、それでもインビザラインでは治療が難しいケースがあります。歯の移動量が多い場合や捻れている歯を動かす場合などは、ワイヤー矯正のほうが適しています。

裏側矯正とは?

歯の模型の歯の裏を歯鏡で確認している

裏側矯正とは、歯の裏側にブラケットと呼ばれる装置を接着するワイヤー矯正のことです。通常のワイヤー矯正よりも治療の難易度が高く、治療期間も長くなりやすいですが、装置が目立ちにくいので見た目を気にされる方におすすめです。

裏側矯正のメリットは?

裏側矯正のメリットは、装置が目立たないという点です。歯の裏側に装置を接着しているので、外出先で食べ物が装置に挟まったとしても目立たないでしょう。

裏側矯正のデメリットは?

裏側矯正のデメリットは、以下の5つです。

・違和感をおぼえやすく、舌が傷つきやすい

・治療期間が長くなりやすい

・慣れるまで話しにくい

・ブラッシングが難しい

・費用が高額

それぞれを詳しく解説します。

違和感をおぼえやすく、舌が傷つきやすい

歯の裏側に装置を接着するので、舌に装置が当たりやすくなります。慣れるまでは違和感をおぼえやすく、舌のあちこちが傷ついてしまうこともあります。特に上下とも裏側矯正を選択した場合、最初は粘膜のトラブルに悩むでしょう。装置が目立ちやすい上の歯は裏側矯正にして、装置が目立ちにくい下の歯は通常のワイヤー矯正にすると、違和感を減らせ、費用も抑えられます。

治療期間が長くなりやすい

裏側矯正は、治療の難易度が高く、通常のワイヤー矯正よりも治療期間が長くなことが多いです。すべての症例で治療期間が長くなるわけではないですが、治療前にどれくらいの治療期間がかかるか歯科医師に確認しておきましょう。

慣れるまで話しにくい

歯の裏側に装置を接着することによって舌の邪魔になり、話しにくさを感じる方も多いです。慣れれば気にならなくなりますが、最初は発音にも問題が出やすいでしょう。

ブラッシングが難しい

通常のワイヤー矯正でもブラッシングが難しいですが、裏側矯正はさらにブラッシングの難易度が上がります。適切なブラッシングができていなければ、虫歯や歯周病などのトラブルになりやすいため、歯科衛生士にブラッシング指導を受けるようにしましょう。

費用が高額

裏側矯正は、通常のワイヤー矯正よりも難易度が高い治療のため、費用も高額です。自由診療なので歯科医院によって費用は異なりますが、1,000,000〜1,500,000円ほどかかるでしょう。

インビザラインと裏側矯正の違い

インビザラインとワイヤー矯正の装置が付いた模型を持っている

インビザラインと裏側矯正の共通点は、矯正していることが周囲に気付かれにくい点です。

しかし、治療法はまったく異なります。それぞれの違いを表にまとめてみました。

〈インビザラインと裏側矯正の違い〉

インビザライン 裏側矯正
見た目 目立ちにくい 目立ちにくい
費用 相場では700,000〜1,000,000円程度 相場では1,000,000〜1,500,000円程度
治療期間 ワイヤー矯正とそれほど変わらず、治療に消極的だと治療期間が長くなることもある 通常のワイヤー矯正よりも治療期間が長くなることがある
違和感 少ない 強い
トラブル 装置を紛失しやすい 装置により舌が傷つきやすい
お口のケア 通常通りにブラッシングが行える 装置が裏側に付いているため、ブラッシングがより難しくなる

インビザラインと裏側矯正どちらがおすすめ?

4つの豆電球が並んでおり1つだけ電気が付いている

インビザラインと裏側矯正で迷われている方は「目立ちにくい矯正」を希望されている方が多いのではないでしょうか。

2つの治療法の大きな違いは、取り外しが可能か、固定式かという点です。しっかりマウスピースの装着時間を守って治療に取り組めるのであれば、費用を抑えられて痛みも少ないインビザラインを選択したほうがいいでしょう。

しかし「マウスピースを装着するのを忘れてしまいそう」という方は、治療が進まず失敗する恐れもあるため、裏側矯正を選択したほうがいいかもしれません。インビザラインは幅広い症例に対応できるようになりましたが、それでもインビザラインでは治すのが難しい症例もあります。その場合はワイヤー矯正で治療することになりますが、装置が目立つことに抵抗があるのであれば裏側矯正をおすすめします。

まとめ

治療椅子に座りインビザラインを装着しようとしている女性

インビザラインも裏側矯正も、矯正していることが気付かれにくい治療法です。インビザラインは違和感や痛みも少なく、費用を抑えられるメリットがありますが、自分で装置の管理を行い、指示されたとおりに装置を装着しなければ治療が失敗する可能性もあります。

一方で、裏側矯正は、インビザラインでは治療が難しい難症例にも対応できますが、治療の難易度が高く、費用が高額です。また、舌が傷つきやすいなどのトラブルも起こりやすいでしょう。自分自身がどれだけ治療に積極的に取り組めるのか、違和感や粘膜のトラブルに耐えられるのかを検討されたうえで治療法を選ぶことをおすすめします。

インビザラインを検討している方や疑問がある方は、島根県の歯医者「かずあきデンタルクリニック」にお気軽にご相談ください。