こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。
インビザラインは、透明のマウスピースを装着して歯並びを整える矯正方法です。透明なので装置が目立たず、痛みを感じにくいことから人気が高まっています。
基本的にマウスピースをつけたまま過ごす治療なので「会話が問題なくできるのか」「滑舌が悪くなることはないのか」と不安を感じる人もいるでしょう。
今回は、インビザライン治療中に滑舌が悪くなる原因と、対処法を詳しく解説します。
インビザライン治療中は滑舌が悪くなる?
インビザラインは、違和感はあっても滑舌への影響は少ないといわれています。ワイヤー矯正ではブラケットやワイヤーを歯に固定するので、滑舌が悪くなったと感じる方が非常に多いです。
インビザラインで使用するマウスピースの厚さは0.5mm程度で、口内にフィットする設計になっているため、喋りにくいと感じることは少ないのです。
しかし、何もなかった口内にマウスピースが入るので、異物感・違和感から滑舌が悪くなったと感じることもあります。人前で話す機会が多い仕事をしている人などは、滑舌が悪くならないか気になるでしょう。
時間の経過とともに改善されるので、過度に心配する必要はありません。
インビザライン治療中に滑舌が悪くなる原因
滑舌が悪くなる原因として比較的多いのは、思い込みです。
マウスピースを装着したばかりのときや新しいマウスピースに交換したばかりのときは、特に違和感をおぼえやすいとされています。そのため、滑舌が悪くなったと感じることがありますが、実際にはそれほど変化していないことが多いです。
しかし、実際に滑舌が悪くなるケースもあります。具体的な原因は、以下のとおりです。
マウスピースに慣れていない
インビザラインで使用するマウスピースは0.5mm程度の厚みしかありませんが、上下の歯に装着すると1mm程度の厚みになります。
口内に髪の毛が入り込み、噛んで違和感をおぼえたことがある方もいるのではないでしょうか。非常に細い髪の毛を噛んだ違和感に気づけるほど、歯は敏感なのです。そのため、口内にマウスピースが入っている違和感に慣れるまでは、喋りにくい、滑舌が悪くなったと感じるでしょう。長くても1週間程度で慣れる方が多いです。
マウスピースと舌が接触する
滑舌が悪くなるのは、舌の動きが制限されたときです。インビザラインのマウスピースは0.5mm程度の厚みしかないので、舌の動きはそれほど制限されません。
しかし、口内の違和感に敏感な方もいるでしょう。マウスピースと舌が接触することが気になって、舌の動きを無意識に制限する場合があります。
口の中が乾燥している
特に、インビザラインを始めたばかりのときは、不慣れなためにマウスピースを装着すると口を少し開けることがあります。口が開いている時間が長いと、口の中が乾燥して舌の動きが悪くなり、滑舌が悪くなったと感じることにつながります。
マウスピースを適切に装着できていない
マウスピースをしっかりと装着できておらず、浮いたような状態になっていると、マウスピースに舌が触れて滑舌が悪くなることがあります。マウスピースが変形している場合も口内にフィットしないので、滑舌が悪くなるでしょう。
インビザライン治療中の滑舌が気になるときの対処法
滑舌が気になるからと、マウスピースの装着時間を短くすることはやめましょう。計画どおりに矯正治療が進まなくなります。
滑舌が気になる場合の対処法は、以下のとおりです。
思い込みかどうか確認する
まずは、本当に滑舌が悪くなっているのか確かめましょう。
マウスピース装着中に、家族など身近な人に滑舌が悪くなっていないか尋ねてください。スマホで録音しながら文章を読み、録音した音声を聞くなどすると、滑舌が悪くなっているかどうか客観的に判断できます。
インビザラインに慣れる
インビザラインは違和感や痛みが少ない治療法とされていますが、まったく違和感がないわけではありません。インビザラインの装着時間を守り、時間の経過とともに慣れていきましょう。
異物感・違和感に慣れることで、滑舌も改善されることがあります。初めてインビザラインを装着したときや、新しいマウスピースに交換したときに出る違和感は、2〜3日で慣れることが多いです。長くても1週間で慣れるでしょう。
1週間以上経っても違和感がある場合は、マウスピースが変形している可能性や適切に装着できていない可能性があります。一度歯科医院を受診して、確認してもらってください。
会話のトレーニングをする
マウスピースを装着した状態で会話することに慣れましょう。
早く慣れたい場合は、マウスピースを装着したまま会話をする機会を増やしてください。
トレーニングの方法
意識して会話の機会を増やす以外にもトレーニング方法はあります。
一人のときでも、意識して文章を声に出して読むなどするとトレーニングになります。特に苦手な発音を、ゆっくりとはっきり声に出してみましょう。
影響を受けやすい発音は、サ行・タ行・ラ行・ナ行です。「さ・さ・さ」など苦手な発音を繰り返す、苦手な発音が入った単語を声に出すなどするとよいでしょう。例えば「魚」「ささみ」「ハサミ」「いぐさ」など、単語の前・真ん中・後ろに難しい発音が入っているものを、声に出して発音してください。
単語の発音に慣れたら、早口言葉にチャレンジしてもよいでしょう。早口言葉はマウスピースを装着していなくても難しいので、うまく言えなくても気にせずに、気軽にトレーニングしましょう。
<早口言葉の例>
・赤巻き紙、青巻き紙、黄巻き紙(あかまきがみ あおまきがみ きまきがみ)
・生麦生米生卵(なまむぎ なまごめ なまたまご)
・此の竹垣に竹立て掛けたのは、竹立て掛けたかったから、竹立て掛けた(このたけがきにたけたてかけたのは たけたてかけたかったから たけたてかけた)
口をしっかり閉じる
マウスピース装着時に口を開ける癖がついている場合は、意識して口をしっかり閉じましょう。
口が開いていると、お口の中が乾燥して滑舌が悪くなります。口を開ける癖は、歯並びにも悪影響を与えます。インビザライン治療が終わったあとも口を開ける癖が改善されなければ、再び歯並びが乱れるかもしれません。
マウスピースをしっかり装着する
マウスピースを指で圧接しただけでは、しっかりと装着できていない可能性があります。
インビザライン治療の際は、チューイーというマウスピースを装着するための補助用具を手渡されることが多いでしょう。特に、アタッチメントという突起を歯につける場合は、手だけでは装着しづらいです。必ずチューイーを使ってマウスピースを装着しましょう。
うまく装着できない場合は、受診してマウスピースの装着方法を再度教えてもらってください。
マウスピースの状態を確認してもらう
マウスピースが変形しているかの判断はご自身では難しいので、歯科医院で確認してもらう必要があります。
チューイーを使って適切に装着しても、違和感・異物感があり、滑舌が気になる場合は、マウスピースの状態を確認してもらいましょう。
まとめ
インビザラインは、ワイヤー矯正と比べて違和感が少なく、滑舌が悪くなることはほとんどありません。インビザラインは、話しにくさや滑舌が気になる方に適した矯正方法です。
インビザラインを使用して滑舌が悪くなったと感じるときは、思い込みや慣れていないことが原因の場合が多いです。なかなか慣れずに滑舌が気になり続ける場合は、歯科医院を受診して確認してもらいましょう。
インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。