Tag Archives: Eライン

インビザラインでEラインを整えることはできる?抜歯の必要性も解説

2023年7月13日
美しい横顔の女性

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザラインでEラインを整えることは可能です。

ただし、インビザラインは歯の移動量が多い症例には適さないため、重度の受け口や出っ歯の場合、ワイヤー矯正との併用が必要になることがあります。

今回は、インビザラインでEラインを整えられる条件や抜歯の必要性について解説します。

Eラインとは?

スマートフォンに顎をのせて考える女性

Eラインは「エステティックライン」の略称で、1954年に歯科矯正医ロバート・リケッツにより提唱されました。横顔の美しさを判断する基準の一つで、鼻先と顎の先端を直線で結んだラインのことを指します。このライン上における上下の唇の位置により、顔の美しさが評価されます。

上唇はEラインよりも1〜2mmほど内側に、下唇はEライン上に位置している横顔が理想です。日本人は鼻が低い傾向があるため、上下の唇がともにEライン上にあることが理想とされています。

Eラインの唇の位置によって、横顔の印象が大きく変わるでしょう。

Eラインよりも唇が外側に飛び出していると横顔が猿に似ることから「モンキーフェイス」と表現されることがあります。SNS上では、口元が突出して見えることから「口ゴボ」ともよばれます。逆に、Eラインよりも唇が内側に大きく入っていると、しゃくれた印象を与えるでしょう。美しい横顔とされるEラインから大きく外れると、見た目が気になり矯正治療を検討する方も多いです。

Eラインは、横顔の美しさを評価する基準といえます。Eラインから大きく外れると、人の顔の印象は大きく左右されます。Eラインを理解し、唇が適切な位置にあるかをチェックすることが、横顔を美しくする一歩といえるでしょう。

E ラインに影響を与える歯並び

鏡を見て自分の歯並びを確認する女性

Eラインに影響を与える主な歯並びは、ライン上から上唇が突出する「出っ歯」や下唇が突出する「受け口」です。上下の唇が前方に出ている「上下顎突出(口ゴボ)」も、Eラインに影響を与える歯並びといえます。

歯並びが乱れる原因の大半は遺伝的要素ですが、舌を強く歯に押し付ける癖や指を噛む癖など、日常的な癖も影響を及ぼします。これらの癖を継続的に行うことで歯並びが乱れ、Eラインを大きく乱す可能性があるのです。

出っ歯

出っ歯は、上の歯が突き出している歯並びのことです。口元の形状や顔の全体的な印象に大きな影響を与え、特に横顔の美しさを評価するEラインに影響を与えます。

出っ歯の状態では、上の歯が飛び出しているために上唇も前方に突き出し、Eラインから外れる方が多いです。モンキーフェイスなどの印象を与え、一般的な美的観念から外れる可能性があります。

受け口

受け口(しゃくれ)とは、下の歯が上の歯よりも突き出ている歯並びです。顔の横顔のバランスや印象に大きな影響を与え、特にEラインに影響を与えます。

受け口の状態では、下の歯が突き出ているために下唇も前方に出ます。その結果、下唇が上唇よりも前に出てしまい、Eラインが理想的な直線形状を保てません。

上下顎前突

上下顎前突は、上下の歯がともに前方に突き出ている歯並びのことを指し、近年では口ゴボとも表現されます。上下顎前突の状態は、Eラインの基準を大きく乱します。

インビザラインでEラインを改善できる?

顎に手を当てて考える女性

インビザラインとは、透明なマウスピース型の矯正装置を用いた治療法です。歯並びが原因でEラインが乱れている場合は、インビザラインによる矯正でEラインを改善することができます。

ただし、インビザラインでEラインを改善できるのは、症状が軽度の場合に限ります。インビザラインは歯の移動量が多い症例には適していません。

重度の出っ歯や受け口は、インビザラインだけで改善することが難しい場合が多いです。インビザラインだけで改善できない場合は、ワイヤー矯正を併用します。初期段階をワイヤー矯正で治療し、ある程度歯並びが整ったらインビザラインに変更する方法です。

また、歯並びではなく骨格に問題がある場合、つまり顎の骨そのものが正常な位置からずれている場合は、インビザライン矯正のみでEラインを整えることは困難です。骨格に問題があるケースでは、骨切りなどの外科手術が必要になるでしょう。

Eラインの改善を目指す際は、まずは専門的な診断を受けましょう。ご自身のEラインの乱れが、歯並びによるものなのか骨格によるものなのかを明確にすることが重要です。適切な治療法を選択し、美しい横顔に改善しましょう。

インビザラインでEラインを整えるには抜歯は必要?

歯科医院で抜歯される女性

インビザラインでEラインを整える際、抜歯が必要になるケースと必要ないケースがあります。

出っ歯や受け口を改善するにあたって、歯をきれいに並べるスペースが不足している場合は抜歯が必要です。抜歯をするほどではなく、わずかにスペースが不足している場合には、IPR(ディスキング)が行われることがあります。

抜歯が必要なケース

インビザラインによる矯正治療のなかには、Eラインを整えるために抜歯が必要なケースがあります。例えば、顎が小さくて歯が並ぶスペースが不足している場合や歯が大きすぎて顎のアーチに収まらない場合が挙げられるでしょう。

歯をきれいに並べるために、まずは抜歯を行い、適切なスペースを確保してから歯を移動させることが必要です。

重度の出っ歯、受け口、八重歯や叢生などの歯のガタつき、顎に比べて歯が大きすぎる状態などは、抜歯を伴う治療が必要となる典型的なケースです。これらの症例では、抜歯を行わないときれいに歯を並べるスペースを確保できない可能性があります。

健康な歯を抜くことに抵抗がある方も多いですが、美しいEラインを実現するために抜歯が必要な場合もあるのです。抜歯が必要と判断された場合は、見た目だけでなく噛み合わせの問題も考慮して治療計画を立てる必要があります。

抜歯が必要な場合は1本だけ抜くことは少なく、左右対称的に小臼歯を抜くことが多いです。1本だけ抜くと噛み合わせのバランスが崩れ、正中が合わなくなるなどの問題が生じる可能性があるからです。

ただし、生まれつき歯の本数が少ない場合(欠損歯)は、左右のバランスを考慮しながら1本だけ抜歯することもあります。抜歯の判断は、上下左右の噛み合わせを改善するために行われ、治療計画のなかで歯科医師が慎重に判断します。

抜歯が不要なケース

インビザラインによる矯正治療でも、抜歯をせずにEラインを整えられるケースもあるでしょう。抜歯の有無は、それぞれの口腔内の状態によって歯科医師が判断します。

歯がきれいに並ぶスペースが不足しているケースでも、抜歯せずにEラインを整える方法として「IPR(ディスキング)」があります。歯と歯の間を削り、歯を並べるためのスペースを作り出す方法です。

しかし、IPRで作れるスペースには限界があるので注意しましょう。

歯は、エナメル質、象牙質、歯髄(神経)の3層から成ります。IPRではエナメル質を削りますが、過度に削ると象牙質が露出したりダメージを受けたりする可能性があります。象牙質が刺激を受けると、歯がしみる、痛みが生じるなど、知覚過敏の症状が出ることがあるのです。そのため、歯の健康を保てる範囲内でしかディスキングは行えません。

具体的には、一面0.1〜0.25mmほど削ります。両面削ることで、最大0.5mmのすき間を作ることが可能です。

まとめ

頬に手を当てて遠くを見る女性

インビザラインでEラインを整えることは可能です。

しかし、重度の出っ歯や受け口の場合はインビザラインだけで矯正することが難しく、ワイヤー矯正を併用することがあります。また、歯並びではなく骨格に問題がある場合は、インビザラインなどの矯正治療では改善できません。骨の形を変える必要があるため、外科手術が必要になるでしょう。

インビザラインでEラインを整える際に「顎が小さい」「歯が大きい」などの理由でスペースが不足している場合は、抜歯が必要になることもあります。健康な歯を抜くことに抵抗を感じる方も多いでしょう。

しかし、スペースが不足しているにもかかわらず無理に歯を並べようとすると、かえって歯並びや噛み合わせが悪くなることがあります。抜歯の有無は慎重に判断しなければなりません。

IPR(ディスキング)で対応できることもあります。IPRなら神経に影響のない範囲で歯を削るため、過度な心配は必要ないでしょう。

インビザラインは適応症例が限られています。Eラインの改善でインビザラインを検討している場合は、まずは歯科医師に相談しましょう。メリットやデメリットをしっかりと理解して治療法を検討することが大切です。

Eラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。

インビザライン治療を行うと痩せる?その理由とそのほかのメリット

2023年5月7日
絨毯の上にある2つのマウスピース

こんにちは。島根県浜田市にある「かずあきデンタルクリニック」です。

インビザライン治療は、歯並びを矯正するための治療として知られていますが、インビザライン治療を行うと痩せるという話があるのはご存じでしょうか。

今回は、インビザライン治療を行うと痩せる理由や、インビザライン治療のメリットについて解説します。

インビザライン治療を行うと痩せる?

頭に?を浮かべて悩む女性

結論から述べると、インビザライン治療で痩せることはあります。

しかし、インビザライン治療は、あくまで歯並びを改善する治療であり、痩せるための治療ではないことを認識しましょう。

体重の増減は、日頃の摂取カロリーと消費カロリーの差によって決まります。後述しますが、インビザライン治療中は、間食などが減少し、摂取カロリーが少なくなるため痩せることが多いです。矯正治療中、摂取カロリーに変化がなければ、痩せることはありませんので注意しましょう。

インビザライン治療を行うと痩せる理由

鏡の前でお腹周りを気にする女性

インビザライン治療を行うと痩せるのは、なぜでしょうか。

以下、詳しくご説明します。

間食が減る

インビザライン治療では、取り外しのできる透明なマウスピースを使用します。マウスピースは、1日に20〜22時間以上装着しないといけません。

しかし、装着した状態で飲食をすると、マウスピースが割れることがあるので、食事の際は外す必要があります。飲食のたびにマウスピースの着脱をすることや、食後の歯磨きが手間に感じ、間食が減って痩せることがあるでしょう。

ジュースなどの飲み物を飲む機会が減る

インビザライン治療中に、オレンジジュースやコーラなどの色の付いた物を飲むと、マウスピースが着色することがあります。そのため、マウスピースを装着しているときは、水を飲むことが基本です。

このような理由から、糖分が入ったジュースなどを飲む機会が減り、痩せることがあるといえるでしょう。

矯正の痛みで食欲が減る

インビザライン治療では、歯を動かしたい方向に力をかけることで歯を動かします。個人差がありますが、歯に力を加える際に痛みを感じることがあります。

この痛みの影響で食欲が減り、痩せる方もいるでしょう。

満腹中枢が刺激される

脳には、満腹感を認識する満腹中枢が存在します。この満腹中枢が刺激されると、空腹感がなくなり食べ過ぎを防ぐことができるのです。

インビザライン治療により歯並びがきれいになると、噛み合わせが改善します。食事の際によく噛めるようになるため、満腹中枢が刺激され過食を防ぐことができるといえるでしょう。

食事の時間が長くなる

インビザライン治療では、歯の表面に「アタッチメント」とよばれる小さな突起を付けることがあります。

アタッチメントは、専用の接着剤を用いて接着しているため、強くものを噛むと取れてしまう場合があります。そのため、食事のときは、ゆっくりと時間をかけて噛まなければなりません。食事に時間をかけることで、満腹中枢が刺激され、食事の量が減ることがあるでしょう。

インビザライン治療には小顔効果も?

喉元を気にする女性

インビザライン治療は、あくまで歯並びを改善する治療のため、必ずしも小顔になるわけではありません。

しかし、噛み合わせを改善することで、お顔の筋肉への負担が軽減され、フェイスラインが改善されて顔のバランスが整うことがあります。

インビザライン治療で小顔効果が期待できるケース

基本的にインビザライン治療のみでは、小顔効果は期待できません。

しかし、もとの歯並びの状態によっては、矯正治療での小顔効果が望めます。

以下、インビザライン治療で小顔効果が期待できるケースについてまとめました。

Eラインが改善できる場合

Eラインとは、顔を横から見たときに鼻先から下顎の先を直線で結んだ線のことをいい、この線の内側に唇があると、横顔が美しく見えるといわれています。

インビザライン治療によりEラインが改善される場合は、顔の印象が変化し、小顔に見える場合があるでしょう。Eラインが改善される症例としては、上の前歯が前方に出ている出っ歯、下の前歯が前方に出ている受け口があげられます。

なお、骨格が原因で前歯が前方に出ている場合は、インビザライン治療で改善することはできません。

噛み合わせが原因でエラが張っている場合

エラが張る原因は、主に2つあります。ひとつは、骨格的にエラが張っている場合です。もうひとつは、咬筋(こうきん)とよばれる、噛むときに働く筋肉が発達することで、エラが張っているように見える場合です。後者の場合は、インビザライン治療により、小顔効果が期待できます。

噛み合わせの状態がよくないと咬筋に負荷がかかり、咬筋が発達します。インビザライン治療により、噛み合わせがよくなると、噛む際に咬筋に過度な負荷はかかりません。そのため、発達していた咬筋が本来あるべき状態に戻り、エラの張りが改善することがあります。

ほかの矯正治療とここが違う!インビザライン治療の特徴

マウスピースをはめる女性

インビザライン治療が口元やフェイスラインにどのような影響を与えるのかご説明しました。

では、インビザライン治療は、ワイヤー矯正などと比べてどのような特徴があるのでしょうか。以下、インビザライン治療の特徴についてまとめました。

矯正器具の取り外しができる

ワイヤー矯正では、歯の表面に小さい金属を取り付け、そこに矯正用のワイヤーを装着します。

一方、インビザライン治療では、マウスピースを装着することで矯正治療を行います。マウスピースは自由に取り外しができるので、食事や歯磨きは矯正治療を開始する前と同じように行えることが特徴です。

矯正の痛みが比較的少ない

矯正治療では、歯を動かすために力を加える必要があります。

インビザライン治療では、ワイヤー矯正に比べて弱い力で歯を動かすため、矯正の痛みが少ないことが特徴です。

矯正していることが目立たない

インビザライン治療では、透明なマウスピースを使用します。そのため、矯正器具が目立ちません。

また、自由に取り外しができるので、人前で話すときはマウスピースを外すことができます。

痩せるだけじゃない!インビザライン治療のメリット

歯を見せて笑う女性

インビザライン治療には、痩せる以外にもメリットがあります。

以下、インビザライン治療のメリットをまとめました。

虫歯や歯周病を予防できる

歯並びが悪いと、歯と歯のすき間や歯と歯肉の境目に歯ブラシをうまく当てることが難しいです。磨き残しが増え、虫歯や歯周病の原因になってしまいます。

インビザライン治療で歯並びを改善することで、細かいところまで歯ブラシを当てることができるようになります。結果的に、虫歯や歯周病を予防できるのことは、大きなメリットといえるでしょう。

コンプレックスを解消できる

歯並びがよくないと口元が気になり、人前で話をすることに抵抗を感じる方もいるでしょう。歯並びを改善することで、口元を気にせず話したり、口を大きくあけて笑うことができます。

滑舌を改善できる

歯と歯にすき間があると、サ行やタ行の滑舌が悪くなることがあります。

インビザライン治療により歯と歯の間のすき間を改善することで、滑舌を改善することができます。

よく噛めるようになる

奥歯の歯並びが悪いと、ものをうまく噛めません。奥歯の歯並びを改善することで、噛み合わせも改善され、よく噛めるようになるでしょう。また、噛み合わせが悪いと、顎の関節に負荷がかかり、顎関節症になる可能性があります。

噛み合わせを改善することで、顎関節への負担を軽減することができます。

まとめ

歯の模型を持って説明する女性医師

今回は、インビザライン治療を行うと痩せるのかという疑問について解説しました。

インビザライン治療自体には、ダイエット効果はありません。

しかし、マウスピースの装着に伴い、食事回数などが減ると痩せる場合があります。また、出っ歯や受け口、咬筋が発達している場合に限れば、小顔効果が期待できることがあります。インビザラインはメリットの多い矯正治療です。歯並びが気になる方は、検討するとよいでしょう。

インビザラインについてお悩みがある方は、島根県浜田市にあるかずあきデンタルクリニックにお気軽にご相談ください。